法人税は、法人の所得に対して課される租税です。法人税の納税義務者が経済活動の主要な担い手である法人であり、また、その活動により生ずる所得に対して課税がなされること、さらには、法人税収の租税収入全体に占めるウエイトが高いことなどからみても、法人税はわが国の経済や税制において重要な地位を占める租税であるといえます。

法人税はこのように重要な地位を占める租税である一方、法人を取り巻く経済状況等が劇的に変化してきていることから、抜本的な見直しが長期的かつ継続的に進められてきています。代表的なものとしては、平成13年度の組織再編税制の創設、平成14年度の連結納税制度の創設、平成18年度の会社法対応、さらには、平成22年度のグループ法人税制の創設、最近における国際課税の見直し、さらに連結納税制からグループ通算制度への移行などが挙げられます。
　
本講義では、法人税について、このような最近における改正の経緯を踏まえながら、法人税における基本的な考え方についてディスカッションを通じて理解を深めるとともに、各個別制度に加え、組織再編税制、グループ法人税制（連結納税制度を含む）、さらには国際課税といった最近における経済活動の動向に深く関連する制度についても触れながら、実務における多様で高度なニーズに応えることのできる高い見識のある専門家を養成することを目的としています。

Corporation Tax Law is the tax levied on the corporation’s taxable income. The tax payer of Corporation Tax is the corporation which is the main driver of economic activity. Further, the proportion of Corporation Tax to total tax revenue is high. Considering these facts, the Corporation Tax should be the tax which occupies an important position in our country’s economic and tax system.

Although the Corporation Tax Law occupies an important position, as the economic environment etc. surrounding the corporations has been dramatically changing, the radical revision has been continuously proceeding on a long-term basis. The representative revisions include (a) the introduction of the Corporate Tax reorganization legislation in 2001, (b) the introduction of the consolidated tax regime in 2002, (c) the revision of the Corporate Tax Law in parallel with changes to the Company Act in 2006, (d) the introduction of corporate group tax regime in 2010 and (e) the recent revisions of international taxation.

This course will help you to get more understanding of the basic concept of Corporation Tax through discussion based on the background of recent tax revisions. This course will also introduce the tax regimes which deeply relate to the trend of economic activities such as reorganization tax regime, corporate group tax regime (including the consolidated tax regime), the international taxation, etc.. This course aims to train knowledgeable experts who can respond to the diverse and high-level needs in the practice.

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

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教育手法 Teaching Method		% of Course Time
インプット型 Traditional		20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning	ケースメソッド Case Method	40 %
	フィールドメソッド Field Method	40 %
合計 Total		100 %

・1 ケースあたり最低２時間の予習を行って下さい。
・ 法人税法規集（データによるものでも可）は、常に最新版のものを用意し、関係条文については必ず参照する習慣をつけて下さい（授業では、根拠条文等を確認するため必携）。
・ 本講義は大学院の授業であり、法人税の基本的知識は、教科書・参考文献等を事前に読んで、基礎的知識は各自習得してくることを前提としています。したがって、授業はディスカッションを中心に進めます。

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。

講師用内規準拠 Method of Assessment	Weights
コールドコール Cold Call	5 %
授業内での挙手発言 Class Contribution	45 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total	50 %
予習レポート Preparation Report	0 %
小テスト Quizzes / Tests	0 %
シミュレーション成績 Simulation	0 %
ケース試験 Case Exam	0 %
最終レポート Final Report	50 %
期末試験 Final Exam	0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment	0 %
合計 Total	100 %

評価の留意事項　Notes on Evaluation Criteria

レポート / Reports
レポート課題については、講義２日目終了時点において今後に有用であり、かつ関心が高いと見込まれる課題を複数提示するので、各人がそのうち１の課題を選択することとします。
提出期限：講義において指示します
提出方法：名古屋キャンパス丸の内タワー事務局に提出（締切日必着）
　　　　　Ａ４用紙　５枚以内　形式指定なし

• 金子宏「租税法　※最新版」弘文堂（・）

参考文献等は講義において提示します。

法人税の企画立案や立法の知見、多くの実務経験などに裏付けられた講義であり、また、ディスカッションでは、柔軟な発想が尊重されるとともに、明確な論理展開や、実践的な対応など、ケースメソッドを通じた学びができるので、法人税における高い見識を有する専門家を目指す意味において非常に有意義である、との感想をいただいており、今後とも、より効果的な講義やディスカッションができるように工夫しながら進めていきたいと考えています。

（実務経験 Work experience）