シラバス Syllabus

授業名 Income Tax Law
Course Title Income Tax Law
担当教員 Instructor Name 松田 和久(Kazuhisa Matsuda)
コード Couse Code TAP203_G20T
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree MSc in Tax & Accountancy
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Tokyo Fall

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

【1st.Weekend】
 第1日目:2020年10月24日(土) AM09:20〜PM04:40 (AM09:20~AM10:00 グループセッション)
 第2日目:2020年10月25日(日) AM09:20〜PM04:40 (AM09:20~AM10:00 グループセッション)

【2nd.Weekend】
 第3日目:2020年10月31日(土) AM09:20〜PM04:40 (AM09:20~AM10:00 グループセッション)
 最 終 日:2020年11月01日(日) AM09:20〜PM04:40 (AM09:20~AM10:00 グループセッション)
所得税は個人の所得に対して課される租税であり、法人の所得に課される法人税と並んで直接税の代表的な存在である。
所得税は租税収入の約3割にあたり、間接税である消費税とともに大きな割合を占めている重要な租税である。
公平負担の要請に最も適合した租税であって総合的な担税力の指標として極めて優れ、人的控除や累進税率との関係において税負担の適正な配分に資する中心的な租税制度を構築している。

現行の所得税法は租税負担の公平、すなわち応能負担の目的を達成するため所得の種類を10種類に分類するとともに、(1)所得の総合、(2)超過累進税率の適用、(3)世帯構成の考慮、(4)個人的事情の配慮を柱として規定されている。
源泉徴収による所得税の納付は約4,000万人、申告所得税に係る確定申告者が約2,100万人を上回ることからみても、所得税法は国民生活に最も密着した極めて関心の高い租税であることに異論はない。

本コースのLearning Goalsは、LG−1(Critical Thinking)、LG−4(Effective Communication)及びLG−8(Tax Accounting Consulting Skills)であり、参加者各自の積極的なケースディスカッションを重視する。
 

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG4 Effective Communication
LG8 Tax Accounting Consulting Skills (MSc)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

所得税法に係る具体的判例及び実務ケースをもとに、攻撃防御メソッドによる積極かつ有用なディスカッションにより、税務のプロフェッショナルとして実務に必要な意思決定力と問題解決力を極める。

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 30 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 70 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

本コースは、グループワークにより選定された実践的ケース(判例・裁決事例等)に基づく全受講者参加型ディスカッションを実施することから、開講時までに基礎テキストの精読理解と関連ケース及び関係判例等の収集研鑽に鋭意努力すること。
 

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

1 所得税とは
  所得税とは/所得税の納税義務者
2 所得の種類
  所得の種類/所得の内容
3 所得に対する課税方法
  源泉徴収/総合課税/分離課税/申告不要の特例/非課税所得
(ケースディスカッション)


●使用するケース
上記の各分野に係る選定ケース

第2日(Day2)

4 所得の総合
  所得の総合と損益通算/損益通算の方法/純損失の繰越控除/繰戻し還付申告分離課税等の所得
5 所得の計算
  所得金額の計算/利子所得の計算/配当所得の計算/不動産所得の計算/事業所得の計算
  給与所得の計算/退職所得の計算/山林所得の計算/譲渡所得の計算/一時所得の計算/雑所得の計算
6 青色申告制度
  青色申告制度について/青色申告の申請等
(ケースディスカッション)


●使用するケース
上記の各分野に係る選定ケース

第3日(Day3)

7 白色申告の記帳・記録保存制度等
  記帳・記録保存制度/総収入金額報告書提出制度/収支内訳書添付制度
8 所得控除
  所得控除の種類/所得控除の計算/所得控除の順序/雑損失の繰越控除
9 税金の計算
  所得税額の算出/変動所得/臨時所得
(ケースディスカッション)


●使用するケース
上記の各分野に係る選定ケース

第4日(Day4)

10 税額控除
  税額控除の種類/税額控除の計算/納付税額の算出
11 申告方法
  申告の種類/確定申告/死亡又は出国の場合/期限後申告/修正申告/更正の請求/更正と決定
12 税金の納付
  納付のあらまし/予定納税/予定納税の減額/延納
(ケースディスカッション)
13 試 験

●使用するケース
上記の各分野に係る選定ケース

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 10 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 30 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 40 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 20 %
期末試験 Final Exam 40 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

全受講者参加型のグループワーク及びクラスディスカッションを重視することから、予習準備の完成度、コールドコールやディスカッションにおける問題解決力及び実践的対応力等に係る個人的評価を重視することとなる。
また、履修に対する総合的理解の集大成として最終日に筆記試験を課すこととする。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 小田 満「令和2年度版 基礎から身につく所得税」大蔵財務協会(2020)978-4-7547-2639-3

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

芦田眞一「図解 所得税」大蔵財務協会
三又 修ほか「所得税基本通達逐条解説」大蔵財務協会
樫田 明ほか「申告所得税・源泉所得税関係 租税特別措置法通達逐条解説」大蔵財務協会
塚尾敦嗣「譲渡所得・山林所得・株式等の譲渡所得等関係 租税特別措置法通達逐条解説」大蔵財務協会
清永敬次「税法(新装版)」ミネルヴァ書房
金子 宏「 租税法(第24版)」弘文堂 
金子 宏ほか「ケースブック租税法」弘文堂 
山田二郎ほか「租税法 判例実務解説」信山社
山本守之「検証 国税非公開裁決」清文社
別冊ジュリスト№178「租税判例百選(第4版)」有斐閣
別冊ジュリスト№207「租税判例百選(第5版)」有斐閣
別冊ジュリスト№228「租税判例百選(第6版)」有斐閣
別冊ジュリスト№193「家族法判例百選(第7版)」有斐閣
税研Vol.18-№3-106「最新租税基本判例80」日本税務研究センター
税研Vol.25-№3-148「最新租税判例60」日本税務研究センター
税研Vol.30-№4-178「最新租税判例70」日本税務研究センター
税研Vol.35-№4-208「最新租税判例70」日本税務研究センター

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

早朝のグループセッションについては、それぞれに異論があるものと思われるが、講義導入に係る重要なブレーンストーミングと位置付け、積極的な意見交換を実施して貰いたい。
 
現状の講義内容等に満足することなく、より有効かつ斬新な講義展開に資するよう建設的な改善提案を期待する。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

(所属学会等) 日本税法学会・租税訴訟学会・日本税務研究センター正会員
1983 〜 1988 国税局直税部所得税課 国税調査官
1988 〜 1991 国税局調査査察部査察課 国税査察官
1991 〜 1996 国税局査察部査察課 国税査察官
1997 〜 マツダ税理士総合事務所 所長税理士
1997 〜 漁業協同組合及び事業協同組合等における監査申告業務
1997 〜 名古屋商科大学非常勤講師
2007 〜 名古屋商科大学大学院教授
2012 〜 社会福祉法人 監事
2013 〜 上場企業における株式大量買付等行為に対応するための独立委員会委員








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