授業名 | Financial Accounting |
---|---|
Course Title | Financial Accounting |
担当教員 Instructor Name | 佐野 哲哉(Tetsuya Sano) |
コード Couse Code | TAP101_G24T |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
授業形式 Class Format | On Campus |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
科目区分 Course Category | 基礎科目100系 / Basic |
学位 Degree | MSc in Tax & Accountancy |
開講情報 Terms / Location | 2024 GSM Tokyo Spring |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
本科目は倫理観あるリーダーの育成に資するものである。
This course contributes to the development of ethical leaders.
授業の目的(意義) / Importance of this course
本講義は、近年のトピックを素材として、会計の基礎概念について、ディスカッション形式で学ぶことを目的とする。ディスカッションを通じて、財務会計の概念をただ知識として知るというにとどまらず、使いこなすことができるようになることが望ましい。また、会計をテーマとして修士論文を作成する会計コースの学生は、論文を読むことで、論文のスタイルという ものを学び取ってほしい。本講義は、会計コースの学生をメインターゲットするが、税法学コースなど、他のコースの学生の受講も歓迎する。
This course aims at studying accounting concepts through the discussion on the theme of the topic in recent years about financial accounting.Topics include an introduction to conceptual framework of financial accounting, fair value accounting, corporate social responsibility, and commercial law accounting.It is desirable that it cannot remain in merely getting to know as knowledge, but the concept of accounting can be mastered now.
The student of the accounting information course which creates a master's thesis on the theme of accounting can study a style of a paper by reading many papers.Although this lecture sets the student of an accounting information course as the main objects, attendance of the student of other courses, such as a tax law course, also welcomes.
The student of the accounting information course which creates a master's thesis on the theme of accounting can study a style of a paper by reading many papers.Although this lecture sets the student of an accounting information course as the main objects, attendance of the student of other courses, such as a tax law course, also welcomes.
到達目標 / Achievement Goal
学生は、この科目の受講によって、持続可能な資本主義のもとでの財務会計の役割を理解し、財務会計の基礎概念を使いこなすことができるようになる。
By taking this course, students will be able to understand the role of financial accounting under sustainable capitalism and master the basic concepts of financial accounting.
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG3 Ethical Decision Making
LG8 Tax Accounting Consulting Skills (MSc)
LG3 Ethical Decision Making
LG8 Tax Accounting Consulting Skills (MSc)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
会計の基礎概念
Fundamental Accounting Concepts
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals
Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 10 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 90 % |
フィールドメソッド Field Method | 0 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
◯事前レポート
・アサインメントを参照してください。
◯事後レポート
・ディスカッションを通じて学んだことを、A4用紙1ページでまとめてもらいます。
・グーグルクラスルームを通じてPDFファイルを提出してください。締切日は4/15(月)とします。
・アサインメントを参照してください。
◯事後レポート
・ディスカッションを通じて学んだことを、A4用紙1ページでまとめてもらいます。
・グーグルクラスルームを通じてPDFファイルを提出してください。締切日は4/15(月)とします。
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
10:00-12:00 ①テクノロジーの進展と税理士の仕事/「会計の再生」(予定)・テクノロジーの進展は会計事務所の経営や会計人材の育成にどのような影響を及ぼすか。
・売上や利益の伸びと厚生や幸福感の高まりが同じ方向に一致すべきか。
13:00-14:40 ②会計の定義と分類を考える(テキスト第1章)
・企業会計と公会計の違いは何か。
・ディスクロージャー制度の意義としての情報の非対称性の緩和
14:50-16:30 ③会計の目的・機能を考える(テキスト第2章)
・株式会社の買収は利害調整に関わるものか、意思決定に関わるものか。
・人々は利益の向こう側の企業のファンダメンタルズに反応するのか、利益そのものに反応するのか。
16:30-16:40 Q&A
第2日(Day2)
10:00-11:40 ④会計の前提を考える(テキスト第3章)・会計主体論のうち、資本主説・代理人説と企業主体説・企業体説のどちらに共感するか。
12:40-14:40 ⑤会計における認識と測定の原則を考える(1)実現・対応(テキスト第4章)
・「財貨・サービスの引渡し」とはいつの時点をいうのか。
14:50-16:30 ⑥ケースディスカッション:iPhoneのアップグレードプログラムの会計
16:30-16:40 Q&A
●使用するケース
iPhoneアップグレードプログラムの会計(A)HBS/日本ケースセンター CCJB-HBS-18022-01第3日(Day3)
10:00-11:40 ⑦会計における認識と測定の原則を考える(2)原価・時価(テキスト第4章)・「割引現在価値をもって時価とすることにはためらいがある」とする考え方をどのように評価するか。
12:40-14:20 ⑧会計利益モデルと純資産簿価モデル
・「個別評価と企業価値の連動」はなされるべきか。
14:30-16:30 ⑨統合報告書
・統合報告書は投資家にとって有用なものであるといえるか。
・統合報告書は貸借対照表への無形資産の計上を促進するか。
16:30-16:40 Q&A
第4日(Day4)
10:00-12:00 ⑩中小企業会計・「中小企業の会計に関する基本要領」は中小企業の業績を改善するか。
13:00-14:40 ⑪会計プロフェッション(テキスト第5章)
・会計専門職に求められる「判断」とは何か。
・会計プロフェッショナルとしての税理士とはいかなる人か。
14:50-16:40 ⑫学びをふりかえる
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 75 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 75 % |
予習レポート Preparation Report | 25 % |
小テスト Quizzes / Tests | 0 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 0 % |
期末試験 Final Exam | 0 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
事後レポートの評価は「講義内での挙手発言」に含める。教科書 Textbook
- 友岡賛「会計学原理」税務経理協会(2012)978-4419058807
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
◯ケース以外のディスカッション教材
*坂上学「会計DXの歩み」『企業会計』第73巻第4号、2021年4月、16-22頁。①
*茂木哲也・持永勇一「〈特別インタビュー〉『信頼』を創る公認会計士」『企業会計』第74巻第11号、2022年11月、22-31頁。①
*伊藤邦雄・鈴木智英(トモ・スズキ)「【対談】The End of Accounting:果たして『会計の再生』は可能か」『企業会計』第70巻第12号、2018年12月、17-39頁。①
*岩井克人・スズキトモ・清水剛「座談会『会社はだれのものか』再考」『企業会計』第74巻第5号、2022年5月、81-106頁。①
*スズキトモ「過度な『株主還元』が招く日本経済の衰退」『企業会計』第75巻第9号、2023年9月、81-88頁。①
*スズキトモ「『新しい資本主義』とは何か?」『企業会計』第75巻第10号、2023年10月、 64-72頁。①
*辻山栄子「収益 -『実現主義』の普遍性-」『企業会計』第75巻第1号、2023年1月、17-26頁。⑤⑥
*秋葉賢一「2つの時価の定義 時価算定会計基準に起因して」『企業会計』第71巻第10号、2019年10月、25-32頁。⑦
*徳賀芳弘「国際会計基準と日本基準のパラダイム」伊藤邦男責任編集『企業会計制度の再構築(別冊企業会計)』2013年11月、20-27頁。⑧
*「TDK 統合報告書2023」⑨
*「Murata value report 2022」 ⑨
*阿由葉真司「サステナビリティ情報開示をめぐる国内外の動向」『企業会計』第75巻第4号、2023年4月、81-86頁。⑨
*三代まり子「[改訂版]国際統合報告フレームワークと企業価値評価におけるポイント」『月刊 資本市場』第432号、2021年8月、4-13頁。⑨
*河﨑照行「ニューノーマル時代における中小企業の経営・会計の課題」『中小企業会計研究』第7号、2021年9月、2-14頁。⑩
*河﨑照行「日本における中小企業会計の現状と課題」『甲南会計研究』第6号、2012年6月、1-10頁。⑩
*「パネルディスカッション 中小企業会計の展望と課題 −中小企業会計学会への役割期待−」『企業会計』第66巻第2号、2014年2月、106-113頁。⑩
*『中小企業の会計に関する基本要領』⑩
*澤邉紀生「アメーバ経営研究から着想を得た臨床会計学」『企業会計』第75巻第2号、2023年2月、32-36頁。⑪
◯参考文献
[1]桜井久勝『財務会計講義(第23版)』中央経済社, 2022
[2]伊藤邦雄『新・現代会計入門(第6版)』日本経済新聞社, 2024.
[3]斎藤静樹編著『詳解「討議資料 財務会計の概念フレームワーク」(第2版)』中央経済社, 2007.
[4]斎藤静樹・徳賀芳弘編『企業会計の基礎概念(体系 現代会計学 第1巻)』中央経済社, 2011.
[5]河﨑照行・万代勝信『詳解 中小会社の会計要領』中央経済社, 2012.
[6]安宅和人『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』ニューズピックス, 2020.
*坂上学「会計DXの歩み」『企業会計』第73巻第4号、2021年4月、16-22頁。①
*茂木哲也・持永勇一「〈特別インタビュー〉『信頼』を創る公認会計士」『企業会計』第74巻第11号、2022年11月、22-31頁。①
*伊藤邦雄・鈴木智英(トモ・スズキ)「【対談】The End of Accounting:果たして『会計の再生』は可能か」『企業会計』第70巻第12号、2018年12月、17-39頁。①
*岩井克人・スズキトモ・清水剛「座談会『会社はだれのものか』再考」『企業会計』第74巻第5号、2022年5月、81-106頁。①
*スズキトモ「過度な『株主還元』が招く日本経済の衰退」『企業会計』第75巻第9号、2023年9月、81-88頁。①
*スズキトモ「『新しい資本主義』とは何か?」『企業会計』第75巻第10号、2023年10月、 64-72頁。①
*辻山栄子「収益 -『実現主義』の普遍性-」『企業会計』第75巻第1号、2023年1月、17-26頁。⑤⑥
*秋葉賢一「2つの時価の定義 時価算定会計基準に起因して」『企業会計』第71巻第10号、2019年10月、25-32頁。⑦
*徳賀芳弘「国際会計基準と日本基準のパラダイム」伊藤邦男責任編集『企業会計制度の再構築(別冊企業会計)』2013年11月、20-27頁。⑧
*「TDK 統合報告書2023」⑨
*「Murata value report 2022」 ⑨
*阿由葉真司「サステナビリティ情報開示をめぐる国内外の動向」『企業会計』第75巻第4号、2023年4月、81-86頁。⑨
*三代まり子「[改訂版]国際統合報告フレームワークと企業価値評価におけるポイント」『月刊 資本市場』第432号、2021年8月、4-13頁。⑨
*河﨑照行「ニューノーマル時代における中小企業の経営・会計の課題」『中小企業会計研究』第7号、2021年9月、2-14頁。⑩
*河﨑照行「日本における中小企業会計の現状と課題」『甲南会計研究』第6号、2012年6月、1-10頁。⑩
*「パネルディスカッション 中小企業会計の展望と課題 −中小企業会計学会への役割期待−」『企業会計』第66巻第2号、2014年2月、106-113頁。⑩
*『中小企業の会計に関する基本要領』⑩
*澤邉紀生「アメーバ経営研究から着想を得た臨床会計学」『企業会計』第75巻第2号、2023年2月、32-36頁。⑪
◯参考文献
[1]桜井久勝『財務会計講義(第23版)』中央経済社, 2022
[2]伊藤邦雄『新・現代会計入門(第6版)』日本経済新聞社, 2024.
[3]斎藤静樹編著『詳解「討議資料 財務会計の概念フレームワーク」(第2版)』中央経済社, 2007.
[4]斎藤静樹・徳賀芳弘編『企業会計の基礎概念(体系 現代会計学 第1巻)』中央経済社, 2011.
[5]河﨑照行・万代勝信『詳解 中小会社の会計要領』中央経済社, 2012.
[6]安宅和人『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』ニューズピックス, 2020.
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
・本講義は、受講生同士のディスカッションを中心に実施します。事前レポート、事後レポートもありますが、それらはあくまでクラスディスカッションを充実させ、クラスディスカッションを通じた各受講生の学びを促すための仕掛けです。各受講生の絶対的な到達点だけでなく、ディスカッションへの貢献度や各参加者なりの学びというものも考慮しています。 クラスディスカッションのなかで各受講生の「ギブアンドテイク」が実践されることを期待します。
担当教員のプロフィール About the Instructor
1993 京都大学大学院経済学研究科修士課程修了 経済学修士(経営学)
1996 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程 単位取得
研究分野:財務会計、会計倫理
1996 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程 単位取得
研究分野:財務会計、会計倫理
1993 Master of Economics(Graduate School of Economics, Kyoto University)
1996 Completed Ph.D program without dissertation(Graduate School of Economics, Kyoto University)
Fields of Research: Financial Accounting, Accounting Ethics
Refereed Articles
- (2019) Social Intuitionist Models and Moral Foundation Theory in Accounting Ethics Research. Annals of The Japan Society for Social Science of Accounting (33):