シラバス Syllabus

授業名 セールスネゴシエーション
Course Title Sales Negotiation
担当教員 Instructor Name 島田 恵一(Keiichi Shimada)
コード Couse Code NUC532_N20B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2020 UG Fushimi Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

いわゆる「価格交渉の仕方」といった話ではなく、価格交渉以前にどうやって自分に有利な立場を作り上げるか、どうやって相手を動かすか、という点にフォーカスをした内容です。

営業活動に求められるのは結果だけであり、完全に正しい営業プロセスの方法論というものは存在しません。しかし、多くの営業パーソンを行動分析することにより明らかになった「売れている営業パーソンの一般的な行動特性」については多くの研究がされています。講義としては相手を動かすための方法論について解説し、実在のあるいは架空の営業交渉のケースについて議論を行い、同時に受講生自身の経験についても議論します。

大学院で実施している、営業マネージャー、営業担当者、仕事で営業スキルを必要とする方を対象とした、論理的な営業交渉入門講義を元に、学部生でも腹落ちしやすいように補助ケースを厚くします。学部生向けとはいえ、ラーニングゴールは大学院レベルと全く同じです。
This is an introductory logical sales negotiation course. The learning goal of this course is same with the course in MBA for sales managers, sales representatives and all persons who need sales skill. Especially for beginners who don’t know any theories, for sales managers who needs a sales theory to guide their team. In this course, we will discuss general behavior of high performer of sales, business cases and real cases of students.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

・売れている営業パーソンの行動特性に関する基礎的な理解
・交渉相手の考えを聞き出すための方法論
・交渉相手を動かすためのロジック
・上記を踏まえ自身の仕事を分析し、営業交渉力を上げる

・Understand basic behavior character of high performer in sales division
・Understand basic theory for finding out hidden opinion of negotiation partners
・Understand a logic to change the mind of negotiation partners
・Improve sales negotiation skill based on the analysis of your own case

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 30 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 70 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

主にショートケースを使用します。指定されたケースは事前に読み込んでおいてください。
講義では教科書は使用しませんが、事前に教科書・参考書を読んできていただくと理解が深まります。参考書の予習はマストではありません。
Day 2終了後、事前に指定したアサインメントの他に、Day 3, 4に使用するための課題を与えます。Day 3, 4の朝に、課題の成果物を2部持参し、そのうち1部を提出してください。このレポートも成績評価の対象となります。実際に各自が生活の中で経験したネゴシエーションをシェアしてもらいますので、人に説明できるように話を整理しておいてください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

ケースディスカッションを通じて人間はどんなアプローチをされると他人の話を聞きたくなるかを理解する。クラスディスカッションを通じて相手から効果的に話を引き出す手法について学び、実践することでヒアリングの基本を身につける。

●使用するケース
● ケース「商店街の電器店」
● ケース「いろはす」
● ケース「中目黒化工」
場合によって追加の補助ケースを使用します。

第2日(Day2)

3C分析、SWOT分析等、マーケティングのフレームワークを活用し、どのようにしてヒアリングのための準備をするか、基本的な方法論を理解する。実際のビジネス交渉の準備の仕方について、ケースを通じて学習する。
● 講義:3C分析、SWOT分析等
● 講義:基本的なビジネス面談の流れ



●使用するケース
● ケース「OA機器メーカー」 
● ケース「オールウェイズ(A)」 (オリジナル)
場合によって追加の補助ケースを使用します。

第3日(Day3)

Day 1、Day 2で理解したヒアリングの手法を用いて課題発見を行い、交渉相手を動かすための方法論についてクラスディスカッションを通じて理解する。
また、visit reportの作成についてディスカッションを行い、ビジネス面談後のアクションについて議論する。

●使用するケース
● ケース「オールウェイズ(B)」
場合によって追加の補助ケースを使用します。

第4日(Day4)

パートナーのリアルケースについてヒアリングし、ヒアリングの効果を確認する。ヒアリングの結果に基づき、オリジナルのケースを作成する。また、ロールプレイを実施しその結果をクラスディスカッションにて検討する。
売り手と買い手に分かれて(A) (B)ケースのロールプレイを実施し、クラスディスカッションにより営業交渉の要点を確認する。


●使用するケース
● ケース「研修会社」 (オリジナル)
● ケース「シナモン(A) (B)」 (HBSケースをオリジナル和訳)
● オリジナルケース作成
場合によって追加の補助ケースを使用します。

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 5 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 65 %
予習レポート Preparation Report 15 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 10 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 10 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

講義内での発言がどれだけクラスに貢献したかを最重視します。一般論ではなく、各自の経験に基づいた発言を評価しますが、個人のフィロソフィーに関する発言(例:こうあるべきだ的、~べき論)や、経験の伴わない又聞きのコメント等は評価しません。

なお講義は、3C分析、SWOT分析、マーケティングの4P、等のマーケティングに関する基礎的な知識はあるものとして進めますが、講義中でも一応解説は行います。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 高橋勝浩「ソリューション営業の基本戦略」ダイヤモンド社(2005)978-4478540725
  • ロバート・B・チャルディーニ「影響力の武器 (第三版) ―なぜ、人は動かされるのか」誠信書房(2014)978-4-414-30422-0

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

1. コーチング・バイブル(第3版)―本質的な変化を呼び起こすコミュニケーション、ヘンリー・キムジーハウス (著), キャレン・キムジーハウス (著), フィル・サンダール (著), CITジャパン (翻訳)、東洋経済新報社、2012年、(ISBN-10: 4492557156, ISBN-13: 978-4492557150)
--顧客ヒアリングに必要な質問の仕方、ポイントを引き出すための手法が学べます。

2. グロービスMBAマーケティング、グロービス経営大学院 (著)、ダイヤモンド社、2009年、(ISBN-10: 4478009759, ISBN-13: 978-4478009758)
--決して良書とは言えませんが、マーケティングの知識があると営業交渉を始める以前の段階でどのような営業戦略を立てるかの参考になります。環境分析、特にPEST分析、3C分析、SWOT分析、程度は事前に理解しておくことが望ましいです。余裕があれば、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)、4Pについても理解しておくと打ち手の幅が広がります。

3. Diamond Harvard Business Review:ソリューション営業からインサイト営業へ, ブレント・アダムソン, マシュー・ディクソン, ニコラス・トーマン、2014年7月, (講義前に配布します)

4. Diamond Harvard Business Review:ソリューション営業は終わった, ブレント・アダムソン, マシュー・ディクソン, ニコラス・トーマン、2012年12月, (講義前に配布します)

5. Diamond Harvard Business Review:動かない営業はいらない,遠藤功、2012年12月, (講義前に配布します)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

学部での講義は初めてのため、授業調査は未実施です。
なお、大学院の講義では、2018年度の講義では評定平均4.38(5点満点中)、2019年度の講義では評定平均4.77(5点満点中)、2020年度の講義では評定平均4.66(5点満点中)をいただきました。

授業の初め申し上げておりますが、この講義はあくまでも営業の一つの型であり、守破離の守に相当するものです。自分のやり方にこだわる方は受講しても腹落ち感が弱いかもしれません。新しい知識を自分のやり方に取り込み、貪欲に成果を求める方を歓迎します。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

東京大学大学院理学系研究科博士課程修了、Ph. D.
名古屋商科大学ビジネススクール、EMBA
三井化学にて研究開発職を経験した後、外資系化学メーカーであるチバ・ジャパン (現BASFジャパン)にて既存顧客に対する営業を経験。ソルベイスペシャルティポリマーズに転職の後、新規営業開発マネージャーとして大型案件開発に貢献。現在は取締役、アプリケーション開発部部長。

The University of Tokyo Graduate School of Science, Ph. D.
NUCB Business School, EMBA
After R&D experience of Mitsui Chemical, have an experience as sales rep in CIBA Japan(BASF Japan). In Solvay Specialty Polymers Japan, I contributed to big sales project development as a sales development manager. Currently, director and application development manager.







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