シラバス Syllabus

授業名 国際ボランティア論
Course Title Preparations for volunteering overseas
担当教員 Instructor Name 伊藤 博(Hiroshi Ito)
コード Couse Code NUC530_N24A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 教養教育科目 / Liberal Arts
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2024 UG Fushimi Term1

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

このコースのカリキュラムは、本学のMission Statementに根ざし、学生たちに国際的な視野と実践的な問題解決能力を身に付けさせることを目標としている。授業では、環境問題、経済発展、人権など、現代のグローバルな課題に焦点を当て、それらに対する深い理解と批判的思考を促す。さらに、異文化間でのコミュニケーションスキルを強化し、多様性を尊重する態度を養うことで、国際舞台で活躍できるリーダーを育てることを目指している。
The curriculum of this course is rooted in our university's Mission Statement and aims to equip students with a global perspective and practical problem-solving skills. In classes, we focus on contemporary global issues such as environmental concerns, economic development, and human rights, promoting deep understanding and critical thinking about these topics. Furthermore, by enhancing intercultural communication skills and fostering an attitude of respect for diversity, we aim to cultivate leaders who can excel on the international stage.

授業の目的(意義) / Importance of this course

この授業は、グローバルな視野を養い、異文化理解を深めることで、学生たちを国際社会で活躍するための人材に育成することに大きな重要性を持っている。国際関係、多文化共生、環境問題など、現代社会が直面する多様な課題への理解を深めることにより、学生たちは世界各地での実践的な活動において必要とされる知識とスキルを習得する。また、この授業は異なる文化や価値観を尊重し、国際的な協力と共生を促進する能力を育むための基盤となるため、今日の国際化が進む社会において学生にとって不可欠なものである。
This class holds great importance in cultivating students to be active contributors in the international community by fostering a global perspective and deepening their understanding of different cultures. By enhancing their understanding of a variety of contemporary issues such as international relations, multicultural coexistence, and environmental challenges, students acquire the knowledge and skills necessary for practical activities around the world. Additionally, this class serves as a foundation for developing the ability to respect different cultures and values, and to promote international cooperation and coexistence, making it an essential component for students in today's increasingly globalized society.

到達目標 / Achievement Goal

本コースを通じて、学生は国際的な課題に対する深い理解を獲得し、異文化間コミュニケーションのスキルを身に付けることができる。彼らは多様な文化背景を持つ人々との協力において重要な役割を果たすことが可能となり、国際社会での活動において必要な批判的思考力と問題解決能力を養うことができる。また学生は、このコースを通じて、世界各地での国際ボランティア活動や国際協力プロジェクトへの参加に必要な基礎知識を身につけるとともに、実際の活動において必要となる応用力を養うことができる。

Through this course, students can gain a deep understanding of international issues and develop skills in intercultural communication. They will be able to play an important role in collaboration with people from diverse cultural backgrounds and cultivate the critical thinking and problem-solving skills necessary for activities in the international community. Additionally, students will acquire the fundamental knowledge needed to participate in international volunteer activities and cooperation projects around the world, as well as develop the applied skills required in actual practice.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Managerial Perspectives (BBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

この授業を通じて、学生は以下のような学修成果を達成することが期待される:

・国際関係や多文化共生に関する深い知識を獲得し、世界各地の社会的、文化的背景についての理解を深める。
・異文化間コミュニケーション能力を強化し、異なる文化背景を持つ人々との効果的な対話と協働が可能になる。
・グローバルな視野を持ち、国際的な問題に対する批判的思考と解決策の提案能力を養う。
・国際協力やボランティア活動における実践的な経験を積み、社会貢献のための実践的スキルを身につける。
・環境問題、人権、持続可能な発展などの現代的課題に対する意識を高め、それらに取り組むための能力を開発する。

これらの学修結果は、学生がグローバルな課題に対応し、多様な文化や価値観を理解し尊重する能力を持った国際的な人材として成長するための基盤となる。

Through this course, students are expected to achieve the following learning outcomes:

・Acquire deep knowledge in international relations and multicultural coexistence, and deepen their understanding of the social and cultural backgrounds of various regions around the world.
・Enhance intercultural communication skills, enabling effective dialogue and collaboration with people from diverse cultural backgrounds.
・Develop a global perspective, along with the ability to think critically about international issues and propose solutions.
・Gain practical experience in international cooperation and volunteer activities, acquiring practical skills for social contribution.
・Heighten awareness of contemporary issues such as environmental problems, human rights, and sustainable development, and develop the ability to address these challenges.

These learning outcomes lay the foundation for students to grow into international professionals capable of addressing global challenges and understanding and respecting diverse cultures and values.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 35 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 65 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

各ケースについて、最低3時間の事前学習を実施し、それに基づいたケースレポートを授業前に提出すること。提出されたレポートには評価とコメントを加えた後、次週の授業時に返却する。必要に応じて、個別の説明も行う。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

トピック:ケースメソッドとは何か
内容:「ケースメソッドによる学習」というケースを使用し、ケースメソッドとはどのようなものであるのかという議論を通じて、ケースメソッドに対する理解を深める。ケースメソッドは、マネージメント能力を身につけるための最適かつ実践的な方法である。しかし十分な知識を持たずに使うと混乱することがある。ここではそのような混乱を防ぐために、まずケースメソッドがどのように機能するのかを説明し、ケースメソッドで最大限の効果をあげるにはどうすれば良いのかについて議論する。

●使用するケース
「ケースメソッドによる学習」(HBS)

第2日(Day2)

トピック:国際ボランティアに向けての準備
内容:国際協力や国際開発について考えるには、基本的な経済の概念を理解する必要がある。「はじめての国際ボランティア:準備編」のケースでは、国際ボランティアの活動の準備という文脈の中で、基本的な経済概念の習得を目指す。

●使用するケース
「はじめての国際ボランティア:準備編」(オリジナル)

第3日(Day3)

トピック:国際ボランティアの実践
内容:国際ボランティアに従事する際、プロジェクトの活動において直面する問題を、自分自身が主導して解決することがしばしば求められる。このような課題に対応するためには、実践的なアプローチが不可欠であり、実践編では、国際ボランティアの参加者として、実際の事例に対して積極的に取り組むことが重要になる。

●使用するケース
「パヤタスに降る星」(オリジナル)

第4日(Day4)

トピック:本当の多様性とは何か
内容:この授業「本当の多様性とは何か - 理解と尊重の探求」では、性別、障害、文化的背景など様々な側面から多様性を探求し、学生たちがこれらの違いに思いやりと理解を持って接する能力を養うことを目的としている。授業内容には、多様性の基礎、性別とアイデンティティ、障害と包摂、異なる意見や文化への理解、対話のスキル、そして学生の不快感に対する教員の対処法などが含まれる。講義、ディスカッション、ゲストスピーカー、ケーススタディ、反射的エッセイ、グループプロジェクトを通じて、学生たちは多様性に対する深い理解を築き、異なる文化や背景を持つ人々との対話において敏感で思慮深いアプローチを身につけることを目指している。

●使用するケース
ケースのタイトル、その名は「障がい者と性ボランティア」(オリジナル)

第5日(Day5)

トピック:Financial Independence, Retire Early
内容:国際ボランティア活動は、多くの場合無報酬で行われ、たとえ何らかの報酬があったとしても、それは生活を支えるには通常限られた額である。そのため、一部の人々は投資を通じて不労収入を生み出し、経済的な自由を確保して国際ボランティアに専念しようと考えている。この授業では、投資を利用して不労収入を得る方法と、そのような収入を通じて経済的に自立する方法についての議論を深める。

●使用するケース
「FIREして国際ボランティア」(オリジナル)

第6日(Day6)

トピック:国際ボランティアの活動と二面性
内容:青年海外協力隊は清廉潔白な日本の若者が途上国の厳しい環境の中で身を粉にして働く、というイメージがある。しかし、実際に協力隊を経験したOB/OGの中にも、協力隊について批判的な目を向けるものもいる。果たしてどちらが「真実」なのか?本授業では、これらのイメージや意見を対比し、クリティカル・メディアリテラシーの育成を図る。

●使用するケース
「青年海外協力隊の闇」(オリジナル)

第7日(Day7)

トピック:国際ボランティアの活動と二面性(パート2)
孤児院ボランティアツアーは、孤児との交流を通じて相互理解を深めることを目的としている。しかし、ボランティアツアーが商業化されることにより、ボランティアの本質が損なわれる恐れがある。本ケースを通して、このようなプログラムの多面的な影響を検討することにより、国際ボランティア活動の倫理的側面を理解することができる。

●使用するケース
「カンボジア・ボランティア・ツアー」(オリジナル)

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 35 %
小テスト Quizzes / Tests 5 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 伊藤博「国際機関への就職(改訂版)」創成社(2020)978-4794440839

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「貧乏人の経済学」アビジット・バナジー、エステル・ドゥフロ、山形浩生(訳)、みすず書房、2012年、ISBN: 4622076519
「青年海外協力隊がつくる日本」清水 正 著、創成社、2016年、ISBN: 4794450583
「ストーリーで学ぶ開発経済学」、黒崎卓、有斐閣、2016年、ISBN: 4641150346

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

このコースでは、アクティブラーニングを中心とした教育アプローチを採用している。そのため、従来の講義中心の授業形式に比べて学生自らが積極的に学習に取り組むことが重要である。また、アクティブラーニングは単なるグループ作業ではなく、学生同士の議論や教員との対話を通じて深められる学びが重視される。この点についても理解し、授業に臨むことが望まれる。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

学歴:
コロンビア大学(教育学修士号)
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(教育学博士号)
パリ第一大学パンテオン・ソルボンヌ校(経営学修士号)
名古屋大学(環境学博士号)

研究分野:教育方法・評価、環境政策、NPOマーケティング

Education:
Columbia University (MA in Education)
University of California, Los Angeles (Ph. D. in Education)
Universite de Paris I Pantheon-Sorbonne (MBA)
Nagoya University (Ph. D. in Environmental Studies)

Research areas: Pedagogy and assessment, Environmental policy, NPO marketing

(実務経験 Work experience)

職歴:

国連教育科学文化機関(アソシエートエキスパート)
国連児童基金(教育オフィサー)
青年海外協力隊(村落開発普及員)
プラネットエイドグアテマラ(プロジェクトコーディネーター)
教育サービス会社(インストラクター)

Working Experiences:

United Nations Educational, Scientific, and Cultural Organization (Associate Expert)
United Nations Children's Fund (Education Officer)
Japan International Cooperation Agency (Community Development Officer)
Planet Aid Guatemala (Project Coordinator)
Hinoki Educational Services USA (Instructor)


Refereed Articles

  • (2024) Transforming a Day- Laborer’s Quarter into a Service Hub: An Analysis of the Case of Kotobuki in Yokohama, Japan, Using Public Choice and Neo-Hegelian Theories. Urban Affairs Review
  • (2024) Impact of AACSB Accreditation on Education Quality: Perceptions of Faculty in an Accredited School in Japan. International Journal of Educational Management
  • (2023) Examining transportation-mode changes during COVID-19 in Toyama, Japan. Regional Studies, Regional Science 2168-1376
  • (2023) Regional Sustainable Development Using a Quadruple Helix Approach in Japan. Regional Studies, Regional Science
  • (2022) Promoting urban light rail transit in a compact city context: The case of Toyama City, Japan. Regional Studies, Regional Science

Refereed Proceedings

  • (2020). Cognitive Neuroscientific Explanations of Active Learning: A Conceptual Review. IAFOR Journal of Education .The Southeast Asian Conference on Education. 1. 2. Singapore






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