シラバス Syllabus

授業名 経営診断
Course Title Business Consulting Basic
担当教員 Instructor Name 西野 友浩(Tomohiro Nishino)
コード Couse Code NUC522_N24B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目 / Specialized Subject
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2024 UG Fushimi Fall

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

■授業とNUCBのMission Statementとの関わり
とりわけ「ビジネス界や社会の発展をもたらす知識の創出」に向けて、必要不可欠なスキルセットやマインドセットを醸成することを意識した授業です。

■授業とディプロマ・ポリシーならびにカリキュラム・ポリシーとの関わり
「PCL(Participant Centered Learning)」を念頭に、とりわけ「企業経営に関する諸問題を自ら考察して主体的に議論し行動できる能力」を養うことを目的として授業です。
■Relationship between the class and NUCB's Mission Statement
In particular, the class is designed to foster the essential skill sets and mindsets needed to "create knowledge that will bring about the development of the business world and society.

■Relationship between classes and diploma policy and curriculum policy
"With "PCL (Participant Centered Learning)" in mind, this class aims to cultivate "the ability to consider various issues related to corporate management on one's own and to discuss and act independently.

授業の目的(意義) / Importance of this course

■授業の目的(意義)
経営コンサルティングの演習を通じて、企業・組織の変化・変革を促進・支援する能力を養成することを目的とした科目です。
身に付けた経営学に関する知識をどのように活用し、価値提供をしていくかということを、経営コンサルタントという視点を通じて学ぶ場とします。
■Objectives of the class (significance)
The purpose of this course is to cultivate the ability to promote and support change and transformation in companies and organizations through management consulting exercises and practical training.
This course provides an opportunity for students to learn how to use their acquired knowledge of business administration to provide value through the perspective of a management consultant.

到達目標 / Achievement Goal

■到達目標
本科目を学ぶことで、経営学を実践するとはどういうことかを理解することができるようになる。また、経営コンサルタントに求められる基本的なスキルセットやマインドセットを身に付けることができる。

■Objectives
By studying this subject, students will be able to understand what it means to practice management science. They will also be able to acquire the basic skill sets and mindsets required of a management consultant.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Business Perspectives (BSc)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

本授業では、ケースメソッドを通じて、以下の実現を目指します。

・経営コンサルティングに求められる基礎的なスキル/マインドセット
・ビジネスフレームワークを活用するスキルセット

In this class, we aim to achieve the following through the case method and field method.

・Basic skills and mindset required for management consulting
・Skill set to utilize the business framework

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 30 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 70 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

<授業形態>
・本授業は、全日程をケースメソッド、ワークショップで実施します。グループワークを通じて気づきをえることで戦略のブラッシュアップ手法を学びます。

<課題>
・使用ケースの提示と同時にレポートに関するアサインメントも提示します。
・履修の前提条件として、1ケースあたり最低3時間の予習を行うものとします。

<フィードバック方法>
・各ケースのディスカッション後、ディスカッションにおける発言のフィードバックを行います。

<その他>
・4日間に4回小テストを実施します。科目は、企業経営理論(経営戦略論/組織・人材マネジメント論)とします(※2)。指定教科書(特に「教科書1」として指定したもの)を中心に、事前に学習を進めておいてください。

※2:コンサルティングをするためには、自在に知識・フレームワークを使いこなせる必要があります。クライアントとやり取りしている際等、瞬発力を持って対応することが求められる局面があります。そうした場合、都度、調べることはできません。ある程度、必要な知識・フレームワークがそらで言えること(≒記憶・暗記していること)が重要です。そうした観点から、本小テストを設定しています。

・受講にあたり、中小企業白書や参考図書を通じて中小企業が置かれている経営環境を概観し、具体的な解決策を提示できるよう事前に準備をしておいて下さい。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

・(全日共通)コンサルタントに求められる思考方法について議論を通じて深めます。
・(全日共通)ケースメソッドを通じて、コンサルティングを進める際の基本的なプロセスについて議論を通じて深めます。
・(全日共通)ケースメソッドを通じて、企業が抱える経営課題(仮説)について、議論を通じて明らかにします。

<進め方>
●午前
①オリエンテーション、自己紹介
本講義の進め方等、講師自己PR、参加学生自己PR(1分程度)

②講義、小テスト

●午後
③ケース学習(グループディスカッションと個人発表)
【株式会社ラクーン】  中小機構
インターネットを活用した卸売業という新業態で成功できた要因を分析する中小機構のケースです。株式会社ラクーン(以下,ラクーン)は,アパレルと雑貨を扱うBtoBのeコマースで成長した「ネット問屋」です。参入障壁の低い業界で競争優位に立ち続けるラクーンの成功要因を,余剰在庫を売買する「オンライン激安問屋」が成功したフェーズ 1 と新製品を売買する「スーパーデリバリー」が順調に推移しているフェーズ2の2段階に分けて分析するとともに、変化する競争環境の予測から今後ラクーンが直面すると考えられる経営課題を抽出し、どのように対処すべきかを検討します。

④Day2ケース予習



●使用するケース
株式会社ラクーン  中小機構
※使用ケースは変更になる可能性があります。

第2日(Day2)

<進め方>
●午前
①講義、小テスト

●午後
②ケース学習(グループディスカッションと個人発表)
【三和酒類株式会社】
焼酎「いいちこ」を全国ブランドに発展させたマーケティング戦略を分析するケースです。小さな清酒の造り酒屋が,大手の酒造メーカーとの価格競争に敗れ,次々と姿を消していく中で、4つの造り酒屋が,力を合わせ家業から企業へと変革していく。三和酒類株式会社(以下、三和酒類)が成功に至るまでの道のりは険しいものであったが,様々な経営課題を克服し、結果「いいちこ」は乙類焼酎(本格焼酎)のシェアナンバーワン( 16.4 %)となる。本講座では三和酒類のマーケティング戦略を分析し、どのように顧客との関係性を強めていったのかについて考察するとともに、三和酒類が新たに直面すると考えられる経営課題を抽出し、どのように対処すべきかを検討します。

③Day3ケース予習


●使用するケース
三和酒類株式会社 中小機構
※使用ケースは変更になる可能性があります。

第3日(Day3)

<進め方>
●午前
①講義、小テスト

●午後
②ケース学習(グループディスカッションと個人発表)
【スターウェイ株式会社】 中小機構
「イースターパック」を活用した環境対応型物流システム・サービスの新連携と成長戦略について分析する中小機構のケース。スターウェイ株式会社は、環境ソリューション・プロバイダを標榜し、「環境に優しく、しかも経済効果を出せるように物流を機能させるため、自社の持つ技術やノウハウを企業にアドバイスする」というビジネスを行っている。当社が「地球温暖化」への対処という大企業が持つ困難な課題に対し、どのように対応することで成長することができたのかを分析します。また、今後当社が直面する経営課題をロジスティクスを含むサプライチェーンマネジメント(調達から販売までのバリューチェンの最適化)の観点から抽出し、どのように対応すべきかを検討します
※使用ケースを変更する可能性があります。

③Day4ケース予習

●使用するケース
スターウェイ株式会社 中小機構
※使用ケースは変更になる可能性があります。

第4日(Day4)

<進め方>
●午前
①講義、小テスト

●午後
②ケース学習(グループディスカッションと個人発表)
1.【オタフクソース株式会社】
お好み焼を普及することによりお好みソースを全国展開した成功要因を分析する中小機構ケースです。ソースメーカーとしては後発であったオタフクソース株式会社(以下、オタフクソース)は、先発メーカーと付き合いのある問屋や小売店などとの取引は難しく、戦後広島 市に普及した屋台のお好み焼店等、直接使用してもらえる飲食店に販路を見出した。消費者のニーズや流通構造が変化する中で、オタフクソースは巧みなマーケティング戦略により着実にシェアーを高めていく。本講座ではオタフクソースのマーケティング戦略を分析し、どのように顧客との関係性を強めていったのかについて考察するとともに、オタフクソースが新たに直面すると考えられる経営課題を抽出し、どのように対処すべきかを検討します

2.【シックスワン:目玉商品の選定】

●使用するケース
1.オタフクソース株式会社 中小機構
2.シックスワン:目玉商品の選定 日本ケースセンター
※使用ケースは変更になる可能性があります。

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 50 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 50 %
予習レポート Preparation Report 40 %
小テスト Quizzes / Tests 10 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

ディスカッションでは発言回数だけではなく発言内容に留意して下さい。具体的には、企業が抱える問題や解決策について、①問題の本質を指摘する発言、②新たな視点から解決策を提示する発言、③議論の停滞に際し次の段階に繋げる発言を高く評価します。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • TAC中小企業診断士講座「中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (1) 企業経営理論 2025年度」TAC出版(2023)978-4300108147

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「中小企業マーケティング」著者:田中道雄中央経済社(2014)
「マーケティング戦略 第6版」、著者:和田充夫、恩蔵直人、三浦俊彦、出版社:有斐閣アルマ、出版年:2022年
「中小企業白書」、中小企業庁、各年版
「21世紀中小企業論(第4版)」、著者:渡辺幸男、小川正博、黒瀬直宏、向山雅夫、出版社:有斐閣アルマ、出版年:2022年


授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

「初年度担当科目」 

担当教員のプロフィール About the Instructor 

●学位と取得大学
神戸大学 博士課程後期課程 博士(経済学)

●研究分野
中小企業の海外展開、タイの産業集積の発展効果

●所属学会
日本中小企業学会、アジア政経学会

●Degree and University
Doctor (Economics), Kobe University

●Research Field
Overseas expansion of SMEs、evelopment effects of Thailand's industrial agglomeration

● Affiliated Academic Society
Japan Academy of Business Studies:JASBS、Japan Association for Asian Studies:JAAS

(実務経験 Work experience)

1988-2020 コクヨ株式会社 営業、マーケティング事業部 事業部長等
2020-2022 経済産業省 中小企業庁 海外展開支援室 室長
2022- 神戸大学 経済学研究科研究員
    奈良県よろず支援拠点コーディネーター
    近畿経済産業局「官民合同チーム」コンサルタント
    奈良県事業承継・引継ぎ支援センター派遣専門家
    奈良県保証協会派遣専門家
    奈良県事業承継・引継ぎ支援センター派遣専門家
    御所市商工会派遣専門家
    中小企業基盤整備機構 人材育成支援アドバイザー
    名古屋商科大学大学院 客員教授(中小企業診断士養成課程講師)
    中小企業基盤整備機構 シニア経営支援アドバイザー
2023- 合同会社 西野中小企業診断士事務所 代表社員
   奈良県産業廃棄物抑制等事業費補助金審査委員







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