シラバス Syllabus

授業名 経営分析
Course Title Business Analysis
担当教員 Instructor Name 芳賀 裕子(Yuko Haga)
コード Couse Code NUC522_N23B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目 / Specialized Subject
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2023 UG Fushimi Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

企業の経営戦略に関連するケースを学ぶことで、企業の経営者の意思決定を疑似的に体験する。その際に必要な考え方を企業戦略の基本的な理論等と合わせて修得することは、「"フロンティアスピリット"を備えたイノベーティブで倫理観あるリーダー」育成につながるものである。
By experiencing case related to corporate management strategy, we experience decision making of management of company. In doing so, acquiring necessary ideas together with basic theory of corporate strategy etc. leads to "Innovative and ethical leaders with" frontier spirit "training.

授業の目的(意義) / Importance of this course

本講義では、企業が行う戦略上の意思決定について、受講生が意思決定者の立場にたって検討する。環境変化のスピードが速い中、意思決定のためには様々な角度からの分析が必要となる。業界分析、自社経営資源分析、競合分析など、ケース場面に必要な分析を行い、理論的思考により自分が経営者であればどのような行動をとるかを考える。
経営戦略の理論フレームワークを理解し、よりロジカルに、より深く、必要な情報分析を行う能力を身につける。
In this lecture, students will consider the strategic decision of the company from the viewpoint of decision makers of companies . Analysis from various angles is necessary for decision-making as the environmental change speed is so fast. Analyzing industries, competitors and corporate resources, students are required to think about what kind of action should be taken if he /she is a manager.
Understand the theoretical framework of management strategy, and to acquire the ability to perform more logically and deeper. We deal with the cases of large corporate partnership, acquisition, diversification, business innovation.

到達目標 / Achievement Goal

経営の様々な意思決定の場面において、意思決定のためにどのような情報をどのように分析しなくてはならないかを理解する。
・基本的な分析フレームワークの理解(環境分析、競争状況分析、業界分析、その他)
・場面に応じた分析項目の理解
・分析結果の解釈と意思決定へのロジックの理解

By the end of the course, you will be able to:
・Understand basic business analysis frameworks
・Understand how to theoretically make decisions from the result of the analysis.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

経営の様々な意思決定の場面において、意思決定のためにどのような情報をどのように分析しなくてはならないかを理解する。
・基本的な分析フレームワークの理解(環境分析、競争状況分析、業界分析、その他)
・場面に応じた分析項目の理解
・分析結果の解釈と意思決定へのロジックの理解

By the end of the course, you will be able to:
・Understand basic business analysis frameworks
・Understand how to theoretically make decisions from the result of the analysis.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 10 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 90 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

1ケースあたり最低3時間の予習を行い、予習結果をアサイメントに従いレポートにまとめ、講義開始前までに提出してもらう。この予習をどれだけ深くするかで、授業での質の高い発言が可能となる。
翌週の授業の際に、前週のレポートについての評価ポイントなどを説明することで、フィードバックを行う。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

【テーマ】外部環境分析とビジネス
【概要】 社会環境の変化により、自社のビジネスをどのように変更していかなくてはならないかを検討する。社内ではなく、社外の環境変化が、どのようにビジネスに影響するのか、事業内容を社内で決定する際、どのように外部環境の変化を検討しなくてはならないのかを議論する。2015年に採択されたSDGsをテーマとして考える。


●使用するケース
「スターバックス vs. お父さんの喫茶店  SDGsを考える - ストローどうしましょうか?-」 (オリジナル)

第2日(Day2)

【テーマ】業界の競争優位を分析することを理解し、その上で意思決定を行う
【概要】アメリカ小売業の業界の競争優位生の変化を理解した上で、意思決定を行う。



●使用するケース
「Amazon.com 2016  vs. Walmart Stores」
(NUCB)

第3日(Day3)

【テーマ】内部環境分析とビジネスモデル
【概要】 中小企業が事業拡大を目指す際に、社内の経営資源を明確にとらえ、自社ならではのビジネスモデルを構築する方法を議論する。バリューチェーンの考え方を理解し、意思決定のために使う。


●使用するケース
「グリーンテクノ」(特許庁)

第4日(Day4)

【テーマ】市場セグメント別のニーズと自社の経営資源分析
【概要】 国内での成功から、海外進出するにあたり、自社の経営資源の強みを生かした戦略を検討する


●使用するケース
「宅急便と「バリュー・ネットワーキング」構想: 海外展開に向けたヤマトグループの挑戦」

第5日(Day5)

【テーマ】個人事業を買収する際の、価値評価と買収価格
【概要】 自らが事業を買収すると仮定した場合、どのような価格を提示するか、ディスカッション、ロールプレーにより検討する。ターゲットとなる事業の価値を分析する方法について学習する。


●使用するケース
「佐藤くん、レストラン買収」(オリジナル)

第6日(Day6)

【テーマ】戦略立案とM&A
【概要】 M&Aという戦略目標達成のための手段について、その妥当性を分析する。また実際にどのようにM&Aを実施するべきか、M&A前、交渉、M&A後に分けて検討する。


●使用するケース
「三重銀行・第三銀行」(オリジナル)

第7日(Day7)

【テーマ】M&Aによる事業目標の達成
【概要】内部環境、外部環境の分析結果から、戦略目標達成のために適切なターゲット企業を検討し、どのようなシナジー効果を期待できるのか、議論する。


●使用するケース
「ミツカンホールディングス」(オリジナル)

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 40 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • グロービス経営大学院「「新版 MBA経営戦略」」ダイヤモンド社(2015)978-4-502-47950-2
  • アーンスト・アンド・ヤング・アドバイザリー株式会社「図解 はじめての企業買収」中央経済社()

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「新版 競争戦略論I」マイケルE.ポーター 竹内広高監訳 ダイヤモンド社 ISBN978-4-478-00842-3
「企業戦略論」上 基本編   ジェイB.バーニー 岡田正大訳, ダイヤモンド社 ISBN4-478-37452-X

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

「1つのアサインメントに質問が多くて大変だった」
複数の質問は個別の質問ではなく、最終的な意思決定をするために考えなくてはならない項目を挙げています。
最後の一つの質問だけが提示されたとしても、その前の質問にある内容を考えなくてはならないのです。企業の意思決定は複数の側面から検討しなくてはならないので、それら質問の回答が、どのように理論的に意思決定につながるかを学んでもらいます。ただし、すべての質問について事前予習したことを前提に、予習レポートに記載してもらうものは、一部の質問についてのみとします。レポート作成の時間を節約するためですが、すべてのアサインメントについて事前に考えておかなければ、授業中の発言ができないことになってしまいますので、予習はしっかり行ってください。

「手を挙げたのに指名してもらえなかった」
平等に指名しているつもりですが、アピールが足りないと回数は少なくなるかもしれません。コースが終わってからではなく、途中でもしそのように感じたら相談しに来てください。社会でも、自分をアピールしないと、いくら良い考えを持っていても活かすことが難しくなってしまいます。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

 慶應義塾大学卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科(M.B.A.)修了後、プライス・ウォーターハウスコンサルタント株式会社東京オフィスにて、内外企業の戦略立案に係るコンサルティングを実施。1991年、ビジネスコンサルタントとして独立、現在に至る。大企業のヘルスケア分野への新規参入コンサルティングを実施。上場企業の戦略的新事業参入を支援。ヘルスケア業界を得意とする。ベンチャー企業取締役、ヘルスケア事業会社の執行役員などを経験。
2017.4 NUCNビジネススクール 准教授
2019.3 協和発酵キリン株式会社(現 協和キリン) 社外取締役
2020.4 NUCBビジネススクール 教授
2020.6 ミネベアミツミ株式会社 社外取締役

 主な研究テーマは、日本企業の戦略実施のための手段としてのM&Aの効果について。戦略パターンとM&A効果の関連性、M&Aの効果と本社機能についての研究に取り組む。2010年から尚美学園大学大学総合政策学部客員教授を経て、2017年4月より名古屋商科大学准教授。2020年4月教授。組織学会、日本経営学会、国際ビジネス研究学会 会員。

学位: 博士(経営学) 筑波大学大学院ビジネス科学研究科
   経営学修士(M.B.A) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科
リハビリテーション修士 筑波大学大学院

主な研究論文
「M&A に必要な本社能力に関する研究」Global Business Research Center 赤門マネジメント・レビュー, 22 巻 1 号,2023
「M&Aの効果と多角化戦略との関係に関する文献サーベイ」『赤門マネジメント・レビュー』Vol.15 No.3, 201603
「M&A投資が企業業績に及ぼす効果の研究」『組織科学』Vol.52 No.1,2018
「競争優位性強化のためのM&A」 博士論文 2019.10, 筑波大学

After obtaining M.B.A., worked as a senior consultant at PriceWaterhouse Consultants Ltd. Ms. Haga is involved in strategy planning consulting of listed companies. In 1991, she was independent as a business consultant. Conducted new enterprise consulting in the healthcare field of large companies. She specializes in medical, nursing care and health care industry. Experience such as venture company director, executive officer of health care company. Experience as a Business Consulting for more than 25 years.
March,2019 Kyowa Kirin Co.,Ltd. Director of the Board(Outside Director)
June ,2020 Minebea Mitsumi Inc. Director of the Board(Outside Director)

Her research theme is about the effect of M & A as a means for Japanese companies to implement strategy. We are engaged in research on the relationship between strategy pattern and M & A effect and the relationship between effect of M&A and head office capability.

Education:
Ph.D. in Business Administration, University of Tsukuba.
MBA, Graduate School of Business Administration, Keio University
Master of Rehabilitation,
Tsukuba University. Graduate School of counseling and rehabilitation.

(実務経験 Work experience)

2020.3- 現在
ミネベアミツミ株式会社 取締役(独立・社外)
2019.3 - 現在
協和キリン株式会社 取締役(独立・社外)
2010-4- 現在
社会福祉法人不二健育会 理事
1991.4- 現在
芳賀経営コンサルティング事務所 代表
1989- 1991
Price Waterhouse Consultants 戦略コンサルティンググループ シニアコンサルタント

June,2020- at the present
Minebea Mitsumi Inc. Director of the Board(Outside Director)
March,2019 - at the present
Kyowa Kirin Co.,Ltd. Director of the Board(Outside Director)
April,2010 - at the present
Fuji-Kenikukai Social Welfare Corporation, Director
April,1991- at the present
Haga Management Consulting Office, Representative Consultant.
April,1989- 1991
Price Waterhouse Consultants, Strategic Consulting Department, Senior Consultant.






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