シラバス Syllabus

授業名 ベンチャービジネス
Course Title Building New Ventures
担当教員 Instructor Name 内古閑 宏(Hiroshi Uchikoga)
コード Couse Code NUC516_N24B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目 / Specialized Subject
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2024 UG Fushimi Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本科目は、NUCBのミッションステートメントと合致するコンセプトの下で展開される科目です。フロンティアスピリットを有する未来のリーダーたちが世界環境の中でどのようにしてイノベーティブに考え、行動し、問題解決しながらベンチャービジネスを構築することができるのか、について洞察していきます。
This course perfectly aligns with NUCB's Mission Statement as it guides to nurturing leaders with Frontier spirits who can bridge cultural differences. It will provide students insights to confront situations where they require innovating thinking, innovating actions and innovative problem solving within an international context.

授業の目的(意義) / Importance of this course

「ベンチャービジネス」科目では、以下の問いについて議論を展開していきます。

・ベンチャービジネスを産む起業家にはどのような特性があるのか?
・ベンチャービジネスはどのように成長させていけるのか?
・ベンチャービジネスはどのように市場に浸透させていけるのか?
・イノベーションのジレンマとベンチャービジネスの関係は?
・ベンチャービジネスを効果的にプレゼンしていくには?
Building New Ventures introduces you to the entrepreneurial journey from finding an idea, to gaining traction in the marketplace, to raising capital for your venture. The course encompasses case method discussions which provide insights for the following agenda;
- finding an idea
- gaining traction in the marketplace and growing your business
- business models and raising capital
- making effective presentations

到達目標 / Achievement Goal

学生はケースディスカッションを通じてベンチャービジネスを立ち上げる際に必要な心構え、思考プロセス、そしてアクションプランについて議論を深めます。さらに、学生がインパクトのあるビジネスコミュニケーションを実践できるよう演習を重ねていきます。

Through case discussions, students will explore the mindset, thought processes, and action plans necessary for launching a venture business. Additionally, they will engage in exercises to enhance their ability to execute impactful business communication.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Managerial Perspectives (BBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

ケースディスカッションによってベンチャービジネスに関する「知」の共同構築作業が行いつつ、アイディア出しからビジネス構築の過程を、行動として起こす際に必要な「気づき」を得ていくことになります。さらには、ベンチャービジネス立ち上げに必須な能力である、ビジネスプレゼンテーション力の向上を図っていきます。

Through various discussions, the class will co-create knowledge on building new ventures from the seed stage to the growth of views while searching into mindfulness and personal aspects that form the basis for new ventures. Furthermore, we will improve the essential skill of business presentations, which is crucial when launching a new venture.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

(学習方法)
 本コースの講義はケース・ディスカッション形式が主体で行われます。受講者はシラバスに記載した質問事項に関して議論をする準備をして来てください。講義の進め方・準備に関してはケースブックが配布されるタイミングで、より詳しく指示を致します。

(レポート)
指定されたケースにおける課題に関し、分析・考察した予習レポートを提出して頂きます。
最終日には、講義内レポートを作成いただきます。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

第1回 (2024/11/7)
(主題)成熟業界とベンチャービジネス
(Day1 概要)
1980年には、テキサスのオースティンに1店舗しかなかった店が、2004年には144店舗になっていた。『フォーチュン』誌では、アメリカで最も働きがいのある企業ランキングに、7年連続選ばれた。最終的な収益に基づくインセンティブ。モラールの調査。給与の最高額は平均給与の8倍を超えてはならないというルール。成熟業界において傑出した業績を生み出すためのイノベーション。そのユニークなポジショニングにより、2017年に約1兆4千億円でアマゾンに買収されるまでに企業価値を昇華させたその秘訣を探っていきます。

●使用するケース
ホールフーズマーケット (HBS)
英文ケース:Amazon Acquires Whole Foods (B) (HBS)

第2日(Day2)

第2回 (2024/11/14)
(主題)イノベーションのジレンマと破壊的イノベーション
(Day 2 概要)
シャープの通信事業部門は、1998年度の売上約200億円から2006年度には5,600億円へと急成長し、2005年度には国内携帯電話出荷台数でシェア1位となった。しかしiPhoneやAndroidの流れには遅れを取った。iPhoneに代表されるイノベーションによる市場変化に、企業はどう対応するのがいいか、議論をしていきます。

●使用するケース
SHARP 2009(A)(NUCB)

<教科書:イノベーションの最終解>

第3日(Day3)

第3回 (2024/11/21)
(主題)ベンチャービジネスと女性起業家
(Day 3 概要)
新規事業の立ち上げには、イノベーティブな発想と起業家精神が欠かせません。その課題に直面した女性CEOについて議論をしていきます。国際的マネジメント経験はなく、初めて最高経営責任者(CEO)の任に就いたミア・フォスターは、新たな職に就いてわずか数週間後、アメリカに拠点を置く100億ドル規模のファーストフードチェーンであるレベンダリー・カフェの重要課題に直面する。起業家精神に富んだレベンダリー・カフェ・チャイナの責任者ルイス・チェンは、中国の事業計画を議論しようとするフォスター達の試みに抵抗した。彼女はチェンに会うため中国に飛んだ。そこではレベンダリー・チャイナの将来と同時に同社のグローバル化全体の将来について意思決定をする必要に迫られる。

●使用するケース
レベンダリー・カフェ:中国での挑戦 HBS Brief Case

第4日(Day4)

第4回(2024/11/28)
(主題)ベンチャービジネスとマーケティング
(Session 3 概要)
ソニーAIBOは世界初の「エンターテインメント」ロボットである。家庭用「ペット」の位置づけで販売されたAIBOは日本で大ヒットし、技術知識のほとんどない人も含めて老若問わず受け入れられた。マーケティングとイノベーションの関係、イノベーションを起こすリーダー、チームそして経営陣について議論していきます。

●使用するケース
ソニーAIBO: 世界初のエンターテインメント・ロボット HBS

第5日(Day5)

第5回 (2024/12/5)
(主題)ベンチャービジネス実行時に必要なスキル
(Day 5 概要)
ビジネス・プレゼンテーション演習を行います。効果的なプレゼンについて具体的に探究していきます。

●使用するケース
詳細はケースブックを参照してください

第6日(Day6)

第6回(2024/12/12)
(主題)国家の「ゼロ・トゥ・ワン」
(Day 5 概要)
第二次世界大戦終戦直後、日本は米国GHQの占領下に置かれた。終戦直後の晩秋、外務大臣に就任して間もない吉田茂は24歳年下の白洲にGHQとの交渉役を委ねた。そして終戦から6年後、サンフラシスコ講和条約を締結。焼け野原から経済大国の道へと日本は「ゼロ・トゥ・ワン」を成し遂げた。激動の戦後を吉田の右腕として生きた白洲次郎という人物を通して、「国家の立ち上げ」というベンチャー・プロジェクトについて議論していきたいと思います。

●使用するケース
白洲次郎 プリンシプルのない日本 (NUCB)

第7日(Day7)

第7回 (2024/12/19)
(主題)ベンチャービジネスをプレゼンする
(Day7 概要)
本科目の総括として、ベンチャー・ビジネスに関するピッチ・セッションを行います。

●使用するケース
詳細はケースブックを参照してください

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 5 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 55 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 40 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • クレイトン・クリステンセン「イノベーションの最終解」翔泳社(2010)978-4798132310

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「ゼロ・トゥ・ワン」 君はゼロから何を生み出せるか ピーター・ティール NHK出版
「プリンシプルのない日本」白洲次郎 新潮文庫

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

昨年度の講義では以下のようなフィードバックを頂きました。ディスカッションが一層活発なものになり、より多くの気づきが得られるような講義運営を引き続きしていきたいと思います。(授業評価点:4.69)

・飽きない工夫がいっぱいされていた点
・ほとんど全員が発言できる機会がある
・熱心に指導していただいて当ててない人は優先的に当ててくれるから、周りを常に見ていて良かったと思います。
・リーダーシップなど海外の経営などを学べた
・イノベーションのことについて深く理解できてよかった
・ファシリテートが非常に上手く、発言しやすい環境がある。その上、各dayでメッセージ性もあり学びがある。
・プレゼンをした際、個人的なフィードバックがありとても良かった
・内古閑先生がアクティブでクラスの雰囲気が良い点

担当教員のプロフィール About the Instructor 

1998年慶應義塾大学理工学部修士課程修了。(株)東芝入社、世界初のノートパソコンを設計したハードウェア設計部に所属。1994年ハーバード・ビジネス・スクール経営大学院修士課程修了(MBA)後、東芝本社パソコン商品企画部にて新型ノートパソコンの企画、インターネット・サービスの立ち上げ、ネット接続型次世代DVD規格の策定に従事。1997年ソフトバンク(株)入社、企業投資室にてスカパーの立ち上げ、インターネット企業投資を実施。ソフトバンクと米国ジオシティーズの合弁会社、ジオシティーズ・ジャパン(株)の設立、事業立上げを指揮。2000年ヴィジョネア(株)を創業、DVDとインターネットの連動技術で事業構築、特許権利化後にライセンスビジネスにピボットし現在に至る。2012年米国シリコンバレーに移り住みYouTuber向けアプリ開発のVeamInc.設立・創業、現在に至る。帰国後アフリカにおける世銀のプロジェクト、ブロックチェーンのビジネス・プロデュースに関与。

Education
Masters Degree in Business Administration, Harvard Business School
Master of Engineering in Mechanical Engineering, Keio University
Bachelor of Engineering in Mechanical Engineering, Keio University

After joining Toshiba's Computer Division in 1988 where he was involved in designing the world's first notebook PC, Hiroshi Uchikoga went to Harvard Business School MBA program. After graduation, he returned to Toshiba Headquarters Product Planning division in 1994, where he engaged in; planning advanced notebook PCs, launching Toshiba's first internet service, and standardizing a new generation video disc format.
When he met Mr. Son of Softbank, Hiroshi decided to work as a manager in the investment division, then led the joint venture between GeoCities (US) and Softbank. In 2000, Hiroshi founded Visionare Corporation, a software development company in Japan which eventually pivoted to a license company after acquiring eight patents, and he moved to Sunnyvale, California in 2012 to start up Veam Inc. - both of which are currently working on a path to successful exits. Returning to Japan in 2017, he acted as Business Producer at World Bank's project in Africa and blockchain related businesses.







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