シラバス Syllabus

授業名 ブランドマーケティング
Course Title Brand Marketing
担当教員 Instructor Name 山岡 隆志(Takashi Yamaoka)
コード Couse Code NUC513_N20B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2020 UG Fushimi Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

皆さんに質問です。
コカ・コーラ社がコカ・コーラのブランドを使えなくなったら売れるでしょうか?
おそらく、売上は半分以下になるでしょう。
2つ目の質問です。
コカ・コーラの味は100年変わっていません。
であれば、コカ・コーラ社の毎年のマーケティング予算が膨大な理由は何でしょうか。
それは、ブランディングを行うためなのです。

ブランドとマーケティングコミュニケーションは、企業の存続に関わるぐらい重要なテーマである。講師の事業会社における豊富なビジネス経験を生かした授業により、実践で使える知識を習得する。マーケターが持つべき実践的なスキル習得のため、様々なケース素材を活用した双方向のケースメソッドによる授業によって本質的な理解を進める。そのため授業での発言と貢献が評価の大きなウエイトを占める。

Mission Statementにある、世界で成功するイノベーションを起こせるビジネスリーダー養成に主眼をおく。本学のディプロマポリシーにあるフロンティア・スピリットを基本にして、「基盤力」および「実践的思考力」養成に力をいれる。
I have two questions for you.
If Coca-Cola Co. cannot use the brand, would it be so popular?
The sales would presumably decrease by half.
The taste of Coca-Cola has been the same for over 100 years, however, the annual marketing budget is enormous. Why?
That is why it has promoted branding. Brand management and marketing communication are so important themes determining a company’s existence. Professor’s rich experiences in business companies help you acquire authentic and practical knowledge. The objective of the course is to acquire practical skills marketers should have. Interactive discussion by the case method teaching approach characterizes this course. Therefore, speaking up and contributing in class will weigh heavily in grade calculations.

The main objectives are:
Understanding and applying the skills, abilities, and tools needed to become successful global business leaders making innovation followed by the mission statement. Focusing on cultivating the essential knowledge and practical ability expressed based on the Frontier Spirit in the NUCB diploma policy.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

教員の事業会社における豊富なビジネス経験を生かした授業により、実践で使える本物の知識を習得する。
マーケターが身につけるべき、ブランド・マネジメントとマーケティング・コミュケーションに関する実践で使えるスキルと知識。
就職活動における、グループディスカッションや面接力が向上する。また優良企業を見極める目を養うことができる。

Professor’s rich experiences in business companies help you acquire authentic and practical knowledge.
Practical knowledge and skills in brand management and marketing communication marketers should acquire.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 10 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 70 %
フィールドメソッド Field Method 20 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

ケースブックは2020年7月に受領し全記載事項を熟読する。講座開始前が提出期限となるレポート課題が、Google Classroomに掲載されているので、最終的な詳細な要領を十分確認の上、提出する。提出要領が一つでも守れなかった場合(独自率、規定文字数、提出期限、ファイル名、ファイル形式、書式、剽窃、提出形式など)、未提出扱いで不完全となり、自動的に単位はないので十分注意して準備すること。期限までの提出がない場合は以下なり理由があっても考慮できない。シラバスやClassroomに記載されている事項などをよく確認して授業準備を行う。教科書は授業準備に必須のものとなる。

ディスカッションの前提となる課題を下記に示す。基本的な考えや理論は繋がっており、その関連性を掴むことが実践的な知識とスキルの養成となる。よって、第1回目の授業が始まるまでに、全ケース・論文・資料・教科書に関して全てを熟読し、十分な準備を完了した状態で第1回目の授業に臨む。下記の課題は準備の助けとして使用し、下記以外の多様な観点から授業準備を行い意見にまとめておく必要がある。質の高い意見が述べられるように、授業開始までに全ての準備を完了した状態で講義に臨むこと。基本的に記載された順序で授業は進む予定であるが、順序の変更や講義で取り上げないケースや資料もある。グローバルスタンダードのビジネススクールで求められる判断力を活用して、どのケースや資料のどのような問題に時間を費やすべきか予想して楽しみながら準備する。クラスディスカッション中はパソコンの使用を禁止するので、資料は全て印刷しておくこと。

<注意事項>
※ケースブックは2020年7月に受領し全記載事項を熟読する。2020年9月に受領していては事前提出レポートや授業準備が間に合わない。
※教科書は2020年7月に購入し十分な予習を行い、第1回目の授業で全教科書を持参する。
※授業計画は受講者の理解度や進捗により予告なく変更する場合がある。
※ケースブックに記載されている順に基本的に資料を使用していく予定だが、予告なく順番が変わる場合や使用しない場合がある。
※論文/資料についても議論を行うので、ケース同様の準備を怠らないこと。
※ケース、論文、資料は、各自印刷の上授業に持参するのが望ましい。
※ケース、論文、資料は、全て授業で使用するとは限らない。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

オリエンテーション、マーケティングの本質
オリエンテーションおよびまずはマーケティングの基礎と本質について議論する。


●使用するケース
マーケティング近視眼

第2日(Day2)

ブランドとは何か、ブランド価値
ブランドとは何かについて解説する。ブランド価値を評価するフレームワークについて議論する。


●使用するケース
BMW

第3日(Day3)

ブランド・コミュニティ、ブランド・ポジショニング
ブランド・コミュニティによるブランド価値を高める価値共創の概念について議論する。
ブランド・ポジショニングについて議論する。


●使用するケース
三ツ矢サイダー

第4日(Day4)

ブランド開発戦略
ライン拡張、ブランド拡張、マルチブランド、新ブランドによるブランド戦略について議論する。


●使用するケース
武田薬品工業

第5日(Day5)

コミュニケーション戦略
ブランド論からコミュニケーション論に議論を展開する。コミュニケーションの基礎について、様々な事例をもとに議論する。


●使用するケース
ゴットミルクキャンペーン

第6日(Day6)

顧客マネジメント
デジタルマーケティングにおいて重要性が増している顧客マネジメントの考え方と理解する。


●使用するケース
ヨドバシカメラ2017

第7日(Day7)

製品戦略
製品戦略について、ケースを使って議論する。


●使用するケース
GoPro

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 10 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 50 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 40 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

授業貢献60%、レポート40%
ケースブックは2020年7月に受領し全記載事項を熟読する。講座開始前が提出期限となるレポート課題が、Google Classroomに掲載されているので、最終的な詳細な要領を十分確認の上、提出する。提出要領が一つでも守れなかった場合(独自率、規定文字数、提出期限、ファイル名、ファイル形式、書式、剽窃、提出形式など)、未提出扱いで不完全となり、自動的に単位はないので十分注意して準備すること。期限までの提出がない場合は以下なり理由があっても考慮できない。シラバスやClassroomに記載されている事項などをよく確認して授業準備を行う。教科書は授業準備に必須のものとなる。

レポートについては、独自性があり十分に考え真摯に向き合った努力の跡が分かるものを高評価とし、そうでないものは低評価となる。質に重きをおきつつ、質と量(文字数×独自率)で評価する。高評価なものは満点、低評価のものは無得点に近くなるため得点に幅がでる。独自性チェックソフトに通されるので、本論文自体、その他著作物、インターネット、他人のレポートなど他から多く引用されていると認められれば不正行為とみなされ、単位は不完全扱いとなる。今回提出する他の者および過去のレポートも全てデータベースに登録されるため、一文でも引用すると独自性が下がる。複数人からレポート盗作についても確実に認識する。このような著作物から大幅引用することは、剽窃(ひょうせつ) 行為とみなされ、大学全体として禁じられており、本学では定期試験のカンニング同様、不正行為であると位置づけている。学校として厳しい処分の対象となるので絶対やらないこと。また、このような不正な文章を公刊した場合、知的所有権を侵すことになり、犯罪として処罰される。

実践的なスキル習得のため、様々なケースを活用した双方向のケースメソッド形式で行うところが、本講座の特徴でもある。そのため授業での発言と貢献の評価ウエイトが比較的高い。コールドコールは毎回必ず行い、答えられない場合は大幅減点となる。居眠り、スマートフォン使用などは見つけた時点で、特に注意もせず大幅減点としていく。積極的に授業参加する者は、他の講座より容易により良い成績を獲得できるが、積極的に授業参加しない者にとっては、最も単位が取りにくい講座となる。1分でも遅刻・早退した者、無断で途中退出したものは欠席扱いとする。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 田中 洋「ブランド戦略・ケースブック」同文館出版(2012)978-4495645212
  • 井原 久光「ケースで学ぶマーケティング[第2版]」ミネルヴァ書房(2014)978-4623069828
  • アルライズ「ブランディング22の法則」東急エージェンシー(1999)978-4884970734

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1] 野口恭平・栗木契・東浦和宏・山岡隆志・立川麻理・本間充(2016)『デジタルで変わるマーケティング基礎』宣伝会議、978-4883353736
[2] ケビン・レーン・ケラー (2010)『エッセンシャル戦略的ブランド・マネジメント第4版』、東急エージェンシー、978-4884971229
[3] デービッド・A. アーカー(1994)『ブランド・エクイティ戦略―競争優位をつくりだす名前、シンボル、スローガン』、ダイヤモンド社、978-4478501146
[4] 阿久津聡・谷内宏行・金田育子・鷲尾恒平(2012)『ソーシャルエコノミー』、翔泳社、978-4798128122

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

教員の豊富な事業会社における実務経験と学術研究の成果からつくられる、超実践的で社会にでてから最も役に立つ授業の一つと評価を得ている。多くの優良企業のケースを学ぶことにより、差別化された競争優位性の様々なパターンを学習できる。この目が就職活動の際の企業分析に役立つ。コモディティ企業で溢れる企業群の中から、数少ない成長する優良企業を見極めることができる力を身につけることができる。就職活動に最も役立った授業という評価を得ている。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

名古屋商科大学 商学部 教授、名古屋商科大学大学院 マネジメント研究科 教授
実業では大手企業において、本社事業開発室長、関連企業の取締役兼CMO(マーケティング最高責任者)を歴任、全社的な事業開発とマーケティング戦略、デジタルマーケティングを推進してきた経験をもつ。

経済産業省主催「デジタルコンテンツEXPO」特別賞選考会委員、経済産業省主管『消費者インテリジェンス』研究会(2016)委員、日刊工業新聞主催「キャンパスベンチャーグランプリ」審査委員など歴任。Comexposium Japan、CMO Japan Summit、日本経済新聞、日経BP、宣伝会議、Google、IBM、Salesforce、KDDI主催のセミナーなどで講演多数。INSEADで開催されたGoogle CMO AcademyにアジアのCMO45名に選ばれ召喚される。

著書に『デジタルで変わるマーケティング基礎』(共著)宣伝会議。『顧客の信頼をかちとる18の法則 -アドボカシー・マーケティング-』(単著)日本経済新聞出版社。訳書に『アドボカシー・マーケティング』(単訳)英治出版。

マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院修士課程修了。
名古屋商科大学 2018年アウトスタンディング・ティーチング・アウォード受賞。
名古屋商科大学大学院 2017年ティーチング・アウォード受賞。
名古屋商科大学 2016年アウトスタンディング・ティーチング・アウォード受賞。
学部と大学院両方からティーチング・アウォードを受賞したのは過去10年間の記録では初。
名古屋商科大学大学院Case Development委員会委員長、AOL委員会委員長。
所属学会は、日本商業学会、日本消費者行動研究学会、日本広告学会、日本マーケティング学会、日本マーケティングサイエンス学会、経営行動科学学会、組織学会など。

<主な研究分野>
顧客マネジメント、顧客志向、サービス・マーケティング、マーケティング戦略
科研費 2018年3月代表者として基盤C採択、2018年3月共同研究者として基盤B採択
科研費 2015年3月代表者として基盤C採択
吉田秀雄記念事業財団助成研究助成 2015年3月採択

<2020年度担当科目>
・大学(日進)
ブランドとコミュニケーション戦略、製品戦略論、デジタルマーケティング
セミナー5、セミナー6
・大学(伏見)
ブランドマーケティング
・大学院(ビジネススクール)
Online MBA、Digital Marketing(BIP東京校)、Digital Marketing (BIP名古屋)、デジタルマーケティング(MBAエッセンシャルズ大阪校)

An active academic researcher specializing marketing theory with abundant practical experience.
Director of business development, and CMO (Chief Marketing Officer) in a major company

Refereed Articles

  • (2020) Development of a Scale for Customer Advocacy Orientation. International Journal of Marketing & Distribution
  • (2020) A model of consequences of customer advocacy orientation. International Journal of Marketing & Distribution
  • (2018) Customer Engagement in the digital era. Ad studies vol.64
  • (2018) Research for Contemporary Customer Orientation: Development of a Scale and Model for Customer Advocacy Orientation. Grants-in-Aid for Scientific Research - JSPS
  • (2016) Customer Mix and Communication strategy in view of customer engagement. Aid research report for Yoshida Hideo Memorial Foundation (49): 0913-6282






ページ上部へ戻る