シラバス Syllabus

授業名 新規事業開発
Course Title New Business Development
担当教員 Instructor Name 及川 直彦(Naohiko Oikawa)
コード Couse Code NUC511_N21B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目 / Specialized Subject
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2021 UG Fushimi Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

"フロンティアスピリット"を備えたイノベーティブで倫理観あるリーダーに最も求められるチャレンジの一つが新規事業開発である。
New Business Development is one of the frequently required challenge for an innovative and ethical leader with "Frontier Spirit."

授業の目的(意義) / Importance of this course

新しい事業を開発するとは何か。どのようなポイントを、どのような方法で検討するのか。どのようにしてアイディアを探り、いかに深めていくのか。多くの制約条件がある中で、そのアイディアをどのようにして実現させていくか。ケース・メソッドにより実際の新規事業開発のプロセスを追体験しながら、新規事業開発の実践的な企画と推進の方法を学び、"フロンティア・スピリット"を備えたイノベーティブで倫理観あるリーダーとして求められる思考法を醸成します。
What is New Business Development? What kind of issues do we study in which manner? In which way do we explore and deepen the idea? How do we make the idea as actual practices under many constraints? Students will learn practical methods to plan and produce New Business Development by providing simulated experiences through case method, and cultivate a way of thinking required for an innovative leader with "Frontier Spirit."

到達目標 / Achievement Goal

新規事業を開発する際に求められる視点とそれらを組み合わせた思考のプロセスを理解し、自ら運用できるようにする。

Understand and be able to deploy perspective and thinking process required in New Business Development.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication
LG6 Managerial Perspectives (BBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

1. 新規事業開発の一般的な企画・推進のステップの全体像
2. 新規事業の企画の際に検討すべきポイントと検討の方法
3. 新規事業のアイディアの探索と深化の方法
4. 新規事業開発の際に典型的な制約条件とその解決・回避の方法

1. Overviewed steps of planning and producing New Business Development.
2. Prioritized issues and methods to find answers to the issues in the planning of New Business Development.
3. Methods to explore and deepen ideas of New Business.
4. Typical constraints on New Business Development and methods to solve/circumvent the constraints.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

後日配布されるアサインメントにおける設問を手がかりに、ケースに描かれている内容の骨子を理解し、少なくとも設問の内容については自らの解答が整理され、まとめられている状態で授業に臨んでください。

Day2終了後に以下のレポートを提出してください。

課 題:
以下の問いについて自らのアイディアを考え、企画にまとめてください。

「もしあなたが、今日において、新たな事業を開発するとしたら、どのような事業を開発するか。どのような市場を狙い、どのような顧客に対して、どのような価値を提供し、その対価としてどのように収益を獲得するか。すでにいる、もしくは将来予想される競合企業に対して、いかにして勝つか。その事業を立ち上げるために、誰をどのように巻き込むか?」

提出方法:
A4用紙横10枚以内の概要説明用スライド(Microsoft PowerPointもしくはPDFのファイル)にて企画の概要をまとめ、それを補足する資料を適宜添付してください。
概要説明用スライドおよび補足資料のファイルを、「学籍番号_氏名」のファイル名にて12月2日木曜日23:59までにGoogle Classroomにて送付してください。

※ レポートは、上記で指定した提出方法以外の提出は一切受け付けません。
※ 本課題は、ケース: 「楽天」ケース・メソッドに基づく学習を、受講者が各自でさらに深めるために設定された個人ワークです。グループワーク(例: 複数の受講者の連名による同一の内容のレポート)による作成・提出は認めません。個人ワークではない形で取り組まれたと認められる状況(例: ほぼ同じ内容の複数のレポートが提出されている)があった場合、その状況に該当するレポートは採点の対象とはなりません。
※ 4日目の授業において、講師が5〜6名の発表者を選別し、当該授業時に指名します。発表者は、レポートの評価の高さとともに、クラスの討議の運営の観点(例: できるだけ多様な議論ができるようにする)も加味して講師が選定いたします。発表者については授業にて講師が発表内容に対してフィードバックを行います。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

新規事業開発とは何か
仲間と立ち上げたベンチャー企業で、あるいは、今所属している企業の中で、新たに事業を立ち上げるとしたら、どのように企画し、それに基づいてどのように推進していくかを、ケースを通じて疑似体験しながら理解します。

●使用するケース
「一石を投じる試み: 韓国でのコーヒーショップの開業」(IVEY ケース 日本語)
「NTTドコモ: iモードのマーケティング」(HBS ケース 日本語)

第2日(Day2)

新規事業開発にはどのようなタイプがあるか (1/2)
一口に新規事業開発といっても様々なタイプがある中で、どのようなタイプの新規事業開発があり、それぞれのタイプにおいて何が成功の鍵となるかを、個々のケースにおける議論とケース間を比較する議論を重ねながら理解します。

●使用するケース
「ヘルシーライフグループ」(IVEY ケース 日本語)
「楽天」(HBS ケース 日本語)

第3日(Day3)

新規事業開発にはどのようなタイプがあるか (2/2)
一口に新規事業開発といっても様々なタイプがある中で、どのようなタイプの新規事業開発があり、それぞれのタイプにおいて何が成功の鍵となるかを、個々のケースにおける議論とケース間を比較する議論を重ねながら理解します。

●使用するケース
「共創するイノベーション –顧客との共創と営業との共創- 前川製作所」(記事 日本語)
「日本におけるがん検診: マーケットリサーチとセグメンテーション」(HBS ケース 日本語)

第4日(Day4)

自ら新規事業を開発してみる
ケース・メソッドを通じて学んだことを活用して、自ら新規事業の構想を実践してみます。そして、実践を振り返りながら、新規事業の開発において鍵となる成功要因と留意すべき事項について整理します。

●使用するケース
「イノベーションとリノベーション〜革新と刷新 NESPRESSO物語」(IMD ケース 日本語)

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 10 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 50 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 40 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

講義における発言による貢献 (Class Participation) については、回数のみでなく発表内容も考慮します。
• 意味のない発言や的を外した発言は何回発言しても評価の対象になりません。
• 実務上の経験に基づく事例の紹介は高く評価します。
• 議論の多様性を広げる建設的な批判は高く評価しますが、他者を萎縮させるような言動や威圧的な態度は減点対象とします。

レポート (Preparation Report) については、以下の三点を基準として評価します。
(a) 提案の合理性・説得力(15/40)
(b) 提案の創造性・独自性(15/40)
(c) 授業で扱った概念やフレームワークの効果的な活用 (10/40)

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 沼上幹「「わかりやすいマーケティング戦略 新版 」」有斐閣アルマ(2008)9784641123557

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

Michael Lanning & Edward Michaels (1988) “A business is a value delivery system” McKinsey Quarterly June 2000 [ https://www.mckinsey.com/business-functions/strategy-and-corporate-finance/our-insights/delivering-value-to-customers ]

恩蔵直人、永井竜之介(2017)『脱皮成長する経営― 無競争志向がもたらす前川製作所の価値創造』 千倉書房 ISBN-10:4805111283 ISBN-13:978-4805111284

W・チャン・キム、レネ・モボルニュ(2015)『〔新版〕ブルー・オーシャン戦略―競争のない世界を創造する』 ダイヤモンド社 ISBN-10:4478065136 ISBN-13:978-4478065136

電通コンサルティング(2012)『しくみづくりイノベーション』 ダイヤモンド社 ISBN-10:4478020981 ISBN-13:978-4478020982

スティーブン・G・ブランク(2016)『アントレプレナーの教科書[新装版]』 翔泳社 ISBN-10: 4798143839 ISBN-13: 978-4798143835

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

昨年度の受講者からのコメントを参考に、Zoomを活用する場合の発言者の選定について改善を図ります。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

1988年電通に入社し、広告・広報キャンペーンの企画立案、デジタル・マーケティング創成期の方法論の開発に携わった後、2000年ネットイヤーグループに移り、同社のシニアバイスプレジデントとして戦略インターネット・プロフェッショナル・サービス事業の立ち上げに参画した。
2001年にマッキンゼー・アンド・カンパニーに移り、ハイテク、テレコム、サービスなどの業界の新規事業の開発、マーケティング戦略の立案に携わった後、2004年に電通に戻り、クリエイティビティを重視した戦略コンサルティングファーム(電通ネットイヤーアビーム、電通コンサルティング)を創業し、幅広い業界の成長戦略の立案、新規事業の開発、販売モデルの再構築などのプロジェクトを統括しながら代表取締役社長として経営に携わった。
2013年にアプライド・プレディクティブ・テクノロジーズ(APT)の予測分析を活用した問題解決のアプローチに共感して同社に移り、本社シニアバイスプレジデントおよび日本代表として日本事業の立ち上げに携わった。同社がMastercardに買収された後には、同社のコンサルティング・データ分析部門Mastercard Data & Servicesの日本地区責任者も兼務した。
2019年より早稲田大学大学院経営管理研究科の客員教授に就任。実務家向けの教育に携わりながらスタートアップ企業の戦略立案を支援している。
1988年慶應義塾大学文学部卒、2006年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。

著 書:
「インターネット・マーケティング・ベーシックス」(共著 日経BP 2000年)、「bウェブ革命」(監訳 インプレス 2001年)、「社会的責任のマーケティング」(共訳 東洋経済新報社 2007年) 、「モバイル・マーケティング」(共著 日本経済新聞出版社 2008年)、「新マーケティング・コミュニケーション戦略論」(共著 日本経済新聞出版社 2009年)、「この1冊ですべてわかる CRMの基本 」(共著 日本実業出版社 2012年)など。

寄 稿:
「デジタル・インタラクティブ・メディアがもたらす新たなクロスメディア効果について 」(「マーケティングジャーナル」 27(1) 2007年6月)、「商品開発の成功要因の今日的なレビュー」(「早稲田大学大学院商学研究科紀要」67 2008年12月)、「デジタル情報技術がもたらした事業環境における新たな商品開発戦略」(「マーケティングジャーナル」 28(3) 2009年1月)、「『顧客参加型の開発・生産』に関する先行研究と残された課題」(「早稲田大学大学院商学研究科紀要」68 2009年3月)、「顧客参加型の商品開発」(「マーケティングジャーナル」 30(2) 2010年9月)、「企業と顧客のインターネット・インタラクションを活用した商品開発のフィジビリティ」 (「第9回 助成研究吉田秀雄賞 受賞研究集」 2011年11月)、「ビッグデータ時代のビジネス分析」(「日経デジタルマーケティング」 2016年1月~7月)、「英国のEU離脱、世論調査はなぜ外れたのか」(「日経ビッグデータ」 2016年7月)、「データの有効活用」でマーケティングが変わる」(インタビュー 「週刊東洋経済」 2017年10月21日号)など。

その他:
Cannes Lions 2011 ダイレクト部門 審査員 (2011年6月)
名古屋商科大学ビジネススクール マネジメント研究科 客員教授(2016年10月 – 2019年3月)

Naohiko Oikawa is a Director of CEO's Office of SmartNews and a Visiting Professor of Waseda University.
Naohiko has over 30 year of experience in advising strategic and tactical decisions for blue-chip corporations in various industries such as Retail, Manufacturing, Tech, and Financial Services. Naohiko is also known as a leader in Japanese marketing community through his contributions in developing, speaking, and writing about Interactive Marketing, CRM, and Data-Driven Decision Making.
Prior to SmartNews, Nao was CSMO of Openlogi, Division Lead for Japan at Mastercard Advisors (Big Data and Consulting Business Unit,) Country Manager of Applied Predictive Technologies, and CEO of Dentsu Consulting. He has also worked at McKinsey & Company in its High Tech Group, Netyear Group as its Chief Marketing Officer, and Dentsu as a Marketing Communication Planner. Mr. Oikawa holds a BA in Literature from Keio University and an MBA from Waseda University.

(実務経験 Work experience)

株式会社ゼレンホールディングス シニアマネージャー
2023年10月 -

株式会社ファミトラ 執行役員
2023年7月 - 2024年1月

スマートニュース株式会社 社長室 ディレクター
2021年5月 - 2023年6月

オープンロジ株式会社 CSMO(最高戦略・マーケティング責任者)
2019年9月 - 2021年4月

早稲田大学ビジネススクール(大学院経営管理研究科) 客員教授
2019年9月 -

マスターカードアドバイザーズ(日本地区責任者)・アプライド・プレディクティブ・テクノロジーズ・インク シニアバイスプレジデント(日本代表)
2013年10月 – 2019年9月

株式会社電通コンサルティング 代表取締役社長
2004年3月 - 2013年9月

マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク コンサルタント
2001年9月 - 2004年2月

ネットイヤーグループ株式会社 シニアバイスプレジデント・チーフマーケティングオフィサー
2000年3月 - 2001年8月

株式会社電通 プランナー
1988年4月 - 2000年2月

Director, CEO's Office, SmartNews Inc.
May 2021 - Present

CSMO (Chief Strategy & Marketing Officer,) Openlogi Inc.
October 2019 - April 2021

Visiting Professor, Waseda Business School (Graduate School of Business and Finance)
October 2019 - Present

Japan Division Lead, Mastercard Advisors / Senior Vice President, Japan, Applied Predictive Technologies Inc. (APT)
October 2013 - September 2019

President & CEO, Dentsu Consulting Inc.
March 2004 - September 2013

Consultant, McKinsey & Company Inc.
September 2001 - February 2004

Senior Vice President & Chief Marketing Officer, Netyear Group Corporation
March 2000 - August 2001

Planner, Dentsu Inc.
April 1988 - February 2000






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