シラバス Syllabus

授業名 ベンチャービジネス
Course Title Building New Ventures
担当教員 Instructor Name 内古閑 宏(Hiroshi Uchikoga)
コード Couse Code NUC509_N21B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目 / Specialized Subject
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2021 UG Fushimi Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本科目は、NUCBのミッションステートメントと合致するコンセプトの下で展開される科目です。フロンティアスピリットを有する未来のリーダーたちが世界環境の中でどのようにしてイノベーティブに考え、行動し、問題解決しながらベンチャービジネスを構築することができるのか、について洞察していきます。
This course perfectly aligns with NUCB's Mission Statement as it guides to nurturing leaders with Frontier spirits who can bridge cultural differences. It will provide students insights to confront situations where they require innovating thinking, innovating actions and innovative problem solving within an international context.

授業の目的(意義) / Importance of this course

「ベンチャービジネス」のクラスでは、以下の設問について活発に議論をしていきます。

・ベンチャービジネスのアイディアはどのようにして探すのか?
・ベンチャービジネスはどのように成長させていけるのか?
・ベンチャービジネスはどのように市場に浸透させていけるのか?
・ベンチャービジネスのビジネスモデルは?資金の調達は?
Building New Ventures introduces you to the entrepreneurial journey from finding an idea, to gaining traction in the marketplace, to raising capital for your venture. The course encompasses case method discussions which provide insights for the following agenda;
- finding an idea
- gaining traction in the market place and growing your business
- business models and raising capital

到達目標 / Achievement Goal

ケースディスカッションを通じてベンチャービジネスを立ち上げる際の心構え、思考、アクションプランについての議論をしていきます。

The course covers wide array of cases from start up companies to international corporations, focusing on the mindsets, thoughts and action plans of the people/entities involved.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

ケースディスカッションによってベンチャービジネスに関する「知」の共同構築作業が行いつつ、アイディア出しからビジネス構築の過程を、行動として起こす際に必要な「気づき」を得ていくことになります。

Through the journey of various discussions, the class will co-create knowledge on building new ventures from the seed stage to a growth of views while searching into mindfulness and personal aspects which form the basis for new ventures.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

(学習方法)
 本コースの講義は全てケース・ディスカッション形式で行われます。受講者はシラバスに記載した質問事項に関して議論をする準備をして来てください。クラス討議中に準備してきた内容について発言並びにプレゼンテーションするよう講師から促されます。講義の進め方・準備に関してはケースブックが配布されるタイミングで、詳細の指示を致します。

(各セッションの予習レポート)
計7回のセッションに関して事前に提示された課題に関し、分析・考察した予習レポートを毎回提出して下さい(A4用紙・1枚)。課題は開講前に詳細に告知します。提出締め切りは各Sessionの開始直前まで、とします。採点は次回のセッションまでに行います。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

第1日 (2021/9/17)
(主題)成熟業界とベンチャービジネス
(Day1 概要)
1980年には、テキサスのオースティンに1店舗しかなかった店が、2004年には144店舗になっていた。『フォーチュン』誌では、アメリカで最も働きがいのある企業ランキングに、7年連続選ばれた。最終的な収益に基づくインセンティブ。モラールの調査。給与の最高額は平均給与の8倍を超えてはならないというルール。成熟業界において傑出した業績を生み出すためのイノベーション。そのユニークなポジショニングにより、2017年に約1兆4千億円でアマゾンに買収されるまでに企業価値を昇華させたその秘訣を探っていきます。

●使用するケース
ホールフーズマーケット HBS
英文ケース:Amazon Acquires Whole Foods (B) (HBS)

第2日(Day2)

第2日 (2021/9/24)
(主題)大学での科学研究とベンチャービジネス
(Day 2 概要)
MITのロバート・ランジャー(Langer)教授の研究室は、バイオ医療関連の中堅企業およびスタートアップの企業で活用される研究論文、特許、技術ライセンスの宝庫であった。こうした優れた研究成果を生み出すLanger教授のリーダーシップとベンチャービジネスについて探っていきます。

●使用するケース
ランガー研究室:科学の商業化  HBS

第3日(Day3)

第3日 (2021/10/1)
(主題)ベンチャービジネスの創業者たち
(Day 3 概要)
スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックは、悪ふざけや、電子機器についての話をすることかけては無二の親友。いくつかささいな共同作業をした後、ジョブズはウォズニアックの設計に基づいたPCを販売するために、一緒に会社を設立しようとウォズニアックを口説きます。この時ウォズニアックは、ヒューレト・パッカードでの好きな仕事を辞めてまでアップル・コンピュータに入るかどうか、アップル社内での自分の役割をいかに明確にするのか、ジョブズを共同設立者として受け入れるかどうか、ジョブズが提案する3番目の共同設立者を受け入れるかどうか、そして彼の共同設立者との株式分割方法について、決定の岐路に立つことになります。その後、2人の創業者は、戦略的ビジョンが分れることになるにつれ、また会社が成長するにつれて互いの緊張が高まることとなります。ベンチャービジネスの創業メンバーの成長と葛藤について議論していきます。

●使用するケース
アップルの芯(HBS)
英文ケース:Apple's Core (Graphic Novel Version)

第4日(Day4)

第4日 (2021/10/8)
(主題)ベンチャービジネスと市場参入
(Day 4 概要)
2015年、ウーバーはこの種のものの中でおそらく最大規模のポイント・ツー・ポイント輸送ネットワークを築いていた。それは文字通り世界の移動方法を変革するものである。しかし、フェデックスのような典型的輸送ロジスティック企業とは異なり、ウーバーは非常に軽量なインフラを有していた。車両は所有せず、ドライバーも雇用しない。そのため車両のメンテナンス費用を払うこともなかった。代わりにこのネットワークでは、ドライバーと乗客というピア・ツー・ピア(同等の立場で)の調整をすることに依存した。これは高度なソフトウェアと巧みな評価システムが可能にしたものである。しかしウーバーは、早くから目覚ましい成功を遂げたにもかかわらず、激しい賛否両論を巻き起こす企業であった。ベンチャービジネスが破壊的に市場参入していく賛否を議論する。

●使用するケース
ウーバー: 世界の移動手段を変革する HBS

第5日(Day5)

第5日 (2021/10/15)
(主題)教育業界とベンチャービジネス
(Day 5 概要)
M高等学校は新しい教育を実践することを目的に、2016年にIT企業が創立した広域性通信制高等学校である。2020年現在は約15000人近くの生徒を抱える学校組織に育った。2016年4月にできたオンラインで完結するネットコース、2017年4月にできたキャンパス設置型の通学コース、2つのメインサービスをもつM高等学校という新規事業を題材として取り上げ、業界を超えたベンチャービジネスを立ち上げる際の組織構成や課題について議論をしていきます。

●使用するケース
M高等学校2017  NUCB

第6日(Day6)

第6日 (2021/10/22)
(主題)ベンチャービジネスとディスラプター
(Day 6 概要)
ネットフリックス・インク(ネットフリックス)はビデオコンテンツのデジタル配信への移行を成功させる前に、それまで映画レンタルのマーケット・リーダーであったブロックバスターを追い越した。しかし、ネットフリックスはその成功にもかかわらず、2017年には定評のある主流のコンテンツ制作会社やデジタルの新興企業など多くの競合企業によって、ネットフリックスが以前の優位性を再現することを難しくしていた。批評家たちは、ネットフリックスの加入者獲得数の鈍化と債務水準の上昇を指摘していた。ネットフリックスの最高経営責任者は様々なデジタル競合他社からの破壊工作に直面していた。彼はどう答えるべきか?ネットフリックスは、引き続きコンテンツ制作会社として、ハリウッドの業界リーダーたちと競争すべきか?全員のインセンティブを整合性のとれたものにするため、他のメディア会社と提携をすべきか?

●使用するケース
ネットフリックス:ディスラプターが破壊の危機 IVEY

<教科書:イノベーションのジレンマ>

第7日(Day7)

第7日 (2021/10/29)
(主題)ベンチャービジネスはどうしたら生まれるのか?
(Day7 概要)
本ケースは、スティーブ・ジョブスとプロバスケットボールチームのコーチであるフィル・ジャクソンが、どのような信念を基盤として活動していたかについて記述されている。ベンチャービジネスを起こすイノベーションの基を訪ねるべく、本ケースを題材に議論をしていきます。総括として、ベンチャービジネスのピッチ・セッションを設けます。

●使用するケース
ZEN Abridged(要訳)
英文ケース:ZEN for Strategy  Darden School

<参考図書>
禅マインド・ビギナーズマインド 鈴木俊隆 著

(注)上記のいくつかのケースは、後日変更になる可能性があります。

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 5 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 45 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 50 %
予習レポート Preparation Report 50 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

各ケースの予習レポートに相応な時間をかけることをお薦めします。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • ピーター・ティール「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか 」NHK出版(2014)978-4140816585
  • クレイトン・クリステンセン「イノベーションのジレンマ」翔泳社(2001)978-4798100234

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

ゼン・オブ・スティーブ・ジョブズ ケイレブ・メルビー著(集英社インターナショナル)

禅マインド ビギナーズ・マインド 1&2 -スティーブ・ジョブスが愛読した禅のバイブル- 鈴木俊隆著 (サンガ出版)

キャズム ジェフリー・ムーア著(翔泳社)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

初年度担当科目

担当教員のプロフィール About the Instructor 

1998年慶應義塾大学理工学部修士課程修了。(株)東芝入社、世界初のノートパソコンを設計したハードウェア設計部に所属。1994年ハーバード・ビジネス・スクール経営大学院修士課程修了(MBA)後、東芝本社パソコン商品企画部にて新型ノートパソコンの企画、インターネット・サービスの立ち上げ、ネット接続型次世代DVD規格の策定に従事。1997年ソフトバンク(株)入社、企業投資室にてスカパーの立ち上げ、インターネット企業投資を実施。ソフトバンクと米国ジオシティーズの合弁会社、ジオシティーズ・ジャパン(株)の設立、事業立上げを指揮。2000年ヴィジョネア(株)を創業、DVDとインターネットの連動技術で事業構築、特許権利化後にライセンスビジネスにピボットし現在に至る。2012年米国シリコンバレーに移り住みYouTuber向けアプリ開発のVeamInc.設立・創業、現在に至る。帰国後アフリカにおける世銀のプロジェクト、ブロックチェーンのビジネス・プロデュースに関与。

Education
Masters Degree in Business Administration, Harvard Business School
Master of Engineering in Mechanical Engineering, Keio University
Bachelor of Engineering in Mechanical Engineering, Keio University

After joining Toshiba's Computer Division in 1988 where he was involved in designing the world's first notebook PC, Hiroshi Uchikoga went to Harvard Business School MBA program. After graduation, he returned to Toshiba Headquarters Product Planning division in 1994, where he engaged in; planning advanced notebook PCs, launching Toshiba's first internet service, and standardizing a new generation video disc format.
When he met Mr. Son of Softbank, Hiroshi decided to work as a manager in the investment division, then led the joint venture between GeoCities (US) and Softbank. In 2000, Hiroshi founded Visionare Corporation, a software development company in Japan which eventually pivoted to a license company after acquiring eight patents, and he moved to Sunnyvale, California in 2012 to start up Veam Inc. - both of which are currently working on a path to successful exits. Returning to Japan in 2017, he acted as Business Producer at World Bank's project in Africa and blockchain related businesses.







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