シラバス Syllabus

授業名 コーポレートファイナンス
Course Title Corporate Finance
担当教員 Instructor Name 田中 誠和(Seiwa Tanaka)
コード Couse Code NUC508_N24A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目 / Specialized Subject
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2024 UG Fushimi Term1

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

ケースメソッドを採用。ケースをベースに受講生が主体的に課題を発見し、課題を解決していくために自ら考え、クラスディスカッションを通じて思考を昇華させていきます。教員はコーポレートファイナンス、M&Aにおける実務上の経験を元にケースの作成、選定を行っており、講義で修得したことは実践可能です。
This course is an introduction to corporate finance and provides a framework for analyzing investment and financing decisions of corporations.

授業の目的(意義) / Importance of this course

メインバンク制や株式持合などを特徴としてきた日本企業が、金融市場のグローバル化に伴い直面するようになった経営上の課題についてコーポレートファイナンスの視点から分析できるようになるためには、ファイナンスの基礎理論の理解と同時に応用力の涵養が必要となります。具体的には、投資意思決定、企業価値評価、資本構成理論、M&A、株式市場とのコミュニケーション方法等について、テキストとケースを活用しながら学習していきます。
The topics covered in the course include: time value of money, discounted cash flow, capital budgeting, Capital Asset Pricing Model (CAPM), corporate financing and optimal capital structure. Several cases may be used to understand the real world of finance and management.

到達目標 / Achievement Goal

本講義では、経営者の視点からコーポレートファイナンスを捉え、「 資金需要者としての企業が効率的に財務戦略を展開し企業価値を高めていく」ことを理解し実践できるようになることが目標です。

This course also introduces how managers use corporate finance theory as a tool for implementing their business plan and strategy.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

財務担当者として入門実務にあたることができるようになる。
起業家としてエグジット戦略の概要を理解できるようになる。

By the end of the course:
You can work as a entry level finance manager
For entrepreneurs, financial methodology is useful for planning IPO and exit strategy.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 30 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 40 %
フィールドメソッド Field Method 30 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

本コースの全セッションはケースディスカッションで進行します。講義の進め方、準備に関しては、ケースブックと同時に配布する、アサインメントにおいて指示をします。
レポート提出の有無にかかわらず、課題に応じた準備を行い、クラスディスカッション、グループディスカッションに積極的に参加すること。ディスカッションにおけるクラス貢献が主として評価対象となります。
履修の前提条件
金融、会計、経営、英語読解について、ビジネス上の基礎能力を有していること。
基礎から応用まで短期間でカバーするため本人の基礎学力に応じた予習、復習が必須。
1ケースあたり最低3時間の予習が必要。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

コーポレートファイナンスの基本(1)
コーポレートファイナンスの考え方
DCF法の理解と演習

●使用するケース
アサインメントにおいて提示
ケース検討上のポイント:DCF法による企業価値評価の参考事例について、例えばM&Aの場面でどのような点に留意し交渉を行うか。

第2日(Day2)

コーポレートファイナンスの基本(2)
マルチプル法の理解と演習、株価評価指標(PER,PBR,EV/EBITDA)

●使用するケース
アサインメントにおいて提示
ケース検討上のポイント:マルチプル法の根拠を論理的に掘り下げ倍率の意味を考える。

第3日(Day3)

コーポレートファイナンス応用(1)
財務諸表分析による企業価値評価(ファンダメンタル分析)
M&A、MBOの意志決定メカニズム

●使用するケース
アサインメントにおいて提示
ケース検討上のポイント:一般の株式投資とM&Aにおける株価算定方法における違いは何か。

第4日(Day4)

コーポレートファイナンス応用(2)
財務戦略総合編(CEO、CFOの立場から)


●使用するケース
アサインメントにおいて提示
EVAの理解と応用、バフェットの銘柄選定法など

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 10 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 30 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 40 %
予習レポート Preparation Report 15 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 30 %
最終レポート Final Report 15 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

成績評価上の重要ポイント
ファイナンスの基礎理論、特にDCF法を修得すること。
課題の質問の意味を理解して質問にきちんと応えるようなレポートを作成すること。
講義中のクラス内での発言、グループディスカッションへの参加を積極的に。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • グローバルタスクフォース「通勤大学MBA〈5〉コーポレートファイナンス」総合法令出版(2002)978-4893467621
  • 講師作成「Corporate Finance 基本テキスト」()

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

課題に必要なテキストは以下のとおり
「コーポレートファイナンス」通勤大学MBA5 総合法令出版2002年(ISBN 978-4893467621)

ファイナンスの理解のための参考文献は以下のとおり。
「入門ビジネスファイナンス」西山茂、東洋経済新報社、2008年、(ISBN 978-4492601723)
「バフェットの銘柄選択術」日本経済新聞出版社2002年(ISBN 978-4532149772)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

理論的かつ実践的であると継続的に評価を頂いており、担当教員としてもやりがいを感じています。講義で修得したことを、投資やM&Aに活用されている方は多く、専門家になった方もいます。他方、計算を苦手とする学生にとってはハードルが高いようですが、予習、復習に十分に時間をかけて、乗り越えて行ってください。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

京都大学法学部卒業、京都大学大学院法学研究科およびスタンフォード大学大学院国際政治学科修了。
日本銀行において業務局、国際局、政策委員会室等に勤務し、金融政策・為替政策の企画立案および実務に従事する。その後、ボストン・コンサルティング・グループにおいて、金融、財務分野を中心にコンサルティング活動を行った後、大手銀行および事業会社の部門責任者として新規プロジェクトの立ち上げおよびM&A案件を遂行する。外資系コンサルティング会社のアドバイザーを務め、現在に至る。金融・財務と経営の両面から企業価値向上を考え、研究・教育活動と同時に企業経営において実践している。最近は国内外の投資環境、日米の金融・経済政策を研究対象としている。
国際商取引学会理事、日本金融学会会員。

主な職歴:
1990〜1997 Secretariat of Policy Board, Bank of Japan
1997〜1999 Boston Consulting Group
2007〜2010 Associate Professor, Nagoya University of Commerce and Business
2010〜 Professor, Nagoya University of Commerce and Business








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