シラバス Syllabus

授業名 クリエイティブシンキング
Course Title Creative Thinking
担当教員 Instructor Name 土屋 繼(Kei Tsuchiya)
コード Couse Code NUC502_N21B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 教養教育科目 / Liberal Arts
学位 Degree BBA
開講情報 Terms / Location 2021 UG Fushimi Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication
LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication

授業の目的(意義) / Importance of this course

イノベーションは、それまで誰も考えたことがなかったアイディアを産み出し、それによって顧客に新たな価値を提供することです。既存製品の存在価値を消し去る破壊的イノベーションでも、これまでの製品の改良を進める持続的イノベーションでも、そこには多かれ少なかれ、それまでにはなかったアイディアが内在します。当たり前ですが、それまでにはないアイディアというのは、どのような文献にも直接的には書いてありません。すなわち、既存の知識の延長線上ではあるものの、それを再構成し、新たな知識を産み出す必要があります。そのためには、創造性を導く思考スタイル「クリエイティブ・シンキング」が求められます。これは「 拡散的思考(ダイバージェント・シンキング)」とも呼ばれ、既にある答えを効率的に発見したり、合理的に到達したりする「収束的思考( コンバージェント・シンキング)と対局をなす思考スタイルです。
一般的に、学校で行われる教育は収束的思考に基づいていますが、イノベーションやアントレプレナーシップには、拡散的思考、すなわちクリエイティブ・シンキングをスキルアップする必要があります。
Innovation is to provide new values by novel and original ideas. These ideas are not seen in any books because they are not produced yet. Therefore, new ideas should be produced by restructuring existing knowledge. “Creative thinking” which is also called “Divergent thinking” is required for new idea production. It is the opposite of “Logical thinking” which is deducting information to reach the right answer by logical connections.

到達目標 / Achievement Goal

本講座では、イノベーティブな業界・企業の事例、創造的な思考のプロセス、およびクリエイティブ・シンキングを実践する手法を解説しながら、 ケースメソッドを通じて次のような点を習得します。

(1)イノベーティブな事例を通じて、どのようなプロセス、組織、文化、マネジメントが、それを支えているかを検討する。
(2)クリエイティブ・シンキングのためのマインドセット(心構え)や技法など、実践的方法を体験・修得する。
(3)アイディアを生み出すためのプロセスを体験し、着眼点・アプローチをフィールドワークをベースに体験する。


This course is intended to learn following points by discussing innovative organizations, and by explaining creative thinking processes and creative techniques.

(1) What is “Creative thinking”, why is it needed.
(2) Creative techniques and mindset.
(3) Organizations which enforce its creativity and how to manage organizational creativity.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

本講義受講後、得られるスキルや知識:
● クリエイティブシンキングに関する基礎的な知識
● クリエイティブシンキングの手法に対する理解
● クリエイティブな組織とは何か、に関する理解
以上に基づき、ケースを分析・討議し、様々なフレームワークやスキルを獲得し、アイディアを出す視点を養うことを目的とします。

By the end of the course, you will be able to:
● understand the basic knowledge on creative thinking
● understand the methodologies of creative thinking
● understand the viewpoint of “creative” organization
Based on the above, this course targets not only to analyze and discuss the case, to acquire various frameworks and skills, but also to have a point of view to create ideas.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 80 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

本講義は、全日程をケースメソッドならびにワークショップで実施します。
使用ケースの提示と同時にレポートに関するアサインメントも提示します。
履修の前提条件として、1ケースあたり最低3時間の予習を行うこと。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

10:00 - 12:00
セッション1
テーマ:イントロダクション
ケース:講義内で課題を提示
概 要:まず、クリエイティブ・シンキングの概要について簡単に講義します。ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングと対局にある考え方を紹介します。そして、クリエイティブ・シンキングとはどのようなことを意味するのかについて理解するために、基礎的な考え方を紹介し、初歩的なアイディア出しを目的としたワークショップを実際に行なうことで、上記の考え方を実体験します。

12:40 - 14:10
セッション2
テーマ:クリエイティブシンキングの手法①とワークショップ①
ケース:講義内で課題を提示
概 要:クリエイティブシンキングの手法の1つを講義します。そしてその手法を用いたワークショップを行い、手法の体験とその意義の確認を行います。

14:20 - 16:20
セッション3
テーマ:クリエイティブ・シンキングの実践①
ケース:開講2週間前までに提示
概要:セッション2で紹介した手法を用いた手法を、ケーススタディで実践します。ビジネスの世界に手法を用いると何が起きるのか、討議し体験します。


第2日(Day2)

セッション4
テーマ:クリエイティブ・シンキングの実践②
ケース:開講2週間前までに提示
概 要:1日目とは異なるクリエティブシンキングの手法を学ぶために、ケーススタディで手法の存在を確認します。


12:40 - 14:30
セッション5
テーマ:クリエイティブシンキングの手法②とワークショップ②
ケース:講義内で課題を提示
概要:セッション4で概略が見えた手法について講義します。そしてその手法を用いたワークショップを行い、手法の体験とその意義の確認を行います。


14:40 - 16:20
セッション6
テーマ:ワークショップ③
ケース:開講2週間前までに課題を提示
概要:事前課題に対して、2日間で学んだ手法を当てはめると何が起きるのか、ワークショップを行いながら確認します。



第3日(Day3)

10:00 - 12:00
セッション7
テーマ:行動観察とアイディア出し①
ケース:開講2週間前に提示
概 要:経営者が何に悩み、どのようなアイディアを欲するのか、そしてイノベーションに対してどのような印象を持つのか、について考えます。

12:40 - 14:10
セッション8
テーマ:行動観察とアイディア出し②
ケース:講義内で配布
概 要:次々と情報が増える中でイノベーションを引き起こすための手法を学習します。

14:20 - 16:20
セッション9
テーマ:アイディア出しへのアプローチ
ケース:開講2週間前に提示
概要:ケースを用いてアイディア出しへのアプローチについて議論します。


第4日(Day4)

セッション10
テーマ:アイディア出しへのアプローチ
ケース:講義内で配布
概 要:セッション9に続いて、ケースを用いてアイディア出しへのアプローチについて議論します。

セッション11
テーマ:アイディア出しとアイディアの実行
ケース:講義内で配布
概 要:ケースを用いてアイディアを出すこととそれを実行することについて気をつけるべきポイントなどを議論します。

セッション12
テーマ:アイディア出しとまとめ
ケース:講義内で配布
概要:ケースを用いてアイディア出しを行い、学習内容の意義を確認するとともにクリエイティブシンキングという手法がどのようなものなのか最後にまとめの確認を行います。


第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 70 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 70 %
予習レポート Preparation Report 30 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

積極的な授業参加が求められる一方で、他人の意見を聞く姿勢が問われます。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • なし「教科書の代わりに適宜プリントを配布する」なし(なし)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「考具 ―考えるための道具、持っていますか?」(加藤昌治、2003)、CCCメディアハウス
ISBN-10: 4484032058 ISBN-13: 978-4484032054
「∞(むげん)アイデアのつくり方」(高橋晋平、2012)、イースト・プレス
ISBN-10: 4781608191 ISBN-13: 978-4781608198

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

前向きなコメントを多くもらいました。クリエイティブシンキングはアウトプットを多くする手法ですので、楽しみながら参加してもらうことが大事だと考えています。
一方で、積極的に参加しなかった学生からは「よく分からない」などのコメントももらいました。学習は積極的な参加によって成立することも多く、主体性が重要視されますが、分かりにくいであろうと思われる部分については修正しています。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

慶應義塾大学経済学部卒業、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了(MBA)。
米国コンサルティングファーム A.T.カーニーを経て、1999年よりベンチャー業界に従事。パッケージソフトウェア・ク ライアント端末・半導体・ネットワーク・Webメディア・携帯コンテンツなど、日本市場における広義のIT業界に幅広く関わり、2度のIPOを経験。
東証1部上場サイボウズ株式会社子会社代表を経て、2011年よりインテリアデザイン・内装業界に転身し、総合内装会社の代表取締役に就任。2014年に広告代理店大手博報堂の傘下に入り、2016年6月に退任。2016年よりスタートアップ界隈に復帰し、現在、株式会社黒鳥社・株式会社承継代表取締役の他、業界を問わず数社の役員を務める。ビジネスモデル学会プリンシパル。
また2021年秋より大阪に本社を構える、創業四十数年となる日本サインの社長執行役に就任、事業再生にも携わる。また、2022年より公益財団法人スプリックス教育財団の評議委員に就任し、教育分野にも広く関わっている。
2024年には新会社KTpartnersを設立し、事業再生や業務改善のコンサルティング事業も始めている。

名古屋商科大学大学院マネジメント研究科 客員講師 
名古屋商科大学経営管理課程 客員講師
明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科 非常勤講師
東京国際工科専門職大学工科学部 非常勤講師

BA in economics from Keio University and MBA from Keio Business School.
After working at the US consulting firm A.T. Kearney, he has been involved in the start-up business since 1999. He has been involved in a wide range of IT industries in the Japanese market, including package software, client terminals, semiconductors, networks, Web media, and mobile phone apps, and has twice experienced IPO.
After working as a representative of a listed subsidiary of Cybozu Co., Ltd. on the Tokyo Stock Exchange, he turned into the interior design and interior industry in 2011 and assumed the position of representative director of a comprehensive interior company. In 2014 his company was acquired by Hakuhodo, a major advertising agency, and retired in 2016. After that, he returned to the start-up area and currently serves as the director of blkswn publishers, Inc. and also is engaged in several companies as a director.
In addition, he was appointed as the President and Chief Executive Officer of Nippon Sign, which was established more than 40 years ago and has its headquarters in Osaka.







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