シラバス Syllabus

授業名 数学の基礎
Course Title Foundation of Mathematics
担当教員 Instructor Name 久保 明達(Akisato Kubo)
コード Couse Code NUC264_N22A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 共通専門教育科目200系 / Specialized Subject 200
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2022 UG Nisshin Term2

授業の概要 Course Overview

本科目は、本学Mission Stetmentに従い、論理的思考に基づいた批判的思考力の養成(LG1)を目的とし、広く関連する諸活動(LG2,5,6,7)の基礎として必要な論理的思考力を育成します。このようにして得られた能力は受講生たちが世界規模の経営、実務、経済活動に貢献することを可能にすることでしょう。
高等学校で数学Iを履修した学生を対象にしています。数学は、経営学や経済学、金融や保険の現場にも積極的に応用されています。またこの講義で扱うテーマの大半は、企業が採用選考に用いる筆記試験に出題されます。
受講生が、経営学や経済学、金融や保険の実践に必要となる数学の基礎事項を深く理解できるようにします。
ケース・メソッドを導入し、実際に直面した場面での学生の積極的な発言を促し、グループ討議やクラス討議を行います。このような講義中の発言、貢献度、ディスカッションを高く評価し、平常点として加算します。
大学でのより進んだ学修及び仕事でも、必要となる力を育成します。

Following to NUCB's Mission Statement, this course aims for the education of critical thinking(LG1) based on logical thinking and mathematical thinking, which is necessary for a foundation of our various activities(LG2,5,6,7) covered a wide range of related fields. The ability acquired in this course is expected to enable the students to contribute to worldwide business, management and economics.
The course is designed for students who have learned mathematics I of high school. Mathematics is actively applied to the study of business administration or economics, also in the practice of finance or insurance. Most of the topics in this course are frequently on the employment test as well.
The course enables students to understand well some elemental basics of mathematics, required for the advanced study of business administration or economics and the practice of finance or insurance.
Introducing the case method, supposed that they might face the case, they are strongly encouraged to state one's opinion, work on group discussion and class discussion, that are evaluated as class participation point. In the class such positive class participation is always welcome and highly evaluated.
This course enables students to develop the ability which is useful for the advanced study or business.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG5 Business Perspectives (BSc)
LG6 Managerial Perspectives (BBA)
LG7 International Perspectives (BA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

受講生が次のような能力と知識を得ることができます;
受講生たちのさらなる学修に役立つ数学的基礎、関数のグラフの読み取りと作成、計算力、コンピュータの運用、活用、視覚化のスキル、関数式や曲線の描画能力、経営学や経済学分野等への応用力。
大学での学修及び社会人になってからの仕事で、最新の知識の修得、問題の解決に必要となる、論理的思考力、分析力、討論力が養われます。

This course enables students to acquire the following capability and knowledge; elemental basics of mathematics useful for their advanced study, reading and drawing graphs, computing and computational utilization and visualization skill, function plot and graphics, and the ability to apply one's knowledge to the fields of economics and business administration or others.
They can acquire the capability of logical thinking, analysis and discussion, required for getting the latest knowledge and solving issues, on advanced studies at university as well as business after graduation.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 60 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 40 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

学習方法、レポート、課題に対するフィードバック方法 Course Approach, Report, Feedback methods

次のような多面的な視点から評価を行います。
学習方法:予習のためのケース中で事前課題を適宜提示します。講義後は復習として、ノートの整理・補充等を通し、課題等に取り組み、予習と復習に合わせて1時間以上は費やしましょう。このようにして作成されたノートは、最終レポートの評価対象となります。
講義課題(小テストに含まれる):各回の講義の理解度を確認するためのものです。解答できるよう取り組みましょう。次の講義の中で解説します。
講義では、まず理論的内容に取り組み、その確認のための課題演習や小テスト等を行います。
また講義内容の理解を深めるためにコンピュータ演習を行います。
小テスト:講義中小テストを行った場合は、返却時に解説を行います。
最終レポート:1.講義ノートやテキストの内容を2000字以上でまとめたレポートを提出します。ノートは毎回講義の後にまとめておきましょう。2.講義全般の理解度を測るための最終課題を出し、レポートを提出します。

中央情報センターの利用:数学の基礎知識を修得するために、情報センターの文献の利用を勧めます。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

指数法則:指数とはxの2乗等、同じ量を何回掛けたかを表す数で、以後の講義の基礎となるものです。
多項式の計算:多項式の展開と展開公式を学習する。これは因数分解の基礎となるものでもあります。主に指数が2のものを中心について触れます。
これらを基礎にして、経済の問題を例に挙げ、理解を深めます。最初と最後の講義を関連させることで、円環状に本講義のテーマ全体を繰り返し辿ることができるようにし、より深く理解できる仕組みを構築します。


●使用するケース
PANDEMIC 2020 & 2021(政府および報道機関の公開資料)
ウイルス感染拡大のグラフの分析

クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス(DP)号
「香港で下りた1人だけが感染していると思っていた。10人の陽性で、最悪1000人感染しているんじゃないか。まずい・・・」
政府のある高官はつぶやいた。
2020年1月20日に横浜港を出港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス(DP)号には、世界57カ国から船員1,068人, 乗客2,645人の計3,713人が乗船していた。この乗客で, 1月25日に香港で下船した80代男性が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患していたことが2月1日確認された(1月19日咳発症)。2月2日に香港から同報告を受けた厚生労働省は, 2月1日那覇港寄港時に検疫を受けたDP号船員乗客に対し, 2月3日に再度横浜港で検疫を実施、5日10名の陽性者を確認、その後4月15日までに確定症例712例が確認され, 少なくとも14例の死亡が確認された(致命率2.0%)。そのとき対策のため外部から乗船した検疫官や医師らの感染も確認され、いかにこの感染症が、その性質と感染規模において、これまでの我々の医学的常識を覆す過去に類を見ない未曽有のものであるのかを実感させることになった。
現状分析について考えてみましょう。
図1

第2日(Day2)

2次式の基本変形:「2次式の基本変形」とは、xの2次式から、xの1次式の2乗と、xを含まない定数の和に書き換える作業で、2次方程式、2次不等式、2次関数のグラフに関する問題の基本となるものです。
平方根と2次方程式:基本変形によって2次方程式は、平方根を使って解ける基本方程式に帰着されます。


●使用するケース
PANDEMIC 2020 & 2021 (政府および報道機関の公開資料)
ロジスティック曲線:生物の増殖のグラフを読む

承前

グラフを客観的に読み解くことで、現状分析と将来予想について考えてみましょう。
図2

第3日(Day3)

因数分解:展開公式を使い、因数分解について学ぶ。方程式を解くときにも必要となります。
方程式の解法:まずは一次方程式の解法を学習します。2次方程式は因数分解によって、1次方程式を解くことに帰着されることを見ます。因数分解が見つからない場合については、次週の講義で勉強します。


●使用するケース
FILM MAKING (報道機関の公開資料)
Factorization(因数分解)    
映画監督の北野武さんは、そのころ日本が高度成長期であったことを踏まえ「算数を勉強しておけば将来働き口に困らないだろう」という母親の考えから、子供の頃から算数などの理数系に力を入れて勉強するきっかけとなった。 理系学部出身であったことからも分かるように、数学に対する造詣は深く、「もし道を間違えなかったら、数学の研究者になりたかった」とも語っている。1997年第54回ヴェネツィア国際映画祭で日本作品として40年ぶりとなる金獅子賞を受賞しました。2016年にはフランスからその独創的な創造性に対しレジオン・ドヌール勲章が授与され、2018年には旭日小綬章が授与されました。 その北野武さんは常々、映画作りは「因数分解だ」と言っています。一体どういうことでしょうか?

第4日(Day4)

関数とグラフ:まず、1次関数のグラフについて考え、傾きやy切片がグラフを表す式とどう関連しているかをみます。グラフの平行移動について、傾きや切片とどのように関連するか考えていきます。
2次関数のグラフ:まずは、頂点が原点にある場合について考える。一般の2次関数のグラフはすべてこの平行移動で表され、すなわち、頂点の位置がわかればグラフもわかることにふれます。
そのした理解において重要になるのが、基本変形です。


●使用するケース
PANDEMIC 2020~ (政府および報道機関の公開資料)
新たなPANDEMICに直面してー様々なロジスティック曲線ー
経済活動と生物の増殖の関係性

PANDEMIC 2020 & 2021 :承前
PANDEMIC第6波はオミクロン株によって引き起こされた。2022年年始より急激な感染増加をし、驚異的な感染力を示し、これまでとは違った病理的特性を持っていると考えられ、2月初旬にはついに新規感染者は10万人を超えた。これまでは効果的だったワクチンも十分な効果が望めず、今まで比較的感染者出なかった若年層にも急激に感染が広がった。この新たなPANDEMICに直面し我々は一体どうすればいいのだろうか?

一つの考え方として、得られる情報やグラフを客観的に分析することで、これまでPANDEMICとの相違点と共通点を見つけることができ、共通する数学的原理を見つけ出し、こうした観点から、今の我々が置かれた現状を分析しと将来予想について考えていきます。
このように、一般的にグラフの分析と性質について考えることで、物事の一般化と抽象化という数学の本質に触れることができます。こうした原理化によって、実際の事象に応用することができるようになります。

第5日(Day5)

グラフと方程式:グラフとx軸の交点の座標が、グラフの方程式の解をあらわします。すなわち、グラフから解のあるなし、などの性質がわかります。また、交点からグラフの概形が推察できます。
グラフと不等式:不等式問題とはyが指定された範囲に収まるようなxの範囲を求めることです。不等式は式のみならず、グラフを用いて解くことができることが理解できます。視覚化は本質的理解の重要なステップとなります。


●使用するケース
PANDEMIC 2020 ~ (政府および報道機関の公開資料)
新たなPANDEMICに直面してー現状の把握と将来への洞察ー
様々な曲線を描く

承前

PANDEMICこれまでのケースで出てきた様々なグラフを、見るだけでなく我々自身がコンピュータグラフィクスによって描きます。臨場感のある事象について、グラフを読んだり描いたりすることは我々に深い洞察を促します。
グラフを描くには、まず描きたいグラフの数理的性質をしっかり理解していることが必要です。こうしたトレーニングによって身近なグラフの表す現象について深い洞察が得られ、グラフの理解度を深めます。

第6日(Day6)

最大最小問題:最大値と最小値を求めることは、xが指定された範囲にあるときの、yの値の範囲を求めるこですので、先週の不等式問題における特別な点を求めることになります。したがってここでも、グラフによる視覚化して考える手法を用いることが有効です。

●使用するケース
採用選考等に出題される数理的問題について

この講義で扱ったテーマの大半は、企業が採用選考に用いられる試験に出題されます。そのような問題はWEB上にたくさん出ています。面白い問題を皆さんに事前学習としてピックアップしてもらい、皆で取り組みます。このケースの主役は皆さんです。

第7日(Day7)

数列とは何らかの規則に従って並んだ数値のことです。ここでは、経済分野で用いられる数列を例に挙げながら、その和を求める方法について学びます。
等差数列:差に基づいてできる等差数列について学びます。
等比数列:比に基づいてできる等比数列ついて学びます。経済や生物分野で現れる等比数列とその和を例に挙げながら、その計算式について学びます。
数学的帰納法:数列の証明でよく使われる証明方法で、そのコツを知ることで私達の日常生活においても無意識に使っている身近な考え方であることを知る。

これまでの復習と総まとめを行います。最初と最後の講義が繋がることで本講義が円環構造をした一つのテーマとして深く理解できることを解説します。


●使用するケース
数学的帰納法で人生を変える(報道機関の公開資料)
ムロツヨシが語る「数学的帰納法で人生を考える」ー究極のポジティブシンキングー     

俳優のムロツヨシさんは人生を決める大きな分岐点において悩んでいたとき、数学の考え方を応用し見事にこれを切り抜けました。その考え方を紹介し、それをどのように活かしたかを紹介します。
東京理科大数学科を、役者を目指すのに必要無いと3週間で退学。しかしなかなか売れない。
売れぬ頃、数学的帰納法で「僕=役者になる」と仮定し、成立させるよう努力したのが人生の転機となる。
数列の証明においてよく使われる数学的帰納法の考え方は、私達の日常生活においても、無意識に使っているのです。
数学的帰納法では、左辺と右辺の両辺がイコールで結ばれた等しい関係にあることを証明する数学の命題。
ムロツヨシさんは、数学的帰納法を実生活にも応用して、自分の立てた命題の正しさを証明していくことが、人生を歩むことそのものでもあるのです。

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 20 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 20 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 30 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 10 %
最終レポート Final Report 40 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

「講義中の挙手発言」には、講義参加度、出席状況も含まれ、講義の理解度を確認するための講義課題(小テストに含まれる)やレポートの出来具合は、当該パーセンテージを超えて評価することがあります。また場合によってはその逆もあり得ます。講義への積極的参加を歓迎します。
最終レポートは最終課題レポート(20%)とノートレポート(20%)から成ります。
講義の内容を2000字以上でまとめてノートレポートとします。
また、状況に応じてこれらの割合は変わることがあり、そのときは講義中に改めて説明します。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 矢野健太郎 石原繁「基礎の数学 改訂版」裳華房(1983)4785310596

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

1) 石村 園子「大学新入生のための数学入門 増補版」共立出版 2004 4320017692
2) 武隈 慎一・石村直之「基礎コース経済数学」新世社 2003 4883840654
3)戸川 隼人「IT 時代の数学 ミニマムコア」サイエンス社, 2001,4781909981
4)竹之内 脩「経済・経営系 数学概説」新世社, 1998,4915787877
5)保江 邦夫「Excelで学ぶ金融市場予測の科学」,2000,4, 4062572869

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

授業調査という制度を講義の充実のために有効活用します。
一方的な講義にならないように、可能な限り各種討論を実施するなど、
できるだけ受講生が講義に参加しやすい講義を行うように試みます。
各種課題(小テスト、最終レポートを含む)を受講生の理解度や負担を考慮しつつ出題します。
分かりやすい平易で簡潔な説明を心がけます。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

学位と取得大学
理学修士(早稲田大学)
理学博士(早稲田大学)

Degree and Acquired College
Master of Science(Waseda University)
Doctor of Science(Waseda University)







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