シラバス Syllabus

授業名 東アジアの経済発展論
Course Title Development of East Asian Economy
担当教員 Instructor Name 松尾 信之(Nobuyuki Matsuo)
コード Couse Code NUC249_N24B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 共通専門教育科目300系 / Specialized Subject 300
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2024 UG Nisshin Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

「新時代のアジアと世界をつなぐ能力を有している」(mission statement 末尾)とはすなわち、こちら側(アジア)をあちら側(世界)に紹介し、理解してもらったうえで、相互の主張をすり合わせることだと考えます。本科目ではそのために、我々自身の「アジア経済理解」を深めます。
Students are required to learn basic knowledge about east asian economy to introduce Asia to the world. Students are supposed to learn east asian economic history from 1945.

授業の目的(意義) / Importance of this course

A . 本科目の意義、背景、内容、重要性

 意義、背景、重要性は以下の2点です。

1.アジア経済の発展過程に関する基礎的な知識を身に付けること、
2.その中での日本の位置や将来に関して、自分の考えをまとめることです。

 また内容は下記です。戦後のアジア経済は急速に発展してきました。ただ一口に「アジア経済」と言っても、実は国・地 域毎に非常な相違を有しています。本講義は最初にアジア全体の経済発展の状況を概観します。そして事例研究を重視する本学教育要綱に従い、い くつかの国・地域について戦後の経済史を見ていくことにより、それぞれの経済発展(ないし停滞)の独自性・特殊性と、同 時にその中に潜む共通性とを明らかにします。具体的にはNIEsを代表する事例として韓国を、同じNIEsでも都市国家の例として香港を、ASEAN主要国の典型としてタイを、そして移行経済の国からベトナムを取り上げます。

講義におけるケースメソッドの導入

全7回それぞれにおいて、事前指定課題・配布プリントなどを使い、各回の内容に即したテーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。事前指定課題・テーマなどは各週のシラバスに示してありますが、例えば最終回では、東アジア経済の今後のいくつかの長期的シナリオ(20-30年後まで)をケースとします。現在の状況(世界における東アジア経済の比重が高まっている)を踏まえ、今後の長期的見通しについて、a 「 こうした傾向はいつまで続くのか」、b「先進国との経済的格差は解消されるのか」を中心に、まずグループ毎にディスカッションします。その後、各グループのディスカッション内容を、代表者がクラス全体にプレゼンし、全体で質疑応答をします。

B. 卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連について

 「ディプロマポリシー」の根幹である「建学の精神」に「国際主義」とあり、学生の「広い視野と深い洞察力」を要求している。本科目はそれらの養成を目的としている。

 本科目では、上記のラーニングゴールの確かな実現に向けて、ケース教材を用いた討論授業を行います。本科目の履修者には、討論授業に参加するための予習レポートの作成と、クラスでの積極的な発言が求められます。
A . Students are required to learn basic knowledge about the development of Asian economy and to have their own point of view on it. Students are supposed to learn at first the edonomic development of East Asia totally, then to learn the case of Korea, Hongkong, Thailand & Vietnam.

B. This course intends to foster students' international point of view.

In this course, we will conduct class discussions using case studies in order to achieve the learning goals. The students attending this course may be required to write a preparatory report and must participate in the class discussions.

到達目標 / Achievement Goal

我々自身の「アジア経済理解」を深め、世界経済の中のアジア、日本、という認識もより強く持つこと。

Students learn basic knowledge about east asian economic history and have international point of view.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG7 International Perspectives (BA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

アジア経済の発展過程に関する基礎的な知識を身に付ける。

Students learn basic knowledge about the development of Asian economy

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 16 平和と公正をすべての人に(Peace and Justice Strong Institutions)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 50 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 50 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

1.予習・復習は、授業時間と同じ時間数(授業200分/週の場合、予習200分/週、復習200分/週)を行なってください。予習の内容は、事前に指定したテキスト(原則として教科書の一部分)を読み、事前課題の答案を作成し、レポートとして提出することです。

2.レポート等のフィードバックについては、翌週以降のクラス内でコメントを述べます。

3.中央情報センターの活用について
 教科書、参考書はすべて情報センターに置いてあります。その他の関連する資料も含め、積極的に利用してください。

4.教科書について:課題文のいくつかは指定教科書から取ってあります。その分は配布しない(ただし第1週のみは、教科書未入手の可能性を考えて配布します)。またこの教科書は自学自習にも最適です。従って必ず入手してください。丸善で購入できなくても、新本を通信販売(アマゾンなど)でも購入可能です。古書でも構いませんが、版・刷ごとに内容が異なるので、必ず「第4版第4刷」(2018年)以降のものを入手してください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

1 イントロダクション
まず本科目の目的・内容・計画・具体的進行方法や、学生に望む態度を述べます。
次いでアジア経済を見ていく上での視点を考えます。例えば指標としての一人あたり国内総生産の有効性と限界などについて。
2 アジア経済の現状
現状に関する各種統計を各自で読み取ることで、その全体像や各国・地域の特徴を概観します。

●使用するケース
戦後の世界経済で、東アジアが最も急速に発展してきた理由は何だと考えますか?

小テーマ1:世界の途上国に共通する、発展の要因(添付資料から探してください)。
小テーマ2:東アジアの新興国が、特に目覚ましく発展した要因(添付資料には、あまり書いてないので、ご自分の考えで)。

 課題:1.まず添付資料「グローバル経済史入門」233-236ページ(クラスルームに添付)を読み、上記の小テーマ1に回答してください。
2.次に「東アジアが特に成長できたのはなぜか」(クラスルームに添付)を読んで、小テーマ2に対する自分の考えを書いてください (それぞれ200字程度)。

第2日(Day2)

戦後東アジアの経済発展と各国・地域の多様性

第2次世界大戦以後の世界全体からみた、東アジア経済全体の発展の特色を年代毎に見ることで把握します。ま た戦後の変化を追った統計を各自で読み取ることで、各国・地域の多様性とその原因とを考えます。

●使用するケース
テーマ1:1970年代にアジア諸国・地域の経済水準が分化していきました。その要因は何ですか?
テーマ2:1970年代にアジア諸国・地域のうち、NIEs だけでなく、より広範な国・地域が経済発展することは可能だったでしょうか? そのためになされるべきだった具体的政策、必要だった条件は何だったでしょうか?

事前課題:配布ないし添付する資料(杉山伸也「グローバル経済史入門」216-218ページ)を読み、下記の1、2を作成し、講義開始時までに提出する。
1.要約(200字程度)
2.上記の2つのテーマに対する自分の考え(各100字程度)

 下記のファイル名にしてクラスルームに提出(ファイル名:学籍番号 氏名 第〇週課題)。
 クラスでは事前課題・配布プリントなどを使い、上記テーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。複数あげ、それぞれについて説明してください。

第3日(Day3)

韓国1
 戦前の朝鮮半島においては工業が主として北部に立地していたため、韓国が成立した時は、農業が圧倒的比重を占めていました。第2次世界大戦・朝 鮮戦争により経済は壊滅状態に陥りました。その後アメリカ援助により経済が復興します。
 パクチョンヒ政権による権威主義開発体制のもと、60年代以降の輸出志向工業化から、重化学工業化までを見ていきます。

●使用するケース
テーマ1:パクチョンヒ政権はなぜ民主主義を制限しても、政治的安定・経済成長を目指したのでしょうか?(日本は1952年の主権回復後、現在まで、まがりなりにも民主的体制を維持してきました。)
テーマ2:より民主主義的方針を取ることはできなかったのでしょうか? 
(可能だったと考える人は)そのために必要だった条件は何だったでしょうか? また何がなされるべきだったでしょうか(目標と具体策)?
(不可能だったと考える人は)そう考える理由は?

事前課題:「韓国 1964」(クラスルームに添付)を読み、上記のテーマ1,2に対する自分の考え(各200字程度)を記す。

 下記のファイル名にしてクラスルームに提出(ファイル名:学籍番号 氏名 第〇週課題)。
 クラスでは事前課題・配布プリントなどを使い、上記テーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。そう考える理由も複数挙げ、それぞれを説明してください。

第4日(Day4)

韓国2
まず80年代の民間主導型への転換までを見ていきます。次に90年代の規制緩和からアジア経済危機への経過をたどります。最後に戦後を通じた特色として、経済運営が一貫して国際収支に翻弄されたことを指摘します。

●使用するケース
テーマ1:近年の韓国経済にとっての最大の課題は何でしょう?

テーマ2:より後発の国・地 域からの追い上げに対し、韓国経済はどのように対処すれば、成長し続けることができるでしょうか? 
(成長持続が可能だと考える人は)そのために必要な条件は何だったでしょうか? また何がなされるべきでしょうか(目標と具体策)?
(成長持続が不可能だと考える人は)そう考える理由は?


事前課題:教科書(「アジア経済読本」)の26-27ページを読み、下記の1、2を作成し、講義開始時までに提出する。
1.要約(200字程度)
2.上記のテーマ1、2に対する自分の考え(各100字程度)

 課題文は少し古いので、下記2ヶ所を読む際は、以下述べる点に注意してください。
1.第2段落(5-10行目)に述べてある「大徳研究開発特区」は、2020年時点まで、大きな成果を挙げてはいないようです。
2.末尾の8行(「こういった」以降)は、あくまで2009年の状況です。現状について論じる場合は、ご自分でお調べになってください。

 下記のファイル名にしてクラスルームに提出(ファイル名:学籍番号 氏名 第4週課題)。

 クラスでは事前課題・配布プリントなどを使い、上記テーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。複数あげ、それぞれについて説明してください。

第5日(Day5)

タイ
1920年代以降、輸入代替工業化が始まっていました。

50年代末から、民間主導型への転換を図り、70年代からは輸出志向工業化へ転換しました。

80年代前半に経済危機が訪れますが、80年代後半からは直接投資受け入れの急増による高度成長期になります。こうしたタイの特徴は、N AIC型発展と呼ばれる、農業に基盤を置いた工業化と、バンコク一極集中型発展です。

●使用するケース
テーマ1:近年のタイ経済にとっての最大の課題は何でしょう? その要因は何でしょう?
テーマ2:「経済水準が先進国に追いつく前に成長率が低下し、先進国水準に追いつけない」と危惧されているタイ経済が、再び成長率を上げるには、どのように対処すればよいでしょうか? 目標と具体的政策を考えてください。

事前課題:教科書(「アジア経済読本」)の121-126ページを読み、下記の1、2を作成し、講義開始時までに提出する。
1.要約(200字程度)
2.上記のテーマに対する自分の考え(各100字程度)

 下記のファイル名にしてクラスルームに提出(ファイル名:学籍番号 氏名 第〇週課題)。
 クラスでは事前課題・配布プリントなどを使い、上記テーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。そう考える理由も複数挙げ、それぞれを説明してください。

第6日(Day6)

ベトナム
19世紀後半から20世紀前半のフランス植民地時代において、北・中部においては零細規模自作農による自給的農業が、南 部では小作制度のもとで輸出米生産が行われました。1975年以前に(旧)南・北ベトナム共に行われた土地改革により自作農化・所 有規模の平均化が起こりました。

1975年までに(旧)北ベトナムでは生産手段の国有化・協同組合化が行われ、一応の成功を収めました。しかし75年以降、北 で行われた工業化及び南で行われた国有化・協同組合化は失敗し、経済は崩壊しました。70年代末から農業における改革が始まり、86年からは改革を経済全体に拡大・徹底する政策(ドイモイ)が取られました。以降、現 在に至るまで経済は急速な発展を遂げています。

●使用するケース
事前課題:「ベトナム 外国企業誘致」(クラスルームに添付)を読み、下記の1、2(各200字程度)を作成し、講義開始時までに提出する。

テーマ1:課題文において、外資企業を誘致するための方針として述べられているものを、挙げてください。
テーマ2:上記以外の具体的方針を考えてください。


 下記のファイル名にしてクラスルームに提出(ファイル名:学籍番号 氏名 第〇週課題)。
 クラスでは事前課題・配布プリントなどを使い、上記テーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。そう考える理由も複数挙げ、それぞれを説明してください。

第7日(Day7)

1. 東アジア経済の将来

 2010年代、東アジア経済の成長は減速しました。今世紀前半も、先進国よりは高いものの、徐々に成長率を低下させていくと考えられています。そのように考えられている要因などについて検討します。

2.まとめ

 本科目の内容をまとめ、定期試験に備えます。


●使用するケース
テーマ1:下記の配布資料の中で、新興国・途上国の経済成長の課題として挙げられているものは何でしたか?
テーマ2:上記の課題は、東アジアの諸国・地域にも当てはまりますが、では東アジアはどのような条件があれば、あるいはどうすれば(目標と具体的政策)、成長を続けることができるでしょうか?

事前課題:配布ないし添付する資料(杉山伸也「グローバル経済史入門」236-239ページ)を読み、まず自分で下記の1、2を作成し、講義開始時までに提出する。
1.要約(200字程度)
2.上記のテーマに対する自分の考え(各100字程度)

 下記のファイル名にしてクラスルームに提出(ファイル名:学籍番号 氏名 第〇週課題)。

 クラスでは事前課題・配布プリントなどを使い、上記テーマに関するディスカッション(まずグループで、次いでクラス全体で)を行います。そう考える理由も複数挙げ、それぞれを説明してください。

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 20 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 20 %
予習レポート Preparation Report 40 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 40 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

 配点については、クラス第1週のスライドの記載を正式版とします(理由:上記では配点を5パーセント刻みでしか設定できない、上記「授業内での挙手発言 Class Contribution」に、本科目ではクラス内での他の平常点を含んでいる、など)。

受講態度が、他の受講生の講義参加を妨げるようなものであった場合は、減点します。

 課題の提出期限は厳守してください。期限後の提出は大きく減点します。

(単位修得の最低条件)ターム内で最低一度は、全体討論で挙手・発言してください。なお松尾はもちろん発言記録を取ってますが、漏れがあるといけないので、発言者は念のため発言した週の終了時に、松尾に「発言記録カード」(クラスルームにフォーマットを添付)を提出してください。

 必須ではない課題(以下の1、2)

1.各週のグループディスカッションの内容を、数百字程度にまとめてください。提出は任意で、必須ではありません。班(ルーム)単位ではなく、各個人での提出ですが、班(ルーム)番号は明記してください。成績評価においては、提出者へのボーナス点として加算します(一回につき1-5点)。提出期限は翌週クラス開始時点。下記のファイル名にしてクラスルームに(ファイル名:学籍番号 氏名 第〇週の任意課題)。

2.各週の課題に対する自分の答案を、クラスでの討論の前に紹介してくれる方を募集します。プレゼンソフトを使ってください。希望者は講義の週の月曜日までに、松尾宛にメールで発表用ファイルを添付してください。お願いするかどうか、返信いたします。ボーナスは10点。

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重点クラブのレポート試験について

 松尾は経験上、レポート試験と定期試験とを、公平に成績評価することがとても困難であると感じています。従って重点クラブのレポート試験は行いません。重点クラブのみなさま、申し訳ありません。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 渡辺 利夫「『アジア経済読本』(第4版第4刷以降のもの) 」東洋経済新報社(2018)978-4492100226

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

(1)原洋之介「アジアダイナミズム」NTT出版 1996,4-87188-484-8
(2)渡辺利夫編『アジア経済読本』第3版 東洋経済新報社, 2003,4492100067
(3)大島陽一「アジア経済入門」東洋経済新報社 1997,4-492-44210-3
(4)経済企画庁調査局編「アジア経済2000」大蔵省印刷局 2000
(5)鈴木峻「東南アジアの経済(増補改訂版)」お茶の水書房 1997,4-275-01689-0
(6)原洋之介「エリア・エコノミックス」NTT出版 1999
(7)末廣昭「キャッチアップ型工業化論」名古屋大学出版会 2000,4-8158-0394-3
(8)ジェトロ編「アジアの投資環境比較」ジェトロ、2002.6
(9)ジェトロ編.『進出企業実態調査 アジア編 2002年版』ジェトロ, 2002.7.

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

多くの調査項目で平均前後の評価なので、非常に励みに思っているし、更に講義内容・方法を検討したいと思っています。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

文学修士 東京大学

研究分野:アジア史、東南アジア社会

M.A. University of Tokyo

Asian history, Society in Southeast Asia

Refereed Articles

  • (2016) Vietnamese History Seen from the Mountain Areas. Grants-in-Aid for Scientific Research - JSPS






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