シラバス Syllabus

授業名 統計学入門
Course Title Introduction to statistics
担当教員 Instructor Name 久保 明達(Akisato Kubo)
コード Couse Code NUC223_N20B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2020 UG Nisshin Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

1.本学のMission Statement との関わり
新しいことにチャレンジし、ビジネスリーダーとしての役割を果たすためには、十分な情報と分析が必要です。
本講義は、その情報の入手と分析を行うための統計的思考力、分析力を育成します。

2. 講義
1)意義:
 Missionを実現するために必要な統計的思考力、分析力を育成します。
2)背景:
 知識の修得、問題の解決には、統計的思考力、分析力が役立ちます。
 大学での勉強及び社会人になってからの仕事の上で、必要な力を育成します。
3)内容:
 統計学の基礎概念の理解・修得を中心に勉強します。コンピュータを用いた演習を行い、実践的な分析力を育成します。
  講義においては、ケース・メソッドを導入し、実際に直面した場面での学生の積極的な発言を促し、グループ討議やクラス討議を行い、平常点として加算します。また予習のための事前課題を適宜提示し、講義中の発言、貢献度、ディスカッション、予習レポート等を高く評価します。
1. Relation with the mission statement of NUCB
Enough information and analysis are necessary for challenging new plans and leading business society.
We develop ability of statistical thinking and analysis to get and analyze the information in this course.

2.About the course
!)Significance:
We develop ability of statistical thinking and analysis for chieving the mission.
2) Background:
Rich ability of statistical thinking and analysis is useful for absorbing new information and solving issues.
We develop the ability which is useful for study or job during students or after graduation.
3) Contents:
Students learn basic statistical concept and knowledge, and knowledge of methods of statistical analysis.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

統計学の基礎概念の理解・修得を中心に勉強します。コンピュータによる演習を行い、実践的な分析力を育成します。
知識の修得、問題の解決には、統計的基礎概念、分析力が役立ちます。
大学での勉強及び社会人になってからの仕事の上で、必要な統計的な知識とスキルを育成します。

Students leran basic statistical concepts and knowledge, and knowledge of methods of statistical analysis.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 70 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 30 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

学習方法:講義では、前半に理論的内容を勉強し、その後に確認のための演習や小テストを行います。
また理論的内容の理解を深めるためにコンピュータ演習を行います。

レポート:テキストの内容を2500字以上でまとめたレポートを提出します。

課題に対するフィードバック方法:演習や 小テストの解答、解説や添削を行います。

中央情報センターの利用:
統計学の基礎知識を修得するために、情報センターの文献の利用を勧めます。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

(2章1節)
1)講義ガイダンスを粉います。講義の進め方、勉強の仕方、レポート課題、定期試験対策などを説明します。
2)分布
 沢山の値を含むデータについて、
 どのような値がそれぞれどのくらいの度数あるかを示したもののことを分布といいます。
 表でこれを表した場合を分布表といい、グラフで表した場合を分布グラフといいます。
3)度数分布
 沢山の値を含むデータについて、
 どのような値のデータがそれぞれどのくらいあるかを表したもののことを度数分布といいます。
 表で表した場合を分布表といい、グラフで表した場合を度数分布グラフ(度数のヒストグラム)といいます。
4)相対度数分布
 度数分布で、度数の代わりに度数の割合をもちいた場合を相対度数分布といいます。
 どのような値がそれぞれどのくらいの割合あるかを表したもののことです。

(2章2、3節)
5)データの代表値
 沢山の値を含むデータを1つの数値で代表させようとするとき、その数値をデータの代表値といいます。
 データの代表値としては平均値や中央値があります。
6)平均値
 平均値とはデータの合計をデータ数で割った値であり、データ1つ当たりの値のことです。
7)中央値
 中央値とはデータを大きさの順に並べたときに、真ん中の順位になる値の事です。
8)標準偏差
 標準偏差とはデータの散らばり具合を表す値です。データがどのくらい散らばっているかを表す値です。
9)四分位範囲
 四分位範囲とはデータの散らばりを表す値です。第三四分位数から第十四分位数を引いた値です。
10)データの標準化
 もとのデータから平均値を引き標準偏差で割った値を、データを標準化するとよびます。


第2日(Day2)

(2章3節)
1)相関係数
相関係数とは、2組のデータが座標平面上で直線的に並んでいるか否かを表す値です。
 直線的に並んでいると、2組のデータは強い相関であると言われます。
(3章1節ー2節)
もとのデータ(=母集団データ)の調べ方には、全数調査と標本調査の2つの方法があります。
2)全数調査と標本調査
 全数調査とは、母集団データの全数を調べることです。
 標本調査とは、母集団データから一部を抜き出して値を調べて、母集団データ全体を推定することです。
 ここで抜き出した値を標本とよびます。
3)確率分布
 沢山の値を含む母集団データからデータを一つ抜き出すとき、 
 どのような値が、それぞれどのくらいの確率で抜き出されるかを表したもので、データの確率分布といいます。
4)正規分布
 正規分布は、確率分布のなかで最も有名な確率分布です。
 形は左右対称の山型で、よく富士山型とよばれます。

第3日(Day3)

(4章1節)
1)標本の平均値の分布:
 母集団データから標本を抜き出し、標本の平均値の値を考えるとき、標本の平均値の値として可能な値全体の相対 度数分布を、標本の平均値の分布とよびます。
(4章2節)
2)中心極限定理
 母集団データから標本nを抜き出し標本の平均値の分布をつくるとき、
 標本nの数を増やしていくにつれて、対応する標本の平均値の分布は徐々に正規分布に近づいていくことを中心極限 定理といいます。

第4日(Day4)

(4章3節)
1)統計的検定の考え方(統計的検定の4つのステップは次の通りです)
  1. 帰無仮説を立てます(証明したいことをその対立仮説とします)。
  2. 有意水準とよばれる判定基準を決めます。
  3. 帰無仮説が正しいと仮定して、検定に必要な値を求める。
  4. 3で計算した値が採択域か棄却域のどちらに入るかで、帰無仮説が正しいかを判定する。
(5章1節)
2)母集団データの平均値の検定1(t検定)
母集団データの平均値の値がいくつなのかについての検定は、
正規分布と近い関係にあるt分布とよばれる確率分布を利用して検定を行います。
そしてt分布を用いた検定をt検定とよびます。

第5日(Day5)

(5章2節)
1)母集団データの平均値の検定2(t検定)
先週に引き続いて、平均値の検定を詳細に行います。
(5章3節)
2)母集団データの比率の検定(正規分布利用)
 母集団データの比率の値がいくつなのかについての検定は、
 中心極限定理に基づいた正規分布を利用して検定を行います。

第6日(Day6)

(6章1節)
1)独立性の検定(=分割表の検定)
 分割されている集計表で、2つの項目の間に関連があるかどうかの検定を、独立性の検定といいます。
 独立性の検定は、正規分布を二乗して得られるカイ2乗分布を利用して検定します。
(6章2節)
2)回帰分析
 複数の変数の間の関係を調べるのに、回帰分析がよく使われます。
 回帰分析は、データに最も近い直線を引くというのが基本的な考え方です。

第7日(Day7)

(6章3節)
1)その他の検定
 広い分野で利用される、様々な検定について解説します。ビッグデータの分析についても考えます。

これまでの復習と総まとめを行います。
また定期試験ガイダンスを行います。

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 5 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 5 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 5 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 10 %
期末試験 Final Exam 80 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 涌井良幸 涌井貞美「統計学の図鑑」技術評論社(2015)978-4774173313

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

1)藤田岳彦著「穴埋め式確率・統計らくらくワークブック」講談社、2003年(ISBN:4061539949)
2)小島寛之著「完全独習 統計学入門」ダイヤモンド社、2006年(ISBN:4478820090)
3)西内啓 著「統計学が最強の学問である」ダイヤモンド社、2013年(ISBN:4478022216)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

授業調査での要望意見を参考にして講義の改善に役立てます。
一方的な講義にならないように、受講人数に応じて、
できるだけ受講生が講義に参加できるような形式の講義を行うように試みます。
授業調査という制度を講義の充実のために有効活用します。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

学位と取得大学
理学修士(早稲田大学)
理学博士(早稲田大学)

Degree and Acquired College
Master of Science(Waseda University)
Doctor of Science(Waseda University)

Refereed Proceedings

  • (2024). Non-linear evolution equations with non-local coefficients and zero-Neumann conditions:one dimensional case. Analysis, Application, and Computations, Birkhauser, Springer, 647-658 .the 13th ISAAC Congress. 1. 3. Ghent, Belgium






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