シラバス Syllabus

授業名 教育課程論
Course Title Theory of Curriculum
担当教員 Instructor Name 木塚 雅貴(Masataka Kizuka)
コード Couse Code NUC208_N20A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2020 UG Nisshin Term2

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

1)本学のMission Statementとの関わり
 幅広い視野に基づき物事を多面的に捉えることができる力を涵養し、専門職として社会から期待されている教育を高等学校において行うことができる教員の養成を企図する。

2)講義の意義、背景、内容、重要性
 本講義は、高等学校の教員免許状を取得するための基礎に位置づけられる必修科目であり、教師として学校で授業を行う(作る)ための前提となる基幹科目である。
学校で授業を行う(作る)ためには、教育課程(カリキュラム)の構成原理を理解し、それを基に毎回の授業を組み立てることが求められる。従って、専門職として教師が授業を組み立てる基礎には、教育課程の理論的側面と理論の適用を理解することが必要不可欠となる。また、学校教育は小学校・中学校・高等学校という学校種の区分があるものの、現在の学校教育は異なる学校種間での教育課程の連携が進められており、高等学校の教育課程のみを理解しているだけでは不充分であることから、教育課程を多様な側面から考察し、教師として授業を創るために求められる視点を形成することを目的とする。
 本講義では、以下の側面から教育課程について考察する。
①教育課程編成に関わる理論。
②学習指導要領。
③教育課程に関わる現代的事項。

3)育成するNUCBフロンティア力
 本講義は、NUCBフロンティア力の中でも、特に「基礎力」、「実践的思考力」、「発展的思考力」の育成を中心位置づけて進める。

Required subject for teacher's licence.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

 日本の学校教育の基底にある教育課程編成の原理について習得した上で、実際の学校現場における教育課程のあり様を理解し、学校で授業を創るための基本的な考え方を修得する。

Expected to acquire theory of curriculum.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 100 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 0 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

 高等学校の教育は、小学校・中学校の教育の上に成り立っており、高等学校の教育を理解しているだけでは不充分である。特に近年、小学校・中学校の教育が大きく様変わりし、学校教育に対する社会からの要請も大きくなっていることに加え、小学校・中学校・高等学校の教育の一貫性と連携が求められている。従って、初等・中等教育全般に渡る教育について充分に学習し理解することが必要となる。そのためには、教科書を総て読むことは言うまでもなく、参考文献を含めて多数の書物を読み、さらに日頃から新聞やテレビのニュース等で報じられている教育事象や教育問題に関心を持つことが求められる。
 また、文部科学省のサイトにアクセスし、学校教育に関する様々な情報を取得することは極めて重要かつ必要であり、予習・復習段階で充分に行わなければならない。
 さらに、中央情報センター(図書館)を利用し、指定された教科書以外の教育学関連の書籍を読み新聞を日々閲覧することが必要であり、図書館を毎日積極的に利用して欲しい。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

2020年6月9日(火)3・4時限
第1回:オリエンテーション。
第2回:教育課程とは何か。


第2日(Day2)

6月23日(火)3・4時限
第3回:教育課程編成の基本原理・教科カリキュラムと生活カリキュラム。
第4回:教育課程行政と教科用図書。


第3日(Day3)

6月30日(火)3・4時限
第5回:戦前の教育課程と学習指導要領の変遷。
第6回:小学校学習指導要領・中学校学習指導要領。


第4日(Day4)

7月14日(火)3・4時限
第7回:高等学校学習指導要領。
第8回:これまでの授業の振り返り、まとめ、質問。


第5日(Day5)

8月4日(火)3・4時限
第9回:学校運営とカリキュラムマネジメント。
第10回:学校間連携の教育課程。


第6日(Day6)

8月5日(水)2・3時限
第11回:イギリスの教育課程(教育の個性化Ⅰ)。
第12回:教育の個性化Ⅱ。



第7日(Day7)

8月18日(火)3・4時限
第13回:特別活動。
第14回:教育課程の現代的課題と総括。

8月19日(水)2時限
第15回:試験。



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 40 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 40 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 60 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

 授業は総て出席することとし、不可抗力及び合理的な理由による欠席(病気・親族の介護や葬儀・公共交通機関の遅延等)で、そのことを証明する書類が提出されている以外の欠席がある場合には、単位を与えないこととする。
なお、上記講義日程はあくまでも現段階での「予定」であり、大きく予定の変更があり得ることを含みおくこと。(必ず、予定の変更に適宜対応できるようにしておくこと。ターム2の火曜日を基本に4回授業を行い、残りについては8月の集中講義期間に授業を行う。)

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 山﨑準二編著「『教育課程』」学文社(2018)978-4-7620-1659-2
  • 森山賢一編著「『教育課程編成論』」学文社(2013)978-4-7620-2357-6
  • 山田恵吾・藤田祐介・貝塚茂樹・関根明伸著「『教育課程を学ぶ』」ミネルヴァ書房(2019)9784623083817

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

①田中耕治編、『よくわかる教育課程(第2版)』、ミネルヴァ書房、2018年、978-4-623-08269-8、本体2,600円+税。
②柴田義松編著、『教育課程論』、学文社、2008年、978-4-7620-1896-1、1,800円+税。
③山田雅彦編著、『教育課程論』、学文社、2016年 、978-4-7620-2616-4、本体2,100円+税。
④広岡義之編著、『新しい教育課程論』、ミネルヴァ書房、2010年、978-4-623-05913-3、本体2,200円+税。
⑤柴田義松編著、『教育課程—カリキュラム入門』、有斐閣、2000年、978- 4-641-07630-8、本体1,900円+税。

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

 教職課程の授業は他の授業とは異なり、必然的に厳しい授業となる。なぜならば、4年次に学校現場で教育実習を行うからであり、極めて大きな責任を負うことになるからである。つまり、教育実習は単なる実習ではなく、教師として生徒を指導する場であり、いい加減な気持ちや態度で臨むことは許されないのであり、極めて少数ではあるがその自覚に欠けた受講生がおり、ほんの一部の受講生の授業調査結果がそれを如実に反映していたことは、極めて遺憾であり、受講生が大人としての態度形成を行うことがまずもって必要である。しかしながら、大多数の受講生からの授業評価は非常に好意的であり、授業から多くを学んだという意見が大半を占めていた。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

●学位と取得大学  修士(応用言語学)イギリスエセックス大学
         修士(教育学)  東京大学

●研究分野 英語教育の方法・実践研究、授業研究、教員養成・教師教育、専門職養成教育。

●主な論文 
①Explorations of Initial Teacher Education in a university in England, with Special Reference to Trainees’ Views on Practical Teaching Experience”, 『日本教育大学協会研究年報 第27集』,2009年。
②「授業観察とその省察を中心とする教員養成の方法に関する研究――省察能力の育成に着目して――」,『日本教師教育学会年報 第20号』,2011年。
③「専門職養成教育における『省察』――ドナルド・ショーンの視座に基づく教師教育と医学教育の架橋――」,『京都府立医科大学雑誌第121巻 第5号』,2012年。

●主な著書
①『小・中連携を「英語」ではじめよう!』,編著,日本標準,2008年。
②『高度実践型の教員養成へ――日本と欧米の教師教育と教職大学院――』,共著,東京学芸大学出版会,2010年。
③『続・教師教育の創造』,共著,評論社,・2013年。
④『教育課程』,共著,学文社,2018年。








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