シラバス Syllabus

授業名 行動経済学
Course Title Behavioral Economics
担当教員 Instructor Name 太宰 北斗(Hokuto Dazai)
コード Couse Code NUC206_N24B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目400系 / Specialized Subject 400
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2024 UG Nisshin Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本講義は、行動経済学の手法を用いて企業経営の諸問題を解決する力を培い、広く実社会に貢献しようとする点で本学のMission Statementと関わっています。
This course relates to NUCB mission statement by acquiring understanding of behavioral economics in order to contribute to the business community.

授業の目的(意義) / Importance of this course

「税込価格192円」と「本体価格178円(税込192円)」。スーパーやコンビニの店頭で、こうした価格表記を見たことはないでしょうか? 最終的な金額は同じですから、わざわざ本体価格を記載する必要はないようにも見えます。では、企業はなぜこのような使い分けをするのでしょうか?
こうした疑問を含め、企業や消費者の行動について考える時、行動経済学の知識は様々な示唆を与えてくれます。どのようにすれば消費者に自社商品を手に取ってもらえるような仕掛けを作れるか、どのようにすればついうっかり無駄遣いをしないようにできるのか。
本講義では消費者心理などの観点から、企業経営についてひも解いていきます。
Behavioral economics provides us with a variety of insights when we think about the behavior of companies and consumers. How can we create a mechanism to encourage consumers to pick up our products? How can we prevent us from inadvertently wasting money?
In this course, we will discuss corporate management from the perspective of consumer psychology.

到達目標 / Achievement Goal

本講義では行動経済学の基本的な考え方と実社会との結びつきについて、企業ケースや経済実験ゲームを通じて学生が体感的に学んでいくことを目指します。

In this course, students understand the relation between behavioral economics and real world through case discussions and economic experiments.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Business Perspectives (BSc)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

・経営課題を経済学的アプローチをもって解決するスキル
・行動経済学の基礎知識

・Ability to apply economic approach to management strategy
・Basic knowledge of behavioral economics

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 80 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

【学習方法について】
事前に案内する教科書・ケース教材に関するアサインメントについて、自身の考えをまとめるようにしてください。また、講義中に解説する知識等については適宜メモし、必要に応じて復習に努めてください。

【レポートについて】
ディスカッションを有意義なものにするため、毎週、事前案内するアサインメントについて予習レポートの提出をもとめる予定です。詳細は初回講義で案内します。提出されたレポートについては、希望者に個別でフィードバックする予定です。

【中央情報センター(図書館)の活用について】
講義内容の復習時に活用してください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

【ヒューリスティクス】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.20-33, p.62-79)

●使用するケース
「KJレーシング・テクノロジー」、オリジナルケース

第2日(Day2)

【アンカリング】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.62-79, p.186-197)

●使用するケース
「e-bayの実験」、オリジナルケース

第3日(Day3)

【フレーミング】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.62-79, p.198-207)

●使用するケース
「スペース・システムズ 20XX」、オリジナルケース

第4日(Day4)

【プロスペクト理論】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.80-89, p.110-125)

●使用するケース
「Powerball: Somebody's Gotta Win!」、日本ケースセンター(教員翻訳後、配布予定)

第5日(Day5)

【セイリアンス】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.198-207)

●使用するケース
「J.C. Penney’s “Fair and Square” Strategy」、日本ケースセンター(教員翻訳後、配布予定)

第6日(Day6)

【ナッジ】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.102-109, p.174-185)

●使用するケース
「Express Scripts: Promoting Prescription Drug Home Delivery」、日本ケースセンター(教員翻訳後、配布予定)

第7日(Day7)

【社会的選好】
意思決定時にヒトが持つ非合理的な特徴についてゲームを通じて確認し、該当ケースに対する討議を行います。
(テキスト p.174-183)

●使用するケース
「ラ・ラビダ小児病院のチャリティ」、オリジナルケース

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 40 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

・最終レポートの実施など、上記評価基準は変更される可能性があります。変更がある場合には、初回講義で案内いたします
・初回講義で案内する一部行為については、総合的な評価から減点することも検討します
・「授業内での挙手発言」については、回数だけではなく、発言内容等も評価に加味します

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 太宰北斗「行動経済学ってそういうことだったのか!」ワニブックス(2022)9784847072147

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

岩澤誠一郎 著『ケースメソッドMBA実況中継04 行動経済学』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2020年、IBN13(9784799326718)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

授業改善に関する提案は適宜受け付け、皆さんが興味を持って参加することのできる授業にしていきたいと思います。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

【取得学位と大学、大学院名】
修士(経営学)慶應義塾大学
博士(商学)一橋大学

【主な職歴】
ライオン株式会社(2005年~2010年)
一橋大学大学院(2015年~2016年)
名古屋商科大学(2016年~)

【研究分野】
行動ファイナンス、コーポレート・ガバナンス、ファミリービジネス

【Education】
Ph.D.(Commerce), Graduate School of Commerce, Hitotsubashi University
MBA, Graduate School of Business Administration, Keio University

【Positions】
2016 - Present: Lecturer of Finance, Nagoya University of Commerce and Business
2015 - 2016: Designated Lecturer of Finance, Hitotsubashi University

【Research Interests】
Corporate Governance, Family Business, Behavioral Finance

Refereed Articles

  • (2023) Family Business and related party transaction. KEIO BUSINESS FORUM 39(1):
  • (2022) Analyzing the Stock Split Bubble: Investor Sentiment and the Size of Bubbles. KEIO BUSINESS FORUM 38(1):
  • (2020) Japanese family firms from the perspective of corporate governance. SHOKO-KINYU 70(11): 0914-1308
  • (2020) Family generation and business performance: Evidence from Japan. Journal of Business Succession 9
  • (2019) Business Succession of Japanese Listed Companies: A Survey from 1956 to 2013. Journal of Business Succession 8

Refereed Proceedings

  • (2020). Stock split bubbles: What inflated the bubbles?. Journal of Behavioral Economics and Finance .Association of Behavioral Economics and Finance. 1. 3. NUCB Business school (Nagoya Campus)
  • (2018). Long-term trend of family firm's performance. Society of Monetary Economics Bulletin .Japan Society of Monetary Economics. 1. 2. Nagoya city university (Takiko campus)






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