シラバス Syllabus

授業名 事業構想基礎
Course Title Project Design - Basic
担当教員 Instructor Name 西野 友浩(Tomohiro Nishino)
コード Couse Code NUC205_N24A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 4
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目400系 / Specialized Subject 400
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2024 UG Nisshin Term1

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本講義は、本学のミッションである「"フロンティアスピリット"を備えたイノベーティブで倫理観あるリーダーの育成、そしてビジネス界や社会の発展をもたらす知識の創出、新時代のアジアと世界をつなぐ能力」を醸成します。特に、フロンティアスピリッツは新事業創出に必須のマインドです。
This lecture fosters innovative and ethical leaders with the mission of "Frontier Spirit", the creation of knowledge that will bring about the development of the business world and society, and the ability to connect Asia and the world in a new era. increase. In particular, Frontier Spirits is an essential mindset for creating new businesses.

授業の目的(意義) / Importance of this course

本講義では、ケースディスカッションを通じて、新事業に関する知識や気づきを増やしながらみなさんのセルフ・アウェアネスを高め、新事業を創出するための基礎的な能力を築くためのものです。本講義では、まずは知ること・理解することから始め、どういった新事業形態があるのか、どのような困難があり、どのように成長してきたかを学びます。以下の設問について活発に議論をしていきます。
・創業者は、どのような思いで創業したのか?
・新事業のアイデアはどのように生まれたのか?
・新事業の製品やサービスはどのようにして顧客に受け入れられていったのか?
・新事業のビジネスモデルはどのようなものか?(誰からどのようにお金を?)
・新事業では、どのように資金を調達しているのか?
・各ケース場面において、自分が創業者であればどのような考動をとるか?
Through case discussions, this lecture aims to increase your self-awareness and build the basic ability to create new businesses while increasing your knowledge and awareness of new businesses. In this lecture, we will start by knowing and understanding, what kind of new business form there is, what kind of difficulties there are, and how they have grown. We will actively discuss the following questions.
・ How did the founder start the business?
・ How did they come up with the idea for a new business?
・ How did the new business products and services get accepted by customers?
・ What is the business model of the new business? (Who and how do they get the money?)
・ How are they raising funds for their new business?
・ In each case, what kind of thoughts and actions would you take if you were the founder?

到達目標 / Achievement Goal

本講義は、新事業を構想するために必要となる基礎的な能力を獲得することが目標です。クラスでのケースディスカッションなどを通じて、「社会が求めていることは何か」「自分は何がしたいのか」「自分は何ができるのか」を考え、「自分はやらなければならないことは何か」という答えを自分自身で導き出していただきます。激動する社会環境の中で、新たなイノベーションを創出する事業構想計画が立案できるようインタラクティブな講義を行います。本講義の中での議論を通じて自分のアイデアを提案書にまとめ、発表していただくことで実際的な起業の歩みを体感します。

The goal of this course is to acquire the basic ability needed to create new businesses. Through case discussions and other activities in class, I hope that you will think about what society wants, what you want to do and what you can do, and derive your own answers to the questions "What is it that I have to do? Interactive lectures will be given so that you can develop a business concept plan that will create new innovations in a turbulent social environment. Through the discussions in this lecture, you will compile your ideas into a proposal and present it to experience the practical steps of entrepreneurship.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Business Perspectives (BSc)
LG6 Managerial Perspectives (BBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

本講義は、新事業を構想するために必要となる基礎的な能力を獲得することが目標です。基礎的な能力とは、新事業の形態、創出プロセス、ビジネスモデル、資金調達、創業者の思いや行動様式などを知ること・理解すること、その上で、自分が新事業を創出しようとしたときに、どのような考動をするか、について気づきを得ることです。学生は、ビジネスアイデアをプレゼンすることで、起業家としての第一歩を学ぶことができます。

The goal of this course is to acquire the basic ability needed to create new businesses. In order to gain basic ability, it is first necessary to learn about the founder's thoughts and aspirations through lectures and case discussions, as well as the background that led to his/her motivation and actions. By understanding and simulating them, students gain an awareness of the business domain, business model and creation process (marketing, financing, human resources, etc.) of the new business, which is essential when they try to create their own new business. Students can acquire the first steps towards entrepreneurship by presenting their business idea.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 80 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

・予習は、1ケースあたり3時間程度。レポートのフィードバックについては、GoogleClassroomにて行います。事前に提示された課題に関し、予習レポートをアサインメントに基づき提出して下さい。講義の進め方・準備に関してはケースが配布されるタイミングで、詳細の指示をいたします。予習レポートの成績はケースの内容理解度および論理性および思考の深さに関する教員の判断によってなされます。
・受講にあたり、参考図書等を通じてスタートアップやベンチャー企業が置かれている経営環境を概観しておいて下さい。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

<オリエンテーション>
本講義の進め方等、講師自己PR、参加学生自己PR(1分程度)
<講義>
新事業を創出するために最初に必要となるマーケティングの基礎について説明します。
<ケースディスカッション>「シックスワン:目玉商品の選定」 
地方で3店舗を展開するコンビニエンスストア・チェーン「シックスワン」が大手コンビニエンスストア・チェーンの進出を受けてどのように対処していくかを検討します。※使用ケースを変更する可能性があります。
<ラップアップ>
・ケースディスカッションの結果を踏まえケースについて解説します。
・次回のケース課題について


●使用するケース
「シックスワン:目玉商品の選定」 日本ケースセンター

第2日(Day2)

<ケースディスカッション>株式会社大津屋
大手コンビニエンスストアの脅威に対し地域に密着することで成功した中小小売業の成功要因を分析するKBSのケースです。福井県福井市でコンビニエンスストア(CVS)事業を営む株式会社大津屋(以下、大津屋)は、徹底して大手チェーンとは異なる戦略を展開しています。競争が激化するCVS業界の中で、わずか9店舗の同社が築き上げている大津屋の強みは何であろうか。大津屋の地域密着型企業の戦略を考えるとともに、今後大津屋が直面すると考えられる経営課題を抽出し、どのように対処すべきかを検討します。※使用ケースを変更する可能性があります。
<ラップアップ>
・ケースディスカッションの結果を踏まえケースについて解説します。
・次回のケース課題について※使用ケースを変更する可能性があります。


●使用するケース
株式会社大津屋 慶應大学ビジネススクール

第3日(Day3)

<ケースディスカッション>オタフクソース株式会社
お好み焼を普及することによりお好みソースを全国展開した成功要因を分析するケースです。ソースメーカーとしては後発であったオタフクソース株式会社(以下、オタフクソース)は、先発メーカーと付き合いのある問屋や小売店などとの取引は難しく、戦後広島 市に普及した屋台のお好み焼店等、直接使用してもらえる飲食店に販路を見出した。消費者のニーズや流通構造が変化する中で、オタフクソースは巧みなマーケティング戦略により着実にシェアーを高めていく。本講座ではオタフクソースのマーケティング戦略を分析します。
※使用ケースを変更する可能性があります。
<ラップアップ>
・ケースディスカッションの結果を踏まえケースについて解説します。
・次回のケース課題について

●使用するケース
オタフクソース株式会社 中小機構

第4日(Day4)

「イースターパック」を活用した環境対応型物流システム・サービスの新連携と成長戦略について分析する中小機構のケース。スターウェイ株式会社は、環境ソリューション・プロバイダを標榜し、「環境に優しく、しかも経済効果を出せるように物流を機能させるため、自社の持つ技術やノウハウを企業にアドバイスする」というビジネスを行っている。当社が「地球温暖化」への対処という大企業が持つ困難な課題に対し、どのように対応することで成長することができたのかを分析します。また、今後当社が直面する経営課題をロジスティクスを含むサプライチェーンマネジメント(調達から販売までのバリューチェンの最適化)の観点から抽出し、どのように対応すべきかを検討します。※使用ケースを変更する可能性があります。
<ラップアップ>
・ケースディスカッションの結果を踏まえケースについて解説します。
・次回のケース課題について

●使用するケース
スターウェイ株式会社 中小機構

第5日(Day5)

<ケースディスカッション>
ベンチャー企業が、スタートアップ期又はアーリーステージに特有な経営課題(ビジネスモデル構築、事業・市場選択、販路開拓、資金調達など)について分析します。
※使用ケースを変更する可能性があります。
<ラップアップ>
・ケースディスカッションの結果を踏まえケースについて解説します。
・次回のケース課題について


●使用するケース
「株式会社ヘルシーネット」 中小機構

第6日(Day6)

<講義>
ベンチャー企業が組織体制や経営戦略など経営に必要な要素をどのように構築していくのかについて説明します。
<ケースディスカッション>
飲食事業と着地型観光事業の2つの創業事例を通じて、地域における創業の成功要因と成長のための課題を分析します。
※使用ケースを変更する可能性があります。
<ラップアップ>
・ケースディスカッションの結果を踏まえケースについて解説します。

発表会準備
・これまで学んだことを基に、チームごとにビジネスアイデアを検討します。
・10分プレゼン、15分質疑を前提としたビジネスアイデアを立案します。3~5人チームで17テーマの発表を想定しています。



●使用するケース
「株式会社ファーム・アンド・ファーム・カンパニー」中小機構

第7日(Day7)

最終発表会 
・これまで学んだことを基に、チームごとにビジネスアイデアのプレゼンテーションを行います。ビジネスコンテストなどの審査基準に基づき、優秀チームを選びます。
・3~5人チームで17テーマの発表を想定。10分プレゼン、15分質疑を予定。

●使用するケース
なし

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 15 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 25 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

・最終レポートは、最終発表会でのプレゼンテーションです。
・ケース討議前にグループ討議の時間を設けます(授業時間内)。全体討論への積極的な参加が求められます。
・ディスカッションでは発言回数だけではなく発言内容に留意して下さい。具体的には、企業が抱える問題や解決策について、①問題の本質を指摘する発言、②新たな視点から解決策を提示する発言、③議論の停滞に際し次の段階に繋げる発言を高く評価します。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • ハーバード・ビジネス・レビュー編集部「「セルフ・アウェアネス」」ダイヤモンド社(2019)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「中小企業マーケティングの構図」、編者:田中道雄、白石善章、南方建明、廣田章光、著者:平山弘、柳純、松田温郎、渡邉孝一郎、田村直樹、稲田堅次、伊部泰弘、田村公一、清水真、出版社:同文館出版、出版年:2016年、ISBN:978-4-502-12321-4
「マーケティング戦略 第6版」、著者:和田充夫、恩蔵直人、三浦俊彦、出版社:有斐閣アルマ、出版年:2022年、ISBN:978-4-641-22183-3
「アントレプレナーシップ入門【新版】ベンチャーの創造を学ぶ」、著者:忽那憲治、長谷川博和、高橋徳行、五十嵐伸吾、山田仁一郎、出版社:有斐閣ストゥディア、出版年2022年、ISBN:978-4-641-15102-4
「スタートアップス」日本を再生させる答えがここにある、著者:KDDI∞Labo、出版社:日経BPマーケティング、出版年2022年、ISBN:978-4-296-11046-9
「事業構想力の研究」、著者:清成忠男、出版社:事業構想大学出版部、出版年2013年、ISBN:978-4-88335-292-0
「新しい市場のつくりかた」明日のための「余談の多い」経営学、著者:、出版社:東洋経済新報社、出版年2012年、ISBN:978-4-492-52205-9
「起業「成功」ノート」、著者:吉田雅紀、出版社:すばる舎リンケージ、出版年2014年、ISBN:978-4-7991-0386-9


授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

「初年度担当科目」

担当教員のプロフィール About the Instructor 









ページ上部へ戻る