シラバス Syllabus

授業名 現代中国の政治
Course Title Contemporary Chinese Politics
担当教員 Instructor Name 兪 敏浩(Minhao Yu)
コード Couse Code NUC199_N24B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 教養教育科目100系 / Liberal Arts 100
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2024 UG Nisshin Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

中国は台頭著しい経済大国であり、日本の最大な貿易対象国の一つでもあります。本コースでは中国の政治と日中関係について学ぶことを通じて、中国をはじめアジアと世界をつなぐビジネスリーダーになるために必要不可欠な基礎的な教養を身につけることを目的とします。
China is a rapidly emerging economic power and one of Japan's largest trading partners. Learning about Chinese politics and Japan-China relations is crucial for being a business leader who can connect emerging Asia with the rest of the world.

授業の目的(意義) / Importance of this course

国際社会における中国の存在感がますます注目される昨今、この巨大化する隣国について基礎的な教養知識を身につけることはアジアだけではなく、国際社会全体の行方を理解するためにも重要となっていると言えるでしょう。本講義は特に比較の視点から中国の政治外交の主な側面を学び、建設的な日中関係の構築について思考を深めていきます。
China's presence in the international community is increasing. Understanding this enormous neighboring country is becoming more important for understanding Asia's whereabouts and the international community. In this lecture, students will learn the main aspects of China's politics and foreign policy from a comparative perspective and deepen their thinking about building constructive Sino-Japanese relations.

到達目標 / Achievement Goal

①受講者は現代中国政治と外交の基本的特徴を理解できるになる。
②世界の中の日中関係という視点から日中関係の多面性について学び、日中関係を改善するためには何が求められるかの点について理解を深めることができる。

1) Students will gain an understanding of the fundamental characteristics of contemporary Chinese politics and diplomacy.
2) Students will learn about the multifaceted nature of Japan-China relations from a worldwide perspective and deepen their understanding of what is required to improve Japan-China relations.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG7 International Perspectives (BA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

①日本との比較の視点から中国政治と外交の現状について学ぶ。
②日中関係について理解を深める。

1)To learn China's politics and foreign policy from a comparative point of view.
2)To understand the current state of Sino-Japanese relations.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 50 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 50 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

①アクティブラーニングを実践するために、事前の予習が必要不可欠となる。講義計画に書いてある授業内容について授業開始前に3時間以上を時間をかけて予習を行うことが求められる。
②教科書を熟読する他、レジュメにまとめられている要点を理解すること。
③中央情報センターに所蔵されている図書2冊以上読み、映像資料は3点以上を鑑賞すること。
④予習レポートについてはグループ討議に対して総括を行う時にフィードバックを行う。小テストについては翌週に解説を行う。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

①イントロダクション
②グループ分け
③講義内容
中国政治と安全保障政策(1):冷戦とは何か?冷戦期中国の対外政策と「二つの中国」問題
復習内容:「二つの中国」とは何か?

●使用するケース
なし

第2日(Day2)

予習内容:予習レポート作成
講義内容
中国政治と安全保障政策(2):冷戦後中国の安全保障政策と日中関係、第二次台湾危機
復習内容:冷戦とはないか?冷戦後中国の安全保障政策はどのように変化してきたか?

●使用するケース
普遍的価値観VS内政不干渉(兪)

第3日(Day3)

予習内容:習近平政権について
講義内容
中国政治と安全保障政策(3):21世紀における中国の安全保障政策と米中関係、尖閣諸島問題
復習内容:2000年代以降の中国の安全保障政策はどのように変化してきたか?

●使用するケース
なし

第4日(Day4)

予習内容:グローバル・ガバナンスとは何か?
講義内容
中国とグローバル・ガバナンスーー日本との比較から:中国がグローバル・ガバナンスに参加するようになった背景と動機及び行動パータンについて学ぶ。
復習内容:日本と中国のグローバル・ガバナンス外交の比較

●使用するケース
なし

第5日(Day5)

予習内容:予習レポート作成
講義内容
中国の対外経済援助ーー日本との比較から:中国の対外経済援助は日本を含む先進国のそれと大きく異なる。中国の対外経済援助の規模、特徴及びその原因について学ぶ。
小テスト
復習内容:日本と中国の対外援助政策のはどこが似ていて、どこが異なるのか?

●使用するケース
中国・ラオス高速鉄道(兪)

第6日(Day6)

予習内容:国連平和維持活動は何か?
講義内容
中国の国際平和協力活動ーー日本との比較から:中国は国際平和維持活動にも積極的に参加している。しかし中国の行動パータンにはアメリカやヨーロッパ諸国とは異なる独自性がある。中国はなぜ国際平和協力活動に積極的に参加しているのか、どのような原則や制限の下で参加しているのか?国際平和協力活動において日中間には協力の可能性はあるのか?
小テスト
復習内容:日本と中国の国連平和維持活動の比較

●使用するケース
なし

第7日(Day7)

予習内容:予習レポート作成
講義内容
中国と東アジア経済統合問題:アジア太平洋地域における自由貿易経済圏形成の潮流の中で中国はどのような外交を展開してきたのか?中国が目指す東アジア地域経済秩序はどのようなものなのか?
復習内容:RCEPが実現した経緯について1990年代末から整理すること。

●使用するケース
TPPと日本の戦略(兪)

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 30 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 30 %
予習レポート Preparation Report 15 %
小テスト Quizzes / Tests 25 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 30 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

クラス貢献度は全体評価の30%を占めますが、素晴らしいパフォーマンスを見せた学生に対してはその上限を超えて加点することがあります。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 兪敏浩、今野茂充「東アジアのなかの日本と中国」晃洋書房(2016)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

①兪敏浩『中国のリアルー人々は何を悩み、何を追い求めているのか』晃洋書房、2023年。
②池上彰『そうだったのか! 中国』集英社、2010年。
③国分良成編『中国は、いま』岩波新書、2011年。

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

授業調査の結果を真摯に受け止め、なるべく身近な話題を取り入れながら、難しくない楽しい授業を作り上げていきたいと思います。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

専攻分野:現代中国論、東アジア国際関係論
学位:博士(法学、慶應義塾大学)

職歴
2012年4月~現在に至る 名古屋商科大学コミュニケーション学部グローバル教養学科准教授
2008年9月~2012年3月 名古屋商科大学外国語学部国際教養学科専任講師
2007年8月~2008年8月 人間文化研究機構地域研究推進センター・慶應義塾大学現代中国研究センター研究員

主要業績(過去5年以内)
兪敏浩「中国の外交戦略と農業外交」、加茂具樹編『中国の対外行動の源泉』慶應義塾大学出版会、2017年、
201~221頁。
兪敏浩・今野茂充編『東アジアのなかの日本と中国―規範・外交・地域秩序』晃洋書房、2016年。
兪敏浩「中国のおける全球治理に対する一考察―シンクタンクの議論を中心に―」『名古屋商科大学論集』60巻1号、2015年7月、267~281頁。
兪敏浩『国際社会における日中関係―1978~2001年の中国外交と日本』勁草書房、2015年。
兪敏浩「中国の台頭と日中韓関係―地域秩序形成の文脈で―」『名古屋商科大学論集』58巻2号、2014年3月、267~278頁。
兪敏浩「両岸関係の力学と中国の台湾政策―中台両岸関係における三角矛盾構造の形成を中心に」、国分良成・小嶋華津子編『現代中国政治外交の原点』慶應義塾大学出版会、2013年、249~270頁。

Ph.D
Research field: China Studies, East Asia’s international relations

Associate Professor, 2012 ~
Faculty of Communication, Nagoya University of Commerce & Business
Assistant Professor, 2008~2011
Faculty of Communication, Nagoya University of Commerce & Business
Fellow Researcher, 2007~2008
National Institutes for the Humanities (NIHU)/Center for Contemporary Chinese Studies of Keio Institute of East Asian Studies

Publications (In the last 5 years):
Yu Minhao(2017), "China's diplomatic strategy and agricultural dipomacy "in Kamo Tomoki eds., The domestic and international sources of China's foreign policy, Keio University Press, 2017, pp.201-221.
Yu Minhao(2016),Japan-China Relations and a Changing East Asian Order: Norm, Diplomacy and Regional Order(Edited by Yu Minhao and Konno Shigemitsu), Koyo shobo, 2016.
Yu Minhao(2015),"Perspective of Chinese Think tanks on the Global Governance", NUCB Journal of Economics and Information Science, Vol.60, No.1,pp.267-281.
Yu Minhao(2015), International Society and China-Japan Relations, Keiso shobo, 2015.
Yu Minhao(2014), “The Rise of China and The Relationships Between China, Japan and Korea”, NUCB Journal of Economics and Information Science, Vol.58, No.2.
Yu Minhao(2013), “The Dynamics of the Cross Strait Relations and China's Taiwan Policy”, Kokubun Ryosei and Kojima Katsuko ed., The Origins of China’s Politics and Foreign Relations, Keio University Press.


Refereed Articles

  • (2024) The Chinese Policy Process in the Normalization of Diplomatic Relations between Japan and China: Changing Perceptions of International Situation and the Logic of Decision-Making. International Relations
  • (2021) Re-examination of Japan-China Economic Relations Since the 1980s: From the Viewpoint of Economic Security. The Korea-Japanese Journal of Economics & Management Studies 92 1266-3877
  • (2019) A Study on the 1978 Senkaku Fishing Boat Incident. International Relations 197 9784641499454
  • (2018) Japan and China in Global Governance and East Asian International Relations. Review of Global Politics (National Chung Hsing University, Graduate Institute of International Politics) (63):
  • (2018) Sino-Japanese Relations and the Fishery Negotiation Process: 1955-1985. Journal of Sinology and China Studies (74): 1225 - 8695






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