シラバス Syllabus

授業名 ブランドとコミュニケーション戦略
Course Title Brand and Communication Strategy
担当教員 Instructor Name 山岡 隆志(Takashi Yamaoka)
コード Couse Code NUC198_N20B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2020 UG Nisshin Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

皆さんに質問です。
コカ・コーラ社がコカ・コーラのブランドを使えなくなったら売れるでしょうか?
おそらく、売上は半分以下になるでしょう。
2つ目の質問です。
コカ・コーラの味は100年変わっていません。
であれば、コカ・コーラ社の毎年のマーケティング予算が膨大な理由は何でしょうか。
それは、ブランディングを行うためなのです。

ブランドとマーケティングコミュニケーションは、企業の存続に関わるぐらい重要なテーマである。講師の事業会社における豊富なビジネス経験を生かした授業により、実践で使える知識を習得する。マーケターが持つべき実践的なスキル習得のため、様々なケース素材を活用した双方向のケースメソッドによる授業によって本質的な理解を進める。そのため授業での発言と貢献が評価の大きなウエイトを占める。

Mission Statementにある、世界で成功するイノベーションを起こせるビジネスリーダー養成に主眼をおく。本学のディプロマポリシーにあるフロンティア・スピリットを基本にして、「基盤力」および「実践的思考力」養成に力をいれる。
I have two questions for you.
If Coca-Cola Co. cannot use the brand, would it be so popular?
The sales would presumably decrease by half.
The taste of Coca-Cola have been the same for over 100 years, however the annual marketing budget is enormous. Why?
That is why it has promoted branding.
Brand management and marketing communication are so important themes determining a company’s existence. Professor’s rich experiences in business companies help you acquire authentic and practical knowledge. The objective of the course is to acquire practical skills marketers should have. An interactive discussion by case method teaching approach characterizes this course. Therefore, speaking up and contributing in class will weigh heavily in grade calculations.

The main objectives are:
Understanding and applying the skills, abilities, and tools needed to become a successful global business leader making innovation followed by the mission statement.
Focusing on cultivating the essential knowledge and practical ability expressed based on the Frontier Spirit in the NUCB diploma policy.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

教員の事業会社における豊富なビジネス経験を生かした授業により、実践で使える本物の知識を習得する。
マーケターが身につけるべき、ブランド・マネジメントとマーケティング・コミュケーションに関する実践で使えるスキルと知識。
就職活動における、グループディスカッションや面接力が向上する。また優良企業を見極める目を養うことができる。

Professor’s rich experiences in business companies help you acquire authentic and practical knowledge.
Practical knowledge and skills in brand management and marketing communication marketers should acquire.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 60 %
フィールドメソッド Field Method 20 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

毎回の講義には必ず出席して、配布資料などは事前に熟読ししっかりと準備を行い、積極的な授業参加を行う。毎回ケースメソッドによる授業が行われるため、事前に30分程の予習が欠かせない。コールドコールで答えられないと大幅減点となるので、予習無しで授業参加すると単位をとることは難しい。
全授業をケースメソッドで行うため毎週、課題に対して予習したものに対して、授業中にフィードバックを受けることになる。また、発表課題についても授業でフィードバックを行う。さらにレポート課題について良いものは、実際のメディアでアウトプットを行い、その消費者の反応を確認できる。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

オリエンテーション、ブランドとは何か、ブランド価値」
オリエンテーションおよびブランドとは何かについて解説する。ブランド価値を評価するフレームワークについて議論する。


●使用するケース
BMW

第2日(Day2)

ブランド・コミュニティ、ブランド・ポジショニング
ブランド・コミュニティによるブランド価値を高める価値共創の概念について議論する。
ブランド・ポジショニングについて議論する。


●使用するケース
三ツ矢サイダー

第3日(Day3)

ブランド開発戦略
ライン拡張、ブランド拡張、マルチブランド、新ブランドによるブランド戦略について議論する。

●使用するケース
武田薬品工業

第4日(Day4)

ブランド・マネージャー、パッケージング、ラベリング
ブランド・マネージャーの役割とマーケティング組織について議論する。パッケージング、ラベリングについて具体的事例を使って、ブランドに与える影響を議論する。

●使用するケース
P&Gマーケティングの原点

第5日(Day5)

ワークショップ、企業課題のプレゼンテーション
実際の企業課題についてワークショップにより企画立案を体験する。立案した企画をプレゼンテーションし、企業責任者に評価していただく。「ブランドからコミュニケーション

●使用するケース
コカ・コーラ

第6日(Day6)

コミュニケーション戦略
ブランド論からコミュニケーション論に議論を展開する。コミュニケーションの基礎について、様々な事例をもとに議論する。

●使用するケース
スタイルフリー

第7日(Day7)

キャンペーン、まとめ
キャンペーンについて、ケースを使って議論する。これまでの講義の振り返りを行う。

●使用するケース
ゴットミルクキャンペーン

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 10 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 40 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 50 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 10 %
期末試験 Final Exam 40 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

レポート10%、授業発言50%、期末試験40%
実践的なスキル習得のため、様々なケースを活用した双方向のケースメソッド形式で行うところが、本講座の特徴でもある。そのため授業での発言と貢献の評価ウエイトが比較的高い。コールドコールは毎回必ず行い、答えられない場合は大幅減点となる。居眠り、スマートフォン使用などは見つけた時点で、特に注意もせず大幅減点としていく。積極的に授業参加する者は、他の講座より容易により良い成績を獲得できるが、積極的に授業参加しない者にとっては、最も単位が取りにくい講座となる。1分でも遅刻・早退した者、無断で途中退出したものは欠席扱いとする。
定期試験を受験して評価を得ることを薦める。
万一、再試験となった場合は、全講義内で説明した内容とディスカッションした内容が対象となるので、各自作成したノートを確認して深く理解するようにすること。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 田中 洋「ブランド戦略・ケースブック」同文館出版(2012)978-4495645212
  • 井原 久光「ケースで学ぶマーケティング[第2版]」ミネルヴァ書房(2014)978-4623069828
  • アルライズ「ブランディング22の法則」東急エージェンシー(1999)978-4884970734

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1] 野口恭平・栗木契・東浦和宏・山岡隆志・立川麻理・本間充(2016)『デジタルで変わるマーケティング基礎』宣伝会議、978-4883353736
[2] ケビン・レーン・ケラー (2010)『エッセンシャル戦略的ブランド・マネジメント第4版』、東急エージェンシー、978-4884971229
[3] デービッド・A. アーカー(1994)『ブランド・エクイティ戦略―競争優位をつくりだす名前、シンボル、スローガン』、ダイヤモンド社、978-4478501146
[4] 阿久津聡・谷内宏行・金田育子・鷲尾恒平(2012)『ソーシャルエコノミー』、翔泳社、978-4798128122

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

教員の豊富な事業会社における実務経験と学術研究の成果からつくられる、超実践的で社会にでてから最も役に立つ授業の一つと評価を得ている。多くの優良企業のケースを学ぶことにより、差別化された競争優位性の様々なパターンを学習できる。この目が就職活動の際の企業分析に役立つ。コモディティ企業で溢れる企業群の中から、数少ない成長する優良企業を見極めることができる力を身につけることができる。就職活動に最も役立った授業という評価を得ている。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

名古屋商科大学 商学部 教授、名古屋商科大学大学院 マネジメント研究科 教授
実業では大手企業において、本社事業開発室長、関連企業の取締役兼CMO(マーケティング最高責任者)を歴任、全社的な事業開発とマーケティング戦略、デジタルマーケティングを推進してきた経験をもつ。

経済産業省主催「デジタルコンテンツEXPO」特別賞選考会委員、経済産業省主管『消費者インテリジェンス』研究会(2016)委員、日刊工業新聞主催「キャンパスベンチャーグランプリ」審査委員など歴任。Comexposium Japan、CMO Japan Summit、日本経済新聞、日経BP、宣伝会議、Google、IBM、Salesforce、KDDI主催のセミナーなどで講演多数。INSEADで開催されたGoogle CMO AcademyにアジアのCMO45名に選ばれ召喚される。

著書に『デジタルで変わるマーケティング基礎』(共著)宣伝会議。『顧客の信頼をかちとる18の法則 -アドボカシー・マーケティング-』(単著)日本経済新聞出版社。訳書に『アドボカシー・マーケティング』(単訳)英治出版。

マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院修士課程修了。
名古屋商科大学 2018年アウトスタンディング・ティーチング・アウォード受賞。
名古屋商科大学大学院 2017年ティーチング・アウォード受賞。
名古屋商科大学 2016年アウトスタンディング・ティーチング・アウォード受賞。
学部と大学院両方からティーチング・アウォードを受賞したのは過去10年間の記録では初。
名古屋商科大学大学院Case Development委員会委員長、AOL委員会委員長。
所属学会は、日本商業学会、日本消費者行動研究学会、日本広告学会、日本マーケティング学会、日本マーケティングサイエンス学会、経営行動科学学会、組織学会など。

<主な研究分野>
顧客マネジメント、顧客志向、サービス・マーケティング、マーケティング戦略
科研費 2018年3月代表者として基盤C採択、2018年3月共同研究者として基盤B採択
科研費 2015年3月代表者として基盤C採択
吉田秀雄記念事業財団助成研究助成 2015年3月採択

<2020年度担当科目>
・大学(日進)
ブランドとコミュニケーション戦略、製品戦略論、デジタルマーケティング
セミナー5、セミナー6
・大学(伏見)
ブランドマーケティング
・大学院(ビジネススクール)
Online MBA、Digital Marketing(BIP東京校)、Digital Marketing (BIP名古屋)、デジタルマーケティング(MBAエッセンシャルズ大阪校)

An active academic researcher specializing marketing theory with abundant practical experience.
Director of business development, and CMO (Chief Marketing Officer) in a major company

Refereed Articles

  • (2020) Development of a Scale for Customer Advocacy Orientation. International Journal of Marketing & Distribution
  • (2020) A model of consequences of customer advocacy orientation. International Journal of Marketing & Distribution
  • (2018) Customer Engagement in the digital era. Ad studies vol.64
  • (2018) Research for Contemporary Customer Orientation: Development of a Scale and Model for Customer Advocacy Orientation. Grants-in-Aid for Scientific Research - JSPS
  • (2016) Customer Mix and Communication strategy in view of customer engagement. Aid research report for Yoshida Hideo Memorial Foundation (49): 0913-6282






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