シラバス Syllabus

授業名 地球資源と人口増加
Course Title Global resources and population growth
担当教員 Instructor Name 小串 重治(Shigeharu Kogushi)
コード Couse Code NUC190_N21B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 教養教育科目100系 / Liberal Arts 100
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2021 UG Nisshin Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本科目は、本学のミッションである「『フロンティアスピリット』を備えたイノベーティブで、倫理観あるリーダーの育成』に通ずる『持続可能な地域づくり』の実現に向けた、倫理観、スキルを学修する講義である。
This subject is a lecture that leads to the mission of the university, "Developing innovative and ethical leaders with the" frontier spirit "."

授業の目的(意義) / Importance of this course

地球レベルでの資源の枯渇及び人口増加に係る問題、我が国における資源の管理放棄及び人口減少に係る問題の双方とも、健全で豊かな自然の恵みを適切に維持・管理しながら、持続的な経済の発展を実現することが唯一解決方法であると考えられている。
しかしながら、問題解決に不可欠な科学的な知見は十分に集積されているとは言えず、国内外で様々な取組みが報告されているものの、その多くが試行錯誤の中で展開されているのが実状である。 こうした背景の下、本講義では、『資源と人口問題』について、その背景、課題の本質、今後の対策方策を考察する。
Sustainable development of economy with keeping rich nature’s blessing is only solution of problem about global resource’s exhaustion and increasing population, and quitting resource’s management and decreasing population in our country.
However, scientific knowledge for problem solving is not sufficiently gathered. In this lecture we consider background, essences of problem, and solution about “global resources and population growth”.

到達目標 / Achievement Goal

本科目の学修を通じて、学生は『資源と人口問題』に係る問題解決を図る複眼的な思考法、応用的な知識・能力を習得する。

Through studying this subject, students will acquire compound-eye thinking methods and applied knowledge and abilities to solve problems related to "resource and population problems".

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes


本科目の学修を通じて、学生は、世界的視野と強い倫理観を有する、持続可能な地域づくりの問題解決に係わる基礎知識を身につけることができる。

Through studying this course, students will be able to acquire basic knowledge related to problem solving in sustainable community development with a global perspective and strong ethical standards.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 50 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 30 %
フィールドメソッド Field Method 20 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

■予習 
・『企業のSDGsへの取り組み』に係わる時事問題に関する情報を収集し、予習レポートにとりまとめる。
■復習
・講義中の配付資料、教科書の講義関係部分を熟読・整理すること。
・復習レポート(ケースメソッド振り返りシート)をとりまとめること。
■レポート課題などのフィードバック
・予習レポート:講義内でコメントを付して返却する。
・復習レポート:講義内でコメントを付して返却する。
■中央情報センター(図書館)の活用について
・予習・復習時、レポートのまとめにあたって、積極的に中央情報センター(図書館)を活用すること。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

・人口問題とは?環境問題とは?
講義の薄め方、講義の目標などの説明した後、グループワークディスカッションに先立って、アイスブレークの一環として、自己紹介及び自らが考える人口問題のとらえ方、自然観について意見交換する。


●使用するケース
タイトル:環境問題とは何か?
提供機関:『手にとるように環境問題がわかる本』(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 環境・エネルギー部監修・オフィステクスト著)

第2日(Day2)

・開発途上国の経済成長がもたらす地球規模の課題
開発途上国の人口増大、都市化・工業化、経済成長がもたらす、地球規模の問題(資源枯渇問題)に関する基礎的な知見の説明後、グループワークを通じ、先進国が行うべき開発途上国への支援のあり方意見交換・考察する。

●使用するケース
タイトル:環境問題が発生するメカニズムとは?
提供機関:『手にとるように環境問題がわかる本』(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 環境・エネルギー部監修・オフィステクスト著)

第3日(Day3)

・資源・エネルギー問題と気候変動の関係(1)
気候変動が起こる原因とメカニズム、エネルギー問題と気候変動との関係性、パリ協定(気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定)、我が国の地球温暖化対策を総合的かつ計画的に推進するための計画である「地球温暖化対策計画」に関する基礎的な知見の説明後、グループワークを通じ、事業者・市民が行うべき地球温暖化対策は何か?について意見交換・考察する。

●使用するケース
タイトル:気候変動が生活と産業を揺るがす
提供機関:『手にとるように環境問題がわかる本』(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 環境・エネルギー部監修・オフィステクスト著)

第4日(Day4)

・資源・エネルギー問題と気候変動の関係(2)
我が国の電源構成の変遷、火力発電、原子力発電、再生可能エネルギー活用に係わるメリット、デメリットに関する基礎的な知見の説明後、グループワークを通じ、今後のわが国の電源供給のあり方について意見交換・考察する。

●使用するケース
タイトル:エネルギー教育 エネルギートラベラー:エネルギーの現状と課題
提供機関:電気事業連合会 https://www.fepc.or.jp/index.html

第5日(Day5)

・我が国の人口問題に係わる課題を示した上で、我が国の自治体を4つのタイプに分け、それぞれのタイプについて人口減少の実状、将来予測する基礎的な知見を紹介する。その後、グループワークを通じ、地方自治体、事業者は人口減少にどのように対処すべきかついて意見交換・考察する。


●使用するケース
タイトル:地方消滅 東京一極集中が招く人口急減
提供機関:増田寛也 (著) 中央公論書

第6日(Day6)

・2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標である、『SDGs』に関する基礎的な知見を紹介する。また、地方自治体、企業の先進的な『SDGs』への取組み事例を紹介する。その後、個人ワークで我が国におけるSDGsへの先進的な取組み事例を調べ、整理する。


●使用するケース
タイトル:SDGs経営の時代に求められるCSRとは何か
提供機関:関 正雄 (著) ,第一法規

第7日(Day7)

・企業の『SDGs』の取組み先進事例収集調査に関するプレゼンテーション・学生間相互評価を行う。その後、企業の『SDGs』の取組みについて意見交換・考察する。


●使用するケース
タイトル:SDGs経営-“社会課題解決"が企業を成長させる
提供機関:松木 喬 (著), 日刊工業新聞社 (編集)

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 10 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 10 %
予習レポート Preparation Report 10 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 10 %
期末試験 Final Exam 60 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 10 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

予習レポート(『企業のSDGsへの取り組み』レポート):10%、講義中のグループワークへの参加:10%、講義中のグループワーク・プレゼンに関する学生間相互評価:10%、最終レポート(ケースメソッド振り返りシート):10%、定期試験:60%とする。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 丹羽宇一郎「人類と地球の大問題」PHP出版(2016) 978-4569827353

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1] 増田寛也、『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』、中央公論書、2014年、ISBN978-4-12-102282-0
[2]広井良典、コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の未来 』、筑摩書房、2009年、ISBN: 978-4480065018
[3]蔵治光一郎、『森の「恵み」は幻想か: 科学者が考える森と人の関係』、化学同人、2012年、ISBN-10: 4759813462 ・ISBN-13: 978-4759813463
[4] 永濡利廣・鈴木将之編、『資源の世界地図』、青春新書(青春出版社)、2008年 ISBN:9784413042178
[5] 市川顕、『地球資源と環境』、三恵社、2013年

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

ケースメソッド演習をベースに、受講生の参加・意見交換を組み込みながら展開する講義であり、「私はこの授業に熱心に取り組んだ」に関する項目ついての特に留意する。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

●修士(農学:造園学専攻)岡山大学  博士(工学:生態系管理工学専攻)徳島大学
●研究分野:景観生態学・環境福祉学
●主な論文
・小串重治、二次草原の再生を支える社会システムの構築プロセス,景観生態学、2009
・小串重治・鎌田磨人、ウラジロモミの侵入に伴う草地消失リスク評価のための要因分析、景観生態学会、2008
・小串重治・鎌田磨人、二次草地の再生を支える社会システムに関する検討、日本造園学会誌ランドスケープ研究論文集2、2008
●主な著書
・独立行政法人土木研究所(共著)、独立行政法人土木研究所、「応用地生態学-生態系保全のための地盤の調査・対策の技術の体系化-」、2007
・山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会(共著)、滋賀県、「山門水源の森へ-山門水源の森ガイドブック」、2002
・自然環境保全整備フォーラム(共著)、財団法人国立公園協会、「自然ふれあいに係る調査研究」,2001

(実務経験 Work experience)

1990年 株式会社パスコ 入社:コンサルタント事業部 大阪・システム調査部
     (環境アセスメント、GISを活用した森林機能の評価などを担当)
1994年 株式会社パスコ 退社
1994年 総合科学株式会社 入社
    (陸域の自然環境調査、環境保全保全計画の検討などを担当)
2008年 総合科学株式会社 退社
2008年 グリーンフロント研究所株式会社 設立・代表取締役

Refereed Articles

  • (2010) Vegetation of Awa-cho and Yoshino-cho in Awa City. The Bulletin of Awa Association (56):
  • (2009) Vegetation of Mima-cho in Mima City. The Bulletin of Awa Association (55):
  • (2009) Evolution of social system for successful restoration of secondary grassland. Landscape Ecology and Management 14
  • (2008) Necessitated social system for successful restoration of secondly grassland. Jounal of The Japanese Institute of Landscape Architecture 71(5):
  • (2008) Landscape Ecology and Management. Factors affecting the risk of Sasa grassland decline due to Abies homolepis invasion 12






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