シラバス Syllabus

授業名 統計学入門
Course Title Basic statistics
担当教員 Instructor Name 川副 延生(Nobuo Kawazoe)
コード Couse Code NUC189_N22B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目200系 / Specialized Subject 200
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2022 UG Nisshin Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

新しい事にチャレンジし、ビジネスリーダーとしての役割を果たすためには、十分な情報と分析が必要です。
本講義は、その情報の入手と分析を行うための統計学的思考力、統計的分析力を育成します。
Enough information and analysis are necessary for challenging new plans and leading business society.
We develop ability of statistical thinking and analysis to get and analyze the information in this course.

授業の目的(意義) / Importance of this course

Missionを実現するために必要な統計的思考力、統計的分析力を育成します。
We develop ability of statistical thinking and analysis for achieving the mission.

到達目標 / Achievement Goal

大学での勉強および社会人になってからの仕事のうえで、必要な実践的な統計分析力を育成します。



We develop the statistical ability which is useful for study or job during students or after graduation.


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

統計学の基礎概念の理解・修得を中心に勉強します。またパソコン実習を行い、実践的な分析力を育成します。
知識の修得、問題の解決には、統計的基礎概念、統計的分析力が役立ちます。
大学での勉強および社会人になってからの仕事のうえで、必要な統計的な知識とスキルを育成します。

Students learn basic statistical concepts, knowledge and knowledge of methods of statistical analysis.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 50 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 50 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

準備学習方法:
毎回の講義内容に対応するテキストの範囲をClassroomに掲載するので、
テキストを読んで概要を理解してくることを勧めます
 
課題に対するフィードバック方法:
毎回「講義のまとめのテスト」を行います。
テスト内容を復習し、不明な点はOffice hourにzoomで質問するか、
あるいは研究室(ALセンター3F, 8303室)に質問に来てください。

中央情報センターの利用:
統計学の基礎知識を修得するために、情報センターの文献の利用を勧めます。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

毎回の講義では、
最初に、テキストを利用して統計学の基礎概念を説明します。
また基礎概念を使ったケースを用いてディスカッションを行います。
次に、その概念を理解するために、まとめの小テストを行います。
最後に、その概念を理解するために、Excelを利用してパソコン実習を行います。

テキストの次の章を講義範囲とします。
 2章:記述統計学
 3章:統計学に必要な確率の考え方
 4章:推測統計学の考え方
 5章:統計学の実際を知る
 6章:関係を科学する統計学
講義では、各章の基本項目を選んで講義をします。

最初に講義ガイダンスを行います。講義の進め方、勉強の仕方、レポート課題、定期試験対策などを説明します。

第1回:データの代表値
1)データの代表値
 たくさんの値を含むデータを1つの数値で代表させようとするとき、その数値をデータの代表値とよびます。
 データの代表値としては平均値と中央値があります。
2)平均値
 平均値とはデータの合計をデータ数で割った値であり、データ1つあたりの値のことです。
3)中央値
 中央値とはデータを大きさの順に並べたときに、真ん中の順位になる値のことです。
4)まとめのテスト
5)パソコン実習
 
第2回:データの広がり具合
1)標準偏差
 標準偏差とはデータの散らばりを表す値です。データがどのくらい散らばっているのかを表す値です。
2)データの標準化
 もとのデータから平均値を引き標準偏差で割った値をデータを標準化するよびます。
3)まとめのテスト
4)パソコン実習

第2日(Day2)

第3回:相関係数
1)相関係数
 相関係数とは、2組のデータが座標平面上で直線的に並んでいるか否かを表す値です。
 直線的に並んでいると、2組のデータは強い相関があると言われます。
2)相関係数の注意点
 相関があった場合、2組のデータに「本当の関係」があるとは限りませんが、
 本当の関係がある可能性が示唆されると考えられます。
3)まとめのテスト
4)パソコン実習
 
第4回:標本の平均値の分布
1)標本の平均値の分布:
 母集団データから標本を抜き出し、標本の平均値の値を考えるとき、
 標本の平均値の値として可能な値の全体の相対度数分布を、標本の平均値の分布とよびます。
2)標本の平均値の分布は統計分析の基礎知識であると同時に、
 統計学で最も重要な定理である「中心極限定理」を理解するうえでの基礎知識となっています。
3)まとめのテスト
4)パソコン実習

第3日(Day3)

第5回:中心極限定理
1)中心極限定理
 母集団データから標本nを抜き出して標本の平均値の分布を作るとき、
 標本nの数を増やしていくにつれて、対応する標本の平均値の分布は徐々に正規分布に近づいていくことを
 中心極限定理といいます。
2)中心極限定理が成り立つことにより、ほとんど情報がない母集団についての特徴などを数学的・統計学的に
 分析できるようになります。
3)まとめのテスト
4)パソコン実習

第6回:区間推定1
1)母集団の平均値などを、
 「確率95%でどこからどこまでの範囲の入っていると推定する」のように、
 95%の確率のもとで区間を用いて推定する方法を区間推定といいます。
2)ケース4を用いたディスカッション
3)まとめのテスト
4)パソコン実習


第4日(Day4)

第7回:区間推定2
1)区間推定についての練習問題を行い、統計的な考え方および区間推定の理解を深めます。
2)まとめのテスト
3)パソコン実習

第8回:検定1
1)統計的な検定の考え方(統計的検定の4つのステップは次の通りです)
 1.証明したいことを対立仮説にする。
 2.有意水準とよばれる判定基準を決める。
 3.仮説が正しいと仮定して、標本の平均の値などを計算する。
 4.計算値が採択域か棄却域のどちらに入るかで、対立仮説が正しいかを判定する。
2)ケース1を用いたディスカッション
3)まとめのテスト
4)パソコン実習


●使用するケース
ケース1:口紅問題により、統計的検定の考え方を学ぶ

第5日(Day5)

第9回:検定2
1)母集団データの平均値の検定(t検定)
 母集団データの平均値の値がいくつなのかについての検定は、
 正規分布と近い関係にあるt分布とよばれる確率分布を利用して検定を行います。
 そしてt分布を用いた検定をt検定といいます。
2)検定の練習問題を行います。
3)まとめのテスト
4)パソコン実習
 
第10回:検定3
1)検定の練習問題を行い、統計的検定の考え方の理解を深めます。
2)まとめのテスト
3)パソコン実習

第6日(Day6)

第11回:検定4
1)検定の練習問題を行います。
2)ケース2を用いたディスカッション
3)まとめのテスト
4)パソコン実習
 
第12回:回帰分析
1)回帰分析
 複数の間の変数の関係を調べるのに、回帰分析がよく使われます。
 回帰分析は、データに最も近い直線を引くというのが基本的な考えかたです。
2)まとめのテスト
3)パソコン実習


●使用するケース
ケース2:研究不正の問題により、統計的検定の概念を把握する

第7日(Day7)

第13回:クラスター分析
1)クラスター分析
 クラスター分析とは、データを似ている複数のグループに分ける分析です。
 特別の前提がなくても利用できるので、広い分野で利用されています。
2)まとめのテスト
 
第14回:講義のまとめ
Termの講義の復習と総まとめを行います。
また定期試験ガイダンスを行います。


成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 15 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 15 %
予習レポート Preparation Report 15 %
小テスト Quizzes / Tests 20 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 50 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 涌井良幸・涌井貞美「統計学の図鑑」技術評論社(2015)978-4774173313

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

1)藤田岳彦著「穴埋め式確率・統計らくらくワークブック」講談社、2003年(ISBN:4061539949)
2)小島寛之著「完全独習 統計学入門」ダイヤモンド社、2006年(ISBN:4478820090)
3)涌井良幸著「実習統計学入門」技術評論社、2011年(ISBN:9784774145075)
4)西内啓著「統計学が最強の学問である」ダイヤモンド社、2013年(ISBN:4478022216)
5)村上知也、矢本成恒著「ビジネスで本当に使える超統計学」秀和システム、2014年(ISBN:479804153X)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

授業調査での要望意見を考慮して講義を改善しています。
受講人数等に応じて、できるだけ受講生が講義に参加するような形式の講義を行うことを試みています。
授業調査という制度を講義の充実のために有効に活用します。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

学位と取得大学:
修士(経済学) 一橋大学
博士(医学) 名古屋大学

研究分野:
統計学、医療経済

Degree and Acquired College:
MA in Economics, Hitotsubashi university
PhD in Medicine, Nagoya university

Field of study:
Statistics, Health economics


Refereed Articles

  • (2023) Examining transportation-mode changes during COVID-19 in Toyama, Japan. Regional Studies, Regional Science 2168-1376
  • (2022) Promoting urban light rail transit in a compact city context: The case of Toyama City, Japan. Regional Studies, Regional Science 21681376
  • (2022) Promoting Transportation Policies in the Context of Compact City Strategies: The Case of Toyama City, Japan. The Annals of Regional Science 0570-1864
  • (2020) Assessing Knowledge-Based and Perceived Health Literacy Among Japanese Adolescents: A Cross-Sectional Study. Global Pediatric Health 7
  • (2019) Expanding the prevailing behavioral model in a social marketing context: A case study of an eco-point system to promote eco-policies in Toyota City, Japan. Journal of Nonprofit & Public Sector Marketing






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