授業名 | 基礎の確率 |
---|---|
Course Title | Fundamental Probability |
担当教員 Instructor Name | 廣島 勉(Tsutomu Hiroshima) |
コード Couse Code | NUC176_N24B |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
授業形式 Class Format | On Campus |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
科目区分 Course Category | 共通専門教育科目200系 / Specialized Subject 200 |
学位 Degree | BSc |
開講情報 Terms / Location | 2024 UG Nisshin Term3 |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
本学のMission Statementが述べる,ビジネス界や社会の発展をもたらす知識の創出には,
論理的思考に基づいた批判的思考力(LG-I),とりわけ数理的思考力が不可欠である.
論理的思考に基づいた批判的思考力(LG-I),とりわけ数理的思考力が不可欠である.
Logical and critical thinking is necessary skills for the creation of knowledge that advances business and society, to which our Mission Statement refers.
授業の目的(意義) / Importance of this course
近年社会科学の分野でも確率論の応用は急速な広がりを見せ, とりわけ経済学,経営学にも深く浸透していて, オペレーションズ・リサーチやファイナンス理論においては, 実際の運用面で大きな成果をあげている. この科目を単に文科系学部の中の一般教養としての1科目と位置づけないで, 商学,経営学に関する科目を, 全体的に学習する基礎として必要となるものと考えた上で, 受講登録してもらいたい. なおこの講義であつかうテーマの多くは, 企業が採用選考に用いる筆記試験の出題範囲に含まれる. 講義においては,ケース・メソッドの導入し, 具体的な計算の場面で,学生の積極的な発言を促し,平常点として加点する. ぜひこの機会に勉強されておくことを希望する.
Probability theory is heavily applied in the study of buisiness administration or economics, also in the practice of operations research or finance. Most of the topics of this cource are seen in the employment test.
到達目標 / Achievement Goal
本科目は, 論理的思考に基づいた批判的思考力の養成(LG-I)を目的とし, 行動の基盤となるグローバルに通用する数理的思考力を積極的に学修する力を育成する. 高等学校で数学Iを履修した学生を対象に, 確率論の基礎事項を解説し, 割合の様々な計算ができるようにする.
This course is designed for students who have learned mathematics I of high school. The course reviews elemental basics of probability theory, helps the students to acquire capability of caluculating ratio.
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG5 Business Perspectives (BSc)
LG5 Business Perspectives (BSc)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
割合の様々な計算
capability of caluculating ratio
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals
Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 80 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 20 % |
フィールドメソッド Field Method | 0 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
準備学習(予習復習等)
各講義で使用する予定の資料はWebに公開する.1時間以上掛けて目を通しておくこと.各講義後,BB の「課題」メニューに提示された課題に,1時間以上掛けて取り組み,次回の講義開始時に提出する. 課題として提出した問題,講義中に例題として取り上げた問題,関連する教科書の演習問題を繰り返し練習する.
課題(試験・レポート等)
課題は回収の後,簡単な解説を行う.自発的にレポートを提出すれば,添削,アドバイスを与える.
中央情報センター(図書館)
数学科目の性質上, 文献を参考にレポートを仕上げると言うのはそぐわない. しかし,SPI 問題集や, 就職試験問題を実際に情報センターで確認すれば, 如何に企業で数学的センスが求められているか実感できると思う.
各講義で使用する予定の資料はWebに公開する.1時間以上掛けて目を通しておくこと.各講義後,BB の「課題」メニューに提示された課題に,1時間以上掛けて取り組み,次回の講義開始時に提出する. 課題として提出した問題,講義中に例題として取り上げた問題,関連する教科書の演習問題を繰り返し練習する.
課題(試験・レポート等)
課題は回収の後,簡単な解説を行う.自発的にレポートを提出すれば,添削,アドバイスを与える.
中央情報センター(図書館)
数学科目の性質上, 文献を参考にレポートを仕上げると言うのはそぐわない. しかし,SPI 問題集や, 就職試験問題を実際に情報センターで確認すれば, 如何に企業で数学的センスが求められているか実感できると思う.
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
要素の列挙やベン図による集合の記法を復習し, 結びや交わりなどの集合間の演算に触れる. 確率論では起こりうる事柄を全て考慮することから始まる. 集合はそれを表すために使用される.起こりうる事柄を全て考慮することができたかどうかは, 起こりうる事柄が何通りあるか把握できれば分かる. これは集合の要素を数えることにあたる. 要素を数える基本的方法「分類」に触れる.
第2日(Day2)
「分類」によって集合の要素の数は 「和の法則」や「積の法則」によって計算できる. また,これらの法則を適用する際には「樹形図」が役立つ. これは「分類」の過程を視覚化するものである.異なるものからいくつかを取って並べるパターンを順列と言う. この順列の総数は「積の法則」で計算される. パターンの総数の計算においては, 複数のパターンがくみ合わさっているのが普通なので, 公式にとらわれず,その考え方に注目してもらいたい.
2つの事柄の関係の確率・統計的な評価「相関」について触れる. ここでは概念の理解を優先し, 相関係数等の計算までは触れないが,一応紹介する.
確率の計算過程を段階にわけ, 条件付確率を利用した確率の計算「乗法定理」を学ぶ. 条件付確率の概念を深く知ることが必要である. 全確率の公式もここで触れたい.
●使用するケース
歩留まり率,オリジナル
第7日(Day7)
2 つのさいころを投げてともに1の目が出る確率は 1/36 であることは, よく知られているが,ここに, 「事象の独立」という大きな仮定が隠されていることをみる. その概念と,確率計算への利用について述べる.
同様なことを何回も繰り返す場合,「独立」の仮定を置いて, そのうちある事柄が何回起こるかの確率の計算方法を学ぶ. ここで,組み合わせの計算が重要な役割を果たすことに注目してもらいたい.
●使用するケース
砂漠の占い,オリジナル
第3日(Day3)
異なるものからいくつかを取りだした組を組み合わせと言う. この総数の計算を行う. 「分類」がその基本的な発想の原点であることを理解してもらいたい.確率論の本題にあたり,基本用語と記号の解説を行う. 確率の最も基本的な性質「加法性」に触れる.
第4日(Day4)
さいころの1の目が出る確率が1/6であることは, 実は確率の「加法性」と,「等確率」の仮定が必要なことをみる. 「等確率」が崩れた場合でも条件が与えられれば, 「加法性」から確率が計算できる.実際の確率計算では過去のデータの蓄積, すなわち統計が重要となるが, ここでは基礎的な確率計算の概念を学ぶことを中心に据え, 簡単な説明にとどめる. すなわち,統計的確率は「割合」の計算である.
第5日(Day5)
確率の計算は時々刻々状況によって変化する. その計算を条件付確率と呼ぶ. 状況が確率の計算に及ぼした影響は, その状況の量的評価につながるものである.統計はいつも全体を対象に行うわけではない. ある条件を満たすサンプルに対し行う場合もある. その場合の割合が統計的確率における条件付確率に他ならないことをみる.
●使用するケース
おむつとビール,オリジナル第6日(Day6)
2つの事柄の関係の確率・統計的な評価「相関」について触れる. ここでは概念の理解を優先し, 相関係数等の計算までは触れないが,一応紹介する.確率の計算過程を段階にわけ, 条件付確率を利用した確率の計算「乗法定理」を学ぶ. 条件付確率の概念を深く知ることが必要である. 全確率の公式もここで触れたい.
●使用するケース
歩留まり率,オリジナル第7日(Day7)
2 つのさいころを投げてともに1の目が出る確率は 1/36 であることは, よく知られているが,ここに, 「事象の独立」という大きな仮定が隠されていることをみる. その概念と,確率計算への利用について述べる.同様なことを何回も繰り返す場合,「独立」の仮定を置いて, そのうちある事柄が何回起こるかの確率の計算方法を学ぶ. ここで,組み合わせの計算が重要な役割を果たすことに注目してもらいたい.
●使用するケース
砂漠の占い,オリジナル成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講義内での挙手発言等,積極的な講義参加に対しては,上記枠組みとは別に,上限無く加算する.
遅刻等に対しては,上記枠組みとは別に,下限無く減点する.
本科目は,重点強化クラブレポート制度の対象外としている.
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 25 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 25 % |
予習レポート Preparation Report | 25 % |
小テスト Quizzes / Tests | 40 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 0 % |
期末試験 Final Exam | 10 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
毎回の宿題(予習)と小テスト(復習)を基本的な評価対象とする.講義内での挙手発言等,積極的な講義参加に対しては,上記枠組みとは別に,上限無く加算する.
遅刻等に対しては,上記枠組みとは別に,下限無く減点する.
本科目は,重点強化クラブレポート制度の対象外としている.
教科書 Textbook
- 山崎圭次郎,有馬哲,片山孝次「基礎シリーズ 確率・統計入門」実教出版(1998)4407031476
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
石村 園子『大学新入生のための数学入門 増補版』共立出版, 2004,4320017692
矢野健太郎,田代 嘉宏『 情報の基礎数学 』培風館,1988,4563013382
玉置 光司『基本確率』牧野書店, 1992,4795200823
戸川 隼人『IT 時代の数学 ミニマムコア』サイエンス社, 2001,4781909981
鈴木 武『確率入門 「モデルで学ぶ」』培風館, 1997,4563008842
矢野健太郎,田代 嘉宏『 情報の基礎数学 』培風館,1988,4563013382
玉置 光司『基本確率』牧野書店, 1992,4795200823
戸川 隼人『IT 時代の数学 ミニマムコア』サイエンス社, 2001,4781909981
鈴木 武『確率入門 「モデルで学ぶ」』培風館, 1997,4563008842
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
数学を苦手とする学生諸君が多く, 文系学科で数学を学ぶ目的意識を持ってもらうのに非常に苦労している.
担当教員のプロフィール About the Instructor
学位と取得大学
修士(理学)京都大学
博士(理学)京都大学
研究分野
微分幾何学
修士(理学)京都大学
博士(理学)京都大学
研究分野
微分幾何学
Degree
Master(Science) Kyoto university
Ph. D (Schience) Kyoto University
Field of Study
Differential Geometry
Refereed Articles
- (2019) Application of allotted analytic hierarchy process (aAHP) in group decision making problem - The evaluation of entrepreneurial ability of Participants at Nisshin Tourist Town Development event. Journal of Global Business Society 5(1): ISSN 2186-2117
- (2018) A Case study on the evaluation of entrepreneurial ability of Participants at Nisshin Tourist Town Development event through Analytic Hierarchy Process. Journal of Global Business Society 4(1): 2186-2117
- (2017) A NEW APPROACH TO REDUCE THE BURDEN OF PAIRWISE -COMPARISON ON THE AHP. SCIENTIAE MATHEMATICAE JAPONICAE e-2017(30): 1346-0447
Refereed Proceedings
- (2019). A study on validity of shared pairwise comparison method in AHP. Global Business Society 10th Symposium Proceeding .Global Business Society. 1. 2. Osaka
- (2018). A Case study on the evaluation of entrepreneurial ability of Participants at Nisshin Tourist Town Development event through Analytic Hierarchy Process. Global Business Society .Global Business Society 9th Symposium. 1. 3. Osaka city University