シラバス Syllabus

授業名 管理会計論 1
Course Title management accounting 1
担当教員 Instructor Name 石川 智己(Tomoki Ishikawa)
コード Couse Code NUC176_N23B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門教育科目400系 / Specialized Subject 400
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2023 UG Nisshin Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

ビジネス界に貢献する能力を持った先駆的活躍のできる人材あるいは起業家が、国際社会で活躍し高い競争力を発揮するためには、企業の活動を読み取る力は必須です。管理会計の分析手法を理解することで企業活動の未来を知ることができます。これに習熟することで、経営者やビジネスマンに必要とされる業績評価や利益計画に必要なスキルを身につけることが可能です。管理会計の考え方やツールは、企業活動のあらゆる意思決定を支援する技法として修得されなければなりません。
管理会計論は、ビジネスの基礎的な素養を身につけさせる重要な講義といえます。管理会計は情報提供の目的に応じて、意思決定会計と業績管理会計に体系化されるのが現在の通説である。管理会計論1では、管理会計論総論から、標準原価計算、直接原価計算とコントロールのための会計である業績管理会計の基礎的分野を学習します。
For the personnel or the entrepreneur who can do a leading achievement with the ability to contribute to the business world, The ability to read business activity is needed to play an active part by an international society and show high competitive power. It's possible to know the future of business activity by understanding the analytical method of the management accounting. It's possible to learn a skill necessary to achievement evaluation and profit planning which are to master this and are needed by a proprietor and a businessman. A way of thinking of a management accounting and a tool have to be acquired as the technique with which all decisionmakings of business activity are supported.
A subject of management accounting theory can be called the important lecture which makes put on a basic outfit of a business. It is the current wisdom that management accounting is systematized into decision-making accounting and performance management accounting according to the purpose of providing information. We will learn the basic areas of cost control and performance management accounting.

授業の目的(意義) / Importance of this course

管理会計は、自社の経営に活かすために作成する、内部向けの会計である。経営者は、管理会計の情報をもとに、自社の経営を分析し、将来の意思決定を行ったり、製品や人事に関する施策を打つことができます。この講義では、ビ ジネスマンに必要とされる財務的なスキルを身につけることが目標であり、ビジネスの基礎的な素養を身につけさせる重要な講義です。この講義を理解するためには簿記会計の基礎的な知識は必要不可欠であり、日商簿記検定2級工業簿記は理解しておくことが必要です。
Management accounting is an internal accounting that is created to utilize it in the management of the company. Based on management accounting information, management can analyze their own management, make future decisions, and take measures related to products and personnel. The goal of this lecture is to acquire the financial skills required for Businessperson, and it is an important lecture to acquire the basic background of business. In order to understand this lecture, basic knowledge of bookkeeping accounting is indispensable, and it is necessary to understand the Nissho Bookkeeping Test Level 2 Industrial Bookkeeping.

到達目標 / Achievement Goal

この科目は、企業の意思決定とコントロールに役立つ管理会計の基礎知識の習得を目的とします。そして、みなさんが管理会計の基礎知識をマスターし、実際のビジネスで活用できるようになることを到達目標とします。

The purpose of this course is to acquire basic knowledge of management accounting that is useful for corporate decision making and control. The goal is for you to master the basic knowledge of management accounting and use it in your actual business.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG3 Ethical Decision Making
LG5 Business Perspectives (BSc)
LG6 Managerial Perspectives (BBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

本講義は、管理会計的視点による経営意思決定能力の習得を目的とします。

This lecture aims at mastering management decision making ability from Managerial Accounting viewpoint.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 80 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 20 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

・講義では簿記、原価計算の基礎知識が必要となる領域が多く含まれています。このため、受講にあたっては、簿記学及び原価計算論を履修していること、できれば日商簿記検定2級に合格していることが望ましい。
・演習問題を解いた後にディスカッションを行いますので、積極的な発言を期待します。
・会計科目は講義を受講した後に自力で計算問題が解けるようになることが必要です。 予習は,次の授業範囲をテキストで確認しておくこと、復習は必ず行ってください。復習はテキスト記載の計算問題や講義中に使用した設例、演習問題は必ずできるようにし、計算ロジック、手法や考え方を身につけて下さい(計算問題で1時間程度)。
・理解度をはかるため、計算問題を中心とした小テストを実施する予定です。
・小テストの結果は、Google Classroomにて採点結果をフィードバックします。解説を講義の中で行いますので、できなかった問題はかならず復習し、自力でできるようにしておいてください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

1 オリエンテーション、管理会計の意義・本質
・管理会計を学ぶ上での意義、本質を学修する。
2 管理会計上の諸概念と原価計算制度の基礎
・管理会計上の諸概念及び原価計算制度の基礎を学修する。

●使用するケース
経営者にとって望ましい管理会計とはなにかを考える

第2日(Day2)

3 企業評価と財務分析
・事前課題にて貸借対照表、損益計算書にて計上されている数値の意味を確認します。講義ではそれらの数値を用いた財務分析の手法を理解し、分析結果の意味を学修する。
4 企業評価、財務分析に関する演習問題


●使用するケース
実際の企業の財務数値を用いて財務分析を行い、その企業の長所短所を検討する。

第3日(Day3)

5標準原価計算とコストコントロール
・標準原価計算の意義を理解し、原価差異分析を学修する。
6 原価差異分析の計算演習
・標準原価を用いた原価差異分析の計算演習を行い、原価管理の理解を深める。


●使用するケース
標準原価計算の演習問題を解き、原価差異分析を行う。

第4日(Day4)

  小テスト
7 活動基準原価計算(ABC)による製品戦略、原価低減、予算管理(1)
・講義の最初に小テストを行い、小テストの解説を行う。
・現行制度における製造間接費配賦の問題点を考える。
8活動基準原価計算(ABC)による製品戦略、原価低減、予算管理(2)
・活動基準原価計算を用いた原価低減、予算管理を学修する。

●使用するケース
伝統的な原価計算制度における製造間接費管理の問題点を検討する。

第5日(Day5)

9 直接原価計算と全部原価計算
・直接原価計算の意義について、全部原価計算と比較し、学修する。
10 直接原価計算と全部原価計算の損益計算に関する演習 
・数値を用いた計算演習を行い、直接原価計算の仕組みについて理解を深める。

●使用するケース
全部原価計算と直接原価計算のそれぞれの損益計算書を作成する。

第6日(Day6)

11 損益分岐点分析
・計算問題を解き、直接原価計算による損益分岐点分析を学修する。
12 損益分岐点分析の演習

●使用するケース
損益分岐点分析を行い、企業の収益性を検討する。

第7日(Day7)

13 事業部制の業績管理
・事業部制の業績管理手法を学修する。
14 業績評価指標の選択
・企業経営における業績指標の重要性、どのような業績指標が望ましいかの検討。

●使用するケース
複数事業部をもつ企業の業績分析を検討する。

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 40 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 40 %
予習レポート Preparation Report 10 %
小テスト Quizzes / Tests 20 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 30 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

予習レポートはDAY2にて実施する財務分析を行うにあたり、貸借対照表、損益計算書で表される数値の意味を確認するための事前課題になります。提出の有無、提出された課題の内容で評価します。
授業内での挙手発言は、講義中やディスカッションにおける発言回数や演習問題の解答提出状況で評価します。
小テストは、講義の理解促進を図るため、授業中に実施する予定です。必ず講義に出席してテストを受けて下さい。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 櫻井通晴 著「「管理会計 基礎編」」同文館出版(2010)978-4-495-19511-3

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

以下は、理解を深めるための参考文献として記載しています。
・櫻井 通晴 著『管理会計(第七版)』同文館、ISBN:978-4-495-16147-7
・小林啓孝/著 伊藤嘉博/著 清水孝/著 長谷川惠一/著『スタンダード管理会計 (第2版)』東洋経済新報社

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

2022年度は講義で扱う演習問題を絞り、問題を解き、復習することで理解を深めてもらうことをこころがけました。管理会計を理解するためには基礎的な簿記学、原価計算論の知識が必要不可欠であることには変わりがありません。平易な説明を心がけますが、受講にあたっては簿記学及び原価計算論を履修済みか日商簿記検定2級工業簿記の内容を理解しておくことが必要です。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

●学位と取得大学(修士以上)
修士(商学)中央大学

●研究分野
非営利法人における統一的な会計基準導入の可能性
経営管理に有効な予算統制及び中期経営計画の策定

●資格
公認会計士

●主な論文等
1.「生活協同組合の会計・監査」有限責任監査法人トーマツ『会計情報』 pp23~26,2017年6月
2.有限責任監査法人トーマツ編『建設業の決算手続と税務調整(第3版) 』清文社, 第3章「3 諸引当金」及び「4 偶発債務」(pp.237-265), 2015年5月

(実務経験 Work experience)

●職歴
1998年 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所
2001年 公認会計士登録
2018年 厚生労働省 社会・援護局 生協指導専門官着任
2020年 石川智己公認会計士事務所開業、現在に至る

●実務経験
大手監査法人にて、法定監査(金融商品取引法、会社法、私立学校振興助成法)、株式公開支援業務に従事し、企業向け研修企画・講師を担当する。
厚生労働省において生協指導専門官として、国所管の生活協同組合への行政検査、会計基準及び監査基準の改訂に伴う生協法施行規則の改正にかかわる業務を担当する。







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