シラバス Syllabus

授業名 財務諸表分析
Course Title Financial Statement Analysis
担当教員 Instructor Name 佐野 哲哉(Tetsuya Sano)
コード Couse Code NUC176_N20A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2020 UG Nisshin Term2

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

 この講義の目的は、財務諸表分析を行うことが出来る基本的な能力を養成することにある。本講義では、財務諸表に記載されている会計情報を用いて、企業の状況を把握するための財務指標(安全性指標、効率性指標、収益性指標、生産性指標、成長性指標)を算出することにより、企業の実態を分析することが出来る能力を身に付ける。講義の中心はそれらの指標の算出方法であるが、その方法の暗記が目的ではない。企業の羅針盤たる財務諸表の数値から企業活動の実態を把握するとともに、その企業の経営課題を抽出した上で向かうべき方向性を定める能力を身に付ける点が目的であることに留意すること。
 本科目は、商学部会計ファイナンス学科の会計・税法領域に属する科目であり、本科目の受講者については「株式会社簿記学Ⅰ」「株式会社簿記学Ⅱ」「会計学入門」を履修しその内容を理解していること、もしくは、日商簿記検定2級レベルの商業簿記の知識を有していることが前提となる。
This course is a study of financial statement analysis. Students will study the role of the income statement, balance sheet, statement of cash flows, footnotes, and the annual report in the analysis process. Upon completion of this course, students should be able to perform and understand ratio analysis and trend analysis.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

財務諸表をとおして企業を分析する能力

financial statement analysis

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 50 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 0 %
フィールドメソッド Field Method 50 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

レポートについて
・タームペーパー(期末レポート)を課します。
・学期中にもレポート準備の成果を提出してもらいます。
学修方法
・日々の予習・復習をしっかりやってください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

・ガイダンス
 講義の全体像を示すとともに、財務諸表分析の手法を学ぶ必要性を理解する。
・財務諸表分析の基礎
 財務諸表分析を行う上での分析の視点を学び、財務諸表等の情報が記載されている有価証券報告書の概要を学ぶ。また、財務諸表データを収集する方法を学ぶ。

第2日(Day2)

・貸借対照表
 財務諸表分析を行う上で必要な貸借対照表についての知識を身につける。
・経営戦略分析
 ポーターのファイブフォース分析および3つの基本戦略について学び、タームペーパーの作成に役立てるようにする。

第3日(Day3)

・キャッシュ・フロー計算書
 財務諸表分析を行う上で必要なキャッシュ・フロー計算書についての知識を身につける。
・損益計算書
 財務諸表分析を行う上で必要な損益計算書についての知識を身につける。
・収益性分析(1)
 企業の収益性に関する基本的理解を得たうえで、資本(資産)利益率の意義と算出方法を学ぶ。

第4日(Day4)

・収益性分析(2)
 資本(資産)利益率の分解式を理解し、これらの指標を引き上げるための方法について検討する。
・効率性分析
 企業の効率性に関する基本的な理解を得る。また、資産回転率および回転期間の考え方とその意義、算出方法について学ぶ。

第5日(Day5)

・安全性分析
 企業の安全性に関する基本的理解を得る。また、流動比率や当座比率といった安全性を表す指標がどのような意味を持っているのか学び、その算出方法を会得する。
・成長性分析およびセグメント情報
 企業の成長性の重要性を学ぶ。また、複数の事業を営んでいる会社の分析に役立つセグメント情報について学ぶ。

第6日(Day6)

・経営戦略分析のプレゼンテーション
 時間が許す限り、学期末レポートのための経営戦略分析について、プレゼンテーション(1人5分程度)を行う。


第7日(Day7)

・タームペーパー(期末レポート)の相互レビュー
 2人でグループをつくって、グループ内で相互レビューを行う(3人のグループができる可能性あり)。講義に出席するためにはタームペーパーを事前にグーグルクラスルームに提出することが必須である。

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 15 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 15 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 50 %
期末試験 Final Exam 20 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 15 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

「最終レポート」には、経営戦略分析についての中間プレゼンテーションおよび振り返りペーパーが含まれる。
「講義内での挙手発言」と「参加者による相互評価」は講義内での発言および最終日のディスカッション・メモをあわせて30%分の評価をする。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 奈良沙織「企業評価論入門」中央経済社(2019)978-4502299612

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

冨山和彦 他『IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ』PHPビジネス新書, 2012年.
大津広一『戦略思考で読み解く経営分析入門』ダイヤモンド社, 2009年.
K.G.パレプ 他(著), 斎藤静樹(監訳)『企業分析入門(第2版)』東京大学出版会, 2001年.
沼上幹『わかりやすいマーケティング戦略(新版)』有斐閣, 2008年.
沼上幹『ゼロからの経営戦略』ミネルヴァ書房, 2016年.

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

この講義の基本コンセプトは「タームペーパー(期末レポート)の作成を通じて実際に財務諸表分析をすることで、財務諸表分析を学ぶ」ということですので、漫然と話を聞いているだけでは何も身につきません。タームペーパーに主体的、積極的に取り組むことが必須です。自学自習の時間に余裕がない人の受講はおすすめできません。ご容赦ください。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

1993 京都大学大学院経済学研究科修士課程修了 経済学修士(経営学)
1996 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程 単位取得

研究分野:財務会計、会計倫理

1993 Master of Economics(Graduate School of Economics, Kyoto University)
1996 Completed Ph.D program without dissertation(Graduate School of Economics, Kyoto University)

Fields of Research: Financial Accounting, Accounting Ethics

Refereed Articles

  • (2019) Social Intuitionist Models and Moral Foundation Theory in Accounting Ethics Research. Annals of The Japan Society for Social Science of Accounting (33):






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