シラバス Syllabus

授業名 異文化コミュニケーション
Course Title Intercultural Communication
担当教員 Instructor Name 甲賀 真広(Masahiro Koga)
コード Couse Code NUC164_N24B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 教養教育科目100系 / Liberal Arts 100
専門専門科目200系 / Specialized Subject 200
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2024 UG Nisshin Term4

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

この授業を通じて、受講生は異文化適応力とコミュニケーションスキル、本学のMission Statementである「新時代のアジアと世界をつなぐ能力」を身につけることができます。
Thorough this class, students will have their cultural competency and communication skills in addition to "the ability to bridge the gap between New Asia and the rest of the world".

授業の目的(意義) / Importance of this course

この講義では、大学や社会生活における「考える力」の向上を目指します。具体的には、言語景観を通じて多言語・多文化共生社会や客観的な日本語の知識と考え方、ディスカッションとプレゼンテーションの方法を学ぶことができます。この講義を受講する留学生は日本語能力試験N2、あるいはそれ以上の日本語力を必要とします。

本講義は、NUCBフロンティア力の中でもとりわけ「基盤力」および「実践的思考力」の育成を念頭に進められ、学修目標はLG1(クリティカル・シンキング)、LG2(多様性への意識)、LG4(効果的なコミュニケーション)、およびLG7(国際的な視点から多様な問題の解決に取り組むことができる)です。評価はディプロマポリシーによる総合評価です。

本科目では、上記のラーニングゴールの確かな実現に向けて、ケース教材を用いた討論授業を行います。本科目の履修者には、討論授業に参加するための予習レポートの作成と、クラスでの積極的な発言が求められます。
This course is targeted for faculty students who are aiming to improve their critical thinking for frontier spirit in society.

This course is for students who have completed Upper Intermediate Japanese (N2) or the equivalent level elsewhere.

Learning goals of this course are LG1 Critical Thinking, LG2(Diversity Awareness) , LG4(Effective Communication) and LG7 International Perspectives (BA). The course evaluations refer to NUCB Diploma Policy.

In this course, we will conduct class discussions using case studies in order to achieve the learning goals. The students attending this course may be required to write a preparatory report and must participate in the class discussions.

到達目標 / Achievement Goal

具体的な到達目標は、以下の通りです。
(1)言語景観を通じた多言語・多文化共生社会や客観的な日本語についての知識と考え方の獲得
(2)ディスカッション能力とプレゼンテーション能力の獲得

The specific objectives are:
(1) to know about multilingual societies and Linguistic Landscapes in Japanese
(2) to develop strategic skills about discussion and presentation in Japanese.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication
LG7 International Perspectives (BA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

この授業を通じて、受講生は異文化適応力とコミュニケーションスキルを身につけることができます。

As a result of studying in this course, students will have their cultural competency and communication skills.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 10 人や国の不平等をなくそう(Reduced Inequality)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 40 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 30 %
フィールドメソッド Field Method 30 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

・教科書を必ず購入すること(初回の授業から使用します)。
・予習として各回の授業で学んだ言語景観について、関連のデータをフィールドワークで収集(毎週3-5時間程度)、および復習として各回の授業までに集めた言語景観データの整理(毎週3-5時間程度)。
・毎回の小テストは授業中、中間レポートに関しては、オフィスアワーに研究室で個別に対応する。
・異なる言語文化的背景を持つ学生達がディスカッションや調査を通じたグループワーク・発表を共同で行うことによって、一つの目的のために協力する能力を身につける。
・特に「ことば(主に日本語)」に注目して社会的背景や多様性、機能や効果が分析できるようになることを目指す。
・データ収集、発表準備、発表、レポート作成といった一連の作業ができるようになる内容とする。
・課題は復習だけではなくデータ収集を日頃から行うものとする。これによって身近にある事象に気づく習慣をつけるものとする。
・資料収集に積極的に大学図書館を活用すること。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

第1回
・アカデミックオリエンテーション(相互自己紹介、授業概要・課題・評価の説明、目標の共有、グループ分け)
・『東京の言語景観-現在・未来-』視聴
・レッスン1 言語景観の概論(定義・対象・観点)
・レッスン2 公共表示と民間表示の違い

第2回
・レッスン3 音声と表記

第2日(Day2)

第3回
・小テスト
・レッスン4 使用文字の多様性とその効果

第4回
・レッスン5 使用語彙の多様性とその効果

第3日(Day3)

第5回
・小テスト
・レッスン6 ピクトグラム・記号

第6回
・レッスン7 正用と誤用

●使用するケース
「パラフレーズの基礎2023―レポート『言語景観からみる地域の特徴』」(甲賀真広作成)

第4日(Day4)

第7回
・小テスト
・レッスン8 適切性・自然さ

第8回
・レッスン9 役割・多様性

第5日(Day5)

第9回
・小テスト
・レッスン10 言語と経済

第10回
・レッスン11 方言使用と都市・地方

第6日(Day6)

第11回
・小テスト
・レッスン12 外国人集住地域と国際化・多民族化

第12回
・レッスン13 電気・サブカルチャーの街を歩く

●使用するケース
タイトル「効果的な看板、あなたならどう作る?」(磯野英治先生作成)

第7日(Day7)

第13回
・小テスト
・レッスン14 社会的背景や使用意図

第14回
・レッスン15 語用論的使用
・レビュー&まとめ

●使用するケース
タイトル「表現を間違えると国際問題?!」(磯野英治先生作成)

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 40 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 40 %
予習レポート Preparation Report 20 %
小テスト Quizzes / Tests 10 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 30 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

予習レポートは毎週の課題に含む。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 磯野英治「『言語景観から学ぶ日本語』」大修館書店(2020)978-4469213812

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

内山純蔵 監修、中井精一・ダニエル ロング 編(2011)『世界の言語景観 日本の言語景観-景色のなかのことば-』、桂書房、ISBN:978-4-90335-193-3
庄司博史・P バックハウス・Fクルマス(2009)『日本の言語景観』三元社、ISBN:978-4-88303-185-6
西郡仁朗・磯野英治(2014)『東京の言語景観-現在・未来-』(ビデオ教材)、東京都アジア人材育成基金(https://www.youtube.com/watch?v=NHV338g_NBo)
真田信治・ダニエル ロング・朝日祥之・簡月真(2010)『改訂版 社会言語学図集』、穐山書店、ISBN:978-4-87023-616-5
宇佐美まゆみ(1997)『言葉は社会を変えられる-21世紀の多文化共生社会に向けて-』、明石書店、ISBN:978-4-75030-929-3

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

今年度は授業中における学生の発言がさらに増えるようディスカッションの機会を多く設け、よりインターラクティブな授業にしていきたいと考えている。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

●学位と取得大学
博士(日本語教育学)東京都立大学
修士(日本語教育学)首都大学東京

●研究分野
社会言語学・日本語教育学

<Degree>
Doctor's Degree in Japanese Language Education(Ph.D.),Tokyo Metropolitan University,Tokyo
Master's Degree in Japanese Language Education(M.A.),Tokyo Metropolitan University,Tokyo

<Field of study>
Sociolinguistics・Japanese language education

(実務経験 Work experience)

2022 ~ 2023 日本学術振興会特別研究員PD
2018 ~ 2021 日本学術振興会特別研究員DC1

2022 ~ 2023 Japan Society for the Promotion of Science PD-Fellow
2018 ~ 2021 Japan Society for the Promotion of Science DC1-Fellow

Refereed Articles

  • (2024) Disentangling the Influences of two Sources Languages in “Kyōwa-go” through the application of “Positioning Analysis”. JALALIDA 104
  • (2024) Multicultural Society of Hamamatsu City as Seen from Interview Surveys. JOURNAL OF ATOMI UNIVERSITY FACULTY OF LETTERS (59):
  • (2024) An “Introduction to linguistics” course for the nurturing of global human resources: Japanese language unit. Tokyo Metropolitan University Journal of Teacher Education (8):
  • (2023) The Influence of Domain on Language Choice among Japanese in Former Colonies: A Case Study of Manchuria, Palau, and the Mariana Islands. JALALIDA
  • (2022) Effectiveness of 'Language Landscape Survey' in Promoting Active Learning for JFL Beginner Japanese Learners. JALALIDA






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