シラバス Syllabus

授業名 金融論入門
Course Title Introduction to Monetary Economics
担当教員 Instructor Name 小林 武(Takeshi Kobayashi)
コード Couse Code NUC159_N21A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 専門専門科目200系 / Specialized Subject 200
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2021 UG Nisshin Term1

授業の概要 Course Overview

本講義は、”フロンティアスピリッツ”を備えた、創造性豊かで倫理観のあるリーダーの育成を目指して行われる。
金融は抽象的なイメージがあるが、お金と我々の生活は密接に関わっている。就職して給与を得る、結婚して家庭を作る、マイホームを買う、年金を積み立てるなど、全てが金融と直結している。また、報道される金融関連ニュースは専門的な用語を多く含み、十分に理解するには高い障壁となっている。また、断片的に知識を取得しても、複雑な金融情勢を体系的に把握することは困難が伴う。本講義の目的は、初めて金融論を学ぶ学生を対象に、変化の著しい金融情勢を、金融市場、金融機関、取引手法および金融政策との関係を含めて、体系的に理解することにある。
授業の方法としては、ケーススタディを使ったディスカッション、ゲーム、クイズ、インターネットによる情報収集・金融データを用いたEXCELの分析などアクティブラーニングを積極的に取り入れる予定である。
受講者が将来どのような業種の企業に就職しても、実務に活用できるように、ケース・時事問題を取り入れてできるだけ実践的な内容にする。なお、受講者の興味や理解状況により講義内容の変更もありうる。
本講義を通じて受講者は、①金融に関する基礎的な知識を習得し、②その知識を基に金融機関、金融市場、金融政策を体系的に深く理解し、現実の問題に対して論理的に考えることが可能になる。



This course aims to educate innovative and ethical leaders who possess a ‘ Frontier.
Spirit and to create knowledge that advances business and society.
The purpose of this lecture is here to understand the remarkable change of financial situation systematically including a relation between a financial market, a financial institution, a method of dealings and a financial policy.
Financial theory seems to be abstract image, but money have a closely related with our daily lives such as getting the salary or buying my home.
In addition, financial news, which is reported to contain a large amount of specialized terminology, has become a high barrier to fully understand.
Even to obtain the piecemeal knowledge, entails difficulty to systematically understand the complex financial situation.
This course focuses on active learning such as discussion on cases, game, quiz, information gathering though internet, EXCEL exercise using actual financial market and macro-economic data.
By the end of the semester students are able to① learn the basic knowledge of banking money and finance, and ② better understand the current state of the financial markets on the basis of the knowledge systematically.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

本講義を通じて受講者は、①金融に関する基礎的な知識を習得し、②その知識を基に金融機関、金融市場、金融政策を体系的に深く理解し、現実の問題に対して論理的に考えることが可能になる。

By the end of the semester students are able to① learn the basic knowledge of banking money and finance, and ② better understand the current state of the financial markets on the basis of the knowledge systematically.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 50 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 25 %
フィールドメソッド Field Method 25 %
合計 Total 100 %

学習方法、レポート、課題に対するフィードバック方法 Course Approach, Report, Feedback methods

(1)準備学習(予習復習等)の具体的内容
・講義ごとに配布されたレジュメと自分のノートを整理しておくことが求められる。1週分の講義に対して最低2時間の予習・復習を行うこと。
・授業で取り上げる専門用語に関する用語集を講義資料とは別に配布するので復習用に活用してほしい。
・授業では理解度を高めるための演習問題を取り上げ、解説する予定である。また、自習用の演習問題を配布するので、理解を深め応用力を身につけてほしい。
・理解できないときはそのままにせずに、いつでも質問してほしい。
(2)課題に対するフィードバック方法
・受講者には授業の内容を深く理解するためのレポートを提出してもらう予定である。レポートの内容、提出期限などについては追って授業中に連絡する。レポートは、点数を付して最終講義時に返却するので復習に役立てること。
(3)中央情報センターの利用について
・日頃から図書館を利用し、複数の新聞・雑誌に目を通し、金融・経済関係の記事に関心を持っておくこと。外国の新聞・雑誌にも積極的に取り組んでほしい。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

第1週 イントロダクション・金融の基礎・貨幣の機能・金融システム
講義の目的や概要、受講する上での注意点などのガイダンスを行う。その上で、なぜ金融論の知識が我々の生活や企業活動にとって必要であるのかについて説明する。金融論の導入として、金融と実体経済との関連を意識しながら解説する。

金融の機能を十分に発揮するためには、貨幣(通貨)という地特別な財が存在する。この貨幣(通貨)とは何であろうか?その機能と歴史について学ぶ。
また、日本の実際の金融資産と負債の現状はどのようになっているか、日本に資金の流れはどのように変化してきたかを統計データで確認する。
金融を仲介するにはどのような方法があるのだろうか?金融を仲介する銀行はどのような役割を担っているかについて学ぶ。





●使用するケース
使用ケース:東芝の不適切会計問題(オリジナルケース)

第2日(Day2)

第2週 企業の資金調達・金融機関の機能(1)
企業が生産活動を行うには、機械や工場などの設備が必要である。最終的な資金の借り手の代表である企業が効率的に資金調達を行うポイントはどこにあるかという点について解説する。また、日本特有の大手企業と銀行との関係を典型とするメインバンクシステムの背景やその機能について検討する。
実際の銀行業務の紹介しながら、大手銀行や地域銀行役割と特徴は何かという点について解説する。また、日本の銀行行政はどのように変化していったかについて解説する。Excel演習を通じて、銀行の預金・貸出・有価証券動向とビジネスの仕組みを理解する。



●使用するケース
使用ケース:悩める地方銀行員(オリジナルケース)

第3日(Day3)

第3週 金融機関の機能(2)
前回に引き続き、証券会社、保険会社、公的金融機関などの金融機関機能について解説する。Excel演習を通じて、銀行の預金・貸出・有価証券動向とビジネスの仕組みを理解する。




●使用するケース
使用ケース:悩める地方銀行員(オリジナルケース)

第4日(Day4)

第4週 金融市場(1):金融市場の役割、株式市場・債券市場
金融市場の役割について、ミクロ経済学のフレームワークを使いながら解説する。金融市場の具体例として、まずは一時的な資金の過不足を調整する短期金融市場の役割について説明する。また、短期金融市場における銀行や日本銀行の役割についても解説する。

長期資金の金融市場である債券市場について解説する。具体的には、債券の金融商品としての特性、発行市場や流通市場、長期金利の変動要因やなどについて説明する。
長期資金の金融市場である株式市場について解説する。具体的には、株式の特性、発行市場や流通市場、株価の変動要因などについて説明する。





●使用するケース
使用ケース:ソフトバンク-株式と社債の違い-(オリジナルケース)

第5日(Day5)

第5週 金融市場(2):外国為替市場
グローバル化した経済のもとでは、資金も国境を越えて世界中を駆け巡っている。こうした国際的な取引では自国と、外国との間の通貨を交換する必要がある。本講では、為替レートの基本、国際収支、為替レートの決定要因について解説する。



●使用するケース
バイデン政権と金利上昇(オリジナルケース)

第6日(Day6)

第6週 金融政策:中央銀行と金融政策の目的

日本および欧米諸国は経済活動の低迷を背景に長期にわたり市場金利が極めて低い状態が続いている。こうした金融政策はどのように実行されていくのかという点について解説する。

伝統的金融政策である金利水準調節による政策効果の限界が強まるなかで、最近の世界の中央銀行は非伝統的金融政策がとられるようになった。こうした経済環境の変化と金融政策の変化について解説する。また、2016年1月に導入されたゼロ金利政策についても金融機関の経営やマクロ経済への影響について議論していきたい。



●使用するケース
アベノミクスの金融政策(オリジナルケース)

第7日(Day7)

第7週 金融危機・まとめ
銀行は、預金や企業間の資金決算を通じて国民生活に深く関わっているため、銀行の経営破綻は、一般の事業会社の経営破綻に比べてその被害が深刻である。バーゼル自己資本比率規制とは、どのような内容か、欧州の債務危機はどのようなメカニズムで発生したのかなどについて解説する。

これまでの講義を振り返りながら、さらに金融論を深く学習する方法を解説する。





●使用するケース
バブル崩壊・リーマンショック・コロナショック(オリジナルケース)

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
予習レポート Preparation Report 20 %
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 15 %
ケース試験 Case Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
シミュレーション成績 Simulation 15 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 50 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

重点強化クラブ所属学生に対するレポート試験制度は実施しない。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 晝間文彦「金融論 (基礎コース経済学 5):第4版」新世社(2018)978-4883842759

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

1. 川西・山崎 『金融のエッセンス (有斐閣ストゥディア)』 、有斐閣、2013年、ISBN-13: 978-4641150041
2. 日本経済新聞社 『金融入門〈第2版〉』日本経済新聞社 2016年 ISBN-13: 978-4532113674
3. 川波 洋一 (編集), 上川 孝夫 (編集) 『現代金融論 新版』 有斐閣 2016年 ISBN-13: 978-4641184336
4. 家森信善 『金融論 (【ベーシック+】)』 中央経済社 2016年 ISBN-13: 978-4502185014
5.  植田・丸茂・五百旗頭 『エッセンシャル 金融論』 中央経済社 2015年 ISBN-13: 978-4502139017
6. 日本銀行金融研究所 『日本銀行の機能と業務』、2011年、ISBN-13:978-4-641-16380-5
7. 堀江康煕,有岡律子『テキスト金融論』新世社、2012年、ISBN-13: 978-4883841851
8.  吉野直行,山上秀文『金融経済―実際と理論 第2版』慶應義塾大学出版会、2015年、ISBN-13: 978-4766422054
9. 島村・中島 『金融読本 第31版』東洋経済新報社  2020年 ISBN-13: 978-4492100363
10. 内田浩史 『金融』有斐閣 2016年  ISBN-13: 978-4641164932
11. グラフィック金融論 (グラフィック経済学 5) 細野薫,石原秀彦、渡部和孝 東洋経済新報社 978-4883842896

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

できるだけ分かりやすく解説することに心掛ける。また、授業で学んだことが実務においてどのように利用されるかといった点についても積極的に取り上げていきたい。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

慶應義塾大学商学部卒。ファイナンス修士(HEC経営大学院)。博士(経営学、筑波大学大学院ビジネス科学研究科)。20年以上にわたり、東京銀行、格付投資情報センター、バークレイズ・グローバル・インベスターズ、三菱UFJモルガンスタンレー証券、NSフィナンシャルマネジメントコンサルティング(新日鉄住金ソリューションズ子会社)にて企業評価、資産運用、リサーチ業務等に従事。

He has been involved in the field of banking, asset management and research in financial industry for over 20 years.
He worked as loan officer and engaged corporate valuation and setting up investment funds in Luxembourg and pension business in Bank of Tokyo Mitsubishi. He has developed practical credit risk models in Rating & Investment Information, Inc. (Japanese rating agency).He managed fixed income portfolios and developed quantitative modeling of Fixed Income securities in Barclays Global Investors Japan and Black Rock Japan. He worked as credit analyst in Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities to
analyze macro economy and credit market, and propose credit investment strategies He has consulted financial risk management for financial institution and corporation in NS Financial Management Consulting, Inc.
He holds BA in Business and Commerce from Keio University, and Master of International Finance from HEC School of Management and He received Ph.D. degrees in business administration from Tsukuba University, working in the daytime.

Refereed Articles

  • (2021) Common Factors in the Term Structure of Credit Spreads and Predicting the Macroeconomy in Japan. International Journal of Financial Studies ISSN 2227-7072
  • (2017) A Regime Switching Dynamic Nelson-Siegel Modeling to Corporate Bond Yield Spreads with Time-Varying Transition Probabilities. Journal of Applied Business and Economics 5(19,2017): 1499-691X
  • (2015) Term Structure of Credit Spreads and the Macroeconomy in Japan:A Global Factor Approach. Procedia Economics and Finance 2015/00(01): ISSN:2212-5671
  • (2013) Modeling the Term Structure of Credit Spreads and its Application to Japanese Corporate Bond Market. University of Tsukuba
  • (2012) Predicting credit spread using term structure and macro economic information. Modern Finance No31(No31):

Refereed Proceedings

  • (2021). Comparison of Zero Coupon Yield Curve Estimation Methods Using Japanese Corporate Bond Price Data. Proceeding of JAFEE 2021 Summer .JAFEE Summer 2021. 1. 2. Online
  • (2020). A Global Model of International Yield Curves: Regime-Switching Dynamic Nelson Siegel Modeling Approach. Proceeding of JFA 2020 .Japan Finance Association 2020. 1. 2. Online
  • (2020). A Global Model of International Yield Curves: Regime-Switching Dynamic Nelson Siegel Modeling Approach. Proceeding of JAFEE 2020 Summer .JAFEE Summer 2020. 1. 2. Online
  • (2020). Global Factors and the Term Structure of Interest Rates: Some Evidence from Asian Countries. NFA2020 Proceeding .NFA2020. 1. 2. Tokyo Metropolitan University
  • (2020). A Global Model of International Yield Curves: Regime-Switching Dynamic Nelson Siegel Modeling Approach. Proceeding of the Operations Research Society of Japan 2020 Spring Symposium .The Operations Research Society of Japan 2020 Spring Symposium. 1. 2. Nara Kasugano International Forum






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