シラバス Syllabus

授業名 ファミリービジネス論
Course Title Family Businesses
担当教員 Instructor Name 太宰 北斗(Hokuto Dazai)
コード Couse Code NUC139_N20A
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2020 UG Nisshin Term1

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

ファミリービジネス(同族企業)とは、どのような企業でしょうか? また、どのようなメリットやデメリットがあり、経済のなかでどのような地位を占めているのでしょうか?
「ファミリービジネス=中小企業」というイメージが持たれやすいですが、近年、実はそうではないことが明らかになってきています。
本講義ではこのようなファミリービジネスについて、実際の企業事例に触れながら、主に2つの観点から理解を深めていきます。1つは、日本をはじめ世界各国でファミリービジネスがどのような実情にあるのか、それぞれの国でどのような違いがあるのか、という観点です。もう1つは、ファミリービジネスを運営するにあたって、どのようなマネジメントやガバナンスを行っていけばよいのか、という観点です。
なお講義は、毎回、特定の企業事例(ケース教材)を用いてグループ・ディスカッションおよびクラス・ディスカッションを進めるケース・メソッド形式で行います。

【Mission Statementとの関わり、ディプロマポリシーとの関連】
本講義は、実際の企業事例を読み解くことで企業経営を考える力を培い、広く実社会に貢献しようとする点で本学のMission Statementと関わっています。
Family firms are prevalent in publicly traded firms not only in emerging countries, but also in developed countries. This course provides an overview of family business around the world and promotes the understanding of family business management with various case studies. Therefore, students will be expected to analyze cases and answer questions in class.

・The relation with NUCB mission statement: Acquiring understanding of family business management in order to contribute to the business community

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

・経営課題解決のための実践的思考力
・ファミリービジネスの現状に関する知識

・Practical thinking to resolve management issues
・Basic knowledge about family businesses around the world

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 80 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

【学習方法について】
事前に案内するケース教材を分析し、質問に対する自身の考えをまとめるようにしてください。また、講義中に解説する知識等については適宜メモし、必要に応じて復習に努めてください。

【レポートについて】
ディスカッションを有意義なものにするため、毎週、ケースに関する予習レポートの提出をもとめる予定です。詳細は初回講義で案内します。提出されたレポートについては、希望者に個別でフィードバックする予定です。

【中央情報センター(図書館)の活用について】
講義内容の復習時に活用してください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

【前半:イントロダクション】
ファミリービジネスとは何でしょうか? ファミリービジネスについて学ぶ意義や、講義全体の内容について説明します。

【後半:コーポレート・ガバナンスの基礎】
コーポレート・ガバナンスとは何か、株式会社の基礎についてケースディスカッションを通じて確認していきます。

●使用するケース
・「株式会社の仕組み:オランダ東インド会社」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

第2日(Day2)

【前半:現代のファミリービジネス】
ファミリー企業が世界各国でどのような地位を占めているのか、ケースディスカッションを通じて確認していきます。

【後半:株式会社の仕組み】
株主が保有する権利がファミリービジネスに与える影響について、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

●使用するケース
・「ナッツ・リターン」、NUCBケースセンター
・「委任状争奪戦:大塚家具」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

第3日(Day3)

【前半:ファミリーによる所有と経営】
創業者一族による経営や株式保有がどのような機能を果たしているのか、ケースディスカッションを通じて非ファミリー企業との違いを考えていきます。

【後半:ファミリー支配の留意点】
創業者一族による経営参加・株式保有にどのような留意点があるのか、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

●使用するケース
・「キリンビール vs. サントリー」、NUCBケースセンター
・「大王製紙:マカオに消えた100億円」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

第4日(Day4)

【前半:世界のファミリービジネス:欧米と日本】
ファミリービジネスの現状が、日本と欧米諸国でどのように異なっているのか、ケースディスカッションを通じて説明します。

【後半:世界のファミリービジネス:新興国】
ファミリービジネスが特に新興国で果たす機能について、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

●使用するケース
・「プジョー&トヨタ」、NUCBケースセンター
・「アジア通貨危機とファミリービジネス」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

第5日(Day5)

【前半:ファミリービジネスと事業承継1】
ファミリービジネスの事業承継について、後継者育成などの側面を、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

【後半:ファミリービジネスと事業承継2】
ファミリービジネスの事業承継について、後継者育成などの側面を、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

●使用するケース
・「ジャニーズ事務所」、NUCBケースセンター
・「松坂屋:宮廷革命」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

第6日(Day6)

【前半:ファミリービジネスの事業転換】
ファミリービジネスが環境変化などに応じて、どのように事業転換していくのかケースディスカッションを通じて考えていきます。

【後半:データから見るファミリービジネス】
ファミリービジネスであるかどうかが企業業績に与える影響について、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

●使用するケース
・「ユニクロ」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

第7日(Day7)

【前半:未来からの委託】
ファミリービジネスを運営していくにあたり、どのようなことを意識するべきなのか、ケースディスカッションを通じて考えていきます。

【後半:まとめ】
これまでの内容について確認、復習します。

●使用するケース
・「江戸御討ち入り」、NUCBケースセンター
*講義時に講師より配布します

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 35 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 35 %
予習レポート Preparation Report 25 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 40 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

・定期試験40%、予習レポート25%、平常点(授業内での発言の積極性や内容)35%とします

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • .「指定なし」.(.)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1]ランデル・カーロック/ジョン・ワード 著、『ファミリービジネス 最良の法則』ファーストプレス、2015年、ISBN13(978-4904336816)
[2]ヨアキム・シュワス 著『ファミリービジネス 賢明なる成長への条件』中央経済社、2015年、ISBN13(978-4502164811)
[3]菊池浩之 著『日本の15大同族企業』平凡社、2010年、ISBN13(978-4582855166)
[4]有森隆 著『創業家物語 世襲企業は不況に強い』講談社、2009年、ISBN13(978-4062813051)
[5]帝国データバンク 史料館・産業調査部 著『百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない』朝日新聞出版、2009年、ISBN13(978-4022732941)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

授業改善に関する提案はいつでも受け付け、皆さんが興味を持って参加することのできる授業にしていきたいと思います。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

【取得学位と大学、大学院名】
修士(経営学)慶應義塾大学
博士(商学)一橋大学

【主な職歴】
ライオン株式会社(2005年~2010年)
一橋大学大学院(2015年~2016年)
名古屋商科大学(2016年~)

【研究分野】
行動ファイナンス、コーポレート・ガバナンス、ファミリービジネス

【Education】
Ph.D.(Commerce), Graduate School of Commerce, Hitotsubashi University
MBA, Graduate School of Business Administration, Keio University

【Positions】
2016 - Present: Lecturer of Finance, Nagoya University of Commerce and Business
2015 - 2016: Designated Lecturer of Finance, Hitotsubashi University

【Research Interests】
Corporate Governance, Family Business, Behavioral Finance

Refereed Articles

  • (2023) Family Business and related party transaction. KEIO BUSINESS FORUM 39(1):
  • (2022) Analyzing the Stock Split Bubble: Investor Sentiment and the Size of Bubbles. KEIO BUSINESS FORUM 38(1):
  • (2020) Japanese family firms from the perspective of corporate governance. SHOKO-KINYU 70(11): 0914-1308
  • (2020) Family generation and business performance: Evidence from Japan. Journal of Business Succession 9
  • (2019) Business Succession of Japanese Listed Companies: A Survey from 1956 to 2013. Journal of Business Succession 8

Refereed Proceedings

  • (2020). Stock split bubbles: What inflated the bubbles?. Journal of Behavioral Economics and Finance .Association of Behavioral Economics and Finance. 1. 3. NUCB Business school (Nagoya Campus)
  • (2018). Long-term trend of family firm's performance. Society of Monetary Economics Bulletin .Japan Society of Monetary Economics. 1. 2. Nagoya city university (Takiko campus)






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