シラバス Syllabus

授業名 経営学入門 1
Course Title Introduction to Management Administration 1
担当教員 Instructor Name 亀倉 正彦(Masahiko Kamekura)
コード Couse Code NUC111_N20B
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree BSc
開講情報 Terms / Location 2020 UG Nisshin Term3

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

A.本学のミッションとのつながりと授業の目的
・本学のミッションは「フロンティアスピリット”を備えたイノベーティブで倫理観あるリーダーの育成、そしてビジネス界や社会の発展をもたらす知識を創出すること」です。ビジネス界の仕組みの基本を学修します。
・本授業の目的は、企業経営の基礎知識の習得を通じて、コミュニケーション能力を高めると同時に、倫理的資質を滋養することです。
・多くの学生にとって卒業後の進路となるであろう企業がどのように経営されているかを学習します。
・経営学入門1は「現実編」です。現実の企業経営がどのような特徴と仕組みをもっているかについて、初学者にも理解できるよう、多くの事例を用いながらわかりやすく説明します。
・学習上の必須項目は「企業形態論」「株式会社」「コーポレート・ガバナンス」「日本的経営」「経営国際化」などです。
・[重要:科目体系表への位置づけ]本科目は、経営学部ないし関連する学部の履修指定必修科目であり、経営学部の卒業必修(つまりこの科目の単位認定が卒業に必要)です。 経済学部の学生は選択必修科目です。また英語学科・グローバル教養学科が主専攻で副専攻がマーケティング学科・経営学科・経営情報学科の学生は、2年次の事前してい科目になります。
・経営学入門1と後期:経営学入門2は相互補完的な内容ですので、併せて受講することを強く推奨します。
・ケース使用について。授業中に何回か扱います。ケース学習で大切なことは個人予習、グループワーク、そしてクラス討論を通じて、正解のない課題にとりくむことです。

B.学修の到達目標とLearning Goalsについて
・本科目の到達目標は,経営学の基本的な知識を習得するだけでなく,企業をみる8つの分析視角を自在に操り,日常の中で意識できるようにまでなることです.
・本科目のラーニングゴールは、LG-1(批判的思考)およびLG-3(倫理的意思決定)です。
・本科目では、上記のラーニングゴールの確かな実現に向けて、ケース教材を用いた討論授業を行います。本科目の履修者には、討論授業に参加するための予習レポートの作成と、クラスでの積極的な発言が求められます。

C.卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連について
・建学の精神である「フロンティア・スピリット」を(社会との関わりで存分に発揮する/発揮できるように授業の中でプランニングする/今後発揮するための基盤となるような知識を学び問題意識を醸成する)ことで卒業認定・学位授与の方針に合致した人材育成が実現するよう努めます。
・本科目で「グローバリゼーション」を直接的に学ぶというより、間接的に多様性と共生の理念をつかみ取り、そして実践することでグローバル人材の醸成を目指します。
・しっかり予習して授業に臨むような学習環境を整えるとともに、それが積極的で主体的な授業への参加につながるような態度を醸成します。可能な限り学生との対話を大切にしながら進めることで「師弟同行」の精神に到達します。
- Studying real business systems.
- Course Goal is to study basics of Corporate Management, to develop communication skills, and to cultivate ethical quality.
- Studying about corporation for students to have a job there.
- "Management Fundamentals I" in the 1st semester deals with the real business systems, taught in very easy manner for beginners.
- Main study issues are such as business forms, modern corporations, corporate governance, Japanese style management, and management internationalization, etc.
- This course is set as one of a compulsory pre-fixed course to be taken for students in management and related department, and set as the required course for graduation (that means you must have credits of this course to graduate).
- "Management Fundamentals" I and II are mutually complementary so you have to take both of them.
- Using Case. This course sometimes uses cases. Case Study needs individual preparation, group work, and class discussion to do with problems without correct answers.
- In this course, we will conduct class discussions using case studies in order to achieve the learning goals. The students attending this course may be required to write a preparatory report and must participate in the class discussions.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG3 Ethical Decision Making

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

・本科目習得により、(1)職業意識が高まる、(2)現実の企業経営をみるための複眼的な視点を養成できる、(3)上級生科目履修に向けての基礎を形成できる、などの効果があります。

- Merits are (1)raising consciousness for one's profession, (2)cultivating multiple viewpoints to look into real business enterprises, (3)forming basis for senior courses to take forward, and so on.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 70 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 30 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

A.準備学習(予習復習等)
・教科書とそれに準拠したサブノートを使って授業をします。両方とも必ず授業に持参します。授業の進度はシラバス記載の通りです。教科書に事前に目を通して、疑問点を明確にして授業に臨めば、それだけ得られるものがあります。
・授業全14回のうち10-12回で予習復習作業シートを提出します。各回につきおおよそ1-2時間程度の時間外学修を促す作業シートです。各回授業の理解度を高めるための事前予習や、当日の授業内容を深く理解するための復習ができる作業シートです。ここで予習をすれば、各回授業での発言ができます。主に中間試験と定期試験対策ですが、税理士試験や公務員試験対策にもなります。
・原則として授業中にパソコンを使用しません。授業に持参する必要もありません。もし授業で学びを得るためにパソコンを使用したい場合、授業が始まる前に担当教員の許可を得た上で使用することができます。
・スマートフォンを授業中に使用することはありません。電源を切って鞄にしまい、授業に集中する体制を整えましょう。

B.課題(試験・レポート等)に対するフィードバック方法
・中間試験は採点して返却します。定期試験につながる問題も多数ありますので、なぜ自身の回答が正答や誤答になったのかを十分に振返りすることで理解が深まります。
・予習復習作業シートは、原則として半期に2回に分けてまとめて返却します(中間試験と定期試験の準備に合わせます。)。配布した作業シートの問題は、必ず予習します。そのうえで次週に担当教員から模範解答と解説をします。シートの詳細な学習方法について授業中に案内します。必要に応じて返却時にコメントを書くことがありますが、適時適切なフィードバックが欲しい場合、直接口頭でまたはメールでご相談ください。
・もし助言や相談を求めたいときには、作業シートではなく、授業中もしくは授業前後の時間を活用して、質問してください。メールによる相談指導も受け付けます。もし気になることがある場合は、もちろんオフィスアワーを活用しても構いません。

C.中央情報センター(図書館)の活用について
・「マニュアル人間」「指示待ち人間」「一匹狼」はこれから出ていく社会で通用しません。授業で与えられたものをただ吸収するのでなく、それを起点にして自分で考え、行動することを学生諸君に期待します。その最も重要な実践の一つが、中央情報センターの活用です。ですので積極的に奨励します。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

week1 What is the Firm1
 「企業をみる8つの視角1」を学びます。企業経営は私たちの日々の暮らしと密接にかかわっています。この週は「財・サービスの提供と市場(顧客)による選択・淘汰」という視点からその関わりについて学び、理解を深めます。同時に「経営学とその位置づけ」について学習します。企業経営は私たちの日々の暮らしと密接にかかわっています。企業の特徴として、(1)資本主義的な生産単位としての企業、(2)営利企業としての企業、(3)合理的人間組織、(4)システムとしての企業としての企業について学習します。

●使用するケース
case1. 日本経済と企業業績(※具体的な企業は適宜更新します)

第2日(Day2)

week2 What is the Firm2
 「企業をみる8つの視角2」を学びます。(5)ゴーイング・コンサーン、(6)AI時代のマン・マシン・システム、(7)社会の公器、(8)創造革新機能としての企業について学びます。


●使用するケース
case2. 企業組織と事業システム(※具体的な企業は適宜更新します)

第3日(Day3)

week3 Typology1: Public- & Semi-Public Sector 公企業&法人体企業等
 「公企業と法人体企業」を学びます。企業経営にはどのような法人形態が存在し、そのそれぞれにはどのような諸特徴があるのかについて経済・経営的な視点から学びます。企業の出資と目的による分類、すなわち「企業形態論」を学びます。この週は「公企業と私企業の区分け」を中心に学習します。また、第三セクターやNPO(法人)について学びます。

●使用するケース
case3. NPO(※具体的な企業は適宜更新します)

第4日(Day4)

week4 Typology2: Private Sector 私企業
 「私企業」を学びます。企業経営にはどのような法人形態が存在し、そのそれぞれにはどのような諸特徴があるのかについて経済・経営的な視点から学びます。この週は「私企業」に焦点を当てます。個人企業・合名会社・合資会社・株式会社・LLC(合同会社)、協同組合などについて理解します。特に株式会社の資本集中機構を学びます。

●使用するケース
case4. 個人企業・合名会社・合資会社(※具体的な企業は適宜更新します)

第5日(Day5)

week5 Corporate Governance 企業統治
 「コーポレート・ガバナンス」を学びます。①株式会社に固有の株主保護の仕組み、②その仕組みが過去に様々に形骸化してきた背景だけでなく、③形骸化した状態を再活性化してあるべき状態に戻す動きについて学びます。これを学ぶことで、なぜ株式会社において不祥事が起きるのか、その理由の一端を知ることが出来るとともに、そのうちの一つの側面は、日本固有の特徴であることを理解することが出来ます。

●使用するケース
case5. 株式会社(※具体的な企業は適宜更新します)

第6日(Day6)

week6 Japanese Style Management 日本的経営
 「日本的経営論」を学びます。日本的経営の特徴である「三種の神器」、すなわち(1)終身雇用、(2)年功序列、(3)企業内労働組合を学ぶとともに、それを支えるその他の特徴、例えば、新卒採用やOJTなどについても理解します。日本的経営論を引き続き学びます。日本的経営の長所として雇用の安定や高い生産性などを、また日本的経営の短所として雇用のミスマッチや負の動機づけの問題を紹介します。また、近年における日本的経営の変質を理解します。

●使用するケース
case6. 終身雇用とリストラ(※具体的な企業は適宜更新します)

第7日(Day7)

week7 Brief Summary & Closing
 「授業のまとめと締め」を行います。授業を振り返り、重要なポイントを再度解説するとともに、過去の定期試験の問題傾向についても言及します。

●使用するケース
caseはありません.

成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 15 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 15 %
予習レポート Preparation Report 30 %
小テスト Quizzes / Tests 15 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 40 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

A. ケース予習(事前提出) (30%) 6回
B. ケース等の授業での発言 (15%) 7回
C. 授業の基本語句の小テスト (15%) 5回
D. 定期試験 (40%) 1回
・学生の皆さんの講義参加を促す目的でグループ討議やクラス討議を実施します.
・講義中の発言、貢献度、予習レポートを高く評価します.
※時折、突然に指名発言を求めることがあります。授業中にまだ発言したことがない「未発言の学生を指名します」。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 井原久光「テキスト経営学[第3版]―基礎から最新の理論まで (MINERVA TEXT LIBRARY)」ミネルヴァ書房(2008)978-462305129

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1]小松章著『企業形態論(第3版)』新世社 2006年 ASIN:4883840980
[2]占部都美著、加護野忠男補訂『経営学入門[改訂増補版]』中央経済社 1997年 ASIN:4502338214
[3]ドラッカー著『現代の経営(上・下)』ダイヤモンド社 2006年 上巻(ASIN:4478307008)・下巻(ASIN:4478307016)
[4]伊丹敬之,加護野忠男著『ゼミナール 経営学入門(第3版)』日本経済新聞社 2003年 ASIN:4532132479
[5]寺本義也『日本企業のコーポレートガバナンス―「統治」による企業価値の創造を目指して(新版)』生産性出版 2002年 ASIN:4820117394
[6]片岡他共著『はじめて学ぶ人のための経営学(第2版)』文眞堂 2006年 ASIN:4830945400

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

学生の要望を汲み上げつつより良い授業づくりを目指します。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

慶応義塾大学大学院商学研究科博士課程 単位取得
慶応義塾大学大学院商学研究科修士課程 修了 修士(商学)
慶応義塾大学商学部商学科 修了 学士(商学)

専門テーマ: 経営学、経営資源論、地域活性化、アクティブラーニング

(Doctoral course credit earned completely): Keio University: Graduate School of Business and Commerce
M. A. in Business and Commerce: Keio University: Graduate School of Business and Commerce
B. A. in Business and Commerce: Keio University: Faculty of Business and Commerce

Specialized in management administration, Resource-Based View of the Firm, regional revitalization, and active learning in education

(実務経験 Work experience)

2018- にっしん観光まちづくり協会 相談役
2019- 瀬戸信用金庫地域振興協力基金 理事

2018- Nisshin City Tourism Association, Senior Advisor
2019- Seto Shinkin Bank Foundation for Local Development, Director

Refereed Articles

  • (2022) Utilizing the Intellectual Heritage of General Education --Internship Programs as Liberal Education--. Journal of Japan Association for College and University Education 44(2):
  • (2020) In Search of the New Model of Commercial High School Education. The Journal of Business Education 30 2434-6470
  • (2019) Application of allotted analytic Hierarchy process (aAHP) in group decision making problem. Journal of Global Business Society 5 2186-2117
  • (2018) Utilizing the intellectual heritage of the General Education (10). Journal of Japan Association for College and University Education 40(2): ISSN 1344-2449
  • (2018) A Case study on the evaluation of entrepreneurial ability of Participants at Nisshin Tourist Town Development event through Analytic Hierarchy Process. Journal of Global Business Society 4(1): 2186-2117

Refereed Proceedings

  • (2019). Managing Conflicting / Concurrent Values in Interorganizational Relations. Transactions of the Academic Association for Organizational Science, Vol.8, No.1, p.240-246 .The Academic Association for Organizational Science. 1. 3. Komazawa University
  • (2018). A Case study on the evaluation of entrepreneurial ability of Participants at Nisshin Tourist Town Development event through Analytic Hierarchy Process. Global Business Society .Global Business Society 9th Symposium . 1. 3. Osaka city University
  • (2018). Utilizing Intellectual Heritage of General Education (#10). Monograph of Japan Association for College and University Education 40th Annual Conference .Japan Association for College and University Education. 1. 3. Tsukuba University






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