授業名 | コーポレートファイナンス入門 |
---|---|
Course Title | Introduction to Corporate Finance |
担当教員 Instructor Name | 岩田 正隆(Masataka Iwata) |
コード Couse Code | NUC089_N24A |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
授業形式 Class Format | On Campus |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
科目区分 Course Category | 共通専門教育科目300系 / Specialized Subject 300 |
学位 Degree | BSc |
開講情報 Terms / Location | 2024 UG Nisshin Spring Intensive |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
このコースは、ビジネス界に貢献できる能力を持った起業家の育成と関連します。
This course is related to the Mission Statement of NUCB with respect to nurturing entrepreneurs who are able to contribute to the buisiness world.
授業の目的(意義) / Importance of this course
企業価値を高めるための財務についての判断に関連して、おもに数量的な評価基準を紹介します。本科目の位置づけは、債券価格理論(証券価格理論)を勉強したあとの応用科目にあたります。
This course offers basic knowledge about financial quantitative standards for evaluating firm' financial /investment decison, especially such decision for enhancing the value of the firms. It is an application of financial investment theory and therefore one of advanced contents.
到達目標 / Achievement Goal
学生諸氏にROE、資本コスト、NCF法、NPVルールなどのコーポレートファイナンスの基礎知識に慣れていただきます。
Training students how to deal with data and basic methods of Corporate Finance; for example, ROE, capital costs, the NCF method, and the NPV rule.
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG4 Effective Communication
LG5 Business Perspectives (BSc)
LG4 Effective Communication
LG5 Business Perspectives (BSc)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
企業の金融面での判断の適切性を評価する目的で金融関連の数的データを読解するための知識。
Knowledge for reading financial quantitative data in order to evaluate appropriateness of companies' financial decisions.
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals
Goal 9 産業と技術革新の基盤をつくろう(Industry, Innovation and Infrastructure)
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 60 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 40 % |
フィールドメソッド Field Method | 0 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
発言内容は板書で逐次まとめながら教員からもコメントを付していきます。
本クラスでは中間課題レポートが発生しないためレポートを経由したフィードバックはありません。
本クラスでは中間課題レポートが発生しないためレポートを経由したフィードバックはありません。
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
第1回:ガイダンス
第2回:
コーポレートファイナンスのためのファイナンス関連基礎知識(復習)
●使用するケース
金融庁 平成3年1月「資本効率/経営資源の配分等」 特に添付の「第23回事務局参考資料」学校法人栗本学園 Annual Report 2021
第2日(Day2)
第3回:pp.14-37 コーポレートファイナンスとその関係者(の関心)
第4回:
pp.38-51 評価基準の基礎:資本コスト、キャッシュフロー、株主価値(をなぜ重視するか)
●使用するケース
金融庁 平成3年1月「資本効率/経営資源の配分等」(本体)名古屋市上下水道局「令和3年度 キャッシュ・フロー計算書」
第3日(Day3)
第5回:pp.54-69 (期待)収益率、リスク(プレミアム)、資本コスト、WACC
第6回:
pp.69-83 資本コストの算出、とくにCAPMの実践
●使用するケース
上原FAS「DCF法で使用する割引率(WACC)の計算例」(日本のデータの数値感覚)金融庁2023年3月「記述情報の開示に関する充実化の動向」(IRの事例集、特にWACCに言及のあるp.17)
上原FAS「企業価値評価におけるベータ(β)値の計算例」
第4日(Day4)
第7回:pp.86-97 現在価値、DCF法、リスクと期待収益率、NPV
第8回:
pp.97-111 債券の評価、株式の評価、企業価値の算出
●使用するケース
経済産業省「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」第3回、特に資料4のPDF特許庁「「企業価値向上に資する知的財産活用事例集-無形資産を活用した経営戦略の実践に向けて-」
東京都事業承継・引継ぎ支援センター「企業価値、事業価値についての考え方」
第5日(Day5)
第9回:pp.114-133 投資決定の順序、NPVによる投資評価、株式価値、
その他の指標:会計利益、IRR、EVA、回収期間
第10回:
pp.133-151 過大投資/過少投資、新規事業および海外投資の注意点、M&A、リアルオプションへの注目
●使用するケース
経済産業省「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」第3回、特に資料4のPDF (再利用)三浦 克人 (2009)「事業部資本コストの計算と適用に関する一考察」商経論叢(60), pp.47-65.
服部 徹 (2006)「リアルオプション分析 不確実性下での意思決定ツール」IEEJ Journal, vol.126, no.7, pp.439-442、とくに発電所および研究開発投資の事例
第6日(Day6)
第11回:pp.154-166 NPVと株式価値/資金調達、
資本構成と企業価値(に関するModgliani&Millerの無関連命題)、
レバレッジ
第12回:
pp.166-183 レバレッジとリスク/資本コスト、
法人税、デフォルトコスト、最適資本構成、
負債比率の保守性、財務の柔軟性、(やや)新しい調達手段
●使用するケース
高見 茂雄「ゼロレバレッジ選択による経営成果への影響― 低・ゼロレバレッジカテゴリー別影響度比較分析」経営財務研究、第33巻第1.2合併号、pp.17-37.牛島 辰男「日本企業は財務柔軟性を重視しているのか?:多角化企業の資本構造からの洞察」(2016, RIETI)
第7日(Day7)
第13回:pp.186-196 配当政策と株式価値、Modgliani&Millerの配当無関連命題、
第14回:
pp.196-204 自社株買いと株式価値、マーケットタイミング、エージェンシー問題、
日本企業のペイアウト政策
●使用するケース
トヨタ自動車株式会社「配当金について」https://global.toyota/jp/ir/stock/dividend/
金融庁 2022年5月「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議 (第27回)」の資料2、特にpp.24-26
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
まずは積極的に発言して点数を事前に確保しておくことをおすすめします。
また期末試験では教科書を読解し内容を把握している程度を評価するための問題が出題されます。
具体的にデータ例を用いて然るべき数値を計算し、評価を論じる力が試されます。
教科書を事前に入手して読み進めておかないと点数は取りづらいでしょう。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 40 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 40 % |
予習レポート Preparation Report | 0 % |
小テスト Quizzes / Tests | 0 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 0 % |
期末試験 Final Exam | 60 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
発言点のほうが期末試験の点数よりもはるかに取得しやすいと考えられますので、まずは積極的に発言して点数を事前に確保しておくことをおすすめします。
また期末試験では教科書を読解し内容を把握している程度を評価するための問題が出題されます。
具体的にデータ例を用いて然るべき数値を計算し、評価を論じる力が試されます。
教科書を事前に入手して読み進めておかないと点数は取りづらいでしょう。
教科書 Textbook
- 砂川 伸幸「コーポレートファイナンス入門 〈第2版〉」日本経済新聞出版)(2017)978-4532113681
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
[1]中野誠「戦略的コーポレートファイナンス」(日経BPマーケティング(日本経済新聞出版) 2016年 ISBN13:978-4532113612
[2]砂川 伸幸, 笠原 真人「はじめての企業価値評価」日経BPマーケティング(日本経済新聞出版) 2015年 ISBN13:978-4532113254
[3]岸本 直樹, 池田 昌幸「入門・証券投資論」有斐閣 2019年 ISBN13:978-4641184473
[2]砂川 伸幸, 笠原 真人「はじめての企業価値評価」日経BPマーケティング(日本経済新聞出版) 2015年 ISBN13:978-4532113254
[3]岸本 直樹, 池田 昌幸「入門・証券投資論」有斐閣 2019年 ISBN13:978-4641184473
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
特にありません。
担当教員のプロフィール About the Instructor
●学位と取得大学
修士(経済学)東京大学
博士(経済学)東京大学
●研究分野
貨幣経済、労働経済、チープトーク
●主な論文
「Three Essays on Monetary Exchanges through Shops」、東京大学経済学研究科博士論文、2008年
「Aggregative Approach to Cheap Talk Credibility: A Survey」、名古屋商科大学論集57巻第2号、2013年
「貧富の経験、判断、債券市場」、名古屋商科大学論集58巻第2号、2014年
●主な著書
「多様化する社会と多元化する知−−「あたり前」を疑うことで見える世界」
ナカニシヤ出版(2017)、共著、ケース&ディスカッション2を担当
修士(経済学)東京大学
博士(経済学)東京大学
●研究分野
貨幣経済、労働経済、チープトーク
●主な論文
「Three Essays on Monetary Exchanges through Shops」、東京大学経済学研究科博士論文、2008年
「Aggregative Approach to Cheap Talk Credibility: A Survey」、名古屋商科大学論集57巻第2号、2013年
「貧富の経験、判断、債券市場」、名古屋商科大学論集58巻第2号、2014年
●主な著書
「多様化する社会と多元化する知−−「あたり前」を疑うことで見える世界」
ナカニシヤ出版(2017)、共著、ケース&ディスカッション2を担当
Academic Degree: Ph.D of economics, Graduate School of Economics, University of Tokyo.
Research Interest: Monetary Exchange, Cheap Talk