授業名 | Strategic Corporate Finance |
---|---|
Course Title | Strategic Corporate Finance |
担当教員 Instructor Name | 小林 武(Takeshi Kobayashi) |
コード Couse Code | GMP207_G20T |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
学位 Degree | EMBA |
開講情報 Terms / Location | 2020 GSM Tokyo Fall |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
授業の目的(意義) / Importance of this course
企業経営者にとって、経営戦略の策定や事業活動を遂行する上で、コーポレート・ファイナンスの基礎知識は不可欠なものとなっています。本講義では、企業の金融活動全般を取り扱うコーポレート・ファイナンスに関する理論を体系的かつ包括的に学び、理論を実務に応用できるようになることを目的とします。
授業では、理論の解説にとどまらず、実務的な視点を織り交ぜながら、日本企業およびグローバル企業のコーポレート・ファイナンスに関するケースを取り上げ、いかにファイナンスのツールをビジネスの意思決定に活用していくかに重点を置きながら授業を進めます。企業の経営戦略の問題点と今後の課題を財務活動の視点から、受講生と共に考え議論していく予定です。
ファイナンスは、ある程度数学の知識を必要とする科目ですが、初学者でも理解できるように、なるべく図表や具体的事例などを取り入れて、コーポレート・ファイナンスの本質をわかりやすく解説していきます。また、金融市場・財務データを用いたEXCELの演習を随所に取り入れながら実践力の養成を目指します。
授業では、理論の解説にとどまらず、実務的な視点を織り交ぜながら、日本企業およびグローバル企業のコーポレート・ファイナンスに関するケースを取り上げ、いかにファイナンスのツールをビジネスの意思決定に活用していくかに重点を置きながら授業を進めます。企業の経営戦略の問題点と今後の課題を財務活動の視点から、受講生と共に考え議論していく予定です。
ファイナンスは、ある程度数学の知識を必要とする科目ですが、初学者でも理解できるように、なるべく図表や具体的事例などを取り入れて、コーポレート・ファイナンスの本質をわかりやすく解説していきます。また、金融市場・財務データを用いたEXCELの演習を随所に取り入れながら実践力の養成を目指します。
Corporate Finance has been a necessary tool for top management to develop a corporate strategy and carry out business activity. The goal of this course is to learn the essence of corporate finance systematically and comprehensively and to apply it to actual business. The course also discuss the key concept of “Investments” which is another main stream of Finance.
The course deals with not only the theory but also lots of cases of Japanese companies from the practical point of view. We emphasis on how to use finical tools for business decision making. We also discuss the financial problems and challenges which Japanese companies is now facing.
It is necessary to have mathematical knowledge to study Finance and I explain the essential of corporate finance by showing as much as charts and practical cases. Some exercises using EXCEL by analyzing market date and financial statement will be conducted in the course.
The course deals with not only the theory but also lots of cases of Japanese companies from the practical point of view. We emphasis on how to use finical tools for business decision making. We also discuss the financial problems and challenges which Japanese companies is now facing.
It is necessary to have mathematical knowledge to study Finance and I explain the essential of corporate finance by showing as much as charts and practical cases. Some exercises using EXCEL by analyzing market date and financial statement will be conducted in the course.
到達目標 / Achievement Goal
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG8 Tax Accounting Consulting Skills (MSc)
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG8 Tax Accounting Consulting Skills (MSc)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
本講義を通じて受講者は、実務で使えるファイナンスの基礎が身につきます。それを基に、企業価値を向上するために必要な具体的な施策を提案できるようになります。
By the end of the course, students will acquire a thorough basic knowledge of finance and develop analytical skills to apply the theory to practice. They will be able to develop their own view to enhance corporate valuation.
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 30 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 50 % |
フィールドメソッド Field Method | 20 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
ケースおよび基本テキストにあたり最低3時間の予習を行ってください。
最終レポート:授業で行う演習に関するレポート
提出期限:講義最終日の講義終了時
提出方法:Google Classroomを用いたデータ提出
フィードバック方法:事前レポートはコメントをGoogle Classrrom経由送信します。
小テスト:第4日目にファイナンスの計算に関する小テストを実施します。
最終レポート:授業で行う演習に関するレポート
提出期限:講義最終日の講義終了時
提出方法:Google Classroomを用いたデータ提出
フィードバック方法:事前レポートはコメントをGoogle Classrrom経由送信します。
小テスト:第4日目にファイナンスの計算に関する小テストを実施します。
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
テーマ:コーポレートファイナンスの役割、資金の時間価値、リスク・リターンと資本コスト概要 :講義のはじめとして、会計とファイナンスの違い、コーポレート・ファイナンスの基本的な考え方やその役割について概観します。また、異なる時点に発生するキャッシュ・フローの価値を定量的に扱う方法を議論します。
ファイナンスにおけるリスクとリターンの概念を踏まえた上で、株主・債権者に対する報酬としての資本コストの考え方を学びます。さらに資本コストと企業価値評価の関係について議論していきます。
●使用するケース
『基本テキスト コーポレートファイナンス』『ソフトバンクー株式と社債の評価―(2019)』
『ベータとアリストテレスの友人(2019)』
『アシックス -投資家との対話-(2019)』
第2日(Day2)
テーマ:フリーキャッシュフロー、投資の意思決定、企業価値評価概要 :会計上の利益との違いを意識しながら、企業価値評価の基礎となるキャシュフローの考え方を学びます。また、どのような事業を選べば良いか、いくつかの選択肢のなかからどのように選べばよいのかといった投資プロジェクトの基本的な考え方について説明します。
これまでの理論を踏まえ、株主価値や企業価値を実際に求めるためのDCF手法を具体的な日本企業のケースを通じて解説します。
●使用するケース
『基本テキスト コーポレートファイナンス』、『東武鉄道―スカイツリー事業―(2015)』
第3日(Day3)
テーマ:投資の意思決定、経営戦略の評価概要 :ケースや演習を通じて企業価値を向上させるための企業が取り組むべき具体的な施策について議論します。中小企業の大半を占める非上場企業の価値評価や経営戦略を定量化する意義について議論していきます。
●使用するケース
『基本テキスト コーポレートファイナンス』『非上場企業の価値評価(2020)』
『スズキー経営戦略とDCF法-(2018)』
『コニカミノルタ -ESG投資-(2019)』
第4日(Day4)
テーマ:資金調達と配当政策、まとめ概要 :資金調達方法の違いが企業価値に与える影響について解説します。また、株主に対する利益還元である配当政策の最近の動向について議論します。最後に、これまでの要点をまとめるとともに、コーポレート・ガバナンスなどコーポレート・ファイナンスに関する最近の話題について議論します。
●使用するケース
『基本テキスト コーポレートファイナンス』『オリックス-最適資本構成-(2017)』
『バンダイナムコホールディングス ―株主還元政策―(2019)』
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 35 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 35 % |
予習レポート Preparation Report | 30 % |
小テスト Quizzes / Tests | 20 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 15 % |
期末試験 Final Exam | 0 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
講義内容をスムースに理解するために事前課題のレポートを授業前に提出していただきます。また、講義中に行ったEXCEL演習を最終レポートとして提出していただきます。レポートの作成方法は講義で説明します。知識を確認するために小テストを第4日目に行います。教科書 Textbook
- 小林武「基本テキスト コーポレートファイナンス」N/A(N/A)
- 砂川伸幸「コーポレート・ファイナンス入門(第2版)」日本経済新聞社(2017)978-4532113681
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
・「コーポレート・ファイナンスの考え方」 古川浩一他 中央経済社 2013年 ISBN-13: 978-4502472909
教科書で省略している記述を補うのに適しています。豊富な内容がよくまとめっています。
・「はじめての企業価値評価」砂川・笠原 日本経済新聞社 2015年 ISBN-13: 978-4532113254
企業価値評価の基本的な考え方がコンパクトにまとまっています。
・「企業価値評価(入門編)」鈴木一功 ダイヤモンド社 ISBN-13: 978-4478028629
企業価値評価の基本をケースを使いながら分かりやすく解説しています。
「企業価値評価(実践編)」鈴木一功 ダイヤモンド社 ISBN-13: 978-4478470725
DCF法を20のステップに分け、具体的・詳細に解説しています。
・「道具としてのファイナンス」 石野雄一 日本実業出版社 2005年ISBN-13: 978-4534039484
EXCELの計算例が豊富です。
・「日本企業のコーポレート・ファイナンス」砂川伸幸、川北英隆、杉浦秀徳 2008年 ISBN-13: 978-4532133450
日本企業のコーポレート・ファイナンスの事例を多く取り上げています。
・「企業価値向上のための資本コスト経営 投資家との建設的対話のケーススタディ」証券アナリスト協会 2020年 ISBN-13 : 978-4532358662
資本コストを経営に活かすための多くの事例が挙げられています。
・ファイナンシャル・マネジメント 改訂3版---企業財務の理論と実践 2015年 ヒギンズ ISBN-13: 978-4478027721
コーポレートファイナンスに必須の理論と実務上の知識を体系的にまとめた米国MBA定番テキスト
・宮川壽夫「企業価値の神秘」中央経済社 2016年 ISBN-13: 978-4502201912
コーポレートファイナンスの諸理論を中心に、組織の経済学や経営戦略論までカバーした入門書
・「ROE最貧国日本を変える」『山を動かす』研究会 日本経済新聞出版社 2014年 ISBN-13: 978-4532356248
企業と投資家による成長のための対話、安倍政権ガバナンス改革の本質についてわかりやすく整理。
・「HOW FINANCE WORKS ハーバード・ビジネス・スクール ファイナンス講座」 ミヒル・A・デサイ 2020年 ISBN-13: 978-4478108277
ハーバードビジネススクールのファイナンス講座の書籍化。海外企業のケース多い。
教科書で省略している記述を補うのに適しています。豊富な内容がよくまとめっています。
・「はじめての企業価値評価」砂川・笠原 日本経済新聞社 2015年 ISBN-13: 978-4532113254
企業価値評価の基本的な考え方がコンパクトにまとまっています。
・「企業価値評価(入門編)」鈴木一功 ダイヤモンド社 ISBN-13: 978-4478028629
企業価値評価の基本をケースを使いながら分かりやすく解説しています。
「企業価値評価(実践編)」鈴木一功 ダイヤモンド社 ISBN-13: 978-4478470725
DCF法を20のステップに分け、具体的・詳細に解説しています。
・「道具としてのファイナンス」 石野雄一 日本実業出版社 2005年ISBN-13: 978-4534039484
EXCELの計算例が豊富です。
・「日本企業のコーポレート・ファイナンス」砂川伸幸、川北英隆、杉浦秀徳 2008年 ISBN-13: 978-4532133450
日本企業のコーポレート・ファイナンスの事例を多く取り上げています。
・「企業価値向上のための資本コスト経営 投資家との建設的対話のケーススタディ」証券アナリスト協会 2020年 ISBN-13 : 978-4532358662
資本コストを経営に活かすための多くの事例が挙げられています。
・ファイナンシャル・マネジメント 改訂3版---企業財務の理論と実践 2015年 ヒギンズ ISBN-13: 978-4478027721
コーポレートファイナンスに必須の理論と実務上の知識を体系的にまとめた米国MBA定番テキスト
・宮川壽夫「企業価値の神秘」中央経済社 2016年 ISBN-13: 978-4502201912
コーポレートファイナンスの諸理論を中心に、組織の経済学や経営戦略論までカバーした入門書
・「ROE最貧国日本を変える」『山を動かす』研究会 日本経済新聞出版社 2014年 ISBN-13: 978-4532356248
企業と投資家による成長のための対話、安倍政権ガバナンス改革の本質についてわかりやすく整理。
・「HOW FINANCE WORKS ハーバード・ビジネス・スクール ファイナンス講座」 ミヒル・A・デサイ 2020年 ISBN-13: 978-4478108277
ハーバードビジネススクールのファイナンス講座の書籍化。海外企業のケース多い。
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
昨年度に引き続き、コーポレートファイナンスに関する具体的な企業の事例を織り込みながらできるだけ分かりやすく解説することに心掛けます。また、実務への応用を意識し、実践的な授業にしていきます。
担当教員のプロフィール About the Instructor
慶應義塾大学商学部卒。ファイナンス修士(HEC経営大学院)。博士(経営学、筑波大学大学院ビジネス科学研究科)。20年以上にわたり、東京銀行、格付投資情報センター、バークレイズ・グローバル・インベスターズ、三菱UFJモルガンスタンレー証券、NSフィナンシャルマネジメントコンサルティング(新日鉄住金ソリューションズ子会社)にて企業評価、資産運用、リサーチ業務等に従事。
He has been involved in the field of banking, asset management and research in financial industry for over 20 years.
He worked as loan officer and engaged corporate valuation and setting up investment funds in Luxembourg and pension business in Bank of Tokyo Mitsubishi. He has developed practical credit risk models in Rating & Investment Information, Inc. (Japanese rating agency).He managed fixed income portfolios and developed quantitative modeling of Fixed Income securities in Barclays Global Investors Japan and Black Rock Japan. He worked as credit analyst in Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities to
analyze macro economy and credit market, and propose credit investment strategies He has consulted financial risk management for financial institution and corporation in NS Financial Management Consulting, Inc.
He holds BA in Business and Commerce from Keio University, and Master of International Finance from HEC School of Management and He received Ph.D. degrees in business administration from Tsukuba University, working in the daytime.
Refereed Articles
- (2021) Common Factors in the Term Structure of Credit Spreads and Predicting the Macroeconomy in Japan. International Journal of Financial Studies ISSN 2227-7072
- (2017) A Regime Switching Dynamic Nelson-Siegel Modeling to Corporate Bond Yield Spreads with Time-Varying Transition Probabilities. Journal of Applied Business and Economics 5(19,2017): 1499-691X
- (2015) Term Structure of Credit Spreads and the Macroeconomy in Japan:A Global Factor Approach. Procedia Economics and Finance 2015/00(01): ISSN:2212-5671
- (2013) Modeling the Term Structure of Credit Spreads and its Application to Japanese Corporate Bond Market. University of Tsukuba
- (2012) Predicting credit spread using term structure and macro economic information. Modern Finance No31(No31):
Refereed Proceedings
- (2024). Decomposing the Term Structure of Credit Spreads and Predicting the Macroeconomy in Japan. JAFEE 2024 Summer Proceeding .JAFEE 2024 Summer. 1. 2. Hitotsubashi university
- (2024). Estimation of common and credit quality factors using term structure of credit spreads. JAFEE2023 Winnter Proceedings .JAFEE 2023 Winter. 1. 2. Tokyo unniversity
- (2023). Decomposing Asian Countries Yield Curve Comovement. Proceeding of JAFEE 2022 Winter .JAFEE. 1. 2. Tohoku University
- (2021). Comparison of Zero Coupon Yield Curve Estimation Methods Using Japanese Corporate Bond Price Data. Proceeding of JAFEE 2021 Summer .JAFEE Summer 2021. 1. 2. Online
- (2020). A Global Model of International Yield Curves: Regime-Switching Dynamic Nelson Siegel Modeling Approach. Proceeding of JFA 2020 .Japan Finance Association 2020. 1. 2. Online