授業名 | Risk Management & Sustainability |
---|---|
Course Title | Risk Management & Sustainability |
担当教員 Instructor Name | 姉川 知史(Tomofumi Anegawa) |
コード Couse Code | GMP206_G22T |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
授業形式 Class Format | On Campus |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
科目区分 Course Category | 応用科目200系 / Applied |
学位 Degree | EMBA |
開講情報 Terms / Location | 2022 GSM Tokyo Fall |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
フロンティアスピリットがあり,イノベーティブで,倫理観あるリーダーの育成に不可欠なRisk ManagementとSustainabilityを扱い,ビジネス界や社会の発展をもたらすことをめざす。
To teach risk management and sustainability for people with a global perspective, advanced management skills, and high ethical standards.
授業の目的(意義) / Importance of this course
EMBA/MBA/TAP他の学生を対象にして企業経営に関係する様々なリスクについて,企業その他の持続可能性について,具体的な日本企業その他の事例教材を使用して検討する。平時におけるリスク管理,非常時における危機・クライシス管理を含めて学習する。リスクの種類とその把握方法,環境変化とリスク,社会的責任とリスク,企業組織とリスク,技術とリスク,品質とリスク,企業倫理とガバナンス,メディアと広報,マクロ経済・自然災害・環境問題・国際関係における多様なリスクとそれらの企業とのかかわりを検討する。本科目は次の特徴をもつ。第1は企業経営にとってのリスクを検討する。第2は経営環境のリスクを検討する。第3は1990年代以降の時系列でリスクを整理する。また、中小企業診断士養成課程の演習科目として、中小企業の議論を盛り込むことにより、中小企業経営に関わるリスクについても学ぶ。
By using case studies of Japanese firms and others, we deal with how firms should prepare for risk, deal with risk in daily operations, and how firms should tackle with crisis management in urgent situations. Topics include risk associated with regular business activities, technological risks, changing environment, social responsibility, risk communications, media and public relations, macro-economic crisis, natural disasters, environment, international relations.
到達目標 / Achievement Goal
1.リスクマネジメント,持続可能性に関する広範な題材,論点の俯瞰的な幅広い理解を得ること。
2.リスクの予測,重大な危機の予防のマネジメントを実現する能力を獲得すること。
3.予測できないリスクに対応する方法,それが起きた時の危機対応能力を獲得すること。
2.リスクの予測,重大な危機の予防のマネジメントを実現する能力を獲得すること。
3.予測できないリスクに対応する方法,それが起きた時の危機対応能力を獲得すること。
1. To acquire broad understanding of risk and sustainability.
2. To acquire capacity of predicting risk and dealing with risk management.
3. To acquire capacity of dealing with unexpected risk and crisis management.
2. To acquire capacity of predicting risk and dealing with risk management.
3. To acquire capacity of dealing with unexpected risk and crisis management.
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
下記の領域の知識と対応能力
(1) リスク管理と危機管理
(2) 製造物責任と品質保証
(3) 広報と社会的責任,
(4) 企業組織,企業倫理,意思決定
(5) 環境とリスク,持続可能性, SDGS
(6) 自然災害,マクロ経済,国際関係のリスク
(1) リスク管理と危機管理
(2) 製造物責任と品質保証
(3) 広報と社会的責任,
(4) 企業組織,企業倫理,意思決定
(5) 環境とリスク,持続可能性, SDGS
(6) 自然災害,マクロ経済,国際関係のリスク
Knowledge and problem solving capability in the following issues.
(1) risk management, crisis management
(2) product liability and quality assurance
(3) public relations and social responsibility
(4) corporate organization, ethics, and decision making
(5) environment, sustainability and risk,SDGS
(6) natural disaster, macro economy, and international relations
(1) risk management, crisis management
(2) product liability and quality assurance
(3) public relations and social responsibility
(4) corporate organization, ethics, and decision making
(5) environment, sustainability and risk,SDGS
(6) natural disaster, macro economy, and international relations
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals
Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 10 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 90 % |
フィールドメソッド Field Method | 0 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
学習方法
事例教材,参考文献が多数あり,その分量も多く,論点も多岐にわたります。このため,設問を軸にして,自らの「課題設定」,「現状分析」,「解決策の提示」,「評価と説明」といったケース分析の標準手法に即して,自らの選択で「中心的課題に限定して,分析を簡略化する」必要があります。すべての論点を同じように時間をかけて分析することは困難なため,必要な情報を読んで,活用するところに力点を置いてください。
授業ではいくつかの重要論点ごとのモジュールに分けて取り組む予定です。今回は,とくに次のように編成します。
授業のアウトライン
I. リスクと不確実性の理論
a. リスクとは何か,不確実性とは何か,その測定と理論
b. 期待効用理論,情報の価値,リスクとリターン,リスクの分散,制度と行動,デシジョン・ツリー分析,感度分析,シナリオ・プランニング
c. 確率と意思決定
d. 戦略と行動のゲーム理論
II. 企業のリスク・マネジメント
a. リスクとコーポレート・ガバナンス
企業のリスクのとらえ方
Knightのリスクと不確実性の相違,利潤の意味
ガバナンスとリスク
b. 品質・安全・規制とリスク
量的拡大と品質保証,リスク・コミュニケーション,広報
c. 技術革新と Disruptive Innovationのリスク
d. リスク・コミュニケーションと広報
III. マクロ経済のリスクと企業
a. 金融・財政のリスク
b. 国際経済のリスク
c. 国際関係のリスク
IV. リスク,組織,意思決定
a. 個人と組織
b. 失敗,不正,倫理
c. 早期警戒,リスク回避,危機対応
V. 環境,災害と持続可能性
事前レポート
アサインメントの設問他の事前課題を,A4用紙1枚1000字を数枚程度にまとめて授業時間初めに提出してください。これは当日の授業開始時点でも可とします。図表を用いても結構ですが,文章で表現してください。箇条書きや図表だけでは不可です。評価基準は提出の有無,課題準備の水準です。
期末試験
授業総合として,レポート形式の試験を最終日,最後の時間枠で提示します。これは授業における学習を反映して事前レポートの解答を修正し,さらに授業を反映した短いエッセー作成を予定します。このため,授業を復習するだけで,新たに追加する学習はありませんので負担は限定されます。授業後2週間後の金曜日,名古屋キャンパス丸の内タワー必着とします。
A4用紙10枚以内、形式指定なし
試験フィードバック
試験と合わせて一部,授業内で行い,全体は授業終了後3週間内を予定します。図表を用いても結構ですが,とくにエッセー問題は文章で表現してください。箇条書きや図表だけでは不可です。
フィードバック方法:採点後にコメントをメールで送付します。
■ケース(抜粋の表記はケースの一部のみを授業で使用の意味)
01.リスクと不確実性(抜粋)(2020年9月改訂版を使用)
02.りそな銀行と金融危機(抜粋)
03.2008年の経済危機−グローバリゼーションにおける日本(抜粋)
04.トヨタのリコール危機
05. 東日本大震災の危機対応(抜粋)
06.東芝の経営危機2015年
07. 物流危機と宅配業者―2019年
08. 2018年の日本経済の現状と成長(抜粋)
09.地球温暖化とバイオエコノミー(未登録)
10.新型コロナウィルス感染症―2020年2月Outbreak(未登録)
■補足資料(添付)
11. デシジョン・ツリー分析
12. 知的財産権紛争-アメリカ合衆国における特許紛争
13. ユニマック海峡の死闘—クジラとシャチの選択—
14. 日本企業のコーポレート・ガバナンス(改訂版)
15. 企業の組織と倫理-ガバナンスと危機管理-
16. ピンダイク・ルビンフェルド『ミクロ経済学』2014の授業参考箇所
■講義資料
17. 講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料
事例教材,参考文献が多数あり,その分量も多く,論点も多岐にわたります。このため,設問を軸にして,自らの「課題設定」,「現状分析」,「解決策の提示」,「評価と説明」といったケース分析の標準手法に即して,自らの選択で「中心的課題に限定して,分析を簡略化する」必要があります。すべての論点を同じように時間をかけて分析することは困難なため,必要な情報を読んで,活用するところに力点を置いてください。
授業ではいくつかの重要論点ごとのモジュールに分けて取り組む予定です。今回は,とくに次のように編成します。
授業のアウトライン
I. リスクと不確実性の理論
a. リスクとは何か,不確実性とは何か,その測定と理論
b. 期待効用理論,情報の価値,リスクとリターン,リスクの分散,制度と行動,デシジョン・ツリー分析,感度分析,シナリオ・プランニング
c. 確率と意思決定
d. 戦略と行動のゲーム理論
II. 企業のリスク・マネジメント
a. リスクとコーポレート・ガバナンス
企業のリスクのとらえ方
Knightのリスクと不確実性の相違,利潤の意味
ガバナンスとリスク
b. 品質・安全・規制とリスク
量的拡大と品質保証,リスク・コミュニケーション,広報
c. 技術革新と Disruptive Innovationのリスク
d. リスク・コミュニケーションと広報
III. マクロ経済のリスクと企業
a. 金融・財政のリスク
b. 国際経済のリスク
c. 国際関係のリスク
IV. リスク,組織,意思決定
a. 個人と組織
b. 失敗,不正,倫理
c. 早期警戒,リスク回避,危機対応
V. 環境,災害と持続可能性
事前レポート
アサインメントの設問他の事前課題を,A4用紙1枚1000字を数枚程度にまとめて授業時間初めに提出してください。これは当日の授業開始時点でも可とします。図表を用いても結構ですが,文章で表現してください。箇条書きや図表だけでは不可です。評価基準は提出の有無,課題準備の水準です。
期末試験
授業総合として,レポート形式の試験を最終日,最後の時間枠で提示します。これは授業における学習を反映して事前レポートの解答を修正し,さらに授業を反映した短いエッセー作成を予定します。このため,授業を復習するだけで,新たに追加する学習はありませんので負担は限定されます。授業後2週間後の金曜日,名古屋キャンパス丸の内タワー必着とします。
A4用紙10枚以内、形式指定なし
試験フィードバック
試験と合わせて一部,授業内で行い,全体は授業終了後3週間内を予定します。図表を用いても結構ですが,とくにエッセー問題は文章で表現してください。箇条書きや図表だけでは不可です。
フィードバック方法:採点後にコメントをメールで送付します。
■ケース(抜粋の表記はケースの一部のみを授業で使用の意味)
01.リスクと不確実性(抜粋)(2020年9月改訂版を使用)
02.りそな銀行と金融危機(抜粋)
03.2008年の経済危機−グローバリゼーションにおける日本(抜粋)
04.トヨタのリコール危機
05. 東日本大震災の危機対応(抜粋)
06.東芝の経営危機2015年
07. 物流危機と宅配業者―2019年
08. 2018年の日本経済の現状と成長(抜粋)
09.地球温暖化とバイオエコノミー(未登録)
10.新型コロナウィルス感染症―2020年2月Outbreak(未登録)
■補足資料(添付)
11. デシジョン・ツリー分析
12. 知的財産権紛争-アメリカ合衆国における特許紛争
13. ユニマック海峡の死闘—クジラとシャチの選択—
14. 日本企業のコーポレート・ガバナンス(改訂版)
15. 企業の組織と倫理-ガバナンスと危機管理-
16. ピンダイク・ルビンフェルド『ミクロ経済学』2014の授業参考箇所
■講義資料
17. 講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
Session 1 確率,意思決定,危機管理使用ケース:事例教材『リスクと不確実性』(部分参照)
アサインメント1-a.事例2-aについて検討せよ(宿題1)。
アサインメント1-b.事例2-bについて検討せよ(宿題2)。
統計初歩,リスクとは何か。リスクをどのように測るか。予想できるリスクと予測不可能な不確実性とは?ビジネスにおいて直面するリスクをどう整理するか。リスク管理手法と財務的方法の関係は何か。
授業時間80分
参考書 ピンダイク & ルビンフェルド『ミクロ経済学I』第5章「不確実性と消費者行動」
入手困難な学生には授業内で資料を配布する。講義は概説にとどめる。
Session 2 安全,品質,危機管理
使用ケース:事例教材『トヨタのリコール危機-Sudden Unintended Acceleration-』
アサインメント2-a:2009-2010年のアメリカ合衆国におけるリコールをめぐるトヨタの意思決定の問題をあげよ。
授業時間60分
アサインメント2-b.品質管理,品質保証,リコールの在り方について検討せよ。また,その品質管理とリスク管理の関係を短く検討せよ。
授業時間60分
アサインメント2-c.トヨタの危機対応の是非を検討せよ。危機管理,コンプライアンス,グローバル組織,企業戦略,マクロ経済学,アメリカ合衆国市場の特殊性,重要性等を総合的に検討し,問題を検討せよ。トヨタの経営幹部はどのように対応すべきであったか。実際に行われた対応は適切であったか(Report課題1)。
授業時間80分
Session 3 Risk Communication
使用ケース:事例教材『トヨタのリコール危機-Sudden Unintended Acceleration-』
ケース11. 「大坂なおみのFrench Open, 2021(未登録)」
アサインメント3-a. 事例教材の付属資料Johnson&JohnsonのTylenol事件のリスク管理について,その優れた点と,それを可能にした背景について短く検討せよ
アサインメント3-b. 「大坂なおみ選手の取った対応方法を検討せよ。French Open主催者は?他の主体は?」
授業時間 60分
●使用するケース
資料01. リスクと不確実性(抜粋)(2021年11月改訂版)資料01-A 表計算シート 事例2用「業績評価データ」
ケース02. トヨタのリコール危機 (KBS)
ケース03. 大坂なおみのFrench Open, 2021(未登録)
第2日(Day2)
Session 4 コーポレート・ガバナンス(1)理論と現状使用ケース:事例教材『日本企業のコーポレート・ガバナンス』(必要な個所を一部読む,5:経済理論は読む。)
講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料
アサインメント4-1. 講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料 資料3 「事例」「プリンシパル・エージェント問題」の数値例,経営者が努力する,しないの選択と環境が悪い,良いの組み合わせで,どのような報酬体系を設計すべきか検討せよ (宿題3)。
アサインメント4-2.日本の大企業のコーポレート・ガバナンスに1990年代にいかなる問題があったか。法制度ならびに大企業はそれをどのように修正,実現しようとしたか。現在,いかなる課題が残されているか。
授業時間120分
Session 5 コーポレート・ガバナンス(2)大企業とその存続
使用ケース:事例教材「東芝の経営危機-2015年」
アサインメント5 東芝の経営はいつ,何について,なぜ誤ったのか。どうすべきであったのか。事業構造の相違,組織構造がガバナンスと適合していたのか(Report課題2)。
授業時間 120分
Session 6 危機管理の組織・文化・倫理
使用ケース:01. リスクと不確実性(2021年11月改訂版)
事例13. 2007年プロ野球日本シリーズ第5戦と完全試合
事例14. Space Shuttle Columbia Accidents
アサインメント6 Columbia号事故に関するNASAの意思決定,リスク・マネジメントを検討せよ。
授業時間 100分
●使用するケース
ケース01. リスクと不確実性(2021年11月改訂版)ケース04.東芝の経営危機2015年(KBS)
ケース12. 日本企業のコーポレート・ガバナンス(改訂版)
資料13. 講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料
第3日(Day3)
Session 7 不確実性,確率,意思決定使用ケース:事例教材「リスクと不確実性」
事例教材「デシジョン・ツリー分析」
事例教材「知的財産権紛争-アメリカ合衆国における特許紛争」
アサインメント7-1「リスクと不確実性」事例5-cについて検討せよ(宿題5)。
アサインメント7-2「リスクと不確実性」事例8について解答せよ(宿題6)。
アサインメント7-3「デシジョン・ツリー分析」と「知的財産権紛争-アメリカ合衆国における特許紛争」(部分pp.1-5)を読んで,後者をデシジョン・ツリー分析によって分析する方法とその適否を検討せよ。
アサインメント7-4 期待効用理論にもとづく自身の効用概念をデシジョン・ツリーにどのように応用すべきか。
授業時間120分
Session 8 グローバル経済危機
事例教材「2008年の経済危機-グローバリゼーションにおける日本」
アサインメント8 : 2000-2007年までのアメリカ合衆国の経済成長によるグローバリゼーションはリーマンショックによる国際経済危機にどう影響したか,2019年以降の新型コロナウィルス感染症は世界の経済をどう変えるか,いくつかの論点をあげ,そのうちの1つについて検討せよ。
授業時間 120分
Session 9 輸送サービスとリスク・マネジメント
使用ケース:事例教材「物流危機と宅配業者-2019年」
アサインメント9. ヤマト運輸の物流に関する危機を予測せよ。日本の宅配物流は今後,どうなるか。
授業時間 100分
●使用するケース
ケース01. リスクと不確実性(2021年11月改訂版)ケース05. 2008年の経済危機−グローバリゼーションにおける日本(抜粋)(KBS)
ケース06. 物流危機と宅配業者―2019年(未登録)
ケース07. 東日本大震災の危機対応(抜粋)(未登録)
ケース08.地球温暖化とバイオエコノミー(未登録)
ケース09.COVID-19の危機管理-ワクチン接種2021年6月(未登録)
■講義資料
ケース10. デシジョン・ツリー分析
ケース11. 知的財産権紛争-アメリカ合衆国における特許紛争
ケース12. 日本企業のコーポレート・ガバナンス(改訂版)
資料13. 講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料
資料14. 「中小企業の経営のあり方」『中小企業白書』2018.(『2018年中小企業白書』第4章)
第4日(Day4)
Session 10 不確実性,ゲーム理論,意思決定使用ケース:事例教材「リスクと不確実性」
参考書 ピンダイク,ルビンフェルド『ピンダイク&ルビンフェルド ミクロ経済学 (2)』2014年,第13章「ゲーム理論と競争戦略」
アサインメント10-1. 事例教材「リスクと不確実性」事例9. 第81号作戦連合軍のとるべき最適戦略を検討せよ。日本軍のとるべき最適戦略はどうあるべきか(宿題7)。
授業時間60分
アサインメント10-2:事例「リスクと不確実性」事例3「ジャンケンゲーム」において勝つための戦略の在り方を検討せよ(宿題8)。
授業時間 60分
Session 11 大規模・長期リスクと危機対応
使用ケース「東日本大震災の危機対応」
使用ケース「地球温暖化とバイオエコノミー」
アサインメント10 2011年の東日本大震災等の発生頻度は小さいが,それが起きると影響の大きなリスク,あるいは地球温暖化等のように長期的で,しかも大規模な不確実性について,人,企業,社会のリスク管理はいかに行われるべきか。それぞれの体験,身近な事例を踏まえて検討せよ(Report課題3)。
授業時間 100分
Session 12 感染症リスクと危機管理
ケース10.「COVID-19の危機管理-ワクチン接種2021年6月」(未登録)
アサインメント11 日本のCOVID-19対応にいかなる問題があるか。ワクチン敗戦を回避するには何をなすべきであったか。東京オリンピックを実施することは望ましいか。
授業時間 90分
Session 13 総括
授業時間 30分
アサインメント12 Risk Managementについて学んだこと,今後,学ぶべきことを検討せよ。
アサインメント13 任意の事例をあげて,Risk Managementの在り方について検討せよ(Report課題4)。
追加 コーポレート・ガバナンス(3)中小企業
使用ケース:事例教材『日本企業のコーポレート・ガバナンス』(必要な個所を一部読む)
資料「中小企業の経営のあり方」『中小企業白書』2018
アサインメント6 任意の中小企業を題材として選択して,そのガバナンスの課題(優れた点,あるいは問題が生じた事例)について例をあげて分析せよ(宿題4)。
●使用するケース
資料07. 東日本大震災の危機対応(抜粋)ケース08.地球温暖化とバイオエコノミー(未登録)
ケース09.COVID-19の危機管理-ワクチン接種2021年6月(未登録)
資料13. 講義資料「Risk Management and Sustainability」補足資料
資料14. 「中小企業の経営のあり方」『中小企業白書』2018.(『2018年中小企業白書』第4章)
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 60 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 60 % |
予習レポート Preparation Report | 10 % |
小テスト Quizzes / Tests | 10 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 20 % |
期末試験 Final Exam | 0 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
期末試験あるいは小テスト形式,最終レポートは予習レポートを授業後に修正し,さらにアサインメントのエッセー等。小テストは授業進捗において必要になったときに実施する。教科書 Textbook
- ピンダイク&ルビンフェルド ミクロ経済学 (1) /とくに第5章「不確実性と消費者行動」」(2014)「ピンダイク,ルビンフェルド」KADOKAWA/中経出版(2014)978-4046011022
- ピンダイク,ルビンフェルド「ピンダイク&ルビンフェルド ミクロ経済学 (2) /とくに第13章「ゲーム理論と競争戦略」第17章「情報の非対称性と市場」第18章「外部性と公共財」」KADOKAWA/中経出版(2014)978-4046011039
- Robert Pindyck and Daniel Rubinfeld「Microeconomics 9-th Edition(Global Edition)」Pearson Education Limited(2017)ISBN: 9781292213316
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
<教科書>
教科書は1と教科書2の2分冊,あるいは教科書3の1冊どちらかを選択する。教科書1と2が入手困難な学生に対して,授業内配布資料を別途配布する。なお,入手困難な学生のために,NUCB図書館で学期期間中,閲覧用と短期貸し出しを準備する。
<参考文献>(授業後の参考のため)
ピーター・バーンスタイン(Peter L. Bernstein), 青山 護 (翻訳)『リスク〈上下〉―神々への反逆』(日経ビジネス人文庫) 2001/8/1,日本経済新聞社,上巻ISBN-10: 4532190797 ISBN-13: 978-4532190798,下巻 ISBN-10: 4532190800 ISBN-13: 978-4532190804
ナシーム・ニコラス・タレブ,ブラック・スワン[上下]―不確実性とリスクの本質 ハードカバー – 2009/6/19 ダイヤモンド社,上巻ISBN-10: 4478001251,ISBN-13: 978-4478001257,下巻ISBN-10: 4478008884,ISBN-13: 978-4478008881
アイアン ミトロフ『危機を避けられない時代のクライシス・マネジメント』2001年,徳間書店
ISBN-10: 4198614326,ISBN-13: 978-4198614324
大泉 光一『クライシス・マネジメント―危機管理の理論と実践』2002年,同文舘出版; 三訂版
ISBN-10: 4495355031,ISBN-13: 978-4495355036
中小企業庁『中小企業の海外事業再編事例集(事業の安定継続のために)』2015
マイケル・A.ロベルト『なぜ危機に気づけなかったのか : 組織を救うリーダーの問題発見力』2010. 英治出版,ISBN-10: 4862760643,ISBN-13: 978-4862760647.
ドミトリ・チェルノフ, ディディエ・ソネット『大惨事と情報隠蔽 : 原発事故、大規模リコールから金融崩壊まで』2017. 草思社
Pearson Christine M et al. ed. International Handbook of Organizational Crisis Management, 2007. Sage Publications. ISBN-10: 0761988513, ISBN-13: 978-0761988519
Uchino, Kenji, Global Crisis and Sustainability Technologies, 2017. World Scientific Pub Co Inc. ISBN-10: 9789813142299, ISBN-13: 978-9813142299
ウルリヒ・ベック『危険社会-新しい近代への道』1998,法政大学出版局
ハイデン・キース・ヴァン・デル『シナリオ・プランニング―戦略的思考と意思決定』1998,ダイヤモンド.ISBN-10: 4478490252,ISBN-13: 978-4478490259
マンキュー,N. グレゴリー「マンキュー マクロ経済学I 入門篇(第4版)」2017,東洋経済新報社,ISBN13 978-4492315040
ジェイン・ジェイコブズ『市場の倫理,統治の倫理」ちくま学芸文庫,2016.ISBN978-4-480-09716-3.
教科書は1と教科書2の2分冊,あるいは教科書3の1冊どちらかを選択する。教科書1と2が入手困難な学生に対して,授業内配布資料を別途配布する。なお,入手困難な学生のために,NUCB図書館で学期期間中,閲覧用と短期貸し出しを準備する。
<参考文献>(授業後の参考のため)
ピーター・バーンスタイン(Peter L. Bernstein), 青山 護 (翻訳)『リスク〈上下〉―神々への反逆』(日経ビジネス人文庫) 2001/8/1,日本経済新聞社,上巻ISBN-10: 4532190797 ISBN-13: 978-4532190798,下巻 ISBN-10: 4532190800 ISBN-13: 978-4532190804
ナシーム・ニコラス・タレブ,ブラック・スワン[上下]―不確実性とリスクの本質 ハードカバー – 2009/6/19 ダイヤモンド社,上巻ISBN-10: 4478001251,ISBN-13: 978-4478001257,下巻ISBN-10: 4478008884,ISBN-13: 978-4478008881
アイアン ミトロフ『危機を避けられない時代のクライシス・マネジメント』2001年,徳間書店
ISBN-10: 4198614326,ISBN-13: 978-4198614324
大泉 光一『クライシス・マネジメント―危機管理の理論と実践』2002年,同文舘出版; 三訂版
ISBN-10: 4495355031,ISBN-13: 978-4495355036
中小企業庁『中小企業の海外事業再編事例集(事業の安定継続のために)』2015
マイケル・A.ロベルト『なぜ危機に気づけなかったのか : 組織を救うリーダーの問題発見力』2010. 英治出版,ISBN-10: 4862760643,ISBN-13: 978-4862760647.
ドミトリ・チェルノフ, ディディエ・ソネット『大惨事と情報隠蔽 : 原発事故、大規模リコールから金融崩壊まで』2017. 草思社
Pearson Christine M et al. ed. International Handbook of Organizational Crisis Management, 2007. Sage Publications. ISBN-10: 0761988513, ISBN-13: 978-0761988519
Uchino, Kenji, Global Crisis and Sustainability Technologies, 2017. World Scientific Pub Co Inc. ISBN-10: 9789813142299, ISBN-13: 978-9813142299
ウルリヒ・ベック『危険社会-新しい近代への道』1998,法政大学出版局
ハイデン・キース・ヴァン・デル『シナリオ・プランニング―戦略的思考と意思決定』1998,ダイヤモンド.ISBN-10: 4478490252,ISBN-13: 978-4478490259
マンキュー,N. グレゴリー「マンキュー マクロ経済学I 入門篇(第4版)」2017,東洋経済新報社,ISBN13 978-4492315040
ジェイン・ジェイコブズ『市場の倫理,統治の倫理」ちくま学芸文庫,2016.ISBN978-4-480-09716-3.
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
NUCBによる授業調査以外に本科目では最終レポートでも授業に対する意見を求めているため,併せて記載する。学生の肯定的コメントは次のように要約される。
1.多数の教材でこれまでにない広い範囲と手法で改めてリスクマネジメントが学べる。
2.受講生の多様な意見を聞き,参考にすることができる。
他方,否定的コメントは次のように要約される。
1.教師がケースメソッドで自らは講義をせず,また,学生の発言を適切にコントロールしないため,論点が深められず,適切な「ファシリテート」をしてほしい。
2.教師の指定する教材が多岐,膨大であり,教師のアサインメントが不明確で,学習量が多く,結果として結論が曖昧なままで不満が残った。
3.板書が読みにくい,声が聞きとりにくい。
「講師コメント」講師自身は本授業(同一科目名授業)は自身の過去35年のケースメソッド授業のなかでも討議の質は極めて高い。このなかで否定的な評価とコメントの学生はリスク・マネジメントに関する「納得」できる解を,講師のリードによって理解できたという「満足感」を授業に求めているものと判断する。
これに対して講師としては次の点を強調したい。第1に,ケースメソッド授業における学生の問題設定の独自性,自発性,学生間のコミュニケーションが重要であること。第2に,リスクマネジメントに簡単な解決方法,学生が満足するような解はあり得ないこと。第3に,自然災害,COVID-19,気候変動,技術革新に直面する日本のビジネスあるいは日本や日本の経済,社会は長期的衰退に向かっていて,このなかで企業は日常のルーティンと短期的業績を重視し,長期的,大規模,予測困難なリスクへの対応ができないように見えることである。
ビジネススクールで学ぶのはなぜか。どのような教育が必要であろうか。それはもともと簡単な答えがなく,また,答えを求めての試行錯誤は学生の満足をもたらすものではないかもしれない。そう割り切った上で,学生の真摯,さらに高い水準の挑戦を望む。
1.多数の教材でこれまでにない広い範囲と手法で改めてリスクマネジメントが学べる。
2.受講生の多様な意見を聞き,参考にすることができる。
他方,否定的コメントは次のように要約される。
1.教師がケースメソッドで自らは講義をせず,また,学生の発言を適切にコントロールしないため,論点が深められず,適切な「ファシリテート」をしてほしい。
2.教師の指定する教材が多岐,膨大であり,教師のアサインメントが不明確で,学習量が多く,結果として結論が曖昧なままで不満が残った。
3.板書が読みにくい,声が聞きとりにくい。
「講師コメント」講師自身は本授業(同一科目名授業)は自身の過去35年のケースメソッド授業のなかでも討議の質は極めて高い。このなかで否定的な評価とコメントの学生はリスク・マネジメントに関する「納得」できる解を,講師のリードによって理解できたという「満足感」を授業に求めているものと判断する。
これに対して講師としては次の点を強調したい。第1に,ケースメソッド授業における学生の問題設定の独自性,自発性,学生間のコミュニケーションが重要であること。第2に,リスクマネジメントに簡単な解決方法,学生が満足するような解はあり得ないこと。第3に,自然災害,COVID-19,気候変動,技術革新に直面する日本のビジネスあるいは日本や日本の経済,社会は長期的衰退に向かっていて,このなかで企業は日常のルーティンと短期的業績を重視し,長期的,大規模,予測困難なリスクへの対応ができないように見えることである。
ビジネススクールで学ぶのはなぜか。どのような教育が必要であろうか。それはもともと簡単な答えがなく,また,答えを求めての試行錯誤は学生の満足をもたらすものではないかもしれない。そう割り切った上で,学生の真摯,さらに高い水準の挑戦を望む。
担当教員のプロフィール About the Instructor
姉川知史(Anegawa Tomofumi)
名古屋商科大学教授,慶應義塾大学非常勤講師
1977年東京大学経済学部卒業,1983年同経済学研究科単位取得退学(経営学),1991年 Yale University, Ph.D.(Economics),1983年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助手,1991年 同助教授,1998-2020年 同教授。
主な論文
姉川知史「医薬品の価格規制と需要の再検討―循環器官用薬の実証研究」『医療と社会』2002. 11(3). 1-18.
姉川知史「医薬品企業のM&Aの費用と効果 ―日本における企業買収の可能性―」『医療と社会』2000. 10(1). 31-56.姉川知史「日本の医薬品産業:その成功と失敗」『医療と社会』2002. 12(2). 49-78.
Jakovljevic, M. B., Getzen, T. E., Torbica, A., & Anegawa, T. (2014). 10th World IHEA and ECHE joint congress: Health Economics in the Age of Longevity. Expert Review of Pharmacoeconomics & Outcomes Research, 2014 Dec;14(6):781-3. doi: 10.1586/14737167.2014.967220. Epub 2014 Oct 10.
その他の論文(査読なし)
姉川知史「日本の薬価基準制度-過去25年の制度と評価」55-76. 鴇田忠彦,近藤健文編『ヘルスリサーチの新展開』2003東洋経済新報社,東京
姉川知史,2007a「日本の医薬品産業」吉森賢編『世界の医薬品産業論』211-82,東京大学出版会,2007.3月30日
姉川知史,2007b「医薬品研究開発のセントラル・ドグマ-医薬品企業の機能と限界」佐藤光編著『バイオテクノロジーの経済倫理学』89-153,ナカニシヤ出版,2007.
姉川知史「グランド・デザイン策定の融合型教育―新しいマネジメント教育の方法論と評価―」研究ノート『慶應経営論集』2012, 29 (1).
姉川知史「東日本大震災に関する提言のありかたについて―グランド・デザイン策定の融合型教育フォーラムによる方法論評価―」,「研究ノート」,『慶應経営論集』2014,30 (1).
名古屋商科大学教授,慶應義塾大学非常勤講師
1977年東京大学経済学部卒業,1983年同経済学研究科単位取得退学(経営学),1991年 Yale University, Ph.D.(Economics),1983年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助手,1991年 同助教授,1998-2020年 同教授。
主な論文
姉川知史「医薬品の価格規制と需要の再検討―循環器官用薬の実証研究」『医療と社会』2002. 11(3). 1-18.
姉川知史「医薬品企業のM&Aの費用と効果 ―日本における企業買収の可能性―」『医療と社会』2000. 10(1). 31-56.姉川知史「日本の医薬品産業:その成功と失敗」『医療と社会』2002. 12(2). 49-78.
Jakovljevic, M. B., Getzen, T. E., Torbica, A., & Anegawa, T. (2014). 10th World IHEA and ECHE joint congress: Health Economics in the Age of Longevity. Expert Review of Pharmacoeconomics & Outcomes Research, 2014 Dec;14(6):781-3. doi: 10.1586/14737167.2014.967220. Epub 2014 Oct 10.
その他の論文(査読なし)
姉川知史「日本の薬価基準制度-過去25年の制度と評価」55-76. 鴇田忠彦,近藤健文編『ヘルスリサーチの新展開』2003東洋経済新報社,東京
姉川知史,2007a「日本の医薬品産業」吉森賢編『世界の医薬品産業論』211-82,東京大学出版会,2007.3月30日
姉川知史,2007b「医薬品研究開発のセントラル・ドグマ-医薬品企業の機能と限界」佐藤光編著『バイオテクノロジーの経済倫理学』89-153,ナカニシヤ出版,2007.
姉川知史「グランド・デザイン策定の融合型教育―新しいマネジメント教育の方法論と評価―」研究ノート『慶應経営論集』2012, 29 (1).
姉川知史「東日本大震災に関する提言のありかたについて―グランド・デザイン策定の融合型教育フォーラムによる方法論評価―」,「研究ノート」,『慶應経営論集』2014,30 (1).
Anegawa Tomofumi, NUCB Professor, Keio University Instructor, Graduate School of Business Administration,
BA University of Tokyo, Faculty of Economics Economics, 1977, University of Tokyo, Graduate School of Economics, Withdrawal Having Completed Coursework,1983. Yale University, Ph.D. in Economics, 1991. Assistant Professor, 1983, Associate Professor 1991, 1998-2020 Professor of Keio University.
Refereed Articles
- (2019) Problems of 2018 Nobel Economic Sciences Prize-Hirofumi Uzawa’s Contribution to Economic Growth Theory and Climate Change-. Keio Business Review 36(1): 03877086