シラバス Syllabus

授業名 Strategic Managerial Accounting
Course Title Strategic Managerial Accounting
担当教員 Instructor Name 金子 智朗(Tomoaki Kaneko)
コード Couse Code GMP204_G22T
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format On Campus
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 基礎科目100系 / Basic
学位 Degree EMBA
開講情報 Terms / Location 2022 GSM Tokyo Fall

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

フロンティアスピリットを備えたリーダーになるために、自らの頭で論理的かつ定量的に考える力を付ける。
This course is designed to enable you to think logically and quantitatively in order to become a leader with frontier sprits.

授業の目的(意義) / Importance of this course

会計には財務会計と管理会計の2種類がある。財務会計とは、制度に基づき決算書を作成するための会計です。それは、株主や投資家に対して結果を報告するための会計です。結果を報告するための会計なので、その結果に至るプロセスをマネジメントするには向いていません。マネジメントするための会計が管理会計です。
管理会計にとって重要なのは正しく意思決定できることです。本講義では、学生がさまざまな管理会計の考え方と手法を学び、定量的な情報を基に経営上の意思決定ができるようになることを目的とします。
大企業・中小企業の別を問わず、あらゆる企業について正しい意思決定を行うための管理会計を学んでいきます。
There are two types of accounting, which are Financial Accounting and Managerial Accounting. Financial Accounting is used to prepare financial statements based of regulations. It is a method to report results of companies to shareholders or investors and it is not useful to manage processes to the result. It is Managerial Accounting that should be used for the management.
It is important to make right decision by using Managerial Accounting. In this course, you learn various approach and method of Managerial Accounting in order to make right decisions in business based on quantitative information.

到達目標 / Achievement Goal

本科目によって、学生は会計に関する基本的用語と概念を学び、定量的かつ論理的に問題を考えられるようになる。

By this course, students will learn basic terms and concepts about accounting and be able to think logically and quantitatively.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

管理会計に関する包括的な知識及び思考法

Comprehensive knowledge and way of thinking about managerial accounting.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 80 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

【学習の前提】
当コースではすべてのセッションでクラス・ディスカッションを行います。
アサインメントは必要最小限のものしか出していないので、それ以外にもディスカッションに必要と思われる準備及び計算を各自考えて予習をしてきてください。
科目の性質上、相当程度の計算が必要になりますので、不慣れな学生は予習にかなりの時間が必要になると思われます。
原価計算の知識のない学生は、簿記2級の工業簿記の適当な書籍を参考にしてみてください。

【レポートについて】
1st Week / Day 2の講義内容を踏まえて、それに付随する「レポート課題」についてレポートを提出してください。
事前に準備しても構いませんが、1st Week / Day2の講義内容を踏まえた方が書きやすいと思います。

提出は2nd Week 金曜日19:00までにclassroomに投稿してください。
レポートのファイル形式はWord, PowerPoint, PDFのいずれかとし、ファイル名は「学籍番号(半角)_氏名(漢字)_NUCB-SMAレポート」としてください。(例:21780000_金子智朗_NUCB-SMAレポート)
提出期限に遅れた場合は、理由の如何を問わず未提出扱いとします。

レポートの課題1については、何人かのレポートを基に2nd Week / Day 4にディスカッションをしますので、選ばれてもよいように15分程度のプレゼンができる準備もしておいてください(課題2はプレゼンの準備は不要)。指名は当日行います。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

管理会計の基本となる意思決定の基本的考え方を学ぶことをテーマとします。
意思決定に関する2つのケースを用い、意思決定の基本的考え方、管理会計特有のコスト概念と利益概念、価格交渉力の考え方、価格戦略の考え方などについてクラスディスカッションを通して学びます。また、意思決定の前提として、原価計算の基本的考え方と基本的な計算方法についても確認します。原価計算の基本的な知識については予習してくることが前提となります。

●使用するケース
外注の意思決定
追加受注の意思決定

第2日(Day2)

業績管理をテーマとして2つのケースを扱います。
1つ目のケースは、業績管理の具体例として、多くの会社で行われている部門別損益管理を取り上げます。本ケースにおいては、全社の利益を改善するために販売を強化すべき部門と撤退すべき部門がどこかということについて、クラスディスカッションを通して検討します。
2つ目のケースは、部門別損益管理にも密接に関係する、間接費の配賦について取り上げます。配賦方法の違いが意思決定にどのように影響を及ぼすかをクラスディスカッションで討議します。

●使用するケース
部門別損益管理
間接費の配賦

第3日(Day3)

投資の意思決定をテーマとして2つのケースを扱います。
1つ目のケースで学ぶのは、投資の意思決定の基本です。本ケースでは、投下資本利益率法(ROI法)、正味現在価値法(NPV法)、 内部利益率法(IRR法)などいくつかある投資の意思決定方法を踏まえて、具体的な設備投資についてクラスディスカッションを通して検討します。
2つ目のケースは、不確実性を伴う投資の意思決定を扱います。不確実性を扱う有力な方法の1つとして確率を考慮して投資の意思決定をどのようにすべきかを、クラスディスカッションを通して検討します。

●使用するケース
設備投資の評価
不確実性下の意思決定

第4日(Day4)

再び業績管理をテーマとします。
前半は、学生の皆さんから提出していただいたレポートから当日いくつかをピックアップし、それをケースとして使用します。まず、提出者から15分程度のプレゼンテーションをしていただき、それを踏まえてさまざまな角度からクラスディスカッションを行います。
後半は、バランスト・スコアカードに関するケースを扱います。具体的な成功事例について、バランスト・スコアカードの観点からクラスディスカッションにおいて討議します。

●使用するケース
学生からのレポート(課題1のみ)
バランスト・スコアカード

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 40 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

レポート未提出の場合はD以下とします。

講義への貢献度の評価は、講義中の発言が基本となりますが、発言内容を重視しますので、単なる発言回数だけでは評価しません。
したがって、意味のない発言や的を外した発言は何回発言しても評価しません。
一方、実務上の経験に基づく事例紹介などは高く評価します。
建設的な批判は大いに歓迎しますが、他者を萎縮させるような言動や威圧的な態度は減点対象とします。

十分な予習をしてきている限りにおいては、年齢、性別、職業、社会的地位などを問わず全員が対等であることを共通認識とし、各人が互いに尊重し刺激し合う場であるという前提の下、大いに講義に貢献してください。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 金子 智朗「「管理会計の基本」がすべてわかる本 第2版」秀和システム(2017)978-4-7980-52

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1] オンライン会計事典 (https://www.kaikeijiten.com):会計に関するさまざまな用語・概念を調べるのに便利。
[2] 日商簿記2級・工業簿記の適当な参考書
[2] 『 原価計算論 第2版』 広本敏郎(中央経済社)
[3] 『ケースで学ぶ管理会計』金子智朗(同文舘出版):さらに実践的内容を学びたい方におススメ。
[4] 『ストーリーで学ぶ 管理会計入門』金子智朗(kindle):ストーリー形式の本
[5] 『理論とケースで学ぶ 財務分析』金子智朗(同文舘出版):財務指標を学びたい方に。

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

単なる会計テクニカルを超えた内容に「非常に感銘を受けた」「最も役に立つ授業だった」等のコメントを毎回多数いただいています。
毎回実施しているレポートに基づく学生の発表も「生々しい内容で非常にが有意義だった」との声を多数いただいています。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

ブライトワイズコンサルティング合同会社代表社員、公認会計士・税理士
東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科修士課程修了。
日本航空(株)、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタントを経て独立。現在、コンサルティングの他に企業研修やセミナー講師も多数行っている。
主な著書に、『MBA財務会計』(日経BP社)、『「管理会計の基本」がすべてわかる本』(秀和システム)、『管理会計がうまくいかない本当の理由』(日本経済新聞出版社)、『ケースで学ぶ管理会計』(同文舘出版)、『新・会計図解事典』(日経BP社)など多数。
ホームページはhttp://www.brightwise.jp

Representative Partner at Brightwise Consulting LLC, Certified Public Accountant, Tax Accountant.
B.S. and M.S. in University of Tokyo.
He has established his own company, Brightwise Consulting LLC, after he worked for Japan Airlines as an IT engineer and Pricewaterhouse Coopers as a management consultant.
His has published many books regarding accounting and management.
HP: http://www.brightwise.jp







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