シラバス Syllabus

授業名 Organizational Behavior & Leadership
Course Title Organizational Behavior & Leadership
担当教員 Instructor Name 髙木 晴夫(Haruo Takagi)
コード Couse Code GMP110_G21T
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format Live Virtual
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category 基礎科目100系 / Basic
学位 Degree EMBA
開講情報 Terms / Location 2021 GSM Tokyo Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本科目は、イノベーションを担う人々に向けて、多様化の時代の組織とリーダーシップを教える。多様化を生き残る重要な要素こそフロンティアスピリットによるイノベーションである。本科目のケースはこの目的に向けて集めたものである。
This course teaches students innovative leadership necessary to develop frontier businesses in diverting world. They are also expected to create and manage competitive organizations. Cases in this course are selected to attain this goal.

授業の目的(意義) / Importance of this course

21世紀は多様化の時代である。組織も、そこで求められるリーダーシップも、多様化の要請に応えねばならない。様々な環境において、様々な組織が様々なメンバー構成で活動する。そのためのリーダーシップはどのようであるべきか。しかも多様化を生き残る重要な要素はイノベーションである。イノベーションを担う人々こそリーダーシップを体現せねばならない。このコースでは、このような役割を担う人々にリーダーシップを学ぶ場を提供する。
Changes, diversities, challenges, and innovations are the key words in this 21st century business environment. Leaders and their organizations are expected to highly perform there. This course teaches students what the essence of that leadership is and how they can develop their own leadership abilities to attain their business goals in the 21st century.

到達目標 / Achievement Goal

多様なビジネス事例を議論することにより世界的視野で多様化を理解する。このことを通じて、関わる人、社会、国との相互理解力を強化し、倫理観に立脚しての革新的リーダーシップを学ぶ。

Discussing diverting business cases leads to worldwide understanding of business diversity. This learning help students develop effective communication among people, societies and countries and have ethical and innovative leadership.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

受講生がリーダーシップを発揮せねばならない場に立った時に、次のことが出来るようになりたい。どのような状況にあるか知る努力をし、今までがどのようであったか、これからどのようにするかについて考え、到達すべき地点を設定する。そして自らの力量を知りつつ、協力を得る人々と支援を与えるべき人々の信頼を得て、彼等から力を導き出し、結束して前へ進む。その途上の山と谷を読みつつ、想定しなかった事態にも対処する。しかしながら、リーダーシップの発揮とは、準備が整ってから発揮する順番とはならず、その途上で、避け難く、成長の痛みを経験することともなる。
また、中小企業診断士養成課程の必修科目の1つとして、中小企業のケースを取り扱い議論することにより、中小企業における組織論やリーダーシップについても学ぶ。

This course gives you what you need when you assume a leadership position. That is; you can understand your business and organizational situations, you can get knowledge about what happened there in the past, then foresee what may come out, and set goals to attain in the target time. It is natural that you have to gain trust from people you work with and also motivate them. The root you go on will unavoidably give you ups and downs. You may, certainly learn from the ups and downs, and realize learning is the essence of leadership.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

1.事前予習レポート(8つのセッションにおいて、ケースの事前予習設問につき、自分の意見や考えを記述したものを提出してください。8通分で35%の重みとなります。書式自由で、学籍番号、氏名、日付を必ず記入してください。分量は各セッションにつきA4で2枚以内。決められた日時にオンラインでこの科目のGoogle Classroomに提出してください。
2.最終試験としての小テスト(各Dayの終了前30分で小テストを行います。問題は授業日の冒頭で説明する授業の狙いと関係させるもので、小講義後に答案を記述します。答案の分量はA4で1枚とします。氏名、学籍番号、日付を記入。オンラインでこの科目のGoogle Classroomに提出してください。
3.教科書の予習は、どの部分を事前に読むべきかについて、各セッションの事前予習の項で説明している。この予習については予習ノートの提出の必要はない。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

Session 1

ケース:「チーム活動の質を上げる(A)」

事前予習設問:
(1)今後、学生にとってどのようなことが得られてくると(情報や経験の獲得、あるいはチーム活動の進展で生じてくる行動や関係性、など)、チーム活動の高い質となるか。
(2)チーム活動において、手前手前でどのようなことに注意しておけば、その後のチーム活動の質を上げることになる、と考えますか。

<注意>:クラス討議途中でBケースをオンライン配布して討議を深めます。

Session 2

ケース:「マイクロソフトのウインドウズNTプロジェクト」

事前予習設問:
(1)カトラー氏のリーダーシップにはどのような特徴が見られますか。
(2)その特徴は、国、産業、業務、制約時間、組織制度、雇用形態、などなどから、どの程度影響を受けていたと思いますか。
(3)カトラー氏の性格的な部分は、そのリーダーシップにどのような特徴を与えていたと思われますか。

教科書の事前予習個所:
次の2つ章について講義します。事前に一読してください。予習ノートの提出は必要ないです。PPT講義資料を配布します。
第8章「チームを理解する」
第10章「リーダーシップと信頼の構築」

講義:「チームとリーダーシップ」

小テスト


●使用するケース
(授業スケジュール①に記載されている。)

第2日(Day2)

Session 3 

ケース:「セントポール製薬株式会社」

事前予習設問:
(1)小林氏と上司との間でどのようなコミュニケーションが行なわれていたと思いますか。それを通じてお互いどのような理解を構築していましたか。つぎの3つの場面について考えてください。①日本で開発(申請)の仕事をしていたとき。②アメリカへ出向するとき。③アメリカで技術リエゾンとして仕事をしているとき。
(2)小林氏を出向させた大倉化成の人事制度をどのように考えますか。

Session 4

ケース:「Vanguard&GBSM Corporation(VGC)の誕生 A」

事前予習設問:
(1)一木晶氏はどのような問題状況にありますか。一木氏をとりまく会社の状況、一木氏の上司や部下について、また、一木氏自身の仕事のしかた、キャリアの考え方、自身の能力についての考え方など、のさまざまな側面から考えてください。
(2)1週間の入院による休職があけて職場にもどってから、一木氏はどのような考え方で、どのような仕事のしかたをしていけばよいですか。

<注意>: クラス討議途中でBケースをオンライン配布して討議を深めます。

教科書の事前予習個所:
次の2つ章をカバーしつつ、広くキャリアについて講義します。事前に一読してください。予習ノートの提出は必要ないです。PPT講義資料を配布します。
第2章「個人行動の基礎」
第3章「パーソナリティと感情」

講義:「ビジネスでのキャリア」

小テスト


●使用するケース
(授業スケジュール②に記載されている。)

第3日(Day3)

Session 5 

ケース:「株式会社海山(A)―創業家からの脱却―」

事前予習設問:
(1)創業者、2代目、3代目の経営者の経営のやり方には、どのような特徴がありますか。事業経営の一般的側面についての特徴や家族経営であることによる特徴を考えてください。
(2)実際のところ彼ら3名はMBAホルダーではない。仮に推測の議論をするとして、もし彼らが、家族経営者でありかつMBAホルダーであったなら(3名とも社長になる以前にMBAホルダーとなっていたと想定する)、1であげた特徴はどのように変化すると思いますか。

Session 6

ケース:「起業家の素顔-ショート・ケース集(A)および(B)」

事前予習設問:
2つのケースを読み、次の設問について自分の考えを持ってください。
(1)そもそも起業家経営者は何を持っているべきですか、なぜそれが必要なのですか。(起業家経営者は必ずしも家族経営者となっていくわけではないが、その比率は高い)(「持つ」をいろいろな意味で考えて下さい。物理的に所有している、つながりを持っている、心理状態を保持している、性格として持っている、などなど。)
(2)そもそも起業家経営者とともに仕事する者は(この授業ではこの人物を「補佐者」と呼ぶことにし、起業家経営者に雇用される立場にいる者とする)、どのような心構えを持つべきか。MBAホルダーが補佐者になるならどうすべきか。

教科書の事前予習箇所はありません

小講義:「経営者とは職業的専門者なのか、あるいは、芸術家のように経営「家」として人生を生きる者なのか」

小テスト


●使用するケース
(授業スケジュール③に記載されている。)

第4日(Day4)

Session 7

ケース:「女性活躍推進と地域限定社員(A)および(B)」
事前予習設問:
(1)A社の人事制度改革(コース別人事制度の廃止や女性活躍推進施策)の会社側から見ての合理性はどのようなことであると考えますか。
(2)中川恵子にはこれらの人事制度改革は不合理であり、憤りを感じるものでした。それはなぜであると考えますか。
(3)「転勤制度にもの申す」とした中川のMBAプロジェクトはA社のさらなる人事制度改革にどのように役立っていくと思いますか。

<注>授業途中でCケースをオンライン配布して議論を深めます。


Session 8

ケース:「株式会社イムラ封筒 (A)および(B) 」

事前予習設問:
(1)井村優社長が会社を変革しようと感じたのはどのような要因からだと思いますか。
(2)井村優社長の変革に向けての「考え方」と変革を進める上でとった「行動」の巧拙を評価してください。

教科書の事前予習個所:
次の2つ章をカバーしつつ、広く組織変革について講義します。事前に2つの章を一読してください。予習ノートの提出は必要ないです。PPT講義資料を教室で配布します。
第13章「組織構造の基礎」
第16章「組織変革と組織開発」

小講義:「変革における解凍の重要性。下からの一回、上からの多数回」

小テスト


●使用するケース
(授業スケジュール④に記載されている。)

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 30 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 30 %
予習レポート Preparation Report 35 %
小テスト Quizzes / Tests 35 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

この科目の成績評価の構成要素は次の3つです。
① 事前予習レポート(35%)(8つのセッションにおいて、ケースの事前予習設問につき、自分の意見や考えを記述したものを提出してください。8通分で35%の重みとなります。書式自由で、学籍番号、氏名、日付を必ず記入してください。分量は各セッションにつきA4で2枚以内。決められた日時にオンラインでこの科目のGoogle Classroomに提出してください。
② クラス討議での発言による貢献(30%)(自主的で積極的な発言のインセンティブとするために加点主義とし、発言の内容で減点することはないです。コース全体を通しての討議貢献度で30%の重みとなります。)
③ 最終試験としての小テスト(計4回で35%)(各セッションの終了前30分で小テストを行います。問題は授業日の冒頭で説明する授業の狙いと関係させるもので、小講義後に答案を記述します。答案の分量はA4で1枚とします。氏名、学籍番号、日付を記入。オンラインでこの科目のGoogle Classroomに提出してください。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • S.P.ロビンス (著)、髙木晴夫 (翻訳)「【新版】組織行動のマネジメント」ダイヤモンド社(2009)978-4478004593

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

使用しません。

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

昨年の授業で多くの受講生から高い評価を得たので、本年は同様の内容で授業を行う。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

 名古屋商科大学教授、および慶應義塾大学名誉教授。2014年まで慶應義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。2018年まで法政大学経営大学院イノベーションマネジメント研究科教授。長年にわたりMBA(経営学修士)課程で「組織マネジメント」科目を教えてきた。専門は組織行動学。人が人の集団を動かすための研究を続けており、教育でもその成果を持ち込み、教員と学生による双方向型の活発な授業運営を行う。日本におけるケースメソッドの第一人者として知られている。
 1973年慶應義塾大学工学部管理工学科卒業、75 年修士課程修了、78 年博士課程単位取得退学。84年ハーバード大学ビジネススクール博士課程修了、経営学博士号(DBA)取得。78 年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助手、85 年助教授、94 年より2014年まで教授。14年より慶應義塾大学名誉教授。同時に法政大学ビジネススクール教授(2018年まで)。2018年より名古屋商科大学ビジネススクール教授に就任。
主な著書に『トヨタはどうやってレクサスを創ったのか』『組織能力のハイブリッド戦略』、訳書に『【新版】組織行動のマネジメント』 (以上、ダイヤモンド社)、監修書に『ケースメソッド教授法入門』(慶應義塾大学出版会)など多数がある。
 2011年、NHK 番組「白熱教室JAPAN」のために、慶應ビジネススクールのMBA学生総計200名とともに4回の授業を行い、熱気あふれるケースメソッド授業が4回にわたって放映された。

Education:
1973 Bachelor, Keio University, Department of Administration Engineering. 1975 Master of Science, Keio University, Graduate School of Administration Engineering. 1984 Doctor of Business Administration, Harvard University, Graduate School of Business Administration.

Biography:
1978 Assistant professor, Keio University, Graduate School of Business Administration. 1985 Associate professor, Keio University, Graduate School of Business Administration. 1994-2014 Professor, Keio University, Graduate School of Business Administration. 2014 Professor emeritus, Keio University. 2014-2018 Professor, Hosei University, Graduate Scholl of Innovation Management. 2018- Professor, Nagoya University of Commerce and Business, Graduate School of Business Administration.

Refereed Articles

  • (2016) Leadership Theories I Created~Old, New, then Brand-new to Incorporate Brain Science and Gig Data. Keio Business Review 2016(1): 0387-7086






ページ上部へ戻る