シラバス Syllabus

授業名 Business Analysis
Course Title Business Analysis
担当教員 Instructor Name 芳賀 裕子(Yuko Haga)
コード Couse Code GMP103_G20N
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree EMBA
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Nagoya Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

本講義では、企業が行う戦略上の意思決定について、受講生が意思決定者の立場にたって検討する。環境変化のスピードが速い中、意思決定のためには様々な角度からの分析が必要となる。業界分析、自社経営資源分析、競合分析など、ケース場面に必要な分析を行い、理論的思考により自分が経営者であればどのような行動をとるかを考える。経営戦略の理論フレームワークを理解し、よりロジカルに、より深く、必要な情報分析を行う能力を身につけること。これが本講義の目的である。大企業の提携、買収、多角化、ビジネスイノベーションなどのケースを扱う。
In this lecture, students will consider the strategic decision of the company from the viewpoint of decision makers of companies . Analysis from various angles is necessary for decision-making as the environmental change speed is so fast. Analyzing industries, competitors and corporate resources, students are required to think about what kind of action should be taken if he /she is a manager. The purpose of this lecture is to understand the theoretical framework of management strategy, and to acquire the ability to perform more logically and deeper. We deal with the cases of large corporate partnership, acquisition, diversification, business innovation.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

経営の様々な意思決定の場面において、意思決定のためにどのような情報をどのように分析しなくてはならないかを理解する。
・基本的な分析フレームワークの理解(環境分析、競争状況分析、業界分析、バリューチェーン)
・場面に応じた分析項目の理解
・分析結果の解釈と意思決定へのロジックの理解

By the end of the course, you will be able to:
・Understand basic business analysis frameworks
・Understand how to theoretically make decisions from the result of the analysis.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 10 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 90 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

1ケースあたり最低3時間の予習を行い、予習結果をアサイメントに従いレポートにまとめ、講義開始前までに教室で提出してもらう。この予習をどれだけ深くするかで、授業での質の高い発言が可能となる。

最終レポートは、コースでの8ケースの中の一つの事前アサイメントを最終レポートとする。どのケースにするか、レポート課題は、ケースブック配布時に提示する。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

【テーマ】業界競争分析
【概要】
 同じ小売業としてそれぞれ成功体験を持つ2つの企業について、企業が置かれた競合状況をどのように分析し、どのような意思決定をするのかを議論します。さらに将来の競合を分析し予測することで、戦略を検討するプロセスを理解します。

【テーマ】業界競争分析
【概要】
百貨店業界という歴史が長い業界を競争の視点で分析します。大手百貨店3社の戦略を比較し、それぞれの戦略がどのような理由で実施されているのかを議論します。また高島屋の歴史の中で、経営トップによる戦略の違いに注目し、それぞれの戦略のメリット、リスクを分析します。

●使用するケース
【使用ケース】Amazon.com2016 vs. Walmart Stores (NUCB)
【使用ケース】未来もバラは鮮やかか 高島屋2016. (NUCB)

第2日(Day2)

【テーマ】海外市場競争分析と戦略
【概要】
中国撚糸市場を分析し、サウラー社の中国市場での事業拡大のための戦略を議論します。グローバル企業が中国市場でのビジネスを検討する際、最終的には自社が持つ製品ライン全体、グローバル市場全体での最適化を達成できるのか、グローバル市場での競争と、中国市場での競争について考えます。

他1ケース予定 後日掲載


●使用するケース
【使用ケース】サウラー社:中国での挑戦(A)、サウラー社:中国での挑戦(B).
IMD(International Institute for Management Development)

他1ケース予定 後日掲載

第3日(Day3)

【テーマ】競争分析と戦略
【概要】
インターネット、デジタル化の技術革新が進む中、音楽業界の競争状況がどのように変化するかを分析します。さらにその変化の中で戦略をどのようにシフトしていかなくてはならないかを検討します。

【テーマ】経営者と戦略
【概要】
 レゴ社が過去に直面した危機の際、二人の経営トップがそれぞれとった戦略を分析します。なぜその時点でその戦略をとったのかを理論的に明らかにします。またレゴ社の新事業参入案について、全社戦略との整合性を踏まえ、どのような意思決定をすべきかを議論します。 


●使用するケース
【使用ケース】
  アップル社: IPOTとITUNES (Harvard Business Publishing)
【使用ケース】
  レゴ. (Harvard Business Publishing)

第4日(Day4)

【テーマ】ビジネスモデルの分析
【概要】
 ブリジストンの中古タイヤビジネス事業について、新たなビジネスモデルへの変更の際、そのリスク、メリットを議論します。さらに今後事業全体を拡大させるために必要な戦略を検討します。

【テーマ】M&Aと戦略
【概要】
  豊田自動織機の過去のM&Aの戦略目的を明らかにし、目標がどのように達成されるのか、されないのかを分析します。さらに新たなM&Aで事業拡大を検討するにあたり、そのターゲット企業が買収相手としてふさわしいのか、買収するならどのようなリスクがあり、どのような経営をする必要があるかを議論し検討します。


●使用するケース
【使用ケース】
 ブリヂストンの業務用タイヤ事業. (特許庁)

【使用ケース】
  M&AでフォークリフトのUNDISPUTED No.1へ 豊田自動織機2014. (NUCB)

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 65 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 65 %
予習レポート Preparation Report 15 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 20 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

発言は、回数よりも質を重視して評価します。中身のない発言はカウントしません。
その発言が他の学生のディスカッションを深めるようなものであれば、プラス評価します。
最終レポートは、授業の中で使用するケースの中から一つを事前に決め、分析して提出してもらいます。ケースブック配布時に提示します。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 網倉久永、新宅純二郎「経営戦略論入門」日本経済新聞(2011)978-4-532-13403-7

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「新版 競争戦略論I」マイケルE.ポーター 竹内広高監訳 ダイヤモンド社 ISBN978-4-478-00842-3
「企業戦略論」上 基本編   ジェイB.バーニー 岡田正大訳, ダイヤモンド社 ISBN4-478-37452-X
「企業戦略論」下 全社戦略編 ジェイB.バーニー 岡田正大訳, ダイヤモンド社. ISBN4-478-37454-6
「新版 MBA経営戦略」 グロービス経営大学院, ダイヤモンド社 ISBN978-4-478-06602-7

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

課題が多いとのコメントが寄せらました。事前の予習レポート作成は、クラスディスカッションの際の発言で貢献するために必要なプロセスです。当日の発言を見ると、予習レポートの出来が発言にも影響しています。講義の準備として必要な作業であり、クラスで深いディスカッションができるよう、準備することを期待します。
ハンドアウトが少ないとの意見がありました。まとめのスライドを講義後に電子配布します。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

 慶應義塾大学卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科(M.B.A.)修了後、プライス・ウォーターハウスコンサルタント株式会社東京オフィスにて、内外企業の戦略立案に係るコンサルティングを実施。1991年、ビジネスコンサルタントとして独立、現在に至る。大企業のヘルスケア分野への新規参入コンサルティングを実施。上場企業の戦略的新事業参入を支援。ヘルスケア業界を得意とする。ベンチャー企業取締役、ヘルスケア事業会社の執行役員などを経験。
2017.4 NUCNビジネススクール 准教授
2019.3 協和発酵キリン株式会社(現 協和キリン) 社外取締役
2020.4 NUCBビジネススクール 教授
2020.6 ミネベアミツミ株式会社 社外取締役

 主な研究テーマは、日本企業の戦略実施のための手段としてのM&Aの効果について。戦略パターンとM&A効果の関連性、M&Aの効果と本社機能についての研究に取り組む。2010年から尚美学園大学大学総合政策学部客員教授を経て、2017年4月より名古屋商科大学准教授。2020年4月教授。組織学会、日本経営学会、国際ビジネス研究学会 会員。

学位: 博士(経営学) 筑波大学大学院ビジネス科学研究科
   経営学修士(M.B.A) 慶應義塾大学大学院経営管理研究科
リハビリテーション修士 筑波大学大学院

主な研究論文
「M&A に必要な本社能力に関する研究」Global Business Research Center 赤門マネジメント・レビュー, 22 巻 1 号,2023
「M&Aの効果と多角化戦略との関係に関する文献サーベイ」『赤門マネジメント・レビュー』Vol.15 No.3, 201603
「M&A投資が企業業績に及ぼす効果の研究」『組織科学』Vol.52 No.1,2018
「競争優位性強化のためのM&A」 博士論文 2019.10, 筑波大学

After obtaining M.B.A., worked as a senior consultant at PriceWaterhouse Consultants Ltd. Ms. Haga is involved in strategy planning consulting of listed companies. In 1991, she was independent as a business consultant. Conducted new enterprise consulting in the healthcare field of large companies. She specializes in medical, nursing care and health care industry. Experience such as venture company director, executive officer of health care company. Experience as a Business Consulting for more than 25 years.
March,2019 Kyowa Kirin Co.,Ltd. Director of the Board(Outside Director)
June ,2020 Minebea Mitsumi Inc. Director of the Board(Outside Director)

Her research theme is about the effect of M & A as a means for Japanese companies to implement strategy. We are engaged in research on the relationship between strategy pattern and M & A effect and the relationship between effect of M&A and head office capability.

Education:
Ph.D. in Business Administration, University of Tsukuba.
MBA, Graduate School of Business Administration, Keio University
Master of Rehabilitation,
Tsukuba University. Graduate School of counseling and rehabilitation.

(実務経験 Work experience)

2020.3- 現在
ミネベアミツミ株式会社 取締役(独立・社外)
2019.3 - 現在
協和キリン株式会社 取締役(独立・社外)
2010-4- 現在
社会福祉法人不二健育会 理事
1991.4- 現在
芳賀経営コンサルティング事務所 代表
1989- 1991
Price Waterhouse Consultants 戦略コンサルティンググループ シニアコンサルタント

June,2020- at the present
Minebea Mitsumi Inc. Director of the Board(Outside Director)
March,2019 - at the present
Kyowa Kirin Co.,Ltd. Director of the Board(Outside Director)
April,2010 - at the present
Fuji-Kenikukai Social Welfare Corporation, Director
April,1991- at the present
Haga Management Consulting Office, Representative Consultant.
April,1989- 1991
Price Waterhouse Consultants, Strategic Consulting Department, Senior Consultant.






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