授業名 | ヘルスケアビジネスにおける経営意思決定 |
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Course Title | Decision making in heathcare businesses |
担当教員 Instructor Name | 北原 康富(Yasutomi Kitahara) |
コード Couse Code | EST211_G20O |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
単位 Credits | 1 |
言語 Language | JP |
学位 Degree | Exed |
開講情報 Terms / Location | 2020 GSM Osaka Fall |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
授業の目的(意義) / Importance of this course
この授業の目的は、ヘルスケアビジネスにおける経営意思決定ケースを通じて、戦略意思決定に関するスキルを修得することにあります。
戦略意思決定とは、中長期レベルの経営資源の、後戻りできない投入を伴う意思決定を差します。特にヘルスケアビジネスにおいては、複雑な環境下での、高いリスクを伴う経営意思決定を余儀なくされます。本授業では、戦略意思決定に関するスキルとして、デシジョンマネジメント、および定量的リスク分析の2つを取り上げ、意思決定ケースを通じて理解と実務的スキルを修得します。
デシジョンマネジメントは、スタンフォード大学ハワード教授が開発した実践的な組織意思決定プロセスであり、メガファーマやエネルギーなどの業界では広く導入されています。この授業では、その概要を理解した上で、その中に含まれるフレームワークを、ケースディスカッションに適用します。また、定量的リスク分析手法は、デシジョンマネジメントだけでなく、ハイリスクな事業の価値を評価するために広く活用されています。定量的リスク分析では、デシジョンツリーや感度分析といった意思決定に応用する評価方法をケースを通じて実践します。
戦略意思決定とは、中長期レベルの経営資源の、後戻りできない投入を伴う意思決定を差します。特にヘルスケアビジネスにおいては、複雑な環境下での、高いリスクを伴う経営意思決定を余儀なくされます。本授業では、戦略意思決定に関するスキルとして、デシジョンマネジメント、および定量的リスク分析の2つを取り上げ、意思決定ケースを通じて理解と実務的スキルを修得します。
デシジョンマネジメントは、スタンフォード大学ハワード教授が開発した実践的な組織意思決定プロセスであり、メガファーマやエネルギーなどの業界では広く導入されています。この授業では、その概要を理解した上で、その中に含まれるフレームワークを、ケースディスカッションに適用します。また、定量的リスク分析手法は、デシジョンマネジメントだけでなく、ハイリスクな事業の価値を評価するために広く活用されています。定量的リスク分析では、デシジョンツリーや感度分析といった意思決定に応用する評価方法をケースを通じて実践します。
なお、本授業はHealthcare MBA Trackの一つに位置付けられていますが、医療法人などヘルスケアビジネスに特化したマネジメント知識を修得するものではありません。また、本授業で取り上げる意思決定は、ヘルスケアだけでなく、どの業界においてもクリティカルな問題であり、どの受講者でも有効な学修となるコースになっていますので、広く多くの方に受講して頂けます。
The purpose of this class is to develop the skills related to strategic decision making through management decision making cases in health care business. Strategic decision-making involves making decisions with non-reversible inputs of medium- and long-term management resources. Especially in the healthcare business, it is forced to make management decisions with high risk under complex circumstances. In this class, we will take two of the strategy decision-making skills, "decision management" and "quantitative risk analysis", and acquire understanding and practical skills through decision-making cases.
"Decision management" is a practical organizational decision-making process developed by Professor Howard of Stanford University and widely adopted in the industry such as mega pharma and energy companies. After understanding the outline, The perticipants will apply the framework included therein to the case discussion. Quantitative risk analysis methods are widely used not only for decision management but also for evaluating the value of high-risk business. In "quantitative risk analysis", we will practice evaluation methods applied to decision making such as decision tree and sensitivity analysis through the cases.
The purpose of this class is to develop the skills related to strategic decision making through management decision making cases in health care business. Strategic decision-making involves making decisions with non-reversible inputs of medium- and long-term management resources. Especially in the healthcare business, it is forced to make management decisions with high risk under complex circumstances. In this class, we will take two of the strategy decision-making skills, "decision management" and "quantitative risk analysis", and acquire understanding and practical skills through decision-making cases.
"Decision management" is a practical organizational decision-making process developed by Professor Howard of Stanford University and widely adopted in the industry such as mega pharma and energy companies. After understanding the outline, The perticipants will apply the framework included therein to the case discussion. Quantitative risk analysis methods are widely used not only for decision management but also for evaluating the value of high-risk business. In "quantitative risk analysis", we will practice evaluation methods applied to decision making such as decision tree and sensitivity analysis through the cases.
到達目標 / Achievement Goal
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
本授業を終了すると、受講者は、以下が修得できることを目標とします。
①意思決定の基礎的な理論を理解する。
②インフルエンスダイアグラム、ストラテジーテーブルなど、デシジョンマネジメント法のフレームワークを応用して、戦略意思決定を実践することができる。
③デシジョンツリー、リアルオプションなど、定量的リスク評価法を理解し・応用することができる。
①意思決定の基礎的な理論を理解する。
②インフルエンスダイアグラム、ストラテジーテーブルなど、デシジョンマネジメント法のフレームワークを応用して、戦略意思決定を実践することができる。
③デシジョンツリー、リアルオプションなど、定量的リスク評価法を理解し・応用することができる。
Upon completion of this class, the perticipants aim to be able to master the following.
① Understand the basic theory of decision making.
② Be able to practice strategic decision making by applying the decision management framework such as influence diagram and strategy table.
③ Understand and be able to utileze quantitative risk assessment tools such as decision tree,, real option etc.
① Understand the basic theory of decision making.
② Be able to practice strategic decision making by applying the decision management framework such as influence diagram and strategy table.
③ Understand and be able to utileze quantitative risk assessment tools such as decision tree,, real option etc.
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 0 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 100 % |
フィールドメソッド Field Method | 0 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
ケースディスカッション中または終了時に発言に対するコメントを返します。
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
セッション1(概要)COVID-19の入院患者に対する検査体制を緊急に立ち上げなくてはならないVUAヘルスは、激変する環境変化の中で、検査体制の構築方法の選択を迫られている。本セッションで用いるケースは、日本語訳がないため、講師による日本語補足資料を参考に英文ケースを読んで下さい。
セッション2
(概要)MST Central Hospital は、診療科目40科、病床数989床を有し、診療圏人口約100万人に立地する地域の基幹病院である。公立病院として、民間なら赤字で提供できない部門も存続してきた当院も、国民医療制度改革の波を受け、厳しい経営環境の中にあった。その中で、現在の包括衣料費支払い制度(DPC)Ⅲ群から、大学病院に準ずる病院に位置づくⅡ群に認定を受けるべく、日帰り手術の大幅増加に着手した。しかし、なおⅡ群の基準に達するに至らず、当初想定した以外の状況も見えてきた。
セッション3
(概要)(株)ポラリスケアは、大阪地区に14施設の”サービス付き高齢者向け住宅”を有する中堅の施設運営・訪問介護サービス事業者である。この事業を取り巻く環境は厳しく、また目まぐるしく変わる中で、価格競争は激しさを増す一方であった。同社の経営陣の抱える多くの経営課題は、慢性的なものから突発的なものまで様々ある中で、新たに訪問看護サービス事業を自社で行う意思決定に直面した。様々なステークホルダーが複雑に絡み合って成り立っている中で、この事業についてどのような意思決定をすべきか?
●使用するケース
①COVID-19 Testing: How Hard Can It Be?(A)、および日本語補足資料②MST Central Hospital 2015
③株式会社ポラリスケア2017
第2日(Day2)
セッション4(概要)大手製薬会社である光新製薬で製剤システム研究開発する創剤研究所の宮地は、経口製剤の効率化するプロセスを研究してきた。研究成果が見えてきており、同研究所の多くの研究員は期待を寄せてきたが、業界で最新のプロセスであるため、前例がなく当局の承認も検討過程にある。さらに、同社では今後、経口ではなく注射剤が主体となるバイオ医薬品に力を入れるという戦略計画が発表された。不確実な環境条件が増す中で、各部門の関係者が多様な意見を持っている中で、宮地はどのように合意形成を進めたらよいのだろうか?
セッション5
(概要)グローバルメガファーマであるメルクは1999年までの最も幸福な成長の数年間を楽しんできた。しかし、同社の主力商品の30%の特許が切れる2002年問題を抱えていた。早急に製品開発パイプラインを拡充する必要に迫られる中、創薬ベンチャーK社から新しい化合物のライセンス案件が提案されてきた。それは、肥満症とコレステロールの両方に薬効が期待されていた。担当者のPat Harlowは、このライセンスを導入するかしないか、またするとしたら、初期費用やロイアリティをどのように設定するか、早急に分析しなくてはならなかった。本セッションで用いるケースは、日本語訳がないため、講師による日本語補足資料を参考に英文ケースを読んで下さい。
セッション6
事業冒頭に配布するショートケースを読み、設問に答えてレポートを提出していただきます。
●使用するケース
④光新製薬株式会社 2016(A)⑤Merck & Company: Product KL-798
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
ケースディスカッションにおける発言は、内容を重視します。クラス全体の学びを深める発言により大きな評価を与えるので、発言の量がそのまま評価にならないことがあります。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 40 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 40 % |
予習レポート Preparation Report | 20 % |
小テスト Quizzes / Tests | 40 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 0 % |
期末試験 Final Exam | 0 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
オンライン授業のため、配点を授業後の小テストに通常より多く配分しています。ケースディスカッションにおける発言は、内容を重視します。クラス全体の学びを深める発言により大きな評価を与えるので、発言の量がそのまま評価にならないことがあります。
教科書 Textbook
- .「「講義前教材をケースブックとともに、または講義後に電子的に配布します。講義前教材についてはプリントするか、パソコンにダウンロードし、講義に持参してください。」」.(.)
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
[1]意思決定の理論と技法-未来の可能性を最大化する ISBN-10: 4478490236 ISBN-13: 978-4478490235
[2]すぐれた組織の意思決定 ISBN-10: 4120028917 ISBN-13: 978-4120028915
[3]入門リスク分析-基礎から実践 ISBN-10: 432650241X ISBN-13: 978-4326502417
[4]意思決定論-基礎とアプローチ ISBN-10: 4502677701 ISBN-13: 978-4502677700
[2]すぐれた組織の意思決定 ISBN-10: 4120028917 ISBN-13: 978-4120028915
[3]入門リスク分析-基礎から実践 ISBN-10: 432650241X ISBN-13: 978-4326502417
[4]意思決定論-基礎とアプローチ ISBN-10: 4502677701 ISBN-13: 978-4502677700
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
本講座は2018年度から開始しており、ヘルスケアの授業で最高評価を得ています。
担当教員のプロフィール About the Instructor
●主な職歴
1993 ~ 2006 日本インテグラート(株)
2006 ~ 2010 インテグラート(株)
2009 ~ サイボウズ(株)
2010 ~ インテグラート・リサーチ(株)
2012 ~ 名古屋商科大学経営学部、大学院マネジメント研究科 教授
●学位と取得大学
博士(学術)早稲田大学
●研究分野
意思決定、イノベーション、アントレプレナーシップ
●主な論文
1 博士論文:「財務モデルの視覚的・対 話的な操作の意思決定への効果」
2 「 財務モデルの動的かつ対話型表現を用いた意思決定支援システムの研究」
3 Design and implementation of visual interactive financial model manipulation and its empirical test effect on the quality of decision making
4 学会発表「 財務モデルの動的かつ対話型表現を用いた意思決定支援システムの研究」
5 学会発表“Visual Interactive Financial Model Manipulation and its Effects in Improving Decision Quality”
●主な著書
1「儲けの戦略」第6章( 95貢)~ 第10章(218貢)
2「 リアルオプションと経営戦略」日 本リアルオプション学会編第10章(225貢~252貢)
3 研究開発テーマの評価法~公平で透明性ある評価の仕組みづくりと運用ノウハウ~ 第7節( 241頁~252頁)
1993 ~ 2006 日本インテグラート(株)
2006 ~ 2010 インテグラート(株)
2009 ~ サイボウズ(株)
2010 ~ インテグラート・リサーチ(株)
2012 ~ 名古屋商科大学経営学部、大学院マネジメント研究科 教授
●学位と取得大学
博士(学術)早稲田大学
●研究分野
意思決定、イノベーション、アントレプレナーシップ
●主な論文
1 博士論文:「財務モデルの視覚的・対 話的な操作の意思決定への効果」
2 「 財務モデルの動的かつ対話型表現を用いた意思決定支援システムの研究」
3 Design and implementation of visual interactive financial model manipulation and its empirical test effect on the quality of decision making
4 学会発表「 財務モデルの動的かつ対話型表現を用いた意思決定支援システムの研究」
5 学会発表“Visual Interactive Financial Model Manipulation and its Effects in Improving Decision Quality”
●主な著書
1「儲けの戦略」第6章( 95貢)~ 第10章(218貢)
2「 リアルオプションと経営戦略」日 本リアルオプション学会編第10章(225貢~252貢)
3 研究開発テーマの評価法~公平で透明性ある評価の仕組みづくりと運用ノウハウ~ 第7節( 241頁~252頁)
Refereed Articles
- (2019) Effectiveness of non-expert idea creation activities for product development. Development Engineering 39(1):
- (2017) How can business schools teach innovation?. Development Engineering 37(1):
- (2010) A Design and Empirical Test of a Decision Support System with Dynamic and Interactive Representation of Financial Models. Real options and Strategy
Refereed Proceedings
- (2023). Management Theory and Practice for Decision Making in the Diagnostic Process. 26th annual meeting of Japan society of hospital general medicine. Web Proceeding site. .Japan society of hospital general medicine.. 3. 2. LightCube Utsunomiya