シラバス Syllabus

授業名 戦略的ネゴシエーション
Course Title Strategic Negotiation
担当教員 Instructor Name 植田 統(Osamu Ueda)
コード Couse Code EST205_G20N
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 1
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree Exed
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Nagoya Fall

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

ビジネスにおいて重要な取引相手方との交渉のやり方を学ぶ。最初のセッションでは、簡単な設例を用いて学生諸君にビジネス交渉の演習をしてもらい、その後の3セッションで3つのケースを取り扱っていく。ケースディスカッションにおいても、ケースに登場する取引相手のどちらの立場に立つのかを明確にしてもらったうえで、状況を分析し、交渉の戦略を練り、実際に相手と交渉をしてもらうことで、学生諸君の交渉スキルのレベルアップを図りたい。
You will learn how to do business negotiation with your counter party. In the first session, you will practice negotiation skills in simple cases I will provide in the class. After that, we will analyze 3 cases in the next 3 sessions. In the case discussion, I will urge students to take one stance from the two counter parties, analyze the case situations, develop negotiation strategies, and practice the negotiation so that students can develop their own negotiation skills.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

交渉の練習を取り入れることで、色々な状況に対応できるスキルを身に付けてくれることを期待する。

I expect students to acquire negotiation skills by practicing various cases in the class.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 10 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 90 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

授業前にケースを十分に分析し、質問に対する自らの答えを用意してくること。授業では、積極的に発言し、また、他の学生の意見に耳を傾け、自分とは違う考え方を取り入れること。個々の発言に対するフィードバックは行わないが、その後のディスカッションから自ずとその発言の価値は明らかになってくるものと思う。

ファイナル・レポートは、ケース3に対するものであり、5つの質問に対する答えをワード11ポイント以上でDay 2の午前10時までに、oueda@nucba.ac.jpにメールで送付する。回答は、質問に対する答えを求めているので、余分な記述は不要である。採点者としては、結論と理由を明確に、かつ、簡潔に、記載することを求める。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

Day 1 Session 1
講義と演習


Day 1 Session 2 
ケース1:ザ・ピザ・パブリック・カンパニー・リミティッド(タイ)(A)

Questions
1 トライコンは、何故PPCLに対して突然厳しい新長期契約の条件を突き付けてきたのか。トライコンがこうした条件を提示するに至ったロジックを説明し
  てください。
2 交渉が決裂した場合の、トライコンとPPCLにとってのBATNA(Best alternative to a negotiated agreement)は何か。
  それは交渉がまとまった場合と比べて有利なものかどうか、それぞれの立場から分析してください。
3 トライコンとPPCL双方にとっての ZOPA(Zone of possible agreement)は存在するのでしょうか。
4 あなたがケニーの立場にあったとしたら、トライコンに対して、どのように交渉しますか。
  PPCLの立場にあったとしたら、どのように受けて立ちますか。

●使用するケース
Session 1
演習問題は授業の場で配布する。

Session 2
ザ・ピザ・パブリック・カンパニー・リミティッド(タイ)(A)

第2日(Day2)

Day 2 Session 1
ケース2:ファナック株式会社:コーポレート・ガバナンスと財務方針の再検討

Questions
以下の質問に対する回答は、ダニエル・ローブ氏がファナックの株式の5%を所有し、ファナックに対して、2015年2月に、3月末までに、①配当性向の向上、②金庫株の消却、③独立取締役の増員、④役員報酬への株式インセンティブの導入について回答せよと要求してきたものとして回答してください。
1 ダニエル・ローブ氏の以上の4点についての利害状況はどのようなものか。ダニエル・ローブ氏にとってのBATNAは何か。
2 稲葉博士の以上の4点についての利害状況はどのようなものか。稲葉博士にとってのBATNAは何か。
3 ダニエル・ローブ氏と稲葉博士の間にZOPAはあるのか。
4 3月末に回答するに当たり、稲葉博士はダニエル・ローブ氏とミーティングをセットしたとする。あなたなら、どのように交渉戦略を立てるか。


Day2 Session 2
ケース3:トーマス・グリーン:権力、社内政治、危機に陥るキャリア

Questions
1 10月15日、デイビスはグリーンとのミーティングに臨むにあたり、自分の置かれた状況をどのように分析していたのか。
  デイビスは、自分のミッションと強みはどこにあると考えていたのか。デイビスのTarget Price とReservation Priceはどのようなものであったか。
  BATNAはどのようなものであると考えていたのか。
2 10月15日のミーティングに臨むにあたり、グリーンの置かれた状況はいかなるものであったのか。グリーンは自分のミッションと強みはどこにあると
  考えていたのか。グリーンにとってのTarget Price とReservation Priceはどのようなものであったか。グリーンの持つBATNAは何であったのか。
3 グリーンは、10月19日のメールを見た時、どのような対応をするべきであったのか。それをしなかった理由は何か。
4 2月5日のメールに基づき三―ティングがセットされたとする。そのミーティングに臨むマクドナルドは、自分の置かれた状況をどのように分析していた
  のであろうか。マクドナルドにとってのミッションとの強みは何であったのか。マクドナルドのTarget PriceとReservation Priceはどのようなもので
  あったのか。BATNAは何であったのか。
5 このミーティングに臨むグリーンの置かれた状況はどのようなものであったのか。グリーンは、自分のミッションと強みはどのようなものであると
  考えていたのか。グリーンのTarget Price とReservation Priceはどのようなものであったのか。グリーンにとってのBATNAは何であったのか。

●使用するケース
Session 1
ファナック株式会社:コーポレート・ガバナンスと財務方針の再検討

Session 2
トーマス・グリーン:権力、社内政治、危機に陥るキャリア

第3日(Day3)



第4日(Day4)



第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 60 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 0 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 40 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー(岩瀬大輔訳)「『ハーバード流交渉術』」三笠書房(2011)978-483795732
  • 田村次朗、隅田浩司「「戦略的交渉入門」」日本経済新聞出版社(2014)978-453211299

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

絶対に負けない交渉術 植田統 ソフトバンククリエイティブ 2013年 978-4797374810

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

昨年の授業調査結果は良好であったので、概ね昨年と同じ形式で講義を行う。より学生諸君がケースの主人公の直面する問題を自分自身の問題としてとらえることができるように、ディスカッションを工夫していきたい。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

東京大学法学部卒、ダートマス大学タックスクールMBA, 成蹊大学法務博士
東京銀行、野村アセットマネジメントの本邦二大金融機関、アメリカの大手コンサルティング会社ブーズ・アレン、アリックスパートナーズに勤務。特に、アリックスパートナーズにおいては、JALとライブドアのターンアラウンドに参画。
アメリカの大手データベース会社レクシスネクシス・ジャパンの代表取締役社長として、経営者としての経験も有する。現在は、弁護士として、企業再生案件等に従事。
著書に「企業再生-7つの鉄則」(日本経済新聞出版社)、「45歳からの会社人生に不安を感じたら読む本」(日本経済新聞出版社)、「45歳から5億円を稼ぐ勉強法」(CCCメディアハウス)、[捨てる7つの仕事の習慣」(PHP研究所)等13冊がある。


Professor Osamu Ueda Bachelor of Laws from University of Tokyo, MBA from Amos Tuch School, Dartmouth College, Juris Doctor Seikei University.
Worked for two major Japanese financial institutions, i.e. Bank of Tokyo Mitsubishi and Nomura Group and two major global consulting firms, Booz Allen and Hamilton and Alix Partners. At Alix Partners, personaly participated in the turnaround of JAL and Livedoor, two biggest turnaround cases in the Japanese corporate history. Also has an experience running LexisNexis Japan operations as Managing Director. Currently working as a corporate lawyer. Assumed NUCB professor in 2013. Published 13 books, i.e. "Corporate turnaround - 7 principles" (Nikkei), "45-year-old career crisis" (Nikkei), "High speed work method to achieve maximum output" (Diamond).

Refereed Articles

  • (2012) Impact of California slavery act on Japanese companies' supply chain. Business Law Journal 51 B007S02BCA
  • (2012) How to cope with FCPA risks in China. Business Law Journal 47 B006L76BMM






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