シラバス Syllabus

授業名 経営環境の変化とマネジメント
Course Title Dynamics of Business Environment and Management
担当教員 Instructor Name 関根 豪政(Takemasa Sekine)
コード Couse Code EST111_G20N
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 1
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree Exed
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Nagoya Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

本講義では、企業をとりまく事象について、大局的な見地から理解し、それに対応する能力を養うことを目的とする。例えば、
・イギリスがEUから離脱すること(Brexit)、そしてその後の対EU関係は日本国内外の企業にどのような影響を与えるか?
・これから環境対策(温暖化対策)はどのように展開すると予想され、各企業はどのように対処することが求められるだろうか?
・自社と競合する外国からの輸入品が急増した場合に、日本政府や国内企業はどのように対処することが考えられるだろうか?
などに代表される、企業の経営環境に大きな変化を与える事象が発生した場合への予見力と対処法(マネジメント能力)の向上を目指す。講義では極力、最新の情報を扱うこととし、変わりゆく社会に迅速かつ冷静に対応する力を養う。
The aim of this course is to understand, from the bird’s eye view, the phenomenon surrounding businesses, and to consider how we may manage such matters. The examples of phenomenon that will be focused in the course are:
・What kind of impacts would the UK’s decision to leave from the EU (Brexit), and its relationship with the EU, have on Japanese enterprises?
・How would the future environmental policy (global warming polity) shape like, and how should firms handle the environmental issues?
・How can Japanese government and domestic industries react when competing imports have surged?
Participants will seek to enhance the ability to predict the development of these events and learn how to cope with the issues (management abilities). The course will cast spotlights on latest events so that the participants can learn and try to resolve the problems that we may face in the real world.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

第1に、経営環境に影響を与える外部的要素の基本的な仕組みを理解できる。第2に、それらの要素の最新の動向を理解することができる。第3に、それらの問題に対する対応を学生間で議論することにより、幅広いアイディアを学ぶことができる。

By the end of the course, you will be able to: (1) understand the process and mechanism of exogenous elements affecting businesses; (2) comprehend the recent actual movements of those elements; and (3) learn the diverse ideas to handle exogenous elements through the interactive learning among participants.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 30 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 60 %
フィールドメソッド Field Method 10 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

 本講義の学習方法は基本的にケースメソッドに依拠し、ケースを分析した上での講義中の発言を主な成績評価の対象とします。
 また、事前に読んでから講義に参加することが求められるケースについては、事前予習を行い、所定のものについてはレポート提出を課題とします。ケースの予習は1ケースあたり3時間が目安となります。
 なお、最終テストは実施しません。

予習レポート
ケース :ケース③、④、⑤、⑥
課題  :アサイメントに対する自らの回答を用意
提出期限:講義の開始前(Day1とDay2の冒頭に提出)
提出方法:各Dayの冒頭に教員に直接提出
     各ケースにつきA4用紙2~3程度、形式指定なし
フィードバック方法:講義内での議論で適宜利用・コメント

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

【Day 1: Section 1】
●規制適合的な経営
企業を経営していく上では、各種の規制や法令を遵守することが求められます。ここでは、景品表示法をはじめとした企業単位での経済活動と関連の深い法律との整合的な経営について考えます。<ケース①、ケース②>

●使用するケース
ケース①:「法規制に適合的な経営<そんなことしてはいけません>」、自作
ケース②:「価格決定と外部的誘引<あなたは誘惑に耐えられるか>」、自作

第2日(Day2)

【Day 1: Section 2】
●規制の変化とその対応
規制は常に一定とは限りません。規制の背景事情が変化するにつれ、規制も変化し、それに服する主体も変化しなければなりません。まずは、国内規制や情勢の変化に対してどのように対応するのが望ましいのか議論します。<ケース③>

●使用するケース
ケース③:「環境規制の変化とその対応<賢く温暖化対策がとれるか>」、自作

第3日(Day3)

【Day 2: Section 1】
●国際情勢の変化とその対応
続いて、日本国外での情勢の変化に対するマネジメントについて学びます。ここでは、英国のEU離脱問題(Brexit)を題材に、その意義と今後の展開を議論します。(※本年は新型コロナウィルスの影響を受けて、ここはBrexitではなく、WHOと国際情勢と題材にすることとします)
<ケース④、ケース⑤>

●使用するケース
ケース④:「Brexitの行方<Brexitが成功か否かの決断はまだ早いか>」、自作
(※本年は「WHOとグローバル・ヘルス」、自作、に変更)
ケース⑤:「貿易救済措置<デルタ地域の憂鬱>」、CCJB-HBS-706003

第4日(Day4)

【Day 2: Section 2】
●貿易環境の変化とその対応
最後に、日本国内外が連動するような情勢の変化への対応を考察します。具体的には、輸出入の変化に対して採用される貿易救済措置やトランプ政権のTPPからの離脱問題について議論します。なお、これらの計画及びケースは開講時の国際情勢の変化に応じて変更する可能性があります(その場合には適宜連絡します)。<ケース⑥>

●使用するケース
ケース⑥:「企業と国際経済情勢」、自作

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 10 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 50 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 60 %
予習レポート Preparation Report 20 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 20 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

挙手発言は、発言の回数と質とで評価することになります。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 指定なし「指定なし」指定なし(指定なし)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

・小林友彦ほか『WTO・FTA法入門』(法律文化社、2016年)
・石川幸一ほか『TPP交渉の論点と日本』(文眞堂、2014年)
・有馬純『精神論抜きの地球温暖化対策:パリ協定とその後』(エネルギーフォーラム、2016年)
・庄司克宏『ブレグジット・パラドクス : 欧州統合のゆくえ』(岩波書店、2019年)
・庄司克宏『欧州の危機:Brexitショック』(東洋経済新報社、2016年)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

時々刻々と動いている企業を取り巻く環境(国際情勢の変化を含む)を正確に把握できるような講義にしたいと思います。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

慶応義塾大学法学研究科博士課程、慶応義塾大学法学研究科助教(有期・研究奨励)、日本学術振興会・特別研究員(PD)、学習院大学や大宮法科大学院大学等の非常勤講師を経て、現職。 現在、内閣府・政府調達苦情検討委員会の委員も務める。主な研究分野としては、国際経済法の領域でも特に、「貿易と環境」、「対抗措置と比例性」、「WTOと自由貿易協定(FTA)の関係」等といったテーマの研究に取り組んでいる。

Takemasa SEKINE is an Associate Professor at Nagoya University of Commerce & Business (NUCB) in Japan. He received his legal education at Keio University, Japan (Ph.D. and LL.M) and was later engaged as a post-doctoral research fellow at the Japan Society for Promotion of Science (JSPS). He is currently a board member of the Government Procurement Review Board in Japan, and also joining research projects hosted by Japanese governmental institutions, such as the Ministry of Foreign Affairs of Japan and the Research Institute of Economy, Trade and Industry (RIETI).

Refereed Articles

  • (2019) The Possibility of Enhancing Subsidy Disciplines: The EU's Attempts through the Free Trade Agreements. Financial Review 140
  • (2019) The US–Japan trade deal: small agreement, broad implications. East Asia Forum
  • (2018) Enhanced Third Party Rights under the WTO Dispute Settlement System. Manchester Journal of International Economic Law 15(3): 1742-3945
  • (2016) Competition Related Provisions in East Asian FTAs: Their Trends and the Possible Impact of Mega FTAs. Chinese (Taiwan) Yearbook of International Law and Affairs 32 9789004316546
  • (2015) Financial Compensation in Trade Dispute Settlements: Can the Free Trade Agreement Experiment Be Successful?. ASIAN JOURNAL OF WTO & INTERNATIONAL HEALTH LAW AND POLICY 10(2): 1819-5164






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