シラバス Syllabus

授業名 Managing Organizations
Course Title Managing Organizations
担当教員 Instructor Name 内古閑 宏(Hiroshi Uchikoga)
コード Couse Code EST104_G22V
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format Live Virtual
単位 Credits 1
言語 Language JP
科目区分 Course Category 入門科目0系 / Pre
学位 Degree Exed
開講情報 Terms / Location 2022 GSM ONLINE Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本科目は、NUCBのミッションステートメントと合致するコンセプトの下で展開される科目です。フロンティアスピリットを有するリーダーとして世界環境の中でどう”人”を組織化していくか、について議論していきます。
「組織」ーそこでは人と人がつながり、目的と目的がつながり、単に個人で集まるよりも大きなことが成し遂げられると考えられています。一方、社会は常に進化し時に大きな変動がもたらされます。そこに経営学者のピーター・ドラッカーは以下のような警鐘を鳴らしています;「混沌とした時代に最も危険なのは、混沌そのものではなく昨日と同じ論理で行動することだ」
This course perfectly aligns with NUCB's Mission Statement as it guides to nurturing leaders with Frontier spirits who can bridge cultural differences. It will provide students insights to confront situations where they require innovating thinking, innovating actions and innovative problem solving within an international context.
People form organizations from their beliefs that by connecting with each other, sharing common goals and moving forward with passion, they can achieve something more than what a mere assembly of people can. In the world where environment and structures are constantly evolving, Peter Drucker gave us a warning in his quote; "The greatest danger in times of turbulence is not the turbulence; it is to act with yesterday's logic."

授業の目的(意義) / Importance of this course

本コースでは、”人”と”組織”を様々な状況下と多様な切り口で取り上げているハーバード・ビジネス・スクールの人気ケースを教材とし;
・人々の可能性を引き出す組織とはどんな組織か?
・どの様にすればそのような組織が実現できるのか?
・イノベーティブな発想が生まれる組織とは?
・Post Pandemicの未来を築いていく組織とは?
といった問いに対する解への糸口を、ディスカッションの中から掴んでいきたいと思います。
The course adopts Harvard Business School popular cases which highlight multiple dimensions of people and organizations, and through the case discussions, will explore insights for answering questions such as ; What organization can unlock people's hidden capabilities? How can we create those types of organizations? What role does an organization play in innovation? How would the next stages of organizations look like?

到達目標 / Achievement Goal

「組織」そしてそれを取り巻く「人」について「新たな知」を構築すべく、みなさんと共同作業を行っていきます。

Through the case discussions, the class will co-create "new knowledges" about managing people and organizations.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

本コースではケースディスカッションを通じ、以下のことを実践していきます

・様々な組織形態が内包する問題に関して、認識する
・組織を経営し運営する際に必要なことを、自ら考察する
・イノベーション型組織・次世代型組織の組成へ向けて、自ら発想する

The course leads the students to;

- Recognize diversity of issues which may occur in different types of organizations
- Learn about the fundamentals of managing people and organizations
- Conceptualize organizations that carries out innovation and organizations in the emerging paradigm.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

本コースの講義は全てケース・ディスカッション形式で行われます。受講者はシラバスに記載した質問事項に関して議論をする準備をして来てください。クラス討議中に準備してきた内容について発言並びにプレゼンテーションするよう促されます。講義の進め方・準備に関してはケースブックが配布されるタイミングでご説明いたします。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

April 23
Session 1
(主題)人間の心理、グループの想い、組織の構造が行動や決定に及ぼす影響について
(Session 1 概要)
本ケースは、1996年に有名登山家2人に率いられたグループがエベレスト登山に挑戦した経緯を克明に描いたものです。世界で最も経験豊富な最高峰登山家であったロブ・ホールとスコット・フィッシャー含め23人が山頂に到達しながらホールとフィッシャー他3名が下山中に死亡する悲劇が起こりました。登山の準備段階、登山途中におけるメンバーの心理状態(認知バイアス)並びに意思決定の分析を行い、これらが現実世界そしてビジネスの世界にどう反映されるかについて考えていきます。

Session 2
(主題)人を動かすということ、リーダーシップ・スタイルについて
(Session 2 概要)
米国の大学バスケットボールチームを率いている対称的な二人の監督を取り上げたケースです。二つのケースから人が持つ特性とは?人を動かすにはどういった要素が必要か?などの問いについてディスカッションしながら、組織を経営(マネージ)するスタイル、組織に属する側の心理を深めていきます。


●使用するケース
Session 1 : エヴェレストー1996年の出来事 HBS

Session 2 : コーチナイト:勝利への熱意 HBS / コーチK:ハートの問題   HBS

第2日(Day2)

April 24
Session 3
(主題)企業組織の中でいかに起業家精神を醸成していくか
(Session 3 概要)
本ケースはスリーエム(3M)の創設と発展をたどりながら、イノベーションに挑戦する企業風土に注目しています。マネジャーであるアンディ・ウォングは、不振続きのチームが開発した新製品発売の、3度目の投資要請をサポートすべきかどうか、判断を迫られています。同部門が何年にもわたり問題と損失の発生に苦しみながら、製品開発に至る困難なプロセスを経ていたにもかかわらず、プロジェクトに絶対の信頼をおいていた様子が描れています。3Mがその起業家精神の灯を絶やさない秘訣について、みなさんと議論をしながら迫っていければと思います。

Session 4
(主題)新しい組織の形
(Session 4 概要)
ブラジル人、リカルド・セムラーは、ファミリービジネスを国際的企業に成長させ事業の多角化を行った。管理することに見切りをつけ、労働時間を短縮し、職場の民主化をする、などの改革により企業文化を大きく変化させた。同様のリーダーシップをホテルビジネス、銀行経営、学校経営にも適用することに成功した。

Session 4.5 : ピッチセッション
(主題)現実への応用
(Session 4.5)2日間で討議したことを自分ゴトとしてプレゼンする機会となります

●使用するケース
Session 3 : 3Mオプティカル・システムズ: 企業内起業家精神の管理 HBS

Session 4 : リカルド・セムラー INSEAD
 教科書:「No Rules Rules - 世界一自由な会社NETFLIX」
     「ティール組織」第Ⅱ部 第2章, 第3章

第3日(Day3)



第4日(Day4)



第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 5 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 45 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 50 %
予習レポート Preparation Report 50 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

各ケースの予習レポートに相応な時間をかけることをお薦めします。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー「NO RULES RULES - 世界一自由な会社NETFLIX」日経BP(2020)978-4-532-32367-7
  • フレドリック・ラルー「ティール組織」英治出版(2018)978-4-86276-226-9

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「セムラーイズム」リカルド・セムラー(新潮社)
「校則なくした中学校 たったひとつの校長ルール」(小学館)
「人を動かす」D・カーネギー 山口博 訳(創元社)
「命令違反」が組織を伸ばす 菊澤研宗著(光文社新書)
「Quiet 内向型人間の時代」スーザン・ケイン著(講談社)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

昨年度の講義では以下のようなフィードバックを頂きました。ディスカッションが一層活発なものになり、そこから様々な気づきが得られるように実施していきたいと考えています。
(昨年度講義 授業評価点4.68)
・自由に意見できる雰囲気を出されているので、どのような意見でも躊躇せずに発表することができ、議論の内容が深まった。
・クラス参加型の授業で、受講生たちの事例を共有したり題材にしたり今までの授業では味わえなかったような感覚を得ることができた。
・先生が一貫して明るくご対応いただけた事で、オンラインながら様々な意見が集まり、良い形で議論が進んでいったのではと思います。特に、ここぞという所で「そうですか?もう一度考えてみましょう!」と気づきに向けて巧みにクラスを導かれている点は素晴らしいと思いました。
・最も素晴らしい授業でした。経営組織の観点で自分自身の価値観や判断軸を理解することに非常に勉強になりました。ケーススタディも没頭できる内容と授業構成でしたし、クラス討議やピッチ・セッションでのファシリテートも完璧でした。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

1998年慶應義塾大学理工学部修士課程修了。(株)東芝入社、世界初のノートパソコンを設計したハードウェア設計部に所属。1994年ハーバード・ビジネス・スクール経営大学院修士課程修了(MBA)後、東芝本社パソコン商品企画部にて新型ノートパソコンの企画、インターネット・サービスの立ち上げ、ネット接続型次世代DVD規格の策定に従事。1997年ソフトバンク(株)入社、企業投資室にてスカパーの立ち上げ、インターネット企業投資を実施。ソフトバンクと米国ジオシティーズの合弁会社、ジオシティーズ・ジャパン(株)の設立、事業立上げを指揮。2000年ヴィジョネア(株)を創業、DVDとインターネットの連動技術で事業構築、特許権利化後にライセンスビジネスにピボットし現在に至る。2012年米国シリコンバレーに移り住みYouTuber向けアプリ開発のVeamInc.設立・創業、現在に至る。帰国後アフリカにおける世銀のプロジェクト、ブロックチェーンのビジネス・プロデュースに関与。

Education
Masters Degree in Business Administration, Harvard Business School
Master of Engineering in Mechanical Engineering, Keio University
Bachelor of Engineering in Mechanical Engineering, Keio University

After joining Toshiba's Computer Division in 1988 where he was involved in designing the world's first notebook PC, Hiroshi Uchikoga went to Harvard Business School MBA program. After graduation, he returned to Toshiba Headquarters Product Planning division in 1994, where he engaged in; planning advanced notebook PCs, launching Toshiba's first internet service, and standardizing a new generation video disc format.
When he met Mr. Son of Softbank, Hiroshi decided to work as a manager in the investment division, then led the joint venture between GeoCities (US) and Softbank. In 2000, Hiroshi founded Visionare Corporation, a software development company in Japan which eventually pivoted to a license company after acquiring eight patents, and he moved to Sunnyvale, California in 2012 to start up Veam Inc. - both of which are currently working on a path to successful exits. Returning to Japan in 2017, he acted as Business Producer at World Bank's project in Africa and blockchain related businesses.







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