シラバス Syllabus

授業名 International Business Law
Course Title International Business Law
担当教員 Instructor Name 阿部 博友(Hirotomo Abe)
コード Couse Code EST103_G25V
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format Live Virtual
単位 Credits 1
言語 Language JP
科目区分 Course Category 入門科目0系 / Pre
学位 Degree Exed
開講情報 Terms / Location 2025 GSM ONLINE Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

本コースは、本校のミッションである:
The School’s mission is to develop leaders who, through a ‘Frontier Spirit’, are equipped to succeed in the globalized business reality. These leaders will have the ability to bridge the gap between New Asia and the rest of the world, and to bring innovation and high ethical standards to their management practices.
を達成する目的で設計されています。
This course is designed to attain the mission of NUCB stated below.
The School’s mission is to develop leaders who, through a ‘Frontier Spirit’, are equipped to succeed in the globalized business reality. These leaders will have the ability to bridge the gap between New Asia and the rest of the world, and to bring innovation and high ethical standards to their management practices.

授業の目的(意義) / Importance of this course

「国際ビジネス」とは、その言葉の通り、国境を超えた異なる法律や商習慣を有する相手方当事者との商品の売買取引をはじめとする各種取引の総称である。国際ビジネスは、国内のビジネスと異なり、当事者所在国・地域による法制度や商習慣の違い、使用する通貨の多様性、為替変動リスク、カントリーリスク、相手方の信用リスク、輸送途上における滅失・破損リスク、代金回収リスクや資金負担リスクなど様々な障害を有する。そして、「国際ビジネス」は日々進化を遂げており、現在では国際事業投資やM&A、そしてライセンス事業などを含む広範な範囲で展開されている。これらの進化の背景には、世界的な規制緩和の流れに呼応する形で、国家や産業間の垣根が次第に低くなり、経済のグローバル化やボーダーレス化が加速している現実がある。
以上に述べたような、多様化した国際ビジネスが内包する法的側面に着目して、より公正な国際ビジネスを目指すための学問が国際ビジネス法である。国際ビジネスのリーダーとしての企業経営者には、国際ビジネスに関わる法的素養を身に付け、公正で革新的なビジネスを展開することが期待される。
本授業は、2つのPARTから構成されていて、PART Ⅰ(Day 1)では国際ビジネス法の基礎を取り上げる。また、PART Ⅱ(Day 2)では、国際ビジネスにおける不公正な活動の法規制と国際ビジネス法の現代的課題の課題をとりあげ、SDGsに向けた人権や環境課題に関わる法的枠組みを題材とする。
"International business" is, as the word suggests, a general term for various transactions, including the purchase and sale of products, between parties with different laws and business practices that transcend national borders. Unlike domestic business, international business involves differences in legal systems and business practices depending on the country or region where the parties are located, diversity of currencies used, exchange rate fluctuation risk, country risk, counterparty credit risk, risk of loss or damage during transportation. And "international business" is evolving day by day, and is currently being developed in a wide range of fields including international business investment, M&A, and licensing business. Behind this evolution is the reality that the barriers between nations and industries are gradually lowering in response to the global trend of deregulation, accelerating the globalization and borderlessness of the economy.
International business law is an academic discipline aimed at fairer international business by focusing on the legal aspects of the diversified international business described above. Corporate managers as leaders of international business are expected to acquire legal knowledge related to international business and to develop fair and innovative business.
This course consists of 2 parts: PART I (Day 1) deals with the basics of international business law. In addition, in PART II (Day 2), we will take up the legal framework of unfair activities in international business and contemporary issues of international business law, and the legal framework related to human rights and environmental issues toward SDGs. .

到達目標 / Achievement Goal

本学の教育ミッションを具現化する形で下記の目標を達成する。
LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
ただし広い見識と企業経営に必要な思考力を総合的に養成することを目標にしている。

Achieve the following goals by embodying the educational mission of our university.
LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
However, the goal is to comprehensively develop broad insight and the thinking ability necessary for corporate management.

本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Innovative Leadership (MBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

公正な国際ビジネスに向けた法的基礎知識を修得し、国際社会が抱える問題点と国際ビジネスによる問題解決への試みを知ることによって、倫理的な思考能力や倫理的命題に対する問題解決能力を養う。

Acquire basic legal knowledge for fair international business, and learn about problems faced by the international community and attempts to solve problems through international business. Develop ethical thinking ability and problem-solving ability for ethical propositions.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

講義内でのディスカッションで準備した課題学習が活用できる授業運用を図ります。必要に応じて個別指導やフィードバックで補足します。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

Day 1 Framework of International Business Law

Assignments for DAY1, 2025/4/12
Session 1 ビジネス交渉における約束と契約ー契約に盛り込まれなかった最恵待遇の行方ー
使用ケース: コンテンツID:CCJB-NUC-22-0050-01, オリジナルID:22-0050
概要:西田進は、大学卒業後に日本の大手電機メーカーの大和電子工業株式会社に入社して早くも20年になろうとしていた。大和電子は、高性能な液晶パネル及び液晶モジュールを世界に先がけて開発し、その特許を世界各国で保有している大和電子がその技術のライセンシーとして交渉を進めてきた台湾の会社が群創光電股份有限公司である。同社は、台湾のフォックスコングループの液晶パネル製造会社であり、世界三大液晶パネル製造会社の一つである。契約交渉において、西田は新竹光電の社長に、ライセンス条件に関する最恵待遇を書面で約束したが、最終的に締結されたライセンス契約には、最恵待遇条項は規定されていなかった。大和電子工業の法務部長は、契約に規定されていない最恵国待遇を認めるべきではないと主張するが、西田は新竹光電に最恵待遇を認めるべきであろうか。
アサインメント:
1. 西田は、契約交渉の段階で蔡社長に新竹光電に最優遇待遇を与えることを約束しましたが、署名されたライセンス契約には、最優遇待遇条項は盛り込まれていませんでした。西田は、交渉段階の約束を遵守すべきでしょうか?それとも締結された契約条件を履行すれば良いのでしょうか。
2. 約束(agreement)と契約(contract)の違いは何でしょうか? また、契約は何のために作成し、署名するのでしょうか?

Assignments for DAY1, 2025/4/12
Session 2 ビジネスはハートだ。契約書は単なる形式?ーBattle of Formsって何?ー
使用ケース: コンテンツID:CCJB-NUC-22-0052-01, オリジナルID:22-0052
概要:新日本製鋼株式会社は、アメリカのUSモーターズ株式会社向けに自動車用鋼板を輸出する取引について合意し、その約束は実行された。売買契約書については、まずUSモーターズがその契約書式を使用して新日本に送付した(新日本はその契約書に署名した)。その後、新日本は自社の契約書式による売買契約書をUSモーターズに送付した(USモーターズは新日本書式の契約書に署名をしなかった)。両社の契約書式の裏面に記載された条件(General Terms and Conditions)は全く異なる内容であった。このような場合に、当事者間の正式合意は何れの契約書式により成立したものと見做されるだろうか。
アサインメント:
1. Sales Contract FormやPurchase Contract Formは、どのような特徴を有しているでしょうか? また、それらはどのような目的で作成されるのでしょうか?
2. Battle of Formsによってどのような問題が生じるでしょうか? また、それらの問題は、どのような手段で解決すべきでしょうか?

Assignments for DAY1, 2025/4/12
Session 3 慈善行為か賄賂か?
使用ケース: コンテンツID:CCJB-HBS-123J03, オリジナルID:123J03
概要:製薬会社Healthgenのシニア・マネージャーであるフィリップ・コワルスキーは、Healthgenの製品を売り込みながら、ポーランド部門の営業をリードしている。ヘルスジェン社の製品を売り込むうちに、彼は民間財団を運営する地域医療基金の理事と関係を築く。自然災害の後、ヘルスジェンはディレクターの要請を受け、危機の際に役立つ製品を寄付した。ヘルスジェンが重要な契約を獲得した後、メディアは、寄付は地域の保健局長の支援を確保するために行われたと主張する。会社の売上を伸ばし、公衆衛生を支援するための努力は、寄付なのか、それとも賄賂なのか?民間財団も運営する地域保健基金の理事との関係。自然災害の後、ヘルスジェンは、そのディレクターの要請を受けて、危機の際に役立つ製品を寄付した。ヘルスジェンが重要な契約を獲得した後、メディアは、寄付は地域の保健局長の支持を得るために行われたと主張する。会社の売り上げを伸ばし、公衆衛生を支援するための努力は、寄付なのか賄賂なのか?  
アサインメント:
1. コワルスキーは、勤務先のヘルスジェンにウェルネス財団への寄付を進言し、これを実現しました。この行動は「倫理的」であったと評価すべきでしょうか。
2.コワルスキーは、より良い手段で、ヘルスジェンによるウェルネス財団への「倫理的」な寄付を実現することが可能であったでしょうか。また、それはどのような手段でしょうか。

Assignments for DAY 1, 2025/4/12
Session 4 日本版司法取引と経営倫理-会社は敵か味方かー
使用ケース: 教員作成オリジナルケース
概要: タイ南部カノムにおける火力発電所の建設工事を受注していたMHPSは2015年2月、資材陸揚げ用仮桟橋の建設許可を取得する際、海上運搬船(はしけ)の上限総トン数を誤って申請していたことに目をつけられ、タイ運輸省港湾支局長や海上警察幹部ら現地公務員から2000万バーツ(約7260万円)もの賄賂を要求された。この事件は2015年3月、MHPS関係者による内部告発を受けた社内調査によって発覚した。MHPSは同年6月に東京地検へ自主的に情報を提供。時同じくして、日本版司法取引制度を盛り込んだ改正刑事訴訟法が2016年5月、国会で可決・成立し、2018年6月に制度が導入された。これを受け、MHPSが社員の不正を認めて捜査に全面的に協力する代わり、東京地検が法人としてのMHPSを不正競争防止法違反で起訴しないことで両者が合意。東京地検が18年7月、MHPSを不起訴(起訴猶予)とするとともにA氏を含む会社幹部3人を在宅起訴していた。贈賄を迫られた部下に「仕方ないな」とつぶやいた取締役の罪とは?
アサインメント:
1. 国際取引上の便益を得るための公務員に対する贈賄は、条約や法律によって禁止されていますが、国によってはそのような賄賂なしではビジネスは様々な障害に突き当たります。では、なぜ贈賄は禁止されているのでしょうか?
2. 三共パワーシステムズは外国公務員に対する贈賄の実行犯である3名の役職員に関する情報を検察に提供し、会社自らは司法取引によって罰金刑を免れました。これは、会社と役職員の間の「信頼」を傷つける懸念はないでしょうか?



●使用するケース
授業スケジュールに記載のケース

第2日(Day2)

Day 2 Fairness in International Business

Assignments for DAY 2, 2025/4/13
Session 5 貧困から生じる奴隷労働の産物―それでも冷凍エビを食べますかー
使用ケース: 教員作成オリジナルケース
概要: アメリカ大手通信社AP通信は、18か月以上に及ぶ船の追跡調査からこの事実を世に暴露した。2015年に報じた調査結果を大きな契機として海上奴隷問題とエビの収穫が関与していることが国際的な問題として認識され始めた。さらに英国ガーディアン紙も6か月の調査結果から世界中のタイ産エビには奴隷労働の産物が含まれていると告発した。一つには国際的に有名なタイの多国籍食品会社CPフードも海上奴隷によるエビをコストコなどに納品しているという。これを一例にタイからアメリカ、日本、ヨーロッパ諸国、中国へと低価格でエビが供給されている。コストコは直接的には海上奴隷労働に関わってはいないが、そのような問題を知りつつ冷凍エビを店舗で販売することは問題ないのだろうか。
アサインメント:
1. オゾングループが強制労働によって捕獲された冷凍エビを販売することは、何らかの義務に違反するでしょうか?それは道義的な義務違反でしょうか、または法的な義務の違反でしょうか?
2. サプライチェーンは複雑に形成されていますが、企業はそうしたサプライチェーンにおいて人権侵害リスクが生じているか否かをチェックする義務があるでしょうか?

Assignments for DAY 2, 2025/4/13
Session 6 ビームサントリーの統合(A)(B)
使用ケース: コンテンツID:CCJB-HBS-421J06, オリジナルID:421J06
コンテンツID:CCJB-HBS-421J07, オリジナルID:421J07
概要: 2014年春、日本のサントリーホールディングスが米国のスピリッツ(蒸留酒)メーカー、ビーム社を買収したことで、サントリーは世界第15位の国際スピリッツ会社から第3位に躍り出た。しかし、サントリーは買収額160億ドルのほぼ全額を借り入れ、その返済資金をビーム社に依存していた。2014年10月、新浪剛史はサントリーの社長兼CEOに就任した。1899年の創業以来、初めて外部の人間がファミリービジネスを運営することになった。新浪はすぐに、ビーム社のマット・シャトックCEOとの関係をはじめとするガバナンスの問題に直面した。
アサインメント:
1.新浪は、ビーム社のマット・シャトックCEOとの関係をはじめとするガバナンスの問題に直面し、どのような対応を図るべきであろうか。
2.企業買収後は、買収先のメンタリティも考慮して、その独自の経営スタイルと許容すべきか、あるいは買収者の企業文化や経営手法への変革を迫るべきか。皆さんはどのような対応が望ましいと考えますか?

Assignments for DAY 2, 2025/4/13
Session 7 味の素株式会社法務部 1995年
使用ケース: 教員作成オリジナルケース
概要: スティーヴン・ソダーバーグ監督の『インフォーマント!』という作品を観たことがあるだろうか。その内容は、1990年代に実際起きた事件(実話)をもとにしたブラックコメディである。それは、アミノ酸のリジンという飼料添加物をめぐる大手企業のカルテル(価格協定)だった。しかもこの事件には、日本の味の素と協和発酵も関与しており、映画にも日本のシーンが出てくる(他はアメリカの2社、韓国の1社)。映画化されるくらいだから、もちろんこの事件は発覚し、アメリカだけでなくEUなどでもカルテルに関与していた企業は多額の罰金を支払った。会社のために違法と知りつつも違法行為に参加する会社幹部は、会社の功労者と言えるだろうか。
アサインメント:
1. 秘密裏に行われたカルテル会議の内容を、なぜFBIは証拠収集できたのでしょうか?また、DOJ(アメリカ司法省)は国際カルテルについて、会社とは罰金額の減額交渉に応じますが、カルテルに参加した個人については厳しく訴追します。それはなぜでしょうか?
2. 違法であることを知りながら、篠原本部長は違法行為に及んだのでしょうか?また、そのような違法行為に及んだ役職員を会社は救済すべきでしょうか?



●使用するケース
授業スケジュールに記載のケース

第3日(Day3)



第4日(Day4)



第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 70 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 70 %
予習レポート Preparation Report 30 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

クラスディスカッションでの発言を重視します。発言内容やその質も考慮します。特に、講義内と関連があり、質問に対する回答であれば発言の回数が重要になります。また、発言や議論の展開に寄与する発言については、高く評価します。報告の機会も設けます。その報告、報告に対する質問や提案などもすべて評価の対象です。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 阿部 博友「「国際ビジネス法概論 」」中央経済社(2022)978-4502383410

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

国際商取引学会 (編集)「国際ビジネス用語事典」(中央経済社 2021年)
河村 寛治 (著), 阿部 博友 (著)「ビジネス法体系 国際ビジネス法 The System of Business Law-International Business Law」(第一法規、2016)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

皆さんの率直な感想を聞かせてください。今後の授業の質の改善に役立てたいと思います。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

私がビジネスの世界に飛び込んでからすでに40年以上の歳月が経過しました。入社して間もなく担当したのは商業衛星打ち上げプロジェクトでした。1989年にガイアナ宇宙センターからアリアン4号に乗って打ち上げられた日本初の商業衛星は、見事に軌道にのって運用を開始し、わが国における衛星放送の新時代を築き上げました。激しい合弁交渉を経て設立したQVCジャパンは今でも人気のショッピングチャンネルです。またブラジルではコーヒー農園の運営のほか、鉄鉱石輸出プロジェクトに携わり、鉄鉱石生産・輸出で世界最大の伯ヴァーレに経営参加するなど、歴史に残るプロジェクトに参加することができました。しかし、私が経験したのは栄光に満ちたプロジェクトばかりではありません。M&Aからの撤退、労働訴訟、反トラスト法違反、横領、贈賄容疑、そして製品データ改竄など様々なビジネスの「影」の処理・対応も経験することになりました。
さて、今日のビジネス環境は大きな変化を遂げています。外部環境についていえば、技術革新、市場変化、規制・制度変化、需要の変化、競争、国内・国際政治変化、気候変動などの諸要因を挙げることが出来ますし、また、組織の内部でも、文化や倫理の退廃、ガバナンスの崩壊など様々なリスク要因が生じています。そこで、企業は常に進化と革新が求められています。新たな困難やチャレンジを乗り越えられなければ、市場から退場を迫られることになり、ビジネス・チャンスを失うばかりでなく、従業員やその家族の生活の支柱を破壊してしまう懸念があります。創意、工夫そして革新を目指すのであれば、これまでに築き上げられたガバナンス、リスク管理、コンプライアンスの知識や経験を最大限に活用する必要があります。
私の担当科目は、コーポレートガバナンス、ビジネス倫理、エンタープライズ・リスク・マネジメントです。これらは、不確実性の世界で進化をとげ、社会に貢献できるビジネスを継続するために、何れも不可欠な知識そして技能です。しかし、これらの課題は書物を読んで覚えれば対応できるものではありません。CASEを議論し考えることによって、その手がかりをつかむことが出来るでしょう。皆さんと議論し互いに啓発することで企業が永続的に競争力を維持し発展してゆくための条件を見出してゆきたいと考えています。


It's been over 40 years since I jumped into the business world. Shortly after joining the company, I was in charge of a commercial satellite launch project. Japan's first commercial satellite was launched on board Ariane 4 from the Guyana Space Center in 1989. The satellite went into orbit and began operation, and the success of the project created a new era of satellite broadcasting business in Japan. QVC Japan was established as result of a harsh negotiation with US QVC headquarters. Now, QVC Japan is a popular shopping channel in Japan. In Brazil, in addition to operating a coffee plantation, I was involved in an iron ore export project. This project was resulted in Mitsui’s participation in the management of Vale, the leading iron ore exporter in the world. I had been lucky to experienced glorious projects, but I have also experienced to handle and manage, various business "shadows" such as withdrawal from M & A, labor proceedings, antitrust violations, embezzlement, bribery charges, and product data falsification, etc.
Now, today's business environment is undergoing major changes. Regarding the external environment, we can mention various factors such as technological innovation, market changes, regulatory & institutional changes, demand changes, competition, domestic & international political changes, climate change, and even within the organization. There are various risk factors such as the decline of culture and ethics and the collapse of governance. Therefore, companies are constantly required to evolve and innovate. Failure to overcome new challenges and challenges will force them to leave the market, losing business opportunities and destroying the pillars of life for employees and their families. If you want to be creative, ingenious and innovative, you need to make use of the institution, experience, knowledge of corporate governance, risk management and compliance.
My subjects in charge are corporate governance, business ethics, and enterprise risk management. These are all essential knowledge and skills to continue business that can contribute to society by evolving in a world of uncertainty. However, these issues cannot be addressed by reading books and memorizing some knowledge. Through discussing and thinking about CASE with students and teachers, you will be able to get clues. I would like to encourage active discussion in the class, so that we can find out the better conditions for a company to maintain its competitiveness and development capabilities.

(実務経験 Work experience)

一橋大学卒業の後、三井物産株式会社に勤務。その後、法務・企画業務・内部監査業務を中心に同社海外拠点を含む下記の企業で勤務した。
三井物産株式会社本店
Mitsui & Co. (USA) Inc. (New York Head Office)
Mitsui & Co. (Europe) Plc (London Head Office)
Mitsui &Co. (Brasil) SA
Mitsui & Co. (Argentina) SA
ジェンザイム・ジャパン株式会社(現サノフィ株式会社)
三井物産株式会社在勤中にアルゼンチン・国立ラプラタ大学で商法・経済法をJorge Seara教授の下で学ぶ(企業派遣)。またIMDのExecutives Courseで経営学を学んだ(企業派遣)。さらに同社在勤中に、筑波大学大学院で学び、同大学大学院政策科学研究科修士。同大学大学院ビジネス科学研究科博士(法学)。
三井物産退職後、明治学院大学教授、一橋大学大学院法学研究科教授を経て現在、一橋大学名誉教授、名古屋商科大学ビジネススクール教授。
[所属学会・組織]
国際取引法学会理事副会長。一般社団法人グローバルビジネスロー研究所理事副会長。国際取引法フォーラム(学会)監事 British Institute of International Comparative Law会員
復興庁入札等監視委員会委員長。復興庁行政レビュー外部有識者委員。法務省日本法令外国語訳推進会議座長。カシオ計算機株式会社社外取締役。
[専門領域]
経営法学。企業統治(コーポレートガバナンス)。ビジネス倫理。リスクマネジメント。法律英語。

After graduating from Hitotsubashi University, he worked for Mitsui & Co., Ltd. (in charge of legal, corporate administration, and internal audit related works) and other institutions as follows:
Mitsui & Co., Ltd. (Head Office)
Mitsui & Co. (USA) Inc. (New York Head Office)
Mitsui & Co. (Europe) Plc (London Head Office)
Mitsui &Co. (Brasil) SA
Mitsui & Co. (Argentina) SA
Sanofi K.K. (formerly Genzyme Japan Corporation)
He studied at La Plata National University (Faculdad de Derecho, Argentina) and also attended Executive Course at IMD (Lausanne). Further, while he has been working at the company, he studied at the University of Tsukuba Graduate School. He has master degree at University of Tsukuba, Graduate School of Policy Science, and also Ph.D. in Business Sciences at University of Tsukuba. After retiring from Mitsui & Co., Ltd., he became a professor at Meiji Gakuin University, a professor at the Graduate School of Law at Hitotsubashi University, and is now Emeritus Professor of Hitotsubashi University, and Professor at Business School, Nagoya University of Commerce and Business.
[Other Positions]
He is the Vice President of the Japanese Association of International Business Law. He is also the Vice Chairman of the Global Business Law Institute, and Auditor of the Forum on International Business Law.
He is a member of British Institute of International Comparative Law.
He is the chairman of the Bidding Process Oversight Committee of the Reconstruction Agency of Japan. Independent Committee member for Administrative Review of Reconstruction Agency of Japan. Chairman of the Japanese Law Translation Council of the Ministry of Justice. Independent Director of Casio Computer Co., Ltd.
[Area of Expertise]
Business & Management Law. Corporate governance. Business ethics. Enterprise Risk Management. Legal & Business English.

Refereed Articles

  • (2024) About Brazilian Law No. 14.611 (2023) prohibiting gender pay disparity. Journal of the Japanese Institute of International Business Law 52(6):
  • (2024) Corporate governance for healthy capitalism - Examination of shareholder rights restriction provisions in Brazilian company law -. The Japanese Association of International Business Law 9 2424-0753
  • (2024) Draft Law No. 572/2022 Brazilian Human rights Due Diligence Law (Draft). International Business Law Journal 2024(52):
  • (2023) Regarding Law No. 14.470 amending the Brazilian Competition Law - Introduction of civil double compensation system -. International Business Law 51(9):
  • (2023) A Comparative Study of Exemption Clauses in International Commercial Contracts. Annual Report No 8 : Japanese Association of International Business Law March 2023(8): 2424-0753






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