シラバス Syllabus

授業名 MBAファイナンス
Course Title Finance for MBA
担当教員 Instructor Name 刈屋 武昭(Takeaki Kariya)
コード Couse Code EST103_G20N
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 1
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree Exed
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Nagoya Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

「Preface] ファイナンス(お金の流れ)を作るのは、金融商品である。金融商品はそれ自体契約であり、法的商品である。金融商品は、大きく分けると、金融資産と金融派生商品・保険に分類されるが、その混合商品も多い。金融商品の例は、預金、金利商品(国債・社債など)、株式商品(株式、先物・オプション)、為替商品(先物・オプション等)、保険商品、など、きわめて多様である。その金融商品は、リターン、リスク、時間という3つの基本属性を持つ。ここで、コストの増大などもリスクに含まれる。
金融商品の機能は、キャッシュフローの移転交換・そのパターンの変換と、リスクの移転・変換などを基本とする。金融商品は、共通に将来の不確実性に関係していて、価値・価格が変動する。どのような金融商品もリスクが内包している。ファイナンスの領域の難かしさはこの点にある。
 株式や社債などの金融商品を通した、直接的な資本市場での資金調達した場合、上場企業は有価証券報告書などにより、投資家とのコミュニケーションをすることが必要になる(金融商品取引法)。投資家は、金融商品を組み合わせて、ポートフォリオを作り、リターンとリスクと時間に関して最適なファンドを組成する。この領域は、金融投資として重要な領域であり、ファイナンス理論、デリバティブ理論など多くの知識の蓄積がある。しかし、理論は常に一定の仮定の下に構築されているので、必ずしも現実の現象に対応しない。
一方、コーポレート・ファイナンスでは、企業が自らの持続的成長(安定的なキャッシュフローの増大)を求めて行う戦略的な事業投資や、日々の事業の安定的資金運営にかかる財務的な問題に関わって、どの金融商品をどのように利用するか、あるいは内部資金をどのように利用してそれを行うか、について、その企業の財務状況や事業(信用)状況に照らして最適な意思決定を考察する領域である。そこでの事業投資や資金ポジションについての意思決定は、将来の投資パフォーマンスの「予測」に大きく依存する。その予測パフォーマンスは、自らのバランスシートの資産・負債構造、将来の売上高・損益の変化だけでなく、将来の企業の商品の需要構造、コスト構造、経営環境、企業内部の内部統制・従業員の「やる気」などに依存する。それゆえ、企業の投資の意思決定では、自ずと将来の不確実なキャッシュフローの予測に関与させられる。 
この領域は、主として銀行が、資金提供の相談相手として、具体的な金融商品の提供者として、大きく関与してきた領域である。なお、非上場会社の株式は、株式取引市場で取引されないし、資金調達もその市場を利用できない。それゆえ、コーポレート・ファイナンスの知識や企業環境に関わる不確実性を理解して、その中で取引銀行やそのグループの証券会社、保険会社を外部資源として有効利用できる能力が重要である。なお、授業資料ノート1では、参考として非上場会社の事業価値評価に関して類似比較法による評価法を述べている。また、内部金融を行う場合も、市場で取引されている金融商品と対応させて、市場でのリターン・リスクを理解して、内部金融を受ける部門等に合理的な業績要求をしていくことになろう。旭硝子のEVAではその考え方に基づいている。
 「青空油圧」は非上場会社で、事業拡張に対して資金が必要となる。資金調達の方法として、銀行ローン、社債発行(非上場の場合、銀行を含む第三者引受)、証券化、コミットメントライン(これは、最近トヨタが、三菱UFJ銀行と三井住友銀行から1兆円のこの商品の契約をした)などがあるが、これら基礎については、事前予習レポートで学習してきてもらう。授業ではその選択肢についての効果について議論してもらう。

[Course Description]このコースでは、コーポレート・ファイナンスの重要領域である、企業の投資の意思決定に関する諸問題をケーススタディと資料により学習する。授業資料に基づいて、基礎概念として、DCF(割引キャッシュフロー)、NPV(正味現在価値)、WACC(加重平均資本コスト)、EVA(経済付加価値)、将来売上高キャッシュフロー予測問題などを簡単に復習したあと、ケースの授業に入る。
まず、実際の会社の事例を参考にして作られたケース「株式会社青空油圧」(中小企業)では、中型クレーン市場に参入する問題を考察する。このような実物投資の意思決定に関わるとき、現在の経営状況の再確認、当該事業計画のもとで、
   1)必要な投資資金の調達にかかる資本コストの問題 
   2)投資により「予想される将来の利益キャッシュフロー」を予測・設定する問題、
   3)それを加重平均資本コスト(WACC)で現在価値に割り引く問題、
   4)初期投資実行後に必要な評価の変更と再投資の問題、などが関係する。
これらの具体的なプロセスを学習する。
もう一つのケースは、買収合併(M&A)を重ねてグローバルに規模を拡大してきた「旭硝子」の組織再編に関わる問題についての議論である。2000年初頭、CEO 石津は組織をカンパニー制化したうえで、その企業を統合的に経営する手法として、事後的なEVA(Economic Value Added)測度で評価する。そこでは、国別の金利の違い、事業別、部門別の資本コストの違いなど具体的な値を前もって客観化しておく。しかし、企業内部では、企業文化、コーポレートガバナンスに関係する問題に突き当たる。ここでは、このような大企業経営へのアプローチの有効性、経営パフォーマンス指標の在り方について議論する。またEVAを採用している企業について、その目的との関係を議論した内容を配布資料で見る。
基礎知識として、投資の意思決定と資本コストに関わる配布資料についても議論する。
In this course, via case study, we consider various problems arising in firms’ decision making for real investment, which is an important area in corporate finance. Some basic concepts for making an investment plan such as DCF, NPV, WACC, EVA will be reviewed based on a class material.
First, an investment problem is considered for Aozora Hydraulic Pressure Co. aiming to make an entry into hydraulic crane market. The company here is a fictional company describing an actually existing mid-size company. In such a decision making on real investment, it is important to carry out the following analysis before making the decision; reconfirmation of current management environment including own financial condition, evaluation of investment cost together with capital cost, prediction of future profit cash flows via the investment, discounting the predicted cash flows by WACC, setting conditions on the way of monitoring and modification plan in future after the initial investment.
The second case is about the reorganization problem of the AGC (Asahi Glass Co.) that CEO Ishizu aimed to make in 2000, where the AGC had been a globalized large-size company with the worldwide No 1 position in glass industry through repetitions of its M&A activity. To make the management of the enterprise integrated, he introduced an internal company system with resource (fund) allocation scheme based on realized EVA (Economic Value Added) measure, where the department- or business unit-wise, industry-wise and country-wise differences are taken into account in forming individual capital cost and openly announced. However, in the actual reorganization Ishizu confronted the problems of corporate culture and corporate governance. In class, in addition to the EVA performance measure we also discuss on these deep-seated problems in Japanese big companies. In addition, some functions of EVA adopted by Japanese companies will be discussed via the attached class material.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG7 Global Perspective (GLP)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

これらの事例では、コーポレート・ファイナンスにおける会計・金融な基礎知識(ROE,ROA、WACC、DCF, NPV, 信用リスクスプレッドなど)あるいは資金調達法として、銀行借り入れ、社債の発行、証券化の資本コストの違いなどや、投資の意思決定の事業計画の作成プロセスの思考法,そしてその評価法などの知識が得られる。加えて、これらの概念や測度を利用した、組織再編の考え方も理解されよう。

Throughout these cases, students will learn about application methods of such basic accounting and finance knowledge on ROE, ROA, WACC, DCF, NPV, credit risk spread, CAPM, etc., in corporate finance and the differences of capital costs of bank loan, corporate bond issuing, and securitization . More importantly they will build knowledge about the thought and process of making investment business plan. In addition, an important viewpoint on firm-reorganization problem will be understood with the concepts and measures discussed in class.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 80 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

コーポレート・ファイナンスの基礎を学習してきてください。本講義の資料と例えば参考文献1の関連個所を読んできてください。そして25日の授業の前までにアサインメントとして指定した基礎知識予習レポート(ワードファイル、もしくはpdfファイル)を提出してください。提出先はGoole Classroomです。レポートの内容についての詳細は、アサインメントを見てください。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

午前:1)資本コストについてのアサインメントについての議論
     コーポレート・ファイナンスで利用される資本コストの概念について、クラスディスカッション、課題発
    見型の学習をする。
   2)ケース株式会社青空油圧について、パート1。ケースメソッドにより、青空油圧の経営状況と投資の意思決
     定について議論する。

午後:ケース株式会社青空油圧について、パート2。ケースメソッドにより、中型クレーン参入後の事業計画の修正問題を議論する。
   また代替的資金調達法の基礎について議論し、青空油圧にとって最適な選択法を議論する。

●使用するケース
株式会社青空油圧:中型クレーン市場への参入

第2日(Day2)

午前:旭硝子のグローバル経営の在り方をケースメソッドにより、議論する。旭硝子のEVAによる経営統合の評価に関係する問題である。
   国別・部門別・ビジネスユニット別の資本コストを基礎にしたEVAによる事業パフォーマンスの比較可能性のメリット、ディメリットを議論する。
   結局、石津社長の狙いはどの程度達成されたのか。日本企業に代表的な企業文化に根差した内部問題をどのように解決できるのか。

午後:大企業でのカンパニー制による経営方式のメリット、ディメリットを議論する。
   この問題は、実は投資事業計画が最終的な結果として成功するかに関係するので、授業参加する前に考えてきれほしい。

●使用するケース
たゆまざる朝日硝子の改革:EVAの導入(9-207-J01)

第3日(Day3)



第4日(Day4)



第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 80 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 80 %
予習レポート Preparation Report 20 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

予習レポートは、授業参加前の理解であるから、アサインメントについて十分勉強してきたかの評価部分を大きくする。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • ー「使用なし」ー(ー)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

教科書は使用しない。授業ではケースを用いるが、受講生には次の参考資料が配布されるのでそれを読んでくること。授業の最初に、これについて30分程度、議論する
授業資料1:企業投資のリスク・リターンと資本コストと事業評価(25日)
授業資料2:旭硝子のEVAの目的、企業文化についての資料(26日)

参考文献:松田千恵子『コーポレート・ファイナンスの基本と実践がよ~くわかる本』秀和システム、2017 (中級のテキストで実践的、いい本です)
田中 慎一 ・ 保田 隆明 (著) コーポレートファイナンス 戦略と実践 (日本語) 2019(これもいい本です。ただ少しヘビー)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

2020年4月から初めてNUCBビジネススクールでリスクマネジメント、ファイナンスの科目を担当します。私の授業について積極的なフィードバックを期待しています。互いに啓発して、いい授業を作りましょう。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

疑いもなく、私たちの時代は、大きな進化の過程の中にあります。その進化は、私たちの社会を豊かにしていく一方、リスク・不確実性を拡大させていきます。その進化を促す要因は、私たちの幸せへの希求でもあり、それを実現していくのは広い意味での新しい知識と資本でしょう。新しい知識を生産しない企業や国は持続的成長力・競争力を失っていきます。
私の担当科目は、TAPエンタープライズ・リスクマネジメント、MBAリスクマネジメント、MBAファイナンスです。共通のテーマは、リスクとチャンスから価値を創りだす思考法です。私のコースを履修することで、ぜひその思考法を身に着けていただきたい。「自分を変える、自分は変わる」思考法でもあります。価値創造を目指す企業活動は、自己変革の継続こそが、自己の持続性を確保する道でしょう。企業を取り巻く経営環境は、技術革新、市場変化、規制・制度変化、需要の変化、競争、国内・国際政治変化、気候変動など外部変化・進化のみならず、企業内部の派閥対立、文化・倫理の退廃、ガバナンスの崩壊、内部の意思疎通の崩壊など、きわめて多岐にわたります。これらのリスク・チャンスを実際の価値に変換していくのは、具体的なアイデアや工夫、革新であり、それが成功した時には新しい知識になるでしょう。互いに啓発しあって、一緒に変わっていきましょう。
一橋大学経済学修士。ミネソタ大学統計学部Ph.D. 九州大学理学博士。一橋大学名誉教授。米国数理統計学会フェロー。日本統計学会賞、日本金融・証券計量・工学学会賞、日本不動産金融工学学会賞、受賞。
職歴:一橋大学経済研究所教授、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー理事、京都大学経済研究所・金融工学研究センター長、明治大学専門職大学院ビジネススクール・研究科長、城西国際大学特任教授を経て現在。客員ポストとして、 ロンドンスクール・オブ・エコノミックス、ピッツバーグ大学、ラトガース大学、シカゴ大学・ビジネススクール、等客員教授。経済企画庁経済研究所客員主任研究官、日本銀行金融研究所客員研究官、経済産業研究所ファキュリティフェロー、内閣府景気動向指数研究会委員、財務省財務総合政策研究所40年国債発行研究会委員長等。
日本金融・証券計量・工学学会(ジャフィー)、日本不動産金融工学学会(ジャレフ)、日本保険・年金リスク学会(ジャリップ)、日本価値創造エンタープライズ・リスクマネジメント(ERM)学会、の4学会設立会長。 日本経済学会誌、日本統計学会誌、Mathematical Financeの編集長、副編集長経験
【専門領域】統計学、ファイナンス、金融工学、経済学、経営学、リスクマネジメント、不動産分析。
最近の著書に刈屋・小林・清水(2017)『賃貸・分譲住宅の価格分析法の考え方と実際』プログレスなど、多数。


Takeaki KARIYA is a professor of finance, risk management and ERM at NUCB Business School.
No doubt, our era is in the process of great evolution. While the evolution will make our society better off, it will also expand uncertainties (risk & chance) therein. One of the factors that promote the evolution is our sincere wish for happiness and peace, and the power that makes it realized will be our knowledge in a broad sense and capital. No enterprise or even country that cannot create new knowledge will obtain its sustainability and competitive power.
I take the subjects in charge; enterprise risk management, business risk management and finance. A common theme in these subjects is a thought of creating value out of evolution, risk and chance or equivalently uncertainty. By taking my courses, I hope you will acquire this thought for making your carrier in future. It is the thought on “why and how you need to change yourself and you naturally get changed”. In the activities seeking value creation, only the companies that constantly manage the confronting important uncertainties and reform themselves will be entitled to pursue their sustainability and growth. The uncertainties are of such varieties as the external ones of technology, market, competition, demand, economic environment, regulation, etc. and the internal ones of corporate culture and ethics, internal conflicts, corporate governance, etc. Managing those risks and chances and transforming them into a value is nothing but concrete and specific ideas, schemes, plans, and sometimes innovative thoughts. When successful, it will be knowledge for the organization. Let us enlighten each other and create our knowledge in class.

In the past, Takeaki KARIYA served as professors at Institute of Economic Research of Hitotsubashi University, Institute of Economic Research and Financial Engineering Center of Kyoto University, Business School (Dean) of Meiji University and Josai International University. In addition, he worked as a research director for Mizuho Dai-ichi Financial Technology, a subsidiary of Mizuho Bank. He was also a visiting professor of London School of Economics, Business School of University of Chicago and Rutgers University among others.
He was the founding president of the four academic institutions; Japanese Association of Financial Econometrics & Engineering, Japanese Association of Risk, Insurance and Pension, Japanese Association of Real Estate Financial Engineering, and Japanese Association of Value-Creating Enterprise Risk Management (ERM).  
In research, he was individually ranked the 24th in Annals of Statistics and the 45th in the total of 9 academic journals, which appeared as an article; P.C.B. Phillips, et al (1988) "Worldwide Institutional and Individual Rankings in Statistical Theory by Journal Publications over the Period 1980-1986" Econometric Theory, 4,1-34.
He was elected as a fellow of Institute of Mathematical Statistics (US) and received the Awards of Japan Statistics Society, Japanese Association of Financial Econometrics and Engineering, and Japanese Association of Real Estate Financial Engineering.

Specialized Field
Statistics, Econometrics, Economics, Finance, Financial Engineering, Risk Management, Enterprise Risk Management, Real Estate Analysis
Academic Background
Ph.D. Statistics (University of Minnesota), Dr. Mathematics (Kyushu University)
Publications
Kariya, T. and Liu, R. (2003) Asset Pricing, Springer, Boston
Kariya, T. and Kurata, H. (2005) Generalized Least Squares, John Wiley, London
Kariya, T. (1993) Quantitative Methods for Portfolio Analysis, Kluwer Academic Publishers (Now Springer), Boston.
Kariya, T. and Sinha, B. K. (1988). The Robustness of Statistical Tests. Academic Press, New York.

Research Papers
[1] Kariya, T., Y. Yamamura, K. Inui (2019). Empirical Credit Risk Ratings of Individual Corporate Bonds and Derivation of Term Structures of Default Probabilities Journal of Risk and Financial Management 2019, 12, 124(1-29)
[2] Kariya, T. and Kobayashi, Y. (2019). An overview over hedonic price analyses on rental condominiums and for-sale condominiums. Journal of Japanese Association of Real Estate Financial Engineering 11,1,1-8.
[3] Kariya, T. and Kobayashi, Y. (2018). Variable selection and multi- collinearity problems in hedonic price regression analysis for rental and for-sale houses. Journal of Japanese Association of Real Estate Financial Engineering 10,1,10-18
[4] Kariya, T. (2017). Effectiveness of corporate culture and legislation of management responsibility associated with case of Kobe Steel, Ltd. JARIP Journal.
[5] Kariya, T. (2017). Management and value-creating ERM—Case of shopping center. Proceedings of 10-year Commemorative Symposium JAVCERM.
[6] Kariya, T., Y. Tanokura, H. Takada, and Y. Yamamura (2016). Measuring Credit Risk of Individual Corporate Bonds in US Energy Sector. Asia-Pacific Financial Markets 23: 229–62.

Refereed Articles

  • (2019) Empirical Credit Risk Ratings of Individual Corporate Bonds and Derivation of Term Structures of Default Probabilities. Journal of Risk and Financial Management 2019, 12, 124(1-29) 12(3):
  • (2019) An overview on Empirical Hedonic Analyses for Pricing Rental Condo Units or Houses for sale.. Journal of Japanese Association of Real Estate Financial Engineering 11
  • (2018) Variable Selection and Multicollinearity Problems In Hedonic Regression Analyses for Pricing Rental Condo Units or for-sale Houses.. Journal of Japanese Association of Real Estate Financial Engineering 10
  • (2017) Effectiveness of corporate culture and management responsibility--Focusing on the case of KOVELCO Scandal. Jouranal of the Japanese Association of Risk, Insurance and Pensions 9
  • (2016) A Dynamic Bond Pricing Model with Application to the Japanese Government Bonds. Annual review of economics 32 09108602

Refereed Proceedings

  • (2021). Why ERM is not adopted in Japanese management under company system--- Example of Panasonic case. The Japanese Association of Value Creating Enterprise Risk Management .The 15th Annual JAVCERM Meetingl. 3. 1. Tokyo






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