シラバス Syllabus

授業名 Executive Leadership
Course Title Executive Leadership
担当教員 Instructor Name 髙木 晴夫(Haruo Takagi)
コード Couse Code CLD207_G20T
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree Exed
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Tokyo Fall

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

21世紀は多様化の時代である。そこで経営を担う者は、その要請に応えるリーダーシップを発揮せねばならない。様々な環境において、様々な組織が様々なメンバー構成で活動する。経営者としてのexecutive leaderはどのようであるべきか。しかも多様化を生き残る重要な要素はイノベーションである。イノベーションをリードする人々こそ、それを体現するリーダーシップをせねばならない。このコースでは、このような役割を担う人々にリーダーシップを学ぶ場を提供する。
Changes, diversities, challenges, and innovations are the key words in this 21st century business environment. Executive leaders and their organizations are expected to highly perform there. This course teaches students what the essence of that leadership is and how they can develop their own leadership abilities to attain their business goals in the 21st century.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

経営者になるとはどのようなことかを知る。
危機時の経営アクションを学ぶ。
経営会議の知的生産性を向上させるスキル。

To learn how to become executive leader and what it means.
To get action levers to control business crisis.
To learn how to increase intellectual performance of executive meetings.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 0 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 100 %
フィールドメソッド Field Method 0 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

事前予習ノートの提出をすることで、グループ討議、クラス討議を行う。教師を交えての受講生同士の議論が相互フィードバックとなり、学習を深める。教師は適宜に質疑応答を行う。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

Day1

Session 1
テーマ:組織の危機管理
使用ケース:
聖路加国際病院:地下鉄サリン事件への対応 (KBSケース)
事前予習設問
(1)サリン事件に対応した聖路加国際病院の院長、医師、看護婦(師)、事務職員の活動にはどのような特徴が見られるか。そのうち対応に効果的であった特徴はどのようなことか。効果的となったのはなぜか。
(2)1のような活動が可能となったのは、聖路加国際病院であることの要因としてどのようなものがあるか。あるいは一般に病院という専門組織であることの要因としてはどのようなものがあるか。
(3)1のような活動はビジネス企業の組織でも危機対応/緊急対応としてなされるべきか。そのための条件や要因はどのようなものか。あるいは、なされるべきでないか。

Session 2  経営危機時の組織意思決定
使用ケース:
雪印乳業の食中毒事件 (A)(B)(C)(D) (ワード印刷)(全て授業中に順次配布)
事前予習設問はなし
授業時にケースを順次配布しつつ、討議と講義を行う。

Session 3 危機管理のリーダーシップ
使用ケース:
キューバミサイル危機 (KBSケース)
ピッグズ湾(A)  (KBSケース)
ピッグズ湾(B)  (KBSケース)
事前予習設問
3つのケースを読み、ケネディー大統領が対応した2つの危機において、そのリーダーシップの違い、危機対応チームとその活動の違い、課題の違いなどを比較、分析せよ。

Day1の終了1時間前にこの日の授業を振り返る小テストを行う。


●使用するケース
講義スケジュール①第1日にすでに記載されているので、そちらを見られたい。

第2日(Day2)

Day2

Session 4 起業して経営者になる
使用ケース:
瀬名知良 (A) ~『起業家精神』と『リーダーシップ』の行方 ~ (KBSケース)
事前予習設問
(1)瀬名氏は、急激に組織拡大した「株式会社イースコープ」の経営において、どのような経験をしたか。瀬名氏にとってそれはどのような意味を持ったと考えるか。
(2)「株式会社イークエスト」の事業が成功しなかったのはどのような理由からであると考えるか。1での経験はどのように関連していたか、関連していなかったか。
<注意>授業途中で(B)ケースを配布し議論を深める。

Session 5 起業家経営者と共に仕事する
ケース
ベンチャー電子工業株式会社 (KBSケース)
事前予習設問
(1)加藤氏はどのような問題に直面しているか。
(2)中村社長の経営のやり方をあなたはどのように考えるか。
(3)加藤氏は今後どのようにすべきか。

Session 6 職場リーダーにとっての感染症の危機管理
ケース
HIVポジティヴ(A) (KBSケース) (B、Cケースは授業中に配布)
<注意1:このケースはHIVという感性症を扱います。受講生にとって多少なりとも議論に参加しにくいと感じたら控えめな参加をしてくださるのでよいです。このクラスの討議参加度は評価にくわえない運営とします。>
<注意2:BケースとCケースを授業中に配布して議論を深める。>
事前予習設問
(1)上野部長の直面する問題の本質は何か。
(2)その解決のポイントをどこに求めるか。

Day2の終了1時間前にこの日の授業を振り返る小テストを行う。



●使用するケース
講義スケジュール②第2日にすでに記載されているので、そちらを見られたい。

第3日(Day3)

Day3

Session 7 大企業の経営者となる
ケース
(注:新作ケースを準備中)
事前予習設問
(注:新作ケースとともに配布する予定)


Session 8 人事制度という組織インフラ:日本企業と外資系企業の違い
ケース
成海工業株式会社の「山送り」 (KBSケース)
レトワールジャパン株式会社  (KBSケース)
事前予習設問
(1)成海工業の組織で行われてきた「山送り」について、どのようなことが原因で行われてきたかのか、あるいは、組織のもの事がどのような順番で生じることで山送りになるのか。
(2)山送りを「する」側の人々は何を考えているか、「される」側の人々は何を考えているか。
(3)レトーワールジャパンの組織で行われる業績評価と退職制度は、会社側から見て、どのような合理性をもっているか。その制度の下で働く人はどのような考えを持つべきか。
(4)ケースに書かれている退職にいたった人について、その人はどのような考えで退職して行くと思われるか。その人の退職は他の人々にどのような影響を与えると思うか。ケースには書かれていないが、レトワールジャパンには業績評価の結果、昇進や報酬を得る人もいるはずで、そのような人はどのような考えで昇進や報酬を受けると思われるか。
(5)現代のグローバル競争において、成海工業型の人材マネジメントとレトワール型の人材マネジメントは、どのような強み弱みを持つか。

Day3の終了1時間前にこの日の授業を振り返る小テストを行う。


●使用するケース
講義スケジュール③第3日にすでに記載されているので、そちらを見られたい。

第4日(Day4)



第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 30 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 30 %
予習レポート Preparation Report 35 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 35 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

受講者が事前予習ノートに記した意見や考えと異なる発言をクラス討議においてすることは、むしろケースメソッドによる学習の深更なのであって、成績評価として当然前向きに認識される。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • S.P.ロビンス (著)、髙木晴夫 (翻訳)「【新版】組織行動のマネジメント」」ダイヤモンド社(2009)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

「リーダーシップ」高木晴夫(NUCB)著、2020、ディスカバー21

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

新規科目の初回授業です。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

 名古屋商科大学教授、および慶應義塾大学名誉教授。2014年まで慶應義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。2018年まで法政大学経営大学院イノベーションマネジメント研究科教授。長年にわたりMBA(経営学修士)課程で「組織マネジメント」科目を教えてきた。専門は組織行動学。人が人の集団を動かすための研究を続けており、教育でもその成果を持ち込み、教員と学生による双方向型の活発な授業運営を行う。日本におけるケースメソッドの第一人者として知られている。
 1973年慶應義塾大学工学部管理工学科卒業、75 年修士課程修了、78 年博士課程単位取得退学。84年ハーバード大学ビジネススクール博士課程修了、経営学博士号(DBA)取得。78 年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助手、85 年助教授、94 年より2014年まで教授。14年より慶應義塾大学名誉教授。同時に法政大学ビジネススクール教授(2018年まで)。2018年より名古屋商科大学ビジネススクール教授に就任。
主な著書に『トヨタはどうやってレクサスを創ったのか』『組織能力のハイブリッド戦略』、訳書に『【新版】組織行動のマネジメント』 (以上、ダイヤモンド社)、監修書に『ケースメソッド教授法入門』(慶應義塾大学出版会)など多数がある。
 2011年、NHK 番組「白熱教室JAPAN」のために、慶應ビジネススクールのMBA学生総計200名とともに4回の授業を行い、熱気あふれるケースメソッド授業が4回にわたって放映された。

Education:
1973 Bachelor, Keio University, Department of Administration Engineering. 1975 Master of Science, Keio University, Graduate School of Administration Engineering. 1984 Doctor of Business Administration, Harvard University, Graduate School of Business Administration.

Biography:
1978 Assistant professor, Keio University, Graduate School of Business Administration. 1985 Associate professor, Keio University, Graduate School of Business Administration. 1994-2014 Professor, Keio University, Graduate School of Business Administration. 2014 Professor emeritus, Keio University. 2014-2018 Professor, Hosei University, Graduate Scholl of Innovation Management. 2018- Professor, Nagoya University of Commerce and Business, Graduate School of Business Administration.

Refereed Articles

  • (2016) Leadership Theories I Created~Old, New, then Brand-new to Incorporate Brain Science and Gig Data. Keio Business Review 2016(1): 0387-7086






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