授業名 | Designing & Executing Strategy |
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Course Title | Designing & Executing Strategy |
担当教員 Instructor Name | 加登 豊(Yutaka Kato) |
コード Couse Code | CLD206_G25N |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
授業形式 Class Format | On Campus |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
科目区分 Course Category | 発展科目300系 / Advanced & Specialized |
学位 Degree | Exed |
開講情報 Terms / Location | 2025 GSM Nagoya Fall |
授業の概要 Course Overview
Mission Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
経営戦略の立案と実行をケース・スタディを通じて追体験し経営管理能力を身につけることは、イノベーティブで倫理観を有するリーダーとなるためには不可欠である。優れたリーダーは、企業を含む組織の将来の成長・発展に貢献する。本講義を通じて、学生はビジネス界や社会の発展をもたらす知識の創出できるようになる。加えて、異文化理解能力を有するグローバル人材へと成長することができる。
Developing business management skills through case studies of preparing and executing strategies is essential to becoming an innovative and ethical leader. Good leaders contribute to the future growth and development of organizations, including companies. Through this course, students will be able to acquire knowledge that will lead the development in the business world and society. In addition, they will become the personnel who have the ability to work in the cross-cultural setting.
授業の目的(意義) / Importance of this course
本講義では、経営戦略の立案とその実施に関する知識を習得することを目的としている。経営戦略の立案に関しては、「立ち位置戦略」、「足腰を鍛える戦略」、「すぐれた事業の仕組みを生み出す戦略」などの知識の習得を目指します。また、戦略実施にあたっては、適切な経営資源の配分、実行チームの編成、進捗管理等が必要になります。また、戦略変更が必要かどうかの判断や戦略変更の進め方についても理解を深めることが肝要です。
The objective of this course is to acquire knowledge on the formulation of business strategies and their implementation. With regard to the formulation of business strategies, the course aims to acquire knowledge of "positioning strategies," "resource-based strategies," and "strategies for creating an excellent business systems." In addition, the implementation of strategies requires the appropriate allocation of management resources, organization of implementation teams, and progress management. It is also essential to deepen understanding of how to determine whether a strategy change is necessary and how to proceed with the strategy change.
到達目標 / Achievement Goal
本科目では、社会とビジネスの発展に貢献する次世代の倫理感あるリーダーが、戦略の策定とその実施に関する知識と課題への取り組み姿勢などを学びます。戦略の作成は、トップマネジメントの業務であると思われていますが、必ずしもそうとはいえません。ミドルマネジメントとトップマネジメントとの濃密なコミュニケーションを通じて、戦略を創出することが戦略実施を円滑に進めるためには必須なのです。
多様なケースの学習を通じて、様々な経営戦略(「立ち位置戦略」、「足腰を鍛える戦略」、「すぐれた事業の仕組みを生み出す戦略」など)の立案と実施、さらには、戦略変更などを適切に行える人材へと自らを引き上げることが可能となるでしょう。
グローバルな環境においては、多様性や異文化の存在を無視することはできません。本講義を学ぶことで、戦略の策定と実施を通じて人は多様な価値観を有することを知り、それらの人々とともに学び、対立・葛藤を超克して相互理解の域に到達するリーダーシップを発揮することができるようになるでしょう。
多様なケースの学習を通じて、様々な経営戦略(「立ち位置戦略」、「足腰を鍛える戦略」、「すぐれた事業の仕組みを生み出す戦略」など)の立案と実施、さらには、戦略変更などを適切に行える人材へと自らを引き上げることが可能となるでしょう。
グローバルな環境においては、多様性や異文化の存在を無視することはできません。本講義を学ぶことで、戦略の策定と実施を通じて人は多様な価値観を有することを知り、それらの人々とともに学び、対立・葛藤を超克して相互理解の域に到達するリーダーシップを発揮することができるようになるでしょう。
In this course, the next generation of ethical leaders who will contribute to the development of society and business will learn about strategy formulation and its implementation, including necessary knowledge and appropriate approaches to issues. Although the strategy formulation is perceived as the task of top management, this is not always the case. Creating strategies through intensive communication between middle management and top management is essential for successful implementation of strategy.
Through the study of various cases, you will be able to develop and implement various management strategies (e.g., "positioning approach," "resource-based view," "strategy to create a superior business system," etc.) and become a person who can appropriately modify and/or change strategies.
In a global environment, diversity and cross-culture encounter cannot be ignored. By studying this course, you will learn that people have diverse values, and you will be able to learn the importance of mutual understanding.
Through the study of various cases, you will be able to develop and implement various management strategies (e.g., "positioning approach," "resource-based view," "strategy to create a superior business system," etc.) and become a person who can appropriately modify and/or change strategies.
In a global environment, diversity and cross-culture encounter cannot be ignored. By studying this course, you will learn that people have diverse values, and you will be able to learn the importance of mutual understanding.
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG7 Global Perspective (GLP)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
・経営戦略における諸理論と理論間の関係が理解できる
・経営戦略の策定・実施にあたっての管理会計の役割が理解できる
・経営戦略の策定および実行にあたって、上司・部下の間のコミュニケーションの重要性がわかる
・戦略実施にあたってのリーダーシップの役割を知ることができる
・経営戦略に関する人の多様性と異文化に関する理解が深まる
・経営戦略の策定・実施にあたっての管理会計の役割が理解できる
・経営戦略の策定および実行にあたって、上司・部下の間のコミュニケーションの重要性がわかる
・戦略実施にあたってのリーダーシップの役割を知ることができる
・経営戦略に関する人の多様性と異文化に関する理解が深まる
・You will be able to understand theories of business strategy,
・You can acquire the knowledge of management accounting in the formulation and implementation of business strategies,
・You become to understand the importance of communication between superiors and subordinates in the formulation and implementation of business strategies,
・You can learn that leadership is the inevitable part of implementing strategies, and
・You can deepen your understandings of human diversity and cross-cultural issues.
・You can acquire the knowledge of management accounting in the formulation and implementation of business strategies,
・You become to understand the importance of communication between superiors and subordinates in the formulation and implementation of business strategies,
・You can learn that leadership is the inevitable part of implementing strategies, and
・You can deepen your understandings of human diversity and cross-cultural issues.
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals
Goal 17 パートナーシップで目標を達成しよう(Partnerships to achieve the Goal)
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
---|---|---|
インプット型 Traditional | 30 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 70 % |
フィールドメソッド Field Method | 0 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
1 教科書を講義開始までに読了しておいてください。特に、楠木建『ストーリーとしての競争戦略-優れた戦略の条件』東洋経済新報社(2010年)は精読しておいてください。教科書の予習については、事前課題の提出は必要ありません。
2 ケースの読み込みおよび課題への回答準備には最低限3時間は必要です。また、授業終了後、当日のうちに最低限2時間の「振り返り」を行い、自己成長のために気づきや反省点などのメモを作成してください(この「振り返り」メモの提出は必要ありませんが、メモについて講師に質問等がある場合には、申し出てください)。振り返りは、とても大切な作業です(棋士は「感想戦」によって棋力の向上を図っています)。
3 予習レポート:指定されたセッションについては、ケースに関して設定された事前設問に対しての回答を提出してください。書式は自由ですが、必ず文章で作成してください。箇条書きは不可とします。締切期限厳守で、この科目のGoogle Classroomに提出してください。
2 ケースの読み込みおよび課題への回答準備には最低限3時間は必要です。また、授業終了後、当日のうちに最低限2時間の「振り返り」を行い、自己成長のために気づきや反省点などのメモを作成してください(この「振り返り」メモの提出は必要ありませんが、メモについて講師に質問等がある場合には、申し出てください)。振り返りは、とても大切な作業です(棋士は「感想戦」によって棋力の向上を図っています)。
3 予習レポート:指定されたセッションについては、ケースに関して設定された事前設問に対しての回答を提出してください。書式は自由ですが、必ず文章で作成してください。箇条書きは不可とします。締切期限厳守で、この科目のGoogle Classroomに提出してください。
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
Day1(1)オーバービュー:戦略策定と実行2週間4日間の講義全体像を説明する。
・戦略論の3つの主要な考え方(立ち位置戦略(positioning approach)、足腰を鍛える戦略(resource-based view)、戦略のストーリー化)を学ぶ(その他の「流派」については、『戦略サファリ』を参照のこと)。
・戦略論に関する主要な文献を紹介する。
・毎回の概要を説明する。
・Day1では、立ち位置戦略を検討する。経営戦略分析のためのフレームワーク(5Forces分析、価値連鎖分析、ストーリー、VRIO分析、ビジネスモデル・キャンバス、アクション・マトリクス、BSC)のうち5Forces分析と価値連鎖分析を概説する。
・Day2では、ニッチ戦略、そして、足腰を鍛える戦略とストーリーとしての競争戦略を考える。
・Day3では、グローバル戦略についての知見を蓄積するとともに、BSCの戦略活用を学ぶ。
・Day4では、長期持続的な利益獲得を可能とする経営戦略について、Day1-3で学んだ知識を総動員して理解を深める。ケースを通じて、経営戦略と経営哲学・組織運営方法・会計システムの関係を理解する。その後、この講義のラップアップを行う。
事前課題
1 教科書および参考文献・資料に目を通しておく。立ち位置戦略については『競争優位の戦略』、足腰を鍛える戦略については『企業戦略論(上)(中)(下)』『「競争優位」の戦略』『日本のビジネスシステム』『ゼロから作るビジネスモデル』、戦略のストーリー化に関しては『ストーリーとしての競争戦略』が必読書である。経営戦略論の多様性については『戦略サファリ』『ゼミナール経営学入門』『企業戦略論(上)(中)(下)』『経営革命大全』『世界標準の経営理論』が参考になる。
2 5Forces分析と価値連鎖分析の実施方法について自習しておく。
Day1(2) スウォッチ 立ち位置戦略① スウォッチを分析する
スウォッチのケースを通じて、立ち位置戦略(ポジショニング戦略)の概要を理解する
事前課題
1 スウォッチの5Force分析と価値連鎖分析を行う。
2 スウォッチの立ち位置戦略は、差別化戦略でしょうか、コスト・リーダーシップ戦略でしょうか、それとも、ニッチ戦略でしょうか。ご自身の判断の根拠もあわせて記述すること。
使用ケース:スウォッチと世界の時計産業(IVYケース、2008年)
Day1(3) LIXIL 立ち位置戦略②差別化戦略(差別化を通じて長期持続的な競争優位性を維持する)
多くの国内企業の統合・合併を通じてLIXILは誕生した。特にその中心にあったのは、トステム(当初はトーヨーサッシ)とINAX(旧伊奈製陶)である。ケースの主要な登場人物である歴代の社長(潮田洋一郎、藤森義明、瀬戸欣哉)のもとで、同社のグローバル経営がどのように展開されたかを検討する。
LIXILは初代社長潮田洋一郎のもとでグローバルビジネス展開を目指し、後継の藤森義明のもとで2014年にドイツ企業グローエを買収したが、その孫会社であるジョウユウは翌年に経営破綻する。2015年には、瀬戸欣哉が社長に就任する。本ケースでの主な検討事項は、瀬戸欣哉のアクションをめぐるものである。ドメスティックな企業がグローバル化を図る上での経営意思決定問題を検討する。
事前課題
1 ジョウユウの経営破綻をLIXILは未然に防ぐことはできなかったのでしょうか。
2 瀬戸欣也の社長就任直後のアクションについて評価しなさい。
3 LIXILには、5つの異なる文化がありました。瀬戸は企業文化の統合を目指しましたか、それとも、5つの文化を尊重しましたか。彼の行動の背景にはどのような考え方があったでしょうか。
4 瀬戸が取り組んだ変革活動(経営管理体制と組織構造)について、概要を説明しなさい。
5 2つのコアビジネス(LWTとLBT)の経営課題は何でしたか。その課題を克服するためにどのようなアクションがとられましたか。
6 ここまでの経緯を踏まえて、新中期戦略計画を評価しなさい。
使用ケース:LIXILグループコーポレーション:古い産業に設立された新しい会社(HBSケース、2020年)
Day1(4) リージョンフライ 立ち位置戦略③コスト・リーダーシップ戦略(コスト・リーダーシップを握ることで通じて長期持続的な競争優位性を維持する)
コスト引き下げ競争とコスト・リーダーシップ戦略の違いを理解することが目的である。
リージョンフライはニッチ戦略に徹することで、安定した経営を実現していた。しかし、富裕者層を対象としたビジネスは顧客から支持されなくなり、収益性が悪化した。そこで、プレミアムサービスから決別するとともに収益性の低い路線の廃止に踏み切った。コスト引き下げによる採算性の向上を目指したリージョンフライだったが、7つの航路のうち2路線の廃止は予想に反して同社の収益性に貢献することはなく、業績は更に悪化することになった。このような事態が生じた理由を解明し、コスト・リーダーシップ戦略の要諦を理解することを目指す。
事前課題
1 リージョンフライが事業拡大を目指さず、東海岸東部沿岸の航路にサービスを限定したのはなぜか。
2 採算性の低い路線の廃止という戦略的決定に至った経緯を説明してください。
3 採算性の低い路線を廃止したにも関わらず、収益性が悪化したのはなぜか。
4 リージョンフライはコスト・リーダーシップ戦略を採用したといえるか。
ケース:リージョンフライ((HBSケース、2020年)
●使用するケース
・スウォッチと世界の時計産業(IVYケース、2008年)・LIXILグループコーポレーション:古い産業に設立された新しい会社(HBSケース、2020年)
・リージョンフライ((HBSケース、2020年)
第2日(Day2)
Day2(1) ドゥカティ 立ち位置戦略④ニッチ戦略(ニッチに生きる場所を見出す)ニッチ戦略(すきま戦略)は、どのような企業に有効な戦略かを考える。また、ニッチ戦略は本当に戦略かどうかも検討する。
事前課題
1 ニッチ戦略とはどのような戦略かを説明しなさい
2 ドゥカティの5Force分析と価値連鎖分析を行いなさい。
3 顧客が喜んで支払う(willing to pay)価格とはどのようなものですか。
4 ニッチ戦略で企業成長は可能でしょうか。論評しなさい。ニッチ企業が成長するためには、どのような方策が有効でしょうか。ニッチ企業からの脱却に成功した企業を二つ示しなさい。
使用ケース:ドゥカティ(HBSケース、2001年)
Day2(2) アマゾン 足腰を鍛える戦略①ビジネスシステム
創業者ジェフ・ベイゾスは誰もがうらやむニューヨークの証券マンのポジションを捨て、インターネットの可能性を追求する会社を設立した。それが、Amazon.comです。ネット上での書籍、CD、DVD、Blu-rayなどの販売にとどまらず、あらゆる種類の物販を行ってきました。そして、2016年に画期的なレジなし小売店であるAmazon.goを立ち上げたほか、本ケースと取り上げられている富裕層向けスーパーマーケットであるホールフーズの買収にも踏み切った。この新規事業の成否を問うのが本ケースの課題である。
事前課題
1 アマゾンの戦略はどこが画期的だったのでしょうか。
2 アマゾンのビジネスは創業以来着実に成長し、利益を上げていました。しかし、創業者ジェフ・ベイゾスは株主への配当をかたくなに拒んでいました。その理由はなんでしょうか。
3 アマゾンが取り組んだ物販以外の事業を列挙してください。これらの事業と既存のビジネスの間には、どのようなシナジーが想定されていたと思いますか。また、想定したシナジーは実現したでしょうか。
4 Amazon.goやWholeFoods Marketの事業に参入した理由はなんですか。これらの試みは成功しているといえるでしょうか。
5 アマゾンの戦略について、VRIO分析をおこなってください。VRIO分析については、Barney, J.B. (1991). “Firm resources and sustained competitive advantage.” Journal of Management, 19, pp. 99–120やインターネット情報を参照してください。
5 Amazon.comやジェフ・ベイゾスに関する書籍は数多く出版されています。これらの中から、あなたの「一押しの一冊」を教えてください。推奨理由を必ず付記してください。
使用ケース:Amazon 2017年 (HBSケース、2018年)
Day2(3)(4) シルク・ドゥ・ソレイユ 足腰を鍛える戦略②ビジネスシステム、ストーリーとしての競争戦略、ブルーオーシャン戦略
シルク・ドゥ・ソレイユはブルーオーシャン戦略成功の典型例だと言われています。このグループの戦略策定と戦略実行について検討します。
事前課題
1 伝統的なサーカスの4つの要素とは何ですか。伝統的なサーカスには、なぜスター演者が必要だったのでしょうか。
2 シルク・ドゥ・ソレイユの登場まではRingling Brothers and Barnum & Bailey’s Circusはそれまでのサーカスと一線を画するものといわれていました。その理由は何ですか。
3 どうして、Ringling Brothers and Barnum & Bailey’s Circusは解散を余儀なくされたのでしょうか。
4 サーカスにとってのビジネス上の脅威(サーカスの集客力を奪うもの)はなにだったでしょう。
5 シルク・ドゥ・ソレイユは、なぜ先祖返り(サーカスを劇場や専用の建物で興行する)したのでしょうか。
6 常設劇場での公演には、どのようなメリット・ディメリットがありますか。
7 シルク・ドゥ・ソレイユは、伝統的なサーカスから何を取り除き、何を新規に取り入れたのでしょうか。アクション・マトリクスを使って分析してください。アクション・マトリクスに関しては、『ブルーオーシャン戦略』を参照すること。
ケース:サーカス産業の発展(A)(INSEAD、2012年)、道化師だってできる:シルク・ドゥ・ソレイユがライブ・エンターテイメントを再生(INSEAD、2013年)
●使用するケース
・ドゥカティ(HBSケース、2001年)・Amazon 2017年 (HBSケース、2018年)
・サーカス産業の発展(A)(INSEAD、2012年)
・道化師だってできる:シルク・ドゥ・ソレイユがライブ・エンターテイメントを再生(INSEAD、2013年)
第3日(Day3)
Day3(1) 米国公文教育研究会 グローバル戦略①日本から世界へ公文公がグローバルな教育方法だと信じている公文式教授法による教室事業は、アメリカでは当初の予想ほどうまくは進んでいない。その理由を検討することで、異文化・異なる価値観・異なる社会システムに適応するには、戦略面でどのようなことへの配慮が必要かを学ぶ。
事前課題
1 公文式教育法はどのようにして生まれたかを説明しなさい。
2 事業の拡大に応じて、公文教育研究会はフランチャイズ制を導入しました。その理由は何ですか。
3 公文のフランチャイズシステムの概要を説明しなさい。
4 日本式のフランチャイズ制やマーケティング方法はなぜアメリカでは機能しなかったのでしょうか。
5 タシロ・ハルはどのようにして公文式を米国に定着させ、事業の拡大を目指せばいいのでしょうか。
ケース:米国公文教育研究会(HBSケース、1996年)
Day3(2) イケア グローバル戦略②世界から日本へ
イケアの最初の日本進出は失敗に終わり、撤退を余儀なくされました。しかし、捲土重来、再度の進出に踏み切りました。再挑戦にあたって、イケアは最初の失敗から何を学び、どのような新規戦略で日本市場の開拓に取り組んだかを学びます。
事前課題
1 最初の日本市場への進出は失敗に終わりました。その理由はなんだったでしょうか。
2 イケアは、最初の失敗から何を学んだでしょうか。
3 再度の挑戦にあたっての戦略はどのようなものだったでしょうか。
ケース:日本での失敗と再参入の成功(ICMRケース、2006年)
Day3(3) ドメステッィクオートパーツ BSCと戦略マップ
経営戦略を会計学の領域で開発されたツールであるBSCと戦略マップを使って策定する方法を学習する。BSCと戦略マップについては、キャプランR.S. ノートンD.P. 櫻井通晴監修(2014) 『戦略マップ [復刻版]: バランスト・スコアカードによる戦略策定・実行フレームワーク』(東洋経済新報社)が参考になる。ただ大部なので、読みこなすには時間がかかる。スマートに学習したければ管理会計教科書のBSCと戦略マップに関する該当章やインターネット上の情報を参考にしてほしい。戦略マップの作成方法については、例えば、http://www.joho-iwate.or.jp/sangyo/back/0501/pdf/0501_04.pdfも参考になる。
事前課題
1 BSCにおける4つの視点とは何ですか。どうして、財務の視点だけでは不十分なのでしょうか。
2 「縦の連鎖」と「横の連鎖」について説明しなさい。
3 ドメステッィクオートパーツの4つの視点のそれぞれについての戦略目標は何でしょうか。戦略目標を達成するための先行指標(パフォーマンス・インデックス)と結果指標には、どのようなものを設定するとよいでしょうか。
4 ドメステッィクオートパーツの戦略マップを作成してください。
ケース:ドメステッィクオートパーツ(HBSケース、2007年)
Day3(4) 京セラ 経営哲学・経営戦略・組織運営方法・会計システム
キーエンスの経営戦略を支える構成要素であるアメーバ経営、時間当たり採算計算、そして稲盛和夫の経営哲学について理解するとともに、これらの相互関係を理解する。
事前課題
・アメーバは「ミニプロフィットセンター」と呼ばれています。なぜ、各アメーバは利益中心点なのかを説明しなさい。
・アメーバ組織の分割・統合・新設等の進め方を説明しなさい。
・アメーバは、社外により安価なものがある場合、社内からの購入はせず、社外からの調達が可能となっています。この仕組みについて論評しなさい。
・時間当たり採算計算の仕組みを説明しなさい。時間あたり採算計算には、人件費が計上されていません。その戦略的意味を説明しなさい。
・稲盛和夫の経営哲学は、経営戦略上どのような意味があるでしょうか。
使用ケース:京セラ株式会社:アメーバ経営システム(HBSケース、1994年)
●使用するケース
・米国公文教育研究会(HBSケース、1996年)・日本での失敗と再参入の成功(ICMRケース、2006年)
・ドメステッィクオートパーツ(HBSケース、2007年)
・京セラ株式会社:アメーバ経営システム(HBSケース、1994年)
第4日(Day4)
Day4(1)(2)キーエンス これまでの学びを体系的に整理するキーエンスは、2024年9月13日段階でトヨタ、三菱UFJファイナンシャル・グループ、ソニーに次いで時価総額4位の優秀企業である。このキーエンスの高収益の理由を経営戦略の観点から分析する。この回は通常のケースメソッドによる講義ではなく、受講者各自がキーエンスに関する書籍、論文、雑誌記事、SNS情報などを収集したうえで課題に取り組む。このような方法を採用する理由は自明である。わが国企業の経営戦略を考える場合、現時点で最も適切と思われるケース企業がキーエンスであること、それにもかかわらず、キーエンスのケースは存在しないからである。
事前課題
1 キーエンスに関する情報をどこから入手したか文献リストにして提出する。
2 キーエンスの直近の財務情報を要約して示し、どれほど高収益であるか、また、財務状況がどのように優れているかを説明する。
3 キーエンスの経営戦略の特徴を要約して説明する。その際に、ビジネス・モデル・キャンバスを活用すること。ビジネス・モデル・キャンバスについては、『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』や『ビジネスモデル』を参照すること。
4 キーエンスの製品開発の特徴を説明する。
5 キーエンスは製造工程を持たないファブレス企業です。それにもかかわらず、どうして試作ラインを設計する子会社を有しているのでしょうか。
6 キーエンスの高収益の理由の一つに、その営業戦略があると言われています。どのような営業戦略を採用しているのでしょうか。
7 キーエンスのセールズ・エンジニアの給与が非常に高水準であることの意味を説明する。
8 キーエンスの売上高営業利益率は、どうしてこんなにも高いのでしょうか。その理由を説明する。
9 キーエンスの競合企業の一つにオムロンがあります。オムロンは、キーエンスとは異なる経営戦略を採用しています。両社の経営戦略の違いを説明する比較表を作成してください。
Day4(3) 4つのヴィネット(Walmart, Google, Starbucks, HBS) 戦略と組織構成
本講義の締めくくりとして、Walmart, Google, Starbucks, HBSの事例を取りあげる。経営戦略と組織構成のマッチングについて検討する。
事前課題
1 Walmartに関する設問に回答する。
2 Starbucksに関する設問に回答する。
3 HBSに関する設問に回答する。
4 Googleに関する設問に回答する。
使用ケース:パフォーマンスのための組織化:4つのヴィネット(ハーバードケース、2017年)
Day4(4) ラップアップ
講義を振り返り、何を学んだか、自分にとっての意義はどこにあったか、さらには、これから、どのような能力を身につける必要性を感じたかについて、グループ討議を行う。その後、全体セッションで、自身の体験を披露するとともに、全員で議論する。
事前課題:上記の点について、個人メモを作成しておく(提出の必要はない)
使用ケース:本講義で使用したすべてのケース
●使用するケース
・キーエンス 受講者自身の収集した資料・パフォーマンスのための組織化:4つのヴィネット(ハーバードケース、2017年)
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 10 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 60 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 70 % |
予習レポート Preparation Report | 20 % |
小テスト Quizzes / Tests | 0 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 0 % |
期末試験 Final Exam | 10 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 0 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
教科書 Textbook
- 楠木建「ストーリーとしての競争戦略-優れた戦略の条件」東洋経済新報社(2010)978-4492532706
- H.ミンツバーグ、B.アルストランド、J.ランペル著、斎藤嘉則監訳「戦略サファリ-戦略マネジメント・コンプリートガイドブック-(第2版)」東洋経済新報社(2013)978-4492533192
- 加護野忠男•山田幸三(編著)「日本のビジネスシステム-その原理と革新-」有斐閣(2016)978-4641164918
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
・伊丹敬之・加護野忠男『ゼミナール経営学入門(新装版)』日本経済新聞社、 2022年。
ISBN: 978-4532135263
・J. B.バーニー(著)岡田正大(翻訳)『企業戦略論(上)(中)(下)』ダイヤモンド社、2003年。ISBN: 978-4478111673
・M.E.ポーター(著)、土岐坤(翻訳)『競争優位の戦略-いかに高業績を持続させるか-』ダイヤモンド社、1985年。ISBN: 978-4478370193
・加護野忠男『「競争優位」のシステム-事業戦略の静かな革命-』PHP研究所、1999年。ISBN:978-4569608518
・井上達彦『ゼロからつくるビジネスモデル』東洋経済新報社、2019年。ISBN: 978-4492534175
・オルターワルダー, A. and E. ピニール著 小山龍介訳 『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』 翔泳社、2012年。
・小山龍介 『ビジネスモデル』(ケースメソッドMBA実況中継 03) ディスカヴァー・トゥエンティワン、2020年。.
・キム, W. C. and L. モボルニュー著, 入山章栄訳 有賀裕子訳『[新版]ブルー・オーシャン戦略ー競争のない世界を創造する』ダイヤモンド社、2015年。
・キム, W. C. and L. モボルニュー著, 有賀裕子訳『ブルー・オーシャン・シフト』ダイヤモンド社、2018年。
・キャプラン R. S. ノートン D. P. 櫻井通晴監修『戦略マップ [復刻版]: バランスト・スコアカードによる戦略策定・実行フレームワーク』東洋経済新報社、2014年。
・ジョセフ・H・ボイエット(著)、ジミー・T・ボイエット(著)、金井 壽宏(翻訳)、大川 修二(翻訳)『経営革命大全-世界を リードする79人のビジネス思想-』新装版(日本経済新聞出版社、2014)。 ISBN: 978-4532197223
・入山章栄『世界標準の経営理論』ダイヤモンド社、2019年。ISBN: 978-4478109571
・Barney, J.B. (1991). “Firm resources and sustained competitive advantage.” Journal of Management, 19, pp. 99–120.
ISBN: 978-4532135263
・J. B.バーニー(著)岡田正大(翻訳)『企業戦略論(上)(中)(下)』ダイヤモンド社、2003年。ISBN: 978-4478111673
・M.E.ポーター(著)、土岐坤(翻訳)『競争優位の戦略-いかに高業績を持続させるか-』ダイヤモンド社、1985年。ISBN: 978-4478370193
・加護野忠男『「競争優位」のシステム-事業戦略の静かな革命-』PHP研究所、1999年。ISBN:978-4569608518
・井上達彦『ゼロからつくるビジネスモデル』東洋経済新報社、2019年。ISBN: 978-4492534175
・オルターワルダー, A. and E. ピニール著 小山龍介訳 『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』 翔泳社、2012年。
・小山龍介 『ビジネスモデル』(ケースメソッドMBA実況中継 03) ディスカヴァー・トゥエンティワン、2020年。.
・キム, W. C. and L. モボルニュー著, 入山章栄訳 有賀裕子訳『[新版]ブルー・オーシャン戦略ー競争のない世界を創造する』ダイヤモンド社、2015年。
・キム, W. C. and L. モボルニュー著, 有賀裕子訳『ブルー・オーシャン・シフト』ダイヤモンド社、2018年。
・キャプラン R. S. ノートン D. P. 櫻井通晴監修『戦略マップ [復刻版]: バランスト・スコアカードによる戦略策定・実行フレームワーク』東洋経済新報社、2014年。
・ジョセフ・H・ボイエット(著)、ジミー・T・ボイエット(著)、金井 壽宏(翻訳)、大川 修二(翻訳)『経営革命大全-世界を リードする79人のビジネス思想-』新装版(日本経済新聞出版社、2014)。 ISBN: 978-4532197223
・入山章栄『世界標準の経営理論』ダイヤモンド社、2019年。ISBN: 978-4478109571
・Barney, J.B. (1991). “Firm resources and sustained competitive advantage.” Journal of Management, 19, pp. 99–120.
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
この科目は「初年度担当科目」である。
担当教員のプロフィール About the Instructor
名古屋商科大学大学院教授。1976年神戸大学経営学部卒業。1978年神戸大学大学院経営学研究科(経営学修士)。1992年に博士(経営学)。研究分野は、管理会計、管理システム、コストマネジメント、新製品開発マネジメントである。所属学会は、日本原価計算研究学会(元会長)、日本管理会計学会(元副会長)、日本会計研究学会(元評議員)、サービス学会、日本品質管理学会。主要著書には、『管理会計研究の系譜』税務経理協会、1989年、『原価企画』日本経済新聞社、1993年、『インサイト管理会計』中央経済社(編著)、2008年、『インサイト原価計算』中央経済社(編著)、2008年、『管理会計研究のフロンティア』中央経済社(松尾貴巳・梶原武久との共著)、2010年、『原価計算の知識(第2版)』(山本浩二との共著)日本経済新聞社、2012年、『日本企業の管理会計システム(体系現代会計学第12巻)』中央経済社(広本敏郎・岡野浩との責任編集)、2012年、『管理会計入門(第2版)』(梶原武久との共著)日本経済新聞社、2017年、『ケースブックコストマネジメント(第三版)』(李建との共著)新世社、 2022年がある。多数の査読付き学術雑誌の編集委員および学会賞選考委員長・委員に就任。経営科学文献賞(1989年)、日本会計研究学会太田賞(1990年)、日本会計研究学会太田賞(1994年)、 日本原価計算研究学会賞(論文部門)(1994年)、日本原価計算研究学会賞(著作部門)(1996年)、Best presentation award (The 13th New Zealand Management Accounting Conference、2019年)を受賞している。2006年から2008年まで公認会計士試験出題委員。ノースカロライナ大学、コロラド大学、サンディエゴ州立大学、ゲント大学(ベルギー)、ランス・ビジネススクール(フランス)、ロンドンスクールオブエコノミクス、オックスフォード大学、マンチェスター大学、シェフィールド大学で研究と教育に従事。
Professor at Nagoya University of Commerce and Business Administration. He graduated from Graduate School of Kobe University with a M.B.A. degree in 1978 and received his Ph. D. degree in 1992. His research interests include management accounting, management planning and control, cost management, and new product development management. His academic affiliations include the Japan Cost Accounting Association (past president), the Japanese Association of Management Accounting (past vice president), the Japan Accounting Association (past councilor), the Society of Serviceology, and the Japan Society for Quality Control. Major publications include "Genealogy of Management Accounting Research," Zeuimu Keiri Kyokai, 1989; "Target Costing," Nihon Keizai Shimbun, 1993; "Insight into Management Accounting," Chuokeizai-sha (editor), 2008; "Insight into Cost Accounting," Chuokeizai-sha (editor), 2008; "Frontiers of Management Accounting Research," Chuokeizai-sha, 2008 (co-authored with Takami Matsuo and Takehisa Kajiwara), 2010; "Knowledge of Cost Accounting (2nd Edition)" (co-authored with Koji Yamamoto), Nikkei Inc. 2012; "Management Accounting Systems of Japanese Companies," Chuokeizai-sha (responsible editor with Toshiro Hiromoto and Hiroshi Okano), 2012; "Introduction to Management Accounting (2nd Edition)," (co-authored with Takehisa Kajiwara) , Nihon Keizai Shimbun, 2017; and “Casebook of Cost Management (Third Edition) (co-authored with Jian Li), Shinsei-sha, 2022. He has served on the editorial boards of numerous peer-reviewed journals and as chairman and member of the selection committee for academic awards. He received the Management Science Literature Award (1989), the Ota Award of the Japan Accounting Association (1990), The Best Article of the Year (the Japan Cost Accounting Association (1994), The Best Book of the Year (the Japan Cost Accounting Association (1996), The Best Presentation Award (The 13th New Zealand Management Accounting Conference). He was a member of the CPA Examination Committee from 2006 to 2008. He has done his research and teaching at the University of North Carolina at Chaple Hill, University of Colorado at Boulder, San Diego State University, Ghent University, Reims Businnes School, London School of Economics and Political Science, University of Oxford, University of Manchester, and University of Sheffield.
(実務経験 Work experience)
大阪府立大学経済学部助手、講師、助教授を経て1988年神戸大学経営学部助教授。その後、大学院経営学研究科助教授、教授(元学部長・研究科長、元神戸大学評議員)を経て2012年に退職(神戸大学名誉教授)。2012年から2024年まで同志社大学大学院ビジネス研究科教授(研究科長)。2024年、名古屋商科大学大学院教授に就任。2010年-2014年バンドー化学株式会社社外取締役(独立役員)、2013年-2020年小野薬品工業株式会社社外取締役(独立役員)を兼務。
詳細な担当教員プロフィール及び職歴等については、下記のResearchmapを参照してください。
https://researchmap.jp/read0014935
詳細な担当教員プロフィール及び職歴等については、下記のResearchmapを参照してください。
https://researchmap.jp/read0014935
After working as a research assistant, lecturer, and associate professor at the Faculty of Economics, Osaka Prefectural University, he became an associate professor at the School of Business Administration, Kobe University in 1988. He then became Associate Professor and Professor at the Graduate School of Business Administration (former Dean of the Graduate School and former Trustee of Kobe University) before leaving in 2012 (Professor Emeritus of Kobe University). He has worked as Professor and the Dean of Graduate School of Business Studies at Doshisha University from 2012 to 2024. He is appointed as a Professor at the Graduate School of Nagoya University of Commerce and Business Administration. He served as an outside director (independent director) of Bando Chemical Industries, Ltd. from 2010-2014 and as an outside director (independent director) of Ono Pharmaceutical Co. from 2013-2020.
Biography:
1978-1981 Research Assistant, University of Osaka Prefecture, Faculty of Economics
1981-1985 Lecturer, University of Osaka Prefecture, Faculty of Economics
1985-1988 Associate Professor, University of Osaka Prefecture, Faculty of Economics
1988-1997 Associate Professor, Kobe University, School of Business Administration
Refereed Articles
- (2025) Development and execution of referee training programs for quality improvement of academic journals. Melco Journal of Management Accounting Research 16(1): 1882-7225
- (2025) Perception of paper contributors and referees against peer reviewed academic journals. Melco Journal of Management Accounting Research 15(2): 1882-7225
- (2022) A Longitudinal Action Research of Introducing Ameoba Management Systems at ACTEC. Journal of Cost Accounting Research 46(2): 1349-6530
- (2022) BSC and Human Resource Development via Personnel Transfer . Journal of Cost Accounting Research 46(1): 1349-6530
- (2021) Raison d'Etre of Management Accounting. Melco Journal of Management Accounting Research 12(2): 1882-7225
Refereed Proceedings
- (2024). Regaining Relevance of Management Accounting Through Business Systems Embedded Approaches. 2024 Proceedings of Asia Pacific Management Accouting Association Conference .2024 Asia Pacific Management Accouting Association Conference. 1. 2. Hanoi, Socialist Republic of Viet Nam
- (2021). Round Table of Peer Review Systems of Melco Journal of Management Accounting Research. Melco Journal of Management Accounting Research .Melco Journal of Management Accounting Research. 1. 1. Kyoto
- (2021). Is Japan Still a Quality Nation A Study on Human Psychology and Organizational Management of Quality Scandals. Proceedings for 51st JQC Annual Meeting .The Japanese Society for Quality Control. 1. 3. Tokyo