授業名 | Building a Culture of Innovation |
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Course Title | Building a Culture of Innovation |
担当教員 Instructor Name | 小山 龍介(Ryusuke Koyama) |
コード Couse Code | CLD201_G24N |
授業形態 Class Type | 講義 Regular course |
授業形式 Class Format | Campus & Live |
単位 Credits | 2 |
言語 Language | JP |
科目区分 Course Category | 発展科目300系 / Advanced & Specialized |
学位 Degree | Exed |
開講情報 Terms / Location | 2024 GSM Nagoya Fall |
授業の概要 Course Overview
Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement
イノベーションはひとりで行うことはできず、組織的に取り組む必要があります。そのためには、イノベーションを生み出すような組織文化を醸成することが重要です。個人のFrontier Spiritを最大限に引き出す組織文化について学びます。
In order to create innovation systematically, we need to change our organizational culture. You will learn about organizational culture that maximizes the Frontier Spirit of the individual.
授業の目的(意義) / Importance of this course
本講義は、創造的な企業文化を創造、維持している企業のケーススタディを通じて、企業の組織文化についての理解を深め、イノベーションを生み出す組織に変えていくためのマネジメントスキルを習得することを目的としています。評論家的な分析にとどまらず、企業文化を主体的に変えていくために行える、具体的な行動へと落とし込んでいきたいと思っています。
Deepen your understanding of corporate organizational culture and acquire management skills to transform the organization into one that generates innovation.
到達目標 / Achievement Goal
イノベーションを生み出す組織の文化的な特徴を理解し、イノベーションを生み出すメカニズムを理解する。さらに、そうした組織文化を生み出すための方法について理解する。
To understand the cultural characteristics of organizations that generate innovation, and to understand the mechanisms that generate innovation. Furthermore, we will understand how to create such an organizational culture.
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals
*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。
LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Innovative Leadership (MBA)
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG6 Innovative Leadership (MBA)
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes
組織文化を変革するマネジメントスキル
Management skills to change organizational culture
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals
Goal 4 質の高い教育をみんなに(Quality Education)
教育手法 Teaching Method
教育手法 Teaching Method | % of Course Time | |
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インプット型 Traditional | 10 % | |
参加者中心型 Participant-Centered Learning | ケースメソッド Case Method | 40 % |
フィールドメソッド Field Method | 50 % | 合計 Total | 100 % |
事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods
フィールドメソッドを取り入れており、クラスでの積極的な貢献を重視している。
授業スケジュール Course Schedule
第1日(Day1)
一日目は、イノベーション組織のマネジメントについて学んでいきます。最初のセッションでは、マイクロソフトがベンチャーから大企業へと変容する際に、マネジメントをどのように変化させていったのか、どのようにイノベーティブな組織を維持したのかを議論します。ふたつめのセッションはグーグルを取り上げます。グーグルが創造的な組織であることは誰もが認めるところだと思います。しかし、その規模が大きくなる中で、どうしても硬直化の危険性をはらんでいます。ここでは、イノベーティブな組織を維持するための施策について議論します。
●使用するケース
「ビル・ゲイツとマイクロソフトの経営」(HBS 9-307-J12)「グーグルを「グーグルらしく」保つ」(HBS 9-414-J01)
第2日(Day2)
二日目は、イノベーションを生み出すためのプロセスと組織文化の関係についてみていきます。新規性のある事業を着想し、成功させるためのプロセスは、通常の事業開発とどのように違うのでしょうか。その事例として、イノベーションを継続的に起こし続けている組織として有名な3Mについて、その秘密を探ります。3Mのイノベーションの源泉は、ユーザーです。顧客ニーズを把握するリード・ユーザー・リサーチがどのように機能しているかを議論します。これはデザイン思考とも関連します。二日目のもう一つのケースは、Netflix
●使用するケース
「3Mコーポレーションにおけるイノベーション(A)」(HBS 9-607-J03)「Netflix2020」(講師オリジナル)『NO RULES』
第3日(Day3)
三日目の最初のケースは、環境変化を受けてビジネスモデルそのものを変化させなければならなかった事例です。部門間の対立などを乗り越え、また他の企業との関係性の中でイノベーションを実現していくことが求められます。イノベーションは単なる「天才の発明」ではなく、その実現に向けたさまざまな調整や労苦が伴います。それを、企業文化の観点も絡めながら議論します。三日目のふたつめのケースは、富士通のオープンイノベーションです。イノベーションのエコシステムを議論していきます。事業領域の境界が低くなった現在、一社だけでイノベーションを起こすことは難しく、他社との協業が必須です。どのようなエコシステムをつくっていく必要があるのか。ある種のプラットフォーム構築の意識がなければならない、新しい経営課題につながっていくでしょう。
●使用するケース
「イケア:過去、現在、そして未来」(IMD-4-0282-JP)「富士通のオープンイノベーション(A)」(HBS 9-618-J04)
第4日(Day4)
四日目は、アクテリオンという医薬品開発会社です。研究開発における創造的なプロセスは、管理ではなく追求をする、ということをモットーに設計されています。医薬品という困難がともなう開発プロセスをどのように創造的にしていくのか。これは医薬品に限らず、他の業界にも応用可能でしょう。四日目の2つ目のケースは、ティール組織です。従来のヒエラルキー型の組織ではなく、メンバーが主体的に行動し、自律的に事業を進めていく組織のあり方について議論します。ティール型の組織を実現するためには、どのような困難があるのか、それを乗り越えて適用可能なのか検討します。
●使用するケース
「アクテリオンでのイノベーションと成長」(HBS 9-612-J19)書籍『ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』
成績評価方法 Evaluation Criteria
*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment | Weights |
---|---|
コールドコール Cold Call | 0 % |
授業内での挙手発言 Class Contribution | 30 % |
クラス貢献度合計 Class Contribution Total | 30 % |
予習レポート Preparation Report | 40 % |
小テスト Quizzes / Tests | 0 % |
シミュレーション成績 Simulation | 0 % |
ケース試験 Case Exam | 0 % |
最終レポート Final Report | 0 % |
期末試験 Final Exam | 0 % |
参加者による相互評価 Peer Assessment | 30 % |
合計 Total | 100 % |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria
教科書 Textbook
- アレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール、フレッド・エディアンブル、アラン・スミス「インビンシブル・カンパニー」翔泳社(2021)978-4798167862
- フレデリック・ラルー「ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」英治出版(2018)978-4862762269
参考文献・資料 Additional Readings and Resource
『NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX』リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー
『ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法』エイミー・ワラス、エド・キャットムル
『ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法』エイミー・ワラス、エド・キャットムル
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation
全体のディスカッションのファシリテーションのやりかたを、よりオープンで制御しすぎないやり方に変えています。
担当教員のプロフィール About the Instructor
京都大学文学部哲学科美学美術学科卒業。大手広告代理店を経て、サンダーバード国際経営大学院でMBAを取得後、新規事業プロデューサーとして活動。松竹株式会社にて歌舞伎関連の新規事業立ち上げに従事。株式会社ブルームコンセプトを設立。大手飲料メーカーや文具メーカー、食品メーカーの商品開発、家電メーカーのビジネスモデル構築のコンサルティングを行う。 また、2016年からは文化庁嘱託日本遺産プロデューサーとして文化財を活用した地域活性化に取り組む。2018年に京都造形芸術大学でMFA(芸術学修士)を取得。
翻訳を手がけた『 ビジネスモデル・ジェネレーション』に基づくビジネスモデル構築ワークショップを実施、多くの企業で新商品、新規事業を考えるためのフレームワークとして採用されている。著書に『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』『 ビジネスマネジメント・スタジアム』など多数。
主な職歴:
1998 ~ 2004 (株)東急エージェンシー
2006 ~ 2009 松竹(株)
2010 ~ (株)ブルームコンセプト
2014 ~ (社)ビジネスモデルイノベーション協会
2016 ~ 文化庁嘱託日本遺産プロデューサー
翻訳を手がけた『 ビジネスモデル・ジェネレーション』に基づくビジネスモデル構築ワークショップを実施、多くの企業で新商品、新規事業を考えるためのフレームワークとして採用されている。著書に『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』『 ビジネスマネジメント・スタジアム』など多数。
主な職歴:
1998 ~ 2004 (株)東急エージェンシー
2006 ~ 2009 松竹(株)
2010 ~ (株)ブルームコンセプト
2014 ~ (社)ビジネスモデルイノベーション協会
2016 ~ 文化庁嘱託日本遺産プロデューサー
Graduated from Kyoto University Faculty of Letters Department of Philosophy, and Department of Aesthetics and Art History. Working as a new business producer since earning an MBA from Thunderbird School of Global Management. Produced Kabuki-related business at Shochiku, Co., Ltd.
Established Bloom Concept Inc. in 2010. Developed new products for a major beverage manufacturer and stationary manufacturer. Worked as a business model construction consultant for a home electronics manufacturer. The business model construction workshops I hold based on Business Model Generation, which I translated, have been adopted as a framework for developing new products and new business by numerous enterprises.Published works include IDEA HACKS! and TIME HACKS! among many others.
Refereed Articles
- (2024) A Study on the Regional Activation by using Cultural Heritage - Challenges and Possibilities of Japan Heritage Project -. Kyoto University of the Arts