シラバス Syllabus

授業名 Innovation Management
Course Title Innovation Management
担当教員 Instructor Name 矢本 成恒(Shigetsune Yamoto)
コード Couse Code BIP205_G20N
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree MBA
開講情報 Terms / Location 2020 GSM Nagoya Fall

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

 本講義は、ビジネスプランニングによるイノベーション・マネジメントを実践体験することを目的としています。ケースディスカッションによる双方向型の講義、およびフィールドワークによる実践的な講義です。受講生は、ビジネスの企画を学びたい方(新製品やサービス開発、新規事業開発、起業に興味がある方)を想定しています。 イノベーションマネジメントの課題と考え方について、製品・サ ービスの開発における課題やその理論をケースディスカッションによって学習します。そして、ビジネスプランニングでは、実際にビジネスアイデアからビジネスプランにまとめる経験(特にフィールドワークで仮説検証)をしてもらいます。ケース討議よりビジネスプランニングの演習に重点を置いています。
 この講義は、ビジネスアイデアを作り出すことよりも、どのようにマネジメントして事業化につなげるかという部分に重きをおいています。 ビジネスプランニング演習では、自らのアイデアを試行実施して彫琢して(フィールドでの仮説検証)、例示された手順や項目を参考にしてビジネスプランを作成し、プレゼンテーションを経験してもらいます。実際ビジネスに結び付けて付加価値を実現するための試行錯誤を経験してもらいます。特に、フィールドでの試行実施、価値の提示やビジネスの妥当性を重視します。最終プレゼンでは、外部講師の方に(経営者およびコンサルタントでありビジネスプランコンペの審査員をしている方です)、アドバイスをしてもらいます。 起業であれ企業内新規事業であれ、ビジネスアイデアの事業化には、ビジネスプランによって実現性や納得性を示して支援者を得ることが重要です。ビジネスプランコンテストなどでも、せっかくのアイデアの解説検証によるピボットが不十分なため、評価されないケースが多く見受けられます。これからビジネス企画に携わる希望のある皆さんには、ビジネスプランを作成する経験をしてもらうことが必須と考えています。
This course is intended to learn Innovation management and Business Planning to explain and practice it by this lecture. I assume the attendance is interested in a new product and service development, a new business development and starting business. You will learn several issues about the product & service development and the way of thinking for Innovation by the case study. In addition, I would like you to have an experience about business planning based on your business idea. I put weight on how to make plan concretely (Business Planning study) than creating and innovating the ideas in the lecture. In the Business Planning, you will have experience making the business plan and the presentation in reference with the procedure and items of text book. As well as novelty of ideas, I make much points of making business plan. At the last presentation, I invite outside lecturers like a manager and a consultant to get some feedback. It is important for entrepreneurs to get investor’s supports by showing good business plan. There are many cases that the good business ideas are not evaluated because the business plan is not good. I think it is important for you to have experience about the business planning.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)
LG6 Innovative Leadership (MBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

ビジネスアイデア、ビジネスコンセプト、ビジネスモデリング、ビジネスプランニング、イノベーションプロセスのマネジメント、イノベーターのジレンマ、新市場開発戦略、イノベーション組織、製品開発戦略 などの知識と活用スキル

Acquiring the following Knowledge and skills for analyzing management issues by the following;
Business Idea, Business Concept、Business modeling, business Planning, Innovation process management, Innovator's Dilemma, Market discovery, Innovation & organization, Product development strategy,

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 20 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 30 %
フィールドメソッド Field Method 50 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

学習方法やレポートについては講義中に解説をするほか、必要に応じて提出されたレポートの典型例を取り上げ論理構成を講義中に説明します。

また、フィールドワーク課題については、講義中に教員やクラスでのレビューを通じて、毎日フィードバックをします。また最終日には、外部専門家講師により、各自のビジネスプランの作成部分についてのコメントをフィードバックします。

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

1日目午前 ビジネスプランニングの講義
・講義のイントロダクション、ビジネスプラン演習の進め方、ビジネスプランニングの解説
・「(仮称)ヘルシーフードレストラン企画検討資料-第0版-」(オリジナルケース)
ある食品会社が企画したレストラン・チェーンのビジネスコンセプトおよびビジネスモデルを検討するためのケース。企画の最初の段階であるが、ターゲット、付加価値、提供方法などビジネスコンセプトの3要素や、顧客価値の確認のためのピボットなど確認する。ビジネスプランニングの講義中に扱うショートケースである。なお情報提供者から講義内利用のみが許諾されているため、第三者への転送やコピーの配布は禁じます。

1日目午後 ビジネスプラン演習
・ビジネスアイデアとコンセプトのプレゼン 宿題提出
・テーマの決定とメンバー募集 
ターゲット(誰に)、何を、どのように提供するか、付加価値や強みは何か、製品やサービスの機能、特徴、顧客のメリット、市場動向、市場規模、基本戦略、競合状況、事業に着眼したきっかけ、社会的意義、将来像など、ビジネスアイデアやコンセプトに必要な項目を確認する。プレゼン演習により賛同する検討メンバーを獲得する。

●使用するケース
「(仮称)ヘルシーフードレストラン企画検討資料-第0版-」(オリジナルケース)

第2日(Day2)

2日目午前 イノベーション・マネジメントのケース
・「イノベーションとリノベーション~革新と刷新~NESPRESSO物語」 (IMD-5-0543-JP)予定。予習課題レポート提出
技術主導製品が市場を獲得していくためのイノベーションについて、段階によるマネジメント方法の違いを学習する。製品の開発とビジネスのスタートの経緯を描いたケースである。企業におけるイノベーションプロセスや企業文化醸成の課題について検討する。

2日目午後 ビジネスプラン演習「ビジネスコンセプトの確立とビジネスモデルの検討」

ビジネスコンセプトを固め、仮説検証計画の検討とそのためのフィールドワークをしてもらいます。

●使用するケース
「イノベーションとリノベーション~革新と刷新~NESPRESSO物語」 (IMD-5-0543-JP)

第3日(Day3)

3日目午前 「3Mオプティカル・システムズ: 企業内起業家精神の管理」(HBS 9-307-J07)
事業部マネジャーは、ある事業不振のユニットが開発した新製品発売の投資要請をサポートすべきかどうか判断を迫られている。問題と損失の発生に苦しみつつ、製品(コンピュータ・のぞき見防止スクリーン)の開発に至る困難なプロセスを確認していく。その過程で、望ましいイノベーション組織の特徴、マネジメント各層の役割、事業開発の成功の可能性の吟味について検討する。

3日目午後 ビジネスプラン演習「ビジネスプランの骨子作成」
チーム内でレビューおよびビジネスプランの中間報告を実施する。

●使用するケース
「3Mオプティカル・システムズ: 企業内起業家精神の管理」(HBS 9-307-J07)

第4日(Day4)

4日目午前 ビジネスプラン演習「ビジネスプランの財務計画」
チーム内でビジネスプランの最終調を実施する。財務計画については、売上&コスト根拠、必要資金算出などを説明してもらう。

4日目午後 ビジネスプラン演習(「ビジネスプラン演習の進め方」参照)
ビジネスプランのプレゼンテーション プレゼン資料は提出する(メンバーの分担範囲を明記)。アウトプットとその発表は個人評価になります(グループ評価ではありません)。外部講師(ビジネスプラン審査員の方)に評価コメントをもらいます。講師のコメントはグループのビジネスプラン全体にわたるものもありますが、個人として応答していただきます。

●使用するケース
自らが作成したビジネスプラン

第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 40 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 40 %
予習レポート Preparation Report 30 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 20 %
期末試験 Final Exam 0 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 10 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

(1)レポート50%
・初日ビジネスアイデア・コンセプトレポート 10%
・講義のケースのレポート(Day2とDay3の2回分) 20%
・最終レポート20%(ビジネスプラン発表の担当スライドおよびそのための調査や仮説検証資料など)

(2)クラス貢献50%
・ケースディスカッション貢献(Day1-Day3の3ケース分)20%
・ビジネスプランレビュー側でのコメント貢献(中間&最終)10%
・ビジネスプラン説明側での貢献(中間&最終)10%
・グループ内の貢献度のメンバー相互評価 10%

★グループで共同作業をする場合も、個人のアウトプット(各自が担当した部分のアウトプットおよび発表)により評価します。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • 田所雅之「(入門)起業の科学」日経BP社(2019)978-4296100941

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

[1] 田所雅之 「起業の科学スタートアップサイエンス」日経BP社 (2017/11/2)ISBN-13: 978-4822259754
これはテキスト「入門 起業の科学」をきちんと解説してある書籍です。エッセンスはテキストの方ががわかりやすくまとまっていますが、これは解説や事例は詳しいです。

[2] アッシュ・マウリャ (著), 渡辺 千賀 (解説), エリック・リース (編集), 角 征典 (翻訳)
「Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)」 オライリージャパン 、ISBN-10: 4873115914、ISBN-13: 978-4873115917
リーンスタートアップにおけるビジネスモデルの学習による改善のプロセスを事例などによって説明した書籍です。特にリーンキャンバスの書き方やインタビューについて参考になる書籍です。

[3] 小樽商科大学ビジネススクール編「MBAのためのビジネスプランニング 」同文舘出版; 改訂版 (2012/1/1)  ISBN:978-4495373924
事業計画の形式や立案プロセスを知りたいかた向けの書籍です。ビジネスプランの経験がない人には参考になると思われます。ビジネスプランをいくつか見たことがある人、およびプランニング経験ある人は購入不要です。経営学フレームワークによる理由づけの参考にはなります。しかし、イノベーション・マネジメントで重要な試行錯誤のプロセスについては言及されていませんので、あくまでプランの形式についての参考書籍です。

[4] 小樽商科大学ビジネススクール編「MBAのためのビジネスプランニング手法」同文舘出版 (2010/9/1) ISBN : 978-4495379711
経営戦略やマーケティングのフレームワークが未学習の人に向けた書籍。フレームワークの使い方はネットでもわかる。しかし、事業計画に使うフレームワークの解説という視点で書かれている。経営戦略やマーケティングの講義をとっている人には必要ありません。

[5] 國貞克則『【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)』朝日新聞出版; 増補改訂版 (2016/10/13)ISBN-13: 978-4022736840
財務3表(BS、PL、CF)の関係がわからない財務初心者向けの解説資料です。財務会計関係の講義を取った人、財務諸表が読める人には不要です。

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

フィールドでの試行錯誤の体験、プランニングの発表と外部講師によるプランのコメントなど、実践的な講義であるというコメントを多く見られます。このプランから新規事業を始めた例、ビジネスモデルコンテストへ応募した例も多くあります。授業調査の時点でもそのような今後の展望に言及したコメントが多く見られました。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

矢本成恒
http://mba.nucba.ac.jp/research/faculty/entry.html?u_bid=145&u_eid=13149

(プロフィール)
・研究分野 イノベーションマネジメント, 技術経営戦略

・経歴
東京大学教養学部卒業。東京大大学院工学系博士課程修了(技術経営戦略研究室)。筑波大学大学院修士課程修了(経営戦略系研究室)。博士(工学)、修士(経営学)/MBA、中小企業診断士。

日本電信電話株式会社にて、経営企画部門、新規事業企画部門を担当し、戦略持株会社経営企画(国際戦略)担当部長を務める。その後、コンサルティング会社取締役、マーケティング会社取締役等を経て現職。
経営コンサルタントとしては、ITビジネス、テレビ放送、コンテンツビジネスの経営戦略、新規事業企画、スタートアップ経営の支援・マネジメント受託など100社以上に携わる。また、中小企業診断士として、IT業および製造業等の経営指導を実施。2011年度東京商工会議所企業変革プログラムアドバイザー。

所属学会は、日本開発工学会(理事、編集委員、ビジネス・イノベーション研究会主査)、日本経営診断学会、ビジネスモデル学会

・最終学歴 Ph.D. (東京大学)、MBA、中小企業診断士

・主な職歴
1987~2004 日本電信電話(株)
2004~2009 (株)プラットイーズ
2009~2010 (株)アークエンジン
2010~    一般社団法人俯瞰工学研究所


Refereed Articles

  • (2024) A Study of the Efficacy of the Generative Pre-trained Transformer in the Medical Specialty Examination of Otorhinolaryngology. Nippon Jibiinkoka Tokeibugeka Gakkai Kaiho 1343-7623 / 2185-2480
  • (2024) The Study of Leadership Style According to the Growth Stage of the Company. Development engeneering 1343-7623 / 2185-2480
  • (2024) Consideration of Platform Strategy and Information Building to Achieve Carbon Neutrality. Development engeneering 1343-7623 / 2185-2480
  • (2024) Challenges and Measures for the Diffusion of Credit Card Contactless Transactions. Development engeneering 1343-7623 / 2185-2480
  • (2023) Success factors for digitalization in sales activities. Development Enineering

Refereed Proceedings

  • (2021). Issues of Employee Engagement in the "With Corona Era". Management that values people .Japan Society for the Promotion of Human Resource Management, the 8th Research Presentation . 1. 3. on line
  • (2017). Creating New Values through Horizontal Alliance. Development Engineering .Japan Development Engineering Society. 1. 3. Tokyo university of Science






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