シラバス Syllabus

授業名 Strategic Corporate Finance
Course Title Strategic Corporate Finance
担当教員 Instructor Name 田中 誠和(Seiwa Tanaka)
コード Couse Code GMP106_G19N
授業形態 Class Type 講義 Regular course
授業形式 Class Format
単位 Credits 2
言語 Language JP
科目区分 Course Category
学位 Degree
開講情報 Terms / Location 2019 GSM Nagoya Spring

授業の概要 Course Overview

Misson Statementとの関係性 / Connection to our Mission Statement

授業の目的(意義) / Importance of this course

ケースメソッドを採用しており、ケースをベースに受講生が主体的に課題を発見し、その課題を解決していくために、自ら考え、またディスカッションを通じて思考を昇華させ、実行可能なものとしていきます。教員はコーポレートファイナンス、M&Aにおける実務上の経験を元にケースの作成、選定を行っており、講義で修得したことは即、実践可能です。本講義を受講することで、財務担当者、M&A担当者として実務にあたることができるようになります。
本講義では、経営者の視点からコーポレートファイナンスを捉え、「 資金需要者としての企業が効率的に財務戦略を展開し企業価値を高めていく」ことを理解し実践できるようになることが目標です。メ インバンク制や株式持合などを特徴としてきた日本企業が、金 融市場のグローバル化に伴い直面するようになった経営上の課題についてコーポレートファイナンスの視点から分析できるようになるためには、フ ァイナンスの基礎理論の理解と同時に応用力の涵養が必要となります。具体的には、投資意思決定、企業価値評価、資本構成理論、M&A、株 式市場とのコミュニケーション方法等について、テキストとケースを活用しながら学習していきます。
This course is an introduction to corporate finance and provides a framework for analyzing investment and financing decisions of corporations. This course also introduces how managers use corporate finance theory as a tool for implementing their business plan and strategy. The topics covered in the course include: time value of money, discounted cash flow, capital budgeting, Capital Asset Pricing Model (CAPM), corporate financing and optimal capital structure. Several cases may be used to understand the real world of finance and management.

到達目標 / Achievement Goal


本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals

*本学の教育ミッションを具現化する形で設定されています。

LG1 Critical Thinking
LG2 Diversity Awareness
LG3 Ethical Decision Making
LG4 Effective Communication
LG5 Executive Leadership (EMBA)

受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes

財務担当者として入門実務にあたることができるようになる。
起業家の場合は、IPOやエグジット戦略を企画できるようになる。

By the end of the course:
You can work as a entry level finance manager
For entrepreneurs, financial methodology is useful for planning IPO and exit strategy.

SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals

教育手法 Teaching Method

教育手法 Teaching Method % of Course Time
インプット型 Traditional 35 %
参加者中心型 Participant-Centered Learning ケースメソッド Case Method 35 %
フィールドメソッド Field Method 30 %
合計 Total 100 %

事前学修と事後学修の内容、レポート、課題に対するフィードバック方法 Pre- and Post-Course Learning, Report, Feedback methods

●履修の前提条件
苦手意識のある受講予定者は、事前に開講される導入用のファイナンス科目(MBA単科含む)の受講が望ましい。
なお、講義では株式のスクリーニングを行う。その際、証券会社の口座を保有しているとスクリーニングツールが利用できるので、事前に口座を開設しておくと便利。

●レポート
レポート課題はケースごとに指示(具体的な内容はケースブックおよび講義において指示します)

授業スケジュール Course Schedule

第1日(Day1)

1日目
コーポレートファイナンスの基本(1)
コーポレートファイナンスの考え方
DCF法の理解と演習(ケース1.)ケース検討上のポイント:DCF法による企業価値評価の参考事例について、例 えばM&Aの場面でどのような点に留意し交渉を行うか。

2日目
コーポレートファイナンスの基本(2)
マルチプル法の理解と演習
株価評価指標(PER,PBR,EV/EBITDA)
財務諸表分析による企業価値評価(ファンダメンタル分析)(ケース2.) ケース検討上のポイント:マ ルチプル法の根拠を論理的に掘り下げ倍率の意味を考える。

第2日(Day2)

3日目
コーポレートファイナンス応用(1)
EVAの理解と応用(ケース5.)
M&Aの意志決定メカニズム
ケース検討上のポイント:一般の株式投資とM&Aにおける株価算定方法に違いはあるか。あ るとすればそれは何か。

4日目
コーポレートファイナンス応用(2)
資本構成理論、財務政策(自社株買い、配当)
財務戦略総合編(CEO、CFOの立場から)
ケース検討上のポイント:バフェットの銘柄選定における優先順位は何か。

第3日(Day3)



第4日(Day4)



第5日(Day5)



第6日(Day6)



第7日(Day7)



成績評価方法 Evaluation Criteria

*成績は下記該当項目を基に決定されます。
*クラス貢献度合計はコールドコールと授業内での挙手発言の合算値です。
講師用内規準拠 Method of Assessment Weights
コールドコール Cold Call 0 %
授業内での挙手発言 Class Contribution 35 %
クラス貢献度合計 Class Contribution Total 35 %
予習レポート Preparation Report 35 %
小テスト Quizzes / Tests 0 %
シミュレーション成績 Simulation 0 %
ケース試験 Case Exam 0 %
最終レポート Final Report 0 %
期末試験 Final Exam 30 %
参加者による相互評価 Peer Assessment 0 %
合計 Total 100 %

評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria

成績評価の配点は受講生の理解の進捗度に合わせて変動することがあります。クラス内発言は貢献度で評価されます。

使用ケース一覧 List of Cases

    ケースは使用しません。

教科書 Textbook

  • N/A「ケースブックに講師作成の基本テキストを掲載します。課題に使用する図書はケースブックにおいて指示します。 」N/A(N/A)

参考文献・資料 Additional Readings and Resource

参考文献:ファイナンスの基本の理解
青井倫一監修『コーポレートファイナンス』(通勤大学文庫)総合法令出版、2002年、(489346762X)
西山茂『入門ビジネスファイナンス』東洋経済新報社、2008年、(4492601724)

授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation

理論的かつ実践的であると継続的に評価を頂いており、担当教員としてもやりがいを感じています。講義で修得したことを、投資やM&Aに活用されている方は多く、専門家になった方もいます。他方、計算を苦手とする学生にとってはハードルが高いようですが、予習、復習に十分に時間をかけて、乗り越えて行ってください。
本講座は中上級レベルも視野に入れているため、苦手意識のある方は事前に開講されるファイナンス系の導入科目(エッセンシャルズ含む)の受講をお勧めします。

担当教員のプロフィール About the Instructor 

京都大学法学部卒業、京都大学大学院法学研究科およびスタンフォード大学大学院国際政治学科修了。
日本銀行において業務局、国際局、政策委員会室等に勤務し、金融政策・為替政策の企画立案および実務に従事する。その後、ボストン・コンサルティング・グループにおいて、金融、財務分野を中心にコンサルティング活動を行った後、大手銀行および事業会社の部門責任者として新規プロジェクトの立ち上げおよびM&A案件を遂行する。外資系コンサルティング会社のアドバイザーを務め、現在に至る。金融・財務と経営の両面から企業価値向上を考え、研究・教育活動と同時に企業経営において実践している。最近は国内外の投資環境、日米の金融・経済政策を研究対象としている。
国際商取引学会理事、日本金融学会会員。

主な職歴:
1990〜1997 Secretariat of Policy Board, Bank of Japan
1997〜1999 Boston Consulting Group
2007〜2010 Associate Professor, Nagoya University of Commerce and Business
2010〜 Professor, Nagoya University of Commerce and Business








ページ上部へ戻る